善子「ダイヤがお見合い!?」
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ルビィ「善子ちゃんあんまり大きな声出さないでっ」
善子「っ……ご、ごめん」
花丸「こう聞くとあれだけど……本当なの?」
ルビィ「うん……お母さんとお姉ちゃんが話してるのを聞いちゃったんだ」
ルビィ「お姉ちゃんに縁談が来てるって」
善子「でもダイヤは東京の大学に行くんでしょ? 縁談なんて無駄なんじゃないの?」
ルビィ「お姉ちゃんもそういってたけど」
ルビィ「今のうちに顔合わせをさせておきたいって、お母さんが……」
ルビィ「東京の大学に行くからこそ、今なんだって」
善子「………」
花丸「大学なら、女子大だったとしても男の人と接する機会は増えていく」
花丸「だから先に引き合わせておいて、ほかに靡かないようにって算段」
花丸「ダイヤさんが尽くしてくれる人だって理解しているからこそ、ずらね」
善子「それにダイヤはなんて? まさか、するとか言ったの?」
ルビィ「会うだけは会うって言ってた」
ルビィ「断るつもりですが。ってお母さんには念押ししてたけど……どうだろう」
善子「……場所は? 時間は?」
花丸「善子ちゃん……まさか」
善子「見に行くわよ。ソレ」
ルビィ「えぇっ!?」
善子「親から来た縁談なら親は頼りにならない。私達でぶち壊しにしてやるのよ!」 ゴミはこのssだろw
お前らは目が汚れてるから面白く見えるんかw 花丸「……そっか」クスッ
善子「なに、笑ってるのよ」
花丸「ううん、ただね」
花丸「ただ……善子ちゃんは不器用なんだなぁって」
善子「はぁ?」
花丸「殺されなくて済む。なんて、相手の立場じゃなきゃ出てこないよね?」ニコッ
善子「言葉の綾よ」
善子「アンタみたいに、考えて発言してるわけじゃない」
善子「揚げ足取りはやめて、殺すわよ」
花丸「マルはダイヤさんを殺してないのに……」
善子「なんか気に入らないから」
花丸「えぇ……」
善子「冗談よ」
善子「アンタはうざいけど、嫌いじゃない」
善子「ダイヤを殺した犯人じゃないなら、殺したりしないわよ」
花丸「そっか、ならよかった」ニコッ
花丸「マルは、殺してないもん」
善子「ま、アリバイは成立したしね」 花丸「……そういえば、ダイヤさんが殺されたとされる日から一週間だよね」
花丸「そろそろ、危ないかな」
善子「危ない? 何が?」
善子「ダイヤの生存――」
花丸「ううん、そうじゃなくて」
花丸「善子ちゃんがもし、ダイヤさんを殺した犯人として勾留されたらどうする?」
善子「もちろん、否定するわ」
花丸「でも、周りはみんな疑ってくる」
花丸「愛した相手を、お前が殺したと繰り返す」
善子「…………」
花丸「自分がその愛する人の姿を最期に見たのなら、その自責の念は……どれほどだろう?」
花丸「辛いだろう、苦しいだろう、悲しいだろう」
花丸「きっと、夢にまで見るほどの……苦痛だろう」
花丸「心が優しければ優しいほどその痛みは比例する」
花丸「だから、きっと……」フイッ
善子「ずら丸?」 花丸「……ううん、なんでもない」
花丸「見つかると良いね、ダイヤさん」
善子「そうね……」
善子「できる限り早く、見つけてあげたいわ」
花丸「……そうだ」
花丸「善子ちゃん」
花丸「些細なことでも、ヒントになることがある」
花丸「ちょっとした出来事でも、自分の疑問にひっかけてみると」
花丸「案外、解けることがあるかもしれないよ」
善子「なるほど……分かった」
善子「考えてみるわ」
花丸「うん」
花丸「何があっても、めげたりしたらダメずらよ」ニコッ
善子「……?」
善子(ずら丸はきっと、分かってた)
善子(だからきっと、そんなことを言ったのだ)
善子(男は自責と悪意に耐え切れずに命を絶つ)
善子(それはつまり、ダイヤの居場所は二度とわからなくなってしまうということだと)
善子(だから、心が折れることはないようにと――念を押してきたのだと)
善子(私がそれを理解することが出来たのは)
善子(翌朝、容疑者自殺のニュースが流れてきたのを見てからだった) ダイヤさんのいやらしい身体を舐めまわすように見ながら勃起してたことくらいしか悪いことしていないのに ちんこがそのときふっくらしてたかのアリバイがないんだよ ―――――
―――
―浦の星女学院:翌日放課後―
果南「………」
千歌「………」
鞠莉「………」
曜「……どう、なっちゃうのかな」
善子「どうなっちゃうって、何が?」
曜「ダイヤさんのこと」
曜「まだ見つかってないのに、男の人自殺しちゃったって……」
梨子「殺したから自殺したっていう話と」
梨子「殺していないから自殺したっていう話」
梨子「今朝のことなのに、凄く……」
花丸「仕方がないことずら」
花丸「死人に口はないけれど、意味はある」
花丸「……いずれにしても、これは大きいずら」 ルビィ「お姉ちゃんのことは探してるけど、でももう……完全に遺体を探してるだけ」
ルビィ「警察の中には、バラバラにされてもう捨てられちゃったんじゃないか。なんていう話も出てるって……」
花丸「そんなこと言われたずらか?」
ルビィ「ううん……ルビィはお母さんたちの話を聞いちゃっただけ」
善子「でも、そう考えられてるってことでしょ?」
善子「そもそも、20時に通報した段階で取り合わなかったクズを処刑すべきだわ」
千歌「く、クズって……」
果南「善子のアリバイ探りは?」
千歌「果南ちゃんっ」
果南「男の人がシロなら、誰かがクロ。もちろん、私達以外の可能性もあるけどさ」
果南「まず私達はどうだったの?」
善子「ルビィ以外はシロ……って感じだったわ」
善子「良かったわね果南、鞠莉」
善子「二人を見てた人がいたからアリバイは成立したわ」
鞠莉「そうなの……? 成立、させてくれたのね」
善子「させたくてさせたわけじゃないわ。勘違いしないで」 ルビィ「……あの、あのね」
ルビィ「本当は、言うべきじゃないと思うんだけど」
ルビィ「犯人は男の人だって、警察も、お母さんたちも考えているみたい」
ルビィ「……昨日、言ってたんだって」
ルビィ「私が悪いんです、私が……私が全部悪いんです。申し訳ありませんでした。って」
梨子「それって……」
花丸「心が限界だったんだろうね」
花丸「きっと、ダイヤさんを殺したことを聞いても、何を聞いても、それしか言わなかったんじゃないかな」
善子「……死ぬなら死ぬで、ダイヤの居場所を吐きなさいよ!」ガンッ
ガタッ
ガタンッ
善子「なんで」
善子「なんで何も言わずに死んでんのよ!」ダンッ
善子「ふざけないで……ふざけないでよ!」
善子「白黒はっきりさせてから……死になさいよっ!」ギリッ
曜「善子ちゃん……」
鞠莉「ねぇ、どうするの?」
鞠莉「私たちの間で疑いあっても……もはやどうにもならないわ」
善子「なに? じゃぁ受け入れろっていうわけ!?」
善子「ダイヤが殺された、遺体も何もありません、でもこの世にはいませんって!?」
善子「あんたは、それで納得できるって言うの!?」
スッ...パンッ
善子「っ」
鞠莉「そんなわけないじゃない!」 鞠莉「私だって否定したいわよ!」
鞠莉「私だって、ダイヤを見つけてあげたいって思ってるわよ!」
鞠莉「でも、どこにもいないのよ!」
鞠莉「一番の容疑者は自殺して、何があったのかさえ見当もつかない……」
鞠莉「絶対に信じたくない、バラバラにされちゃったっていう話を信じるしかない状況にまで来てるのよ!」
グィッ
善子「っ」
果南「鞠莉っ、やめな!」
鞠莉「自分だけが悲しいみたいなこといい加減やめて! 子供みたいに当たり散らして……」
鞠莉「そんなことで解決することなんてなにもないでしょ!」
千歌「鞠莉ちゃんまで……」
鞠莉「はぁ……はぁ……」フルフル
鞠莉「ソーリー……ベリーホット……」ガタンッ
鞠莉「善子の気持ちも、分かるわ」
鞠莉「でも、もう……」
善子「…………」
花丸「……今日は解散しよう」
花丸「その方が、良いと思うずら」 梨子「そうだね、花丸ちゃん」
梨子「今日は、もう帰ろう?」
梨子「Aqoursの練習も……ダイヤさんがいないんじゃ……あれだし」
千歌「……Aqoursのことも、考えないとだね」
果南「っ」
果南「終わりにするの? 千歌」
千歌「ダイヤさんがいてこその、9人のAqoursだった」
千歌「もちろん、卒業して三年生がいなくなってもAqoursから人はいなくなっちゃうよ」
千歌「でもそれは仕方がないことで、当然のことで」
千歌「本当にいなくなっちゃうわけじゃなくて……」グッ
千歌「本当ならここにいたはずなのに」
千歌「きっと、千歌達はその気持ちを忘れられなくて、すべてが悲しくなっちゃう気がするんだ」
鞠莉「……そうね」
ルビィ「…………」
善子「一緒にいるから何があるってわけでもないし」
善子「それも致し方ないんじゃないの?」
ガタッ
善子「……私は帰るわ」
花丸「待って善子ちゃん、マルも一緒に行く」 タッタッタッタ
タッタッタッタ
善子「……もう付いて来なくていいのよ?」
善子「アリバイ探しなんて、なんか、あとルビィだけだし」
善子「きっと、証明できない」
花丸「善子ちゃん、諦めるの?」
善子「諦めたくて諦めるわけじゃない」
善子「でも、もう……」
善子「分かってるわよ、鞠莉に言われなくたって」
タッタッ.....
キュッ
花丸「………」
花丸「そっか」
花丸「それが、善子ちゃんの決めたことなら仕方がないね」
花丸「善子ちゃん、また明日ね」ニコッ
花丸「絶対、絶対だよ?」
善子「……」
善子「そんな心配しなくても、死にはしないわよ」 ―――――
―――
――
善子「…………」
善子(……死ぬつもりはない。ね)
善子(生きててもどうしようもないけど、死んでもどうしようもないのよね)
善子(いや、死ねばダイヤに会えるかしら)
善子(ねぇ、枕元に立ってくれたりとかしないの?)
善子(こっくりさんでもやる?)
善子(必要ならウィジャ盤だって用意するわよ?)
善子「……なんて」
タッタッタッ
タッタッタッ
ドンッ!
善子「っ!」ドサッ
善子「いった……あんたねぇ!」
「ご、ごめんなさい……先を急いでて」
善子「だったら前見て走りなさいよ!」
「うん、ごめんね? 怪我はない?」
善子「大丈夫よ……触らないで」 「本当にごめんね!」
「――あっ、たっくん〜!」
タッタッタッタッ
「あっ、間違えた……すみません」
プップ~
ゴッメーン
オマエマタカ...
ゴメンッテバ
善子「なんなのよ、あいつ」
善子「デート相手間違えてどうすんだか……」
善子「はぁ……」
善子「呑気ね、周りは」
善子(ダイヤがいなくなったことなんて、あまり関係がない)
善子(だから、時間が経てば我関せずにいつも通りになっていく)
善子(ダイヤなんて、初めからいなかったかのようになっていく)
善子(Aqoursファンだってそれは例外じゃなくて)
善子(また別の誰かに夢中になって、忘れるのよ)
善子「……みんな死ねばいいのに」 善子(なんで、ダイヤが死ななくちゃいけなかったの?)
善子(なんで、ダイヤが殺されなくちゃいけなかったの?)
善子(あのバカな女で良いじゃない)
善子(金持ちじゃなくちゃダメだったって言うなら)
善子(鞠莉がいるじゃない)
善子(なんで、どうして……)
善子「ダイヤ……」
善子「会いたい、見たい、触れたい、触れて欲しい」
善子「もしも、もう一度会うことが出来たら」
善子「もう二度と、手放したりしないから……だから」
善子「あと一度だけ……会いたい」
善子「あんたはどこにいるのよッ!」
善子「っ……」
善子「どこに、いるのよ……」 善子(ずら丸はめげるななんて言っていたけれど)
善子(こんなの、堪えられない)
善子(どこにもいない、見つからない)
善子(知ってるであろう容疑者は)
善子(否定をし続けて、自殺した)
善子(手がかりは、なくなったのよ……)
善子(……ずら丸)
善子(あんたはヒントをくれたけど、答えはくれない)
善子(あんたに出せない答えが、私に出せるとは思えない)
善子(……悔しいけど、アンタは私よりも解決する力がある)
善子(っ……)
ガンッ
善子(……そういえば、ちょっとしたことでも解決のヒントになるかもって、言ってたわね)
善子「……なにがよ」
善子「そんなもの、どこにもないじゃない」 善子(あんたはきっと、解ってたのよね)
善子(容疑者の男が死ぬことも)
善子(この事件に関する情報だけでは解決出来ないことも)
善子(じゃなきゃ昨日、あんなこと言わないわよね)
善子(そんなあんたが最後に言ったのは)
善子(ちょっとしたことでも解決の助けになるってこと)
善子(めげないでってふざけた励まし)
善子「……解ってて言うことじゃない」ギリッ
善子(やっぱり私はあんたが気に入らない)
善子(私が諦めるって言ったときの残念そうな顔)
善子(去り際の心配そうな顔)
善子(なによあれ……)
善子「あぁ、思い出したらイラついてきた!」ガンッ
善子「……」ヒリヒリ
善子「良いわよ、分かったわよ!」
善子「ずら丸……あんたの煽りに乗ってあげる」
善子「諦めるのはどれが終わってからにするわ」 >>391訂正
善子(あんたはきっと、解ってたのよね)
善子(容疑者の男が死ぬことも)
善子(この事件に関する情報だけでは解決出来ないことも)
善子(じゃなきゃ昨日、あんなこと言わないわよね)
善子(そんなあんたが最後に言ったのは)
善子(ちょっとしたことでも解決の助けになるってこと)
善子(めげないでってふざけた励まし)
善子「……解ってて言うことじゃない」ギリッ
善子(やっぱり私はあんたが気に入らない)
善子(私が諦めるって言ったときの残念そうな顔)
善子(去り際の心配そうな顔)
善子(なによあれ……)
善子「あぁ、思い出したらイラついてきた!」ガンッ
善子「……」ヒリヒリ
善子「良いわよ、分かったわよ!」
善子「ずら丸……あんたの煽りに乗ってあげる」
善子「諦めるのはそれが終わってからにするわ」 ―――――
―――
――
善子「ちょっとしたことやどうでもいいこと」
善子「……その前に」
善子「そう、先入観に囚われたらダメなのよ」
善子「ずら丸も言ってたじゃない」
善子「先入観によって誤認することもある」
善子「ちょっとしたことでも……」
善子(例えば、デート相手を間違えるあの女)
善子(どう考えてもバカだけど)
善子(実は可愛く思われたくて天然演じてる頭脳派かもしれない)
善子「……なんて」
善子(……確かに、確証のない決めつけは早計ね)
善子(常に肯定と否定で意見を対立させる)
善子(そうすることで、なにか気づくことができるかもしれない)
善子「……やるわよ、ヨハネ」
善子「私とあんたでずら丸のイラつく顔に答えを叩きつけて」
善子「ダイヤを見つけるのよ!」バサッ 善子「まず、大前提として何がある?」
善子「男の車で見つかった血塗れの髪留めがダイヤのものであること」カキカキ
善子「これはほぼ確定してる」
善子「そしてそれこそが、男が犯人であると言う決め手」
カキカキ…
サッサッ
善子「なら、まずはそれを無かったことにする」
善子「それに答えを出さなきゃ先に進まない」
善子「でも、そう……」
善子「式無しに答えを書いていても」
善子「頭の中では式が組み立てられている」
善子「つまり、答えを出すには式がいる」
善子「答えから式を求めてはいけない」
善子「今はまず、今ある問題から……式を作り出せばいい」
善子「間違っていても」
善子「それは間違っているという正解なんだから」 善子「ならここにある問題は?」
善子「一つ、血濡れの髪留め」
善子「二つ、男の車」
善子「そしていつ、仕組まれたのか」
カキカキ
トンッ……トンッ…
善子「まず髪留め」
善子「これはダイヤを殺してからでしか入手は不可能」
善子「ただの髪留めならともかく、血濡れならそれ以外にはない」
善子(病院関係者とか例外はあるけど)
善子(問題を広げても意味はない)
善子(まずは例外を省いて純粋な式で試す)
善子「ダイヤを殺してからの場合」
善子「髪留めを仕込むことが出来るのはダイヤが消えて以降になる」
善子「……なら車に仕込めた人は?」 善子「一つ、ダイヤ本人のダイイングメッセージ」
善子「二つ、車所有者である男の身内」
善子「そして……」
トンッ…
トンッ…
トンッ……
タンッ
善子「……私達ね」
善子「ダイヤが消えて以降である場合」
善子「その連絡を受けて集合し」
善子「交差点で信号待ちしていた男に会ったから」
善子「そこで髪留めを仕込むことが出来たんじゃない?」 花丸が怪しすぎるんだよなぁ
ドMだし善子に殺されたくてダイヤを殺したんじゃないかと
アリバイはまあ何かしら抜け道があったってことで 善子「ただし、ここで問題が生じる」
カキカキ
善子「私達三人の内、私は言わずもがなやっていない」
善子「ずら丸も犯行が行われた時刻にはアリバイがあった」
善子「つまり、3人の中に犯人がいるならルビィになるわ」
善子「でも……」
トンッ…
トンッ…
善子「それはあまりにも怪しすぎる」
善子「警察が疑ってないはずがない」
善子「捜査だって絶対に行われてるはず」
善子「……いや、だからこそ血濡れの髪留めを仕込む必要があったとしたら?」
サッサッ
カキカキ
善子「そうすることで、目を欺こうとしていたら?」 ダイヤさんの狂言って線も捨てきれない(というかそうであってほしい)けど、それならそれでもう取り返しのつかない事態になってるのがなあ… 善子「……分かったわよ、ずら丸」
善子「ここで逆転の発想ね」
善子「黒過ぎる黒は、逆に白である」
善子「なぜなら、殺したことを疑ってと言わんばかりの状況」
善子「それでありながら、自分ではないという否定」
善子「意味がわからない……愉快犯?」
善子「違う……あのルビィなら自分だと名乗りあげる」
善子「……そして、発想の転換をするなら」
善子「ずら丸……あんたが怪しくなってくる」
善子「明らかに計画的なスケジュール」
善子「犯行が行われたとされる時間後の慌てていたという話」
善子「切り替えれば当然、怪しい」
善子「もっとも、あんたはデートの一週間前から用事があるって言ってたから」
善子「計画的なのは必然よね」
善子「読書会だっけ?そういうのは半月以上前から予定に組み込まれてるだろうし」
カキカキ
善子「でも、一応あんたを候補の一つとして次にいかせて貰うわ」 善子「逃げた先にあったとされる靴」
善子「普通なら、逃げてそこまで行ったけど捕まった」
善子「そう考える……」
善子「え……それ以外にある?」
善子「いや……言ってたじゃない」
善子「先入観を持たないことが大事だって」
善子「そう、そうね」
善子「靴があるのは逃げたから」
善子「まずその先入観を捨てるわ」
善子「逃げたのではなく、逃げたと思わせるために置いたとしたら?」
善子「車の中の髪留めみたいに、勘違いさせるための手段」
善子「その可能性が、あるんじゃないの?」 善子「……どうしてそんなことする必要があったの?」
善子「逃げるような相手だと思わせるため?」
善子「つまり……何かしてくることを疑う必要のない相手……」
善子「それなら、ルビィは絶対にあり得ないんじゃない?」
善子(階段で突き飛ばしてくるようなやつを警戒しないわけがない)
善子(そうじゃないとしても)
善子(あのルビィを甘く見れるわけがない……)
善子(だから、きっとルビィじゃない)
善子「ということは……ダイヤの用事の相手は」
善子(ずら丸? それとも、親?)
善子(あるいは、学校の先生とか?)
善子(いや……時間的にないわ) 善子「車に髪留めを仕込むことが出来て」
善子「ダイヤに怪しまれない奴」
善子「……いやいや」
善子「待って、おかしい……」
善子「それだとずら丸になる」
善子(問題を削りすぎた?)
善子(だって、ずら丸は私に協力してくれたし)
善子(ここにたどり着くまでのヒントだってくれた……)
善子(逆転の発想?)
善子(木を隠すなら森の中……?)
善子(怪しまれないための協力?)
善子「……」
善子「いや、だって……ずら丸にはアリバイがある……」
善子「でも……」
善子「っ!」バンッ
善子(……何をバカなことを)フルフル
善子「助けられてるからって情をうつすな!」
善子「あいつは……あいつが、ダイヤを殺したかもしれないんだから」
善子(証拠は少ない、勢いまかせにも程がある)
善子(でも、ずら丸がもし計画的にやっているなら)
善子(私の中途半端な疑いに対して)
善子(バレていない安堵から)
善子(ボロを出してくれるかもしれない)
善子(……望みは薄いけど、成す術がないならやるしかない)
善子(闇雲でも、がむしゃらでも……ダイヤに届く可能性があるなら)
善子(それでもし、ずら丸がダイヤを殺していたら……)
善子(その時は……報いを受けてもらうわ) ―――――
―――
―Aqours部室:放課後―
花丸「昨日の今日で、どうしたの?」
花丸「みんなは?」
善子「呼んでないわよ、あんただけ」
花丸「マルだけ……?」
花丸「はっ!」
花丸「ま、まさか告白ずらか……!?」
善子「……調子いいわね、あんた」
善子「アリバイが成立して安心してるってわけ?」
花丸「え?」
善子「昨日、ずっと考えてたわ」
善子「あんたに言われた先入観の罠、逆転の発想」
善子「それでもしかしたら別のなにかが見えてくるんじゃないかって」
花丸「……それで、見えたずらか?」
善子「ええ」
善子「……あんたよ。あんたがダイヤを殺したって可能性が見えたわ!」
花丸「……そっか」
善子「………」
花丸「どうしてか教えてほしいずら」ニコッ
善子(その、底の見えない余裕の笑顔)
善子(その不気味さが……怪しいのよ。ずら丸) 善子「一番ネックだった車にあったダイヤの髪留め」
善子「あんたなら仕込むことができるでしょ?」
花丸「……正確には、マル、ルビィちゃん、善子ちゃんの3人ずらね」
善子「っ」
花丸「あの日、マル達は犯行推定時刻よりもあとにあの人と会った」
花丸「その時に最初にドアを開けたのはマルだった」
花丸「そうずら……疑う理由にはなる」ニコッ
花丸「でも、それだけだと不十分じゃないかな?」
花丸「善子ちゃん本人は除くとして」
花丸「ルビィちゃんにも可能性はあるはずだよね?」
善子「……ええ、そうよ」
花丸「だとしたらルビィちゃんではない確実な証拠や」
花丸「マルである確実な証拠を提示して欲しいずら」
花丸「そんな不正確な疑いは、流石に困るずら」 花丸「それで、善子ちゃん」
花丸「まさかそれだけじゃないよね?」
善子「……片方だけの靴」
善子「あれは、ダイヤが相手から逃げたと誤認させるための物って線はない?」
善子「逃げたと考えさせることで、相手が親しい間柄ではないと思い込ませるのよ」
花丸「……えぇ」
善子「なによ……言いたいことがあるなら言いなさいよ」
花丸「まず一つ、殺されかけたらだれが相手でも逃げるずら」
善子「ぐっ」
花丸「二つ、ダイヤさんはマルを相手に警戒しないわけがない」
花丸「善子ちゃんに話してないかな?」
花丸「マルはルビィちゃんについてダイヤさんと話したずら」
花丸「ルビィちゃんをおかしくしたのは花丸さんでしょう? って」
善子「そんな話――」
花丸「知らなかったなら、仕方がないずらね」
花丸「でも、知らないならそれはマルが勝手に言ってるだけかもしれない」
花丸「だから、別の考え方をするずら」 >>398
一応抜け道の余地はある
見当違いかもだけど 疑心暗鬼で互いが疑い会うのは仕方ないけど、
なにかの発見がないと話が進まないな 花丸「善子ちゃんはダイヤさんと話したりしなかった?」
善子「……したわよ」
善子「ルビィに突き落とされかけたことは話してくれなかったけど」
善子「縁談が落ち着いたら。と、言われたわ」
花丸「そっか、ならいい感じだね」
善子「良い感じ?」
花丸「ルビィちゃんがおかしくなったのは、縁談の話が来てから」
花丸「そして、ダイヤさんはそんなルビィちゃんに突き落とされかけてしまった」
花丸「ダイヤさんが抱えていた悩みで、かつ、縁談が落ち着いた後なら話せるということは」
花丸「十中八九、ダイヤさんが抱えていた悩みはルビィちゃんのことだよね?」
花丸「ということは、デートの後の予定はルビィちゃんと……だったんじゃないかな?」
善子「なっ……」
花丸「そこで話す予定があった」
花丸「そこで解決する予定だった」
花丸「でも、結果は……」
善子「ダイヤが、殺された?」
花丸「確か、ルビィちゃんにはアリバイがなかったよね?」ニコッ 善子「い、一理……ある」
花丸「……よくよく考えれば、こうやって答えは出てくるものずら」
花丸「どうする?」
善子「え?」
花丸「ルビィちゃんが犯人で良い?」
花丸「マルのはあくまで仮説だよ」
花丸「もしかしたら善子ちゃんが見逃してる何かがあるかもしれない」
花丸「そのせいで決定的な証拠が得られなくて」
花丸「ルビィちゃんを疑うことになっちゃってるかもしれない」
善子「……またそうやって、アンタは迷わせようとしてくる」ギリッ
善子「なんなのよ、なんなのあんた!」
花丸「………」
善子「本当は犯人が分かってるんじゃないの!?」
善子「私が気付いてないことにも気づいてて」
善子「それに気づくかどうか楽しんでるんじゃないの!?」
花丸「……どうだろう」
花丸「善子ちゃんはどう思う?」
善子「どう思うって、あんたのことでしょ!」バンッ 花丸「ねぇ、善子ちゃん」
花丸「善子ちゃんはどんなダイヤさんでも愛せるんだよね?」
花丸「なら、屍姦もいける?」
善子「し……かん?」
花丸「死体も愛せる人ってい――」
グイッ
ズダンッ
カタッ
コロコロ....
花丸「っは……ぁ……」
ガタガタッ
ガタッガタンッ
花丸「げほっけほっかはっ……はっ……げほっけほっ」
花丸「い、痛い……流石に、机に叩きつけられるのは、痛いずら……」サスサス
善子「何言ってんのよアンタ」
花丸「マルはただ、そういうのも平気なのか聞いただけだよ?」
善子「言っていいことと悪いことがあるでしょ!」
花丸「だって、もしもバラバラの遺体だったらどうする?」
花丸「ダイヤさんだと分からないような……肉片、砕けた骨、陥没した――」
善子「やめて!」
花丸「………」
善子「……なんなのよ、あんた」 善子「困ってる私がそんなに面白いの!?」
善子「ダイヤを奪われた私が、どんな風になるか……」
善子「どう遊べるか……楽しんでるの?」
善子「なんなの、なんなのよ……」
花丸「面白いとか、楽しむとかじゃなくて」
花丸「ただ、幸せなだけだよ」
花丸「言ったずら」
花丸「マルは、善子ちゃんが好きだよって」
善子「なら、それなら……もうやめて」
善子「分かってるなら教えて……ダイヤはどこにいるの?」
善子「犯人は誰なの?」
花丸「………」
花丸「……そうずらね」
花丸「ねぇ善子ちゃん」
花丸「ダイヤさんのデートのところにいたのは、誰だった?」
善子「……は?」
花丸「誰だった?」 善子「男、ダイヤ」
善子「私と、ルビィと、鞠莉」
善子「赤の他人を除けばそれだけだけど……それが?」
花丸「じゃぁ、大事な質問をするから」
花丸「良く思い出して、ちゃんと考えて、答えるずら」ニコッ
善子「大事な質問?」
花丸「うん」
花丸「善子ちゃんが見逃してる、大事な質問だよ」
善子「………」
花丸「善子ちゃんたちは、あの日、ダイヤさんの行方不明の話を聞いて集まった」
花丸「話の途中、ダイヤさんのデート相手の男の人を見つけて、声をかけた」
花丸「その男の人に気付いたのは、誰だったずら?」
善子「誰って……何言ってんのよ」
善子「あんたでしょ」
善子「あんたが信号待ちしてる車を見つけて――」
花丸「うんうん」ニコニコ
善子「……え?」
花丸「うん?」
善子「…………」
善子「……あんた、どこであの車が男のだって知ったの?」 花丸「1、実はこっそりついてきてた」
花丸「2、鞠莉ちゃんやルビィちゃんとつながっていて情報を送ってもらっていた」
花丸「3、男の人がダイヤさんを送り届けた先で、見ていた」
善子「な……」
善子「あんた……アリバイがあるんじゃなかったの?」
善子「朝は読書会でいなかった……それは、確実」
善子「ルビィと鞠莉が情報を流してるような様子はなかった……」
善子「つまり、アンタはダイヤの用事の相手だった」
花丸「……」ニコッ
善子「でも、待って」
善子「アンタのアリバイは?」
善子「犯行時刻に一緒にいたってあのおばさんは言ってたわ」
善子「共犯だって、言うわけ?」
花丸「まさか」
花丸「あのおばさんは嘘をついてない」
花丸「ただ、嘘をつかれただけ」
花丸「その嘘はおばさんにとって真実で、曖昧でも成り立つ嘘」
花丸「……時計だよ。時計を弄るずら」
花丸「おばさんは携帯でもテレビでもなく、あの時計で時間を確認してる」
花丸「聞いてみるといいんじゃないかな」
花丸「……きっと、携帯はうまく扱えないの。って、ちょっと照れくさそうに教えてくれるよ」
花丸「それでも、二時間も三時間も誤魔化せない」
善子「だからあんたはわざと忘れ物をしてすぐに戻ってきた」
善子「時計を戻すために」
花丸「頑張ったんだよ? 運も必要だったから失敗する可能性もあったし」 善子「……ダイヤは」
善子「ダイヤはどこなの!?」グィッ
善子「答えて!」
花丸「……覚えてる?」
花丸「図書準備室の、裏口」
花丸「鞠莉ちゃんがくれると言った、本」
善子「……あんた、まさか」
花丸「そう。ダイヤさんを裏口から連れ込んだんだ」
花丸「あそこなら人目にはつかない、カメラにも映らない」
花丸「靴が反対側から見つかればみんなの意識はそっち側に向いてくれる」
善子「なら今はそこに――」
花丸「いないよ」
善子「は?」
花丸「……連れ帰ったよ」
花丸「そのための、鞠莉ちゃんから貰う大量の本だったずら」
花丸「大きな段ボールでも、沢山詰め過ぎたって言えば笑ってくれる」
花丸「マルは一応本好きだからね。誰も疑いもしない」
花丸「……会わせてあげる」
花丸「本当は、善子ちゃんが最後まで突き止めてからって思ってたけど」
花丸「その様子だと……自殺しちゃいそうだから」 ―――――
―――
――
善子「……蔵?」
花丸「元々は物置になってたけど」
花丸「学校の本をもらえるから置く場所が欲しいって言ったらくれたんだ」
花丸「できたら一人でゆっくり、静かに」
花丸「そう言ったのが、良かったのかな」
ガチャガチャッ
ガチャンッ
キィィィィ....
花丸「……そういえば、一つ。良いこと教えてあげる」
善子「遺言?」
善子「殺す前に聞いてあげるわ」カチカチッ
花丸「カッターで殺すなら、首を思いっきり切ってね」ニコッ
善子「良いから、良いことって何?」
花丸「血に塗れた髪留めがあるからと言って、ダイヤさんが死んでいるとは限らない」
花丸「マルはずっと、言っておいたはずだよ」
花丸「マルはダイヤさんを殺していない」
花丸「絶対に、殺さないって」
善子「は……?」
花丸「どうぞ、マルの……ううん、善子ちゃんのための場所だよ」 善子(薄暗くて、埃っぽい)
善子(外から見ても広い蔵の中)
善子(その奥の方に、それはいた)
ジャラッ……
ジャラッ
ダイヤ「……お帰り、なさい」
善子(目隠しをされ、首輪をつけられ、手を縛られ)
善子(ただ、逃げるための足だけが自由なダイヤが)
ダイヤ「あの……」
ジャラ……
花丸「……逃げなかったんだね」
ダイヤ「………」
ダイヤ「もう、苦しいのは嫌です」
ダイヤ「動けば締まるこの首輪」
ダイヤ「せめて、戻れば緩むものにして頂けませんか?」
ダイヤ「怖くて、お手洗いにもいきたくない」
善子(なに、これ)
善子(なんなの……これ……)
善子「どういうことよこれ!」
ダイヤ「っ……その、声は……善子さん、ですか?」 花丸「善子ちゃんのダイヤさんずら」
花丸「ルビィちゃんのように体を物理的に壊したりせず」
花丸「ありのままのダイヤさんを、善子ちゃんにプレゼントしたかったんだ」ニコッ
花丸「頑張ったんだよ?」
花丸「最初はね? 鞠莉ちゃんから本をもらえるという話だけしかなくて」
花丸「段ボールに隠して持ち帰るだけの、ただの誘拐の予定だった」
花丸「でもね。運よく、縁談の話が来てくれた」
花丸「しかも、フられたのが諦められずにデートまでするって」
花丸「チャンスだと思った。利用するしかないって思ったずら」
花丸「ダイヤさんが殺されたことにして、全部の容疑をその人に押し付ける」
花丸「お墓にまで真相を持って行ってくれる可能性は五分五分だったけどね」
花丸「……優しい人で、良かった」ニコッ
ダイヤ「墓……場……?」
ダイヤ「墓場とはどういうことですか? 花丸さん! あの人に何を!」
花丸「何って、何もしてないよ」
花丸「アレはただ、自殺しただけだよ。ダイヤさんを殺した罪を背負ってね」 ダイヤ「なんてこと……なんてことを!」
ジャラッ
カチカチッ
ガチンッ
ダイヤ「ぐっ」
花丸「あまり動くと首輪が締まるから、落ち着いたほうが良いずら」
花丸「じゃないとまた、失神しておもらししちゃうよ?」
カチカチッ
花丸「次締まったら、善子ちゃんの目の前で失神して貰うからね?」
ダイヤ「くっ……」
ダイヤ「善子さん……善子さんっ!」
善子「っ」
ダイヤ「お願いします……わたくしを、わたくしを助けてください!」
花丸「マルの目の前でそういう話をされると困るなぁ」
花丸「もちろん、善子ちゃんが逃がすっていうならマルは止めないけどね」クスッ
ダイヤ「お願いします、善子さん」
ダイヤ「善子さんしか……わたくしを自由には出来ないのです」 ダイヤ「花丸さんは狂っている……」
ダイヤ「でも、貴女の言葉なら何でも聞くと……ずっと」
ダイヤ「今だって、貴女が言うなら逃がしてくれると言う……」
ダイヤ「お願いです、善子さん」
善子「ダイヤ……」
グッ
ギリッ
コツッ....
ジャラッ
ダイヤ「善子さん……」
善子(ダイヤを繋ぐ首輪)
善子(その鎖を持ち上げると、その音に、ダイヤの疲れ切った喜びの声が漏れた)
善子(解放して貰える。そう思ったのね)
花丸「……良いの?」
花丸「ダイヤさんはここから出ればまた黒澤ダイヤに戻ってしまう」
花丸「親はきっと、二度と被害に遭わないようにと箱入り娘のように扱うことだろうね」
花丸「善子ちゃんは会うことが出来るかな?」
花丸「ダイヤさんが許可しても、親は許可してくれるかな?」
花丸「ロミオとジュリエットのように……分かたれてしまうかもしれない」
ダイヤ「善子さんっ、話を聞いてはダメ!」 善子「………」チラッ
花丸「うん、聞かなくてもいい」
花丸「でもこれだけは言っておくずら」
花丸「ここなら、ダイヤさんは善子ちゃんのものだよ。なんでもできる、何でもさせられる」
花丸「願って止まなかった……自分のものになる」ニコッ
善子「………」
ダイヤ「だめっ、善子さん……そんな話を信じては――」
善子「……ずっと」
善子「私はずっと見てたのよ。ダイヤ」
ダイヤ「………お願いっ」
善子「でも、あんたは……女の子は絶対にないって否定したわよね」
善子「わざわざ私の目の前で、強く」
ジャラッ
グィッ
ダイヤ「ぎっ」
善子「……逃がしてなんて、やらないわよ」
ダイヤ「あ゛……ぅ……」
善子「ダイヤは、私の物なのよ」
善子「ほかの誰かに暮れてやるものか、ほかの誰かに触れさせてやるものか」
善子「私だけでいいのよ、ダイヤは……私だけを見てればいいのよ!」 >>431訂正
善子「………」チラッ
花丸「うん、聞かなくてもいい」
花丸「でもこれだけは言っておくずら」
花丸「ここなら、ダイヤさんは善子ちゃんのものだよ。なんでもできる、何でもさせられる」
花丸「願って止まなかった……自分のものになる」ニコッ
善子「………」
ダイヤ「だめっ、善子さん……そんな話を信じては――」
善子「……ずっと」
善子「私はずっと見てたのよ。ダイヤ」
ダイヤ「………お願いっ」
善子「でも、あんたは……女の子は絶対にないって否定したわよね」
善子「わざわざ私の目の前で、強く」
ジャラッ
グィッ
ダイヤ「ぎっ」
善子「……逃がしてなんて、やらないわよ」
ダイヤ「あ゛……ぅ……」
善子「ダイヤは、私の物なのよ」
善子「ほかの誰かにくれてやるものか、ほかの誰かに触れさせてやるものか」
善子「私だけでいいのよ、ダイヤは……私だけを見てればいいのよ!」 花丸(うん、うんっ)
花丸(いい笑顔)
花丸(狂気に満ちて、喜びに満ちた顔)
花丸(マルは……どんな善子ちゃんでも好きだよ)
花丸(たとえ、それが自分に向けられるものではないのだとしても)
花丸(自分のものにならないのだとしても)
花丸「……じゃぁ、好きなだけ。ここにいていいよ」
花丸「マルは善子ちゃんの邪魔はしない」
花丸「……蔵のカギ、机の上に置いておくね」
善子「花丸」
花丸「なぁに?」
善子「アンタがいてくれて、良かったわ」
花丸「えへへっ」
花丸(一時でも喜びを、幸せを)
花丸(自分が与えられているのならば……それだけで十分)
花丸(それが、マルの愛だよ)
花丸「良かった」ニコッ 変に長引いたけど付き合ってくれてありがとずら
これで、マルのお話はおしまい。 乙
男の車に気付いたくらいから花丸が怪しいと思ったけど
怪しすぎて逆に無いと思ってた 概ね想像通りだったけど畜生丸のシナリオ通りに進んでしまったのがモヤる
制裁ルートは無いのか え?ダイヤさん生きてるし善子は東京行かないしハッピーエンドでしょ どうして…どうしてだらっかせい!
二月前のお前はそんなんじゃなかったはずだ! >>438
確かに善子と花丸にとってはハッピーエンドですけれども 持つべきはやっぱり良い友達だね!
Thank you,FRIENDS!!だね! 乙でした
いつも更新を楽しみにしてました
でもルビィちゃん壊れたまんまじゃねえかよ! どうしてくれるんだよマルァ! >マルのお話はおしまい
次からマリーかルビィの話が始まるんだろ早くするんだ てっきりアクアのドラマ出演みたいな話かと思ってたら終わってしまった お見合いの男性かわいそう…
ダイヤさんのドスケベボディにチンポが反応してしまったばかりに・・・ とはいうものの翌日には善子の様子とかからルビィ流石にすぐバレそう
そこから全滅エンドしか見えない 乙
善子がダイヤにここまで入れ込む程好きになった理由が気になるなこれ 病死か老衰死するまで蔵から出られないダイヤちゃんを省くな😡 かわいそう度
ダイヤ≧見合い相手>双方の両親>>ルビィ≧ようちかりこかなまり>>>>>>>>(越えられない壁)>>>>>>>>よしまる
個人的なのであしからず 善子はダイヤを手に入れられて幸せ
ダイヤはもともと黒澤家長女としての大変な運命もおとなしく受け入れて来たのでそのうち善子のモノとしての運命も受け入れる
花丸は善子を幸せにできて満足
善子のダイヤへの執着が決着したことでよしまるびぃが仲良しに戻れるのでルビィも満足
果南鞠莉は一年組の態度の変化を怪しむが千歌あたりが「一年生なりにダイヤさんのことを受け入れようとしてるんだからあまり触れないようにしよう」とか言って事件は風化していく ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています