真姫「オカルト先輩と見えていた私」
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真姫「人間には元々五感、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚が備わっているわ」
真姫「これは古来から人や動物が外界を感知する為に備わっている感覚よ」
真姫「...けどね、私にはそれ以外にもう一つ、シックスセンスがあるの、ようは幽霊が見えたりする霊感が備わっているのよ」
真姫「他には直感が鋭かったりするわ...え?これじゃ6個以上あるんじゃないかって?....細かいことは別にいいじゃない!」
真姫「このお話はそんなシックスセンスを持った私とちょっと変わった先輩や友達とのお話よ」 これは>>1がまきちゃんの様に消える可能性が・・・? パチ.....パチ....
絵里「皆!怪我はない!?」
にこ「なんとか....」
花陽「す、すごい爆発でした...」
凛「まるで映画のワンシーンだったみたいにゃ...」
希「ひゃー....教室の扉と壁の一部がなくなってるよ....」
穂乃果「さっきのやつはどうなったのかな?倒せたのかな?」
海未「...確認をしましょう、あの爆発ですからおそらくは倒したとは思いますが」
希「よし、行こう!」 希「.........」ヒョコ
絵里「どう?希」
希「ちょっと....待って....!」
『』バチ...バチ....
希「見て、あそこで倒れて燃えてる」
花陽「ってことは.....」
穂乃果「やった!!上手くいった!!」
にこ「さすがアルコールとガスね」
海未「.........」
凛「よし、そのまま燃やしつくしちゃえ!!」
絵里「....これでやったのよね?」
にこ「ちょっと、フラグはやめてよ」 『』スー...
穂乃果「見て!なんか消えていく!!」
にこ「どうやら...本当にやったみたいね」
パチ...パチ....
凛「ふぅ...これで一つ撃破ってかな?希ちゃん」
希「そうやね」
海未「こんなものがあと何人もいるのでしょうか」
穂乃果「でも海未ちゃん、一つだけわかったよね」
海未「なにがですか?」
穂乃果「頑張れば、私達でも倒せるってことだよ」
海未「!...そうですね」
にこ「あんたって...すごいポジティブ?」
穂乃果「前を見てなければ前には進めないからね!」
ことり「穂乃果ちゃん....そうだね!」 希「剥製が本体だったから...今回は本体を燃やせばどうにかなったみたいやね」
絵里「...お焚き上げっていうやつかしら?すごい強引だったけど」
希「物理攻撃をしてくるならこっちも物理的に対抗すればええんよ」
にこ「まるでゲームみたいね」
まき「.........」ボー....
ことり「真姫ちゃん?」
まき「........」
ことり「?どうしたの?真姫ちゃん?」
まき「!....ん?あれ?」
ことり「疲れちゃった?」
まき「ううん、疲れてないよ」
ことり「本当に?」
まき「うん!」
ことり「そっか」
海未「..........」 海未「先輩」
絵里「どうしたの?園田さん」
海未「...あの小さい西木野さんには連中を倒すところは見せない方がいいかもしれません」
絵里「!そうね...たしかに小さい子供には刺激が強すぎるかも」
海未「はい」
にこ「下手に元に戻った時にトラウマの影響になったりしてもまずいからね」
『〜♪』
凛「!!」ビクッ
花陽「こ、今度はなに!?」
『ザー......』
絵里「校内放送?...」 『ザー....ザー.....』
希「........」
『下校の時間になりました、校内に残っている生徒はただちに下校してください』
凛「...普通の校内放送?」
海未「いや、普通ですけど...普通じゃないですよ」
花陽「一体、誰がこの放送を....」
『下校の時間になりました、校内に残っている生徒はただちに下校してください』
まき「げこう?」
ことり「気にしなくていいよ、真姫ちゃん」 絵里「希、これも怪異なの?」
希「...わからない」
にこ「あんた、わからないってどういうことよ」
希「さっきの怪異もそうなんだけど、今のうちが知ってる怪異と違うんよ」
凛「違う?」
希「そもそもさっきの怪異も旧校舎の話だったやん?」
絵里「えぇ、って言ってもその話自体は貴方しか知らなかったけどね」
希「それなんよ」
絵里「?」
希「さっきの話は普通の人は知らない怪異というか昔の七不思議なんよ」 にこ「普通の人は知らないって普通は知らないでしょ、学校の七不思議なんて」
希「そう意味じゃなくて今の七不思議と違うんよ」
絵里「....!成程、そういうことね」
希「さすがエリチ、察しが早いね」
凛「??」
希「ようは古い七不思議、今の音ノ木坂の七不思議じゃないってこと」
にこ「古い七不思議...」
希「学校はもう旧校舎がないのに、さっきの七不思議が起きたらおかしいやん?」
海未「しかし、この学校には旧校舎がある...ということはここは過去ということでしょう?」
絵里「可能性はあるけど、この新校舎がある時点でそんなにそんなに古くはないと思うわ」
にこ「いや、この校舎は現在のはずよ」
穂乃果「なんでわかるんですか?」
にこ「そこを見てなさい」 穂乃果「学校の掲示板?」
海未「たしかにこの校舎の時間軸は今のようですね」
穂乃果「あ...本当だ!掲示物が最近のだ!逆さまだけど」
花陽「ってことは...今と過去がグチャグチャになっちゃってること?」
希「多分ね、過去の真姫ちゃんと今の真姫ちゃんがこの世界に存在してるみたいにね」チラッ
まき「?」
希「だからうちも知らない敵を相手にする可能性も高い」
にこ「厄介そうね....」
希「でもやるしかないんよ....真姫ちゃんの為にも、元の世界に変える為にも!」 キー....
凛「!」
花陽「どうしたの?凛ちゃん?」
凛「なにか聞こえない?」
花陽「なにか?....」
カラ....カラ...
絵里「この音はなに?...車輪みたいな音?」
海未「.........」
穂乃果「....!」
にこ「ここって病院じゃないわよね?....」 絵里「希、あれはなんなの?」
希「うちにもわからない」
にこ「...あんたの専門分野じゃないの?」
希「うちだってパーフェクトじゃないよ」
キー...ピタッ
「!!!!!」
『...........』
凛「...と、止まった?」
花陽「そんなにさっきよりは嫌な感じはしない...もしかしてそんなに嫌な霊とかじゃないのかな?」
『.........』
海未「ことり、西木野さんを」スッ
ことり「...うん」 『.........』
絵里「っ.........」
にこ『ずっと、俯いているけど...もしかしてこっちに気付いてない?』コソコソ
希『どうやろ....』コソコソ
『.......』スッ!!
「!!!」ビクッ
『.........』
海未「なんて...冷たい顔をしてるんですか....」
『みーつけた.....』
花陽「!?」ゾクッ にこ「これは....またまたなんかやばそうな感じね」
絵里「一気に雰囲気が変わったわね」
キー....
穂乃果「!」
海未「ことり!!!」
ことり「うん!!」ダッ
まき「わっ!」
ことり「真姫ちゃんちょっと大人しくしててね!」
『!』
絵里「退避よ!!!」
にこ「もう、なんか走ってばっかりね!」
『...鬼ごっこ?...』 希「凛ちゃん!花陽ちゃん!!!」
凛「かよちん!」
花陽「う、うん!」
『...........』
タッタッタッ!!
『ふふふ...いいよ、鬼ごっこだね?』
絵里「皆、大丈夫?全員いる?」
にこ「はぁ...はぁ....」
希「にこっち、体力ないね」
にこ「うっさい!」 にこ「なんであんたらは息切れしてないのよ!」
海未「私は日々鍛錬してますので、部活などで」
絵里「私、体を動かすのは嫌いじゃないから」
凛「凛も走るの大好き!!」
花陽「私は凛ちゃんに昔から振り回されることが多かったので...」
にこ「なんなのよ、こいつら」
ことり「ふぅ....はぁ...」
穂乃果「大丈夫?ことりちゃん?」
ことり「うん」
希「にこっちだけやん、息切れしてるの」
にこ「」イラッ 絵里「それでこれからどうするの?」
海未「そうですね、さっきの車椅子の方はどうしましょう」
希「まずはあれにいついて調べる必要があるみたいやね」
凛「調べるってどうやって?ネットとかで調べるの?」
絵里「さすがにこの学校の噂をネットで全部調べるなんて無理でしょ、そんな限定的な」
希「....手がないことはないよ」
にこ「当てがあるの?」
希「まぁね、うちはオカルト部の部長だよ?資料がどこにありそうかくらいはなんとなくわかるよ」
凛「さすが部長にゃ」
希「問題はそこまで無事にいければいいんだけどね」 凛「図書室?」
希「うん、ここにたくさん資料があるんよ」
絵里「...たしかにここならありそうね」
にこ「でも、あんたよくそんなことを知ってるわね」
希「伊達に部長をやってないよ」
にこ「部長関係ある?」
希「昔は一人でよくここで色々やってたからね」
にこ「ふーん....」
希「まあ、今は皆がいるから一人じゃないけどね」
ガラララ....
穂乃果「うわぁ...ここもまた雰囲気が怖い...」
海未「逆に今、怖くない場所はないのでは?」
穂乃果「それもそっか」 希「えっと...資料...資料」
にこ「一応、扉の鍵はかけておく?」
絵里「いえ、あえてかけない方がいいと思うわ」
穂乃果「どうしてですか?」
絵里「万が一、連中が来た場合に鍵がかかっているってことは中に私達がいるっていうのを言ってるようなものだし」
穂乃果「!」
絵里「しかも外には出られないこの状況、窓からも出られない...自分から退路を塞ぐようなものよ」
凛「じゃあ、鍵をかけないってことですか?」
絵里「えぇ、その代わりに入り口に見張りを置いておきましょう」
花陽「でも誰が?」
絵里「できれば貴方にお願いしたいわ、小泉さん」
花陽「えぇ!?私!?」 絵里「貴方はこの中で霊感が一番ある、だから適任だと思うの」
にこ「バトル漫画でいう感知タイプってやつね」
絵里「お願いできるかしら?」
凛「ちょっと待って」
絵里「?」
凛「かよちんだけ危険な役目をさせるなんて先輩でも凛が許さないにゃ!!」
花陽「凛ちゃん...」
凛「......」
絵里「ごめんなさい、言葉が足りてなかったわね、もちろん見張りは一人ではさせないわ」
凛「じゃあ、凛が一緒に」
絵里「私が付くわ、小泉さんに」 花陽「え?先輩が?」
絵里「えぇ、貴方に任せておいて私だけ安全な場所にいたらだめでしょ?」
凛「いいですよ、かよちんには凛が付きますから」
絵里「貴方にはもう一つの後ろの扉を張っててほしいのよ」
凛「でも....」
花陽「.........」
絵里「....わかったわ」
凛「!」
絵里「好きにしていいわ、任せるわ」
凛「かよちん、凛がなにかあったら守るからね」
花陽「うん...ありがとう凛ちゃん」 絵里「園田さん、いいかしら?」
海未「!見張りですか?」
絵里「えぇ、私と組んで欲しいわ」
海未「構いませんが...何故、私なんですか?」
絵里「貴方がこの中で感覚が鋭そうだから」
海未「そうでしょうか?」
絵里「えぇ、お願いできるかしら?」
海未「わかりました」
絵里「ありがとね」 まき「ご本がいっぱいあるー」
ことり「そうだねー」
希「たしか...こっちだったかなー?」
穂乃果「図書室ってそんなものも置いてあったんだね、穂乃果、知らなかったよ」
にこ「にこも同じく」
希「えっと....あった!この辺だ」
にこ「見つかったの?」
希「多分、これのどれかやと思う」
穂乃果「どれかって...この分厚いやつ?全部ですか?」
希「そうだよー」
穂乃果「うへぇ...」
にこ「中々、これは骨が折れそうね」 絵里「見える?」
海未「この暗さに慣れてきましたので多少は」
絵里「あの時を思い出すわね」
海未「あの時ですか?」
絵里「えぇ、亜里沙達を探しにいったあの時よ」
海未「あー...たしかにあの時と状況が似てますね」
絵里「まさかあんな体験をまたすることになるなんてね」
海未「そうですね」
絵里「鏡でもまた使おうかしら?」
海未「鏡ですか?」 希「.....」ペラ
にこ「ないわね....っていうか目が悪くなりそう」
穂乃果「見づらいですか?先輩?」パー
にこ「大丈夫、大丈夫、そんなにライトを強くしなくていいから」
穂乃果「はーい」
希「.........」ペラッ
にこ「...いつになく真剣な顔をしてるわね、希」
希「..........」ペラッ
にこ(相当集中してるわね...)
穂乃果「先輩?」
にこ「なんでないわ、ちゃんと照らしてなさい」
穂乃果「はい!」 まき「zzzzzzz」
ことり「疲れちゃったのかな?」
まき「うーん......」
ことり「本当に昔の真姫ちゃんみたい」
希「!これだ....あったよ」
にこ「見つけたの?」
希「うん、多分これ」
穂乃果「見つかってよかったぁ」
希「これに倒せるヒントがあればええんやけど...」 希「!これは.....」
にこ「なにかあったの?」
希「皆を集めて!あったよ、ヒントが!」
絵里「なにかわかったの?希」
希「うん、ここは学校ができる前は病院だったらしいんよ」
花陽「びょ、病院?」
希「まぁ、これもかなり古い話になるんやけどね」 にこ「よく学校ができる前にお墓だの病院だのって話はよく噂話で聞いたことはあったけど...ここもそうだったってこと?」
希「そうみたいやね....でも百年以上前の話みたいだけどね、しかも問題が起きて閉鎖されたって話」
海未「問題が起きて閉鎖...ですか...」
絵里「事実は小説より奇なりってやつね」
穂乃果「じゃあ、さっきの車椅子の人は」
希「おそらくはその時の患者さんとかの霊だと思う」
にこ「そんな昔の霊がなんで今更...ってあいつの仕業か」
希「うん、今はない旧校舎があったりするくらいだからね」
穂乃果「今と過去が混ざり合っちゃってる...ってことですかね」
にこ「それで?あいつはどうすればいいの?」
希「旧校舎時代の話ではそこに慰霊碑があったとかなんとかって書いてあるんよ」
穂乃果「慰霊碑?でもそんなの見た事ないよ?穂乃果は」
にこ「にこも見たことがないわね」 希「これは旧校舎にいかないとだめなかんじやね...どこかの教室に隠されてるらしいってその慰霊碑は」
海未「なんで隠すんですか、わざわざ」
希「怖がる子とかもいるかもしれないからとか?」
にこ「うわぁ...完全にやばそうなところじゃない」
穂乃果「でも行くしかないですね」
希「うん、これも持って行こう...役に立つかもしれないし」
海未「旧校舎ですか...あの嫌な雰囲気の建物ですね...」
ことり「見るからに嫌な感じだよね....」
絵里「.........」 病院跡地の学校とか怖いなぁ
昔なら普通にありそうなのがまた 花陽「怖いけど行くしかないよね...」
希「最悪二手とかに分かれて、何人かはここに残って」
凛「凛は行くよ!!」
穂乃果「穂乃果も!!」
ことり「ことりも!真姫ちゃんを助けないとね!」
にこ「ここまで来たらとことん付き合うわよ」
絵里「そうね」
海未「私もお供させていただきます」
希「ありがとう皆...」
まき「zzzzz」
絵里「寝ちゃったの?」
ことり「そうみたい」
穂乃果「よいしょっと!」
海未「穂乃果、大丈夫ですか?」
穂乃果「平気、平気、任せて♪」 まき「zzzzzzz」
海未「穂乃果、疲れたらいつでも交代しますからね」
穂乃果「大丈夫だって!小さい頃、雪穂をよくおんぶしてたし、慣れてるから平気!」
海未「そうですか」
穂乃果「なんか懐かしいなぁー」
ガララ...
花陽「........」キョロキョロ
希「花陽ちゃんどう?」
花陽「大丈夫そうです」
凛「よし、旧校舎に向けて出発にゃ」 にこ「これは....」
海未「防火シャッターですね...降りてるのを初めて見ました」
凛「行き止まり?」
花陽「でも...窓から見るとこの先に旧校舎が繋がってるみたいだけど...」
ガチャ
絵里「ここの扉は開くわ」
希「非常ドアの部分だけが開くみたいやね」
絵里「よし、行きましょう」 ガチャン!
穂乃果「うへぇ...さっきより怖い雰囲気」
ことり「そ、そうだね...」
凛「くん....くん...」
花陽「凛ちゃん?」
凛「なんか古臭い匂いがするにゃ」
絵里「木の匂いって言えばいいのかしら?あとは....」
海未「もしくは少しかび臭いって感じですね」
絵里「そうね」
にこ「というかドアを開けて入ったら違う校舎って....」
希「空間も歪んでるみたいやね」 いま板はりきゃこの話題で持ちきりなのにほそぼそとμ'sSSを更新するむなしさよ… ギィ...ギィ...
絵里「な、なんか歩く度に床が軋んで嫌ね」
希「ここだけ完全にさっきまでと時代感が違うみたいやね」
花陽「なんだか...タイムスリップをしたみたい」
にこ「本当にそんな感じね」
凛「本当になんか夢の世界にゃ...」
海未「夢だったら覚めて欲しいですね、悪夢みたいな状態ですからね」
ことり「でも、皆が一緒だと心細くはないよね」
穂乃果「そうだね!ことりちゃん!」 絵里「い...勢いで来たのはいいけど、よく考えたら旧校舎の間取りなんて全くわからないじゃない」
凛「希ちゃんのその本には書いてあったりするの?」
希「えっと...この本によると旧校舎は3階建てやって」
にこ「広いわね...」
花陽「そして暗いです...さっきまでいた校舎よりも...」
海未「目は慣れてはきましたがこうも暗いと危ないですね」
凛「携帯のライトを使います?」
海未「悪くはない考えですが、敵に自分達の位置を教えるようなものですし...極力は避けたいですね」
希「幸いはわからないけど、窓が多いおかげで月が多少は照らしてくれてるから窓際に沿って行こうか」
絵里「そ、そうね....」
にこ「.......」 ジリリリリ!!!
絵里「うわぁ!!!」ビクッ
にこ「!!」ビクッ
希「エリチ...びっくりするやん、そんないきなり大きな声を出したら」
絵里「ご、ごめんなさい...でもなんか大きな音が」
ジリリリリ!!!
穂乃果「この音はなんだろう?誰かの携帯?」
海未「携帯というよりは電話のベル音のような気がしますね」
凛「凛は電話というよりは目覚ましのような」
にこ「どっちでもいいわよ、それよりも音を止めないと連中に気付かれるわよ!」
希「そうやね、ちょっと確かめに行こうか」 凛「もしかしたら罠かも...」
希「だとしても進まない限りは終わりはないから」
にこ「珍しくいいことを言うじゃない」
希「茶化さないで、にこっちうちは真面目に言ってるんだから」
にこ「はいはい」
ジリリリリリ!!!
絵里「ここで鳴ってるみたいね」
ことり「職員室?」
海未「そうみたいですね」
希「入ってみよう...」
ガラララ... ジリリリリ!!!
希「あれやね」
絵里「これって黒電話ってやつよね、初めて現物を間近で見たわ」
凛「これって出た方がいいのかな?」
にこ「でも出ないと鳴りやまない感じよ」
希「...うちが出てみる」
絵里「希...もう少し慎重に」
スッ ガチャ
希「...もしもし?」
絵里「希!」
『ザー......』
希「.........」 にこ「希、どう?」
希「いや、なにも...なんかノイズだけが聞こえる...」
『ザー....』
凛「ただのこけおどしってこと?」
希「.........」
『私....メリーさん』
希「!」
絵里「どうしたの?希?」
希「ごめん、ちょっと静かにしてて」
絵里「あ、うん....」
花陽「.......」 希「貴方は誰?」
『今、校門にいるの』
希「校門?」
『.........』ガチャ!
ツー...ツー...
希「切れた....」
凛「どんな電話だったの?」
希「なんかメリーさんって子が....校門にいるんだって」
花陽「!メリーさんってあの有名なメリーさんなんじゃ...」
希「かもね」
にこ「なんであんたはそんなに呑気なのよ」 ジリリリリ!!
絵里「!また電話?」
希「........」スッ
にこ「ちょっと、希!」
ガラララ....
凛「あれ?音が結構近い?」
希「........」スタスタ
絵里「待ちなさい、希!!」 希「..........」
ジリリリリ!!!
ことり「公衆電話が鳴ってるの初めてみたかも」
海未「たしかにかなり不気味ですね」
ジリリリリ!!!
にこ「本当に出るまで鳴りやまないみたいね、これ」
絵里「でも、出ない方が....」
希「.......」スッ
ガチャ
希「もしもし」
『....私、メリーさん』
希「........」 『今、学校の昇降口の前にいるの』
希「ふーん.....」
『』ガチャ
ツー....ツー...
希「.........」
花陽「な、なんて言ってたの?」
希「昇降口の前にいるって」
絵里「ちょっと!!近づいてきてるじゃない!」
海未「まずいですね、これは」
希「そうやね」
にこ「そうやねってあんたねぇ...」 ジリリリリ!!
ことり「!!また、電話が...」
希「さてと...慰霊碑を探そうか?」
絵里「え?」
希「いや、ほら...車椅子の子をなんとかしないといけないし」
にこ「め、メリーさんは?」
希「あぁ...無視や無視」
凛「無視?」
希「二回も出てあげたんだから充分やろ?これ以上出るメリットもないし」
海未「しかし、このままだと電話が」
希「2回ともなったけどなにかが近づいてくる感じもなさそうだし、大丈夫じゃない?」 ジリリリリ!!
にこ「大丈夫ってあんた」
希「だって出るメリットがないやん、出たってどうせストーカーのごとく現在位置をいちいち報告をしてくるだけだし」
花陽「たしかもそうかもしれないけど」
希「怨霊からの報連相なんかいらんよ」
凛「ほうれん草?」
絵里「それだと相談も入ってるわよ」
希「細かいことはええんよ」
ジリリリリ!!!
希「二回も出てかまってあげたんだから充分、充分」
海未「そ、そんな適当な感じで大丈夫なんでしょうか?」
希「出た方のがもっとまずいから大丈夫」 ジリリリリ!!
絵里「ずっと鳴ってるわね...」
希「全く、しつこい女の子は嫌われるよー」
ジリ.......
凛「あ、止まった」
花陽「諦めたのかな?」
海未「だったらいいんですが」
穂乃果「それにしても真姫ちゃんぐっすりだね」
まき「zzzzzz」
ことり「疲れてたのかな?小っちゃいしすぐ眠くなっちゃうんじゃない?」
海未「穂乃果、そろそろ交代しましょうか?」
穂乃果「大丈夫だよ、海未ちゃん」 希「さてと....慰霊碑慰霊碑」
にこ「本当にマイペース....」
〜♪
ことり「!」ビクッ
絵里「今度はな、なに!?この不吉なメロディは...」
花陽「...これってどっかで聞いたことがあるような」
希「この曲はたしか...死の着信メロディ」
にこ「あー懐かしいわね、というか着メロって響き自体も懐かしいわ」
絵里「なによ!!そのヤバそうなやつ!!」
海未「というか貴方の方から聞こえるのですが」
凛「え?凛?」
〜♪
凛「.......」ゴソゴソ
凛「あ、本当だ、凛の携帯だ」 花陽「凛ちゃん呪われちゃったのォ!?嘘だよね!?ねぇ!!」ガシッ!
凛「!えっと...これは...その...皆をびっくりさせようと思ってこれにしてたんだった...えっと...その」
にこ「あんたねぇ....」
凛「忘れてたんだにゃ!!設定したのも何日も前だったし!!」
〜♪
海未「!...ちょっと待ってください、ここはたしか圏外...外部とは連絡は取れなくなってるはずです」
ことり「あ....」
希「凛ちゃん誰からかかってきてるん?」
凛「えっと.....」
『非通知』
凛「非通知にゃ....」 絵里「....!まさかメリーさんなんじゃ!!」
凛「!」
希「出ちゃだめだよ、凛ちゃん」
凛「う、うん....」
希「電話切れる?凛ちゃん?」
凛「えっと...切れないにゃ!」
にこ「ふざけたことをしてるからよ」
希「...厄介やね」
凛「そんなー!」 希「黒電話とか公衆電話ならあれもないから勝手に通話が流れてくることはないと思ってから安心してたけど...携帯までにかけてくるとは」
穂乃果「携帯だとまずいんですか?」
希「映画のお約束でよくあるやん、勝手に留守電のメッセージが再生されるってやつ」
にこ「あー...たしかに見たことあるかも」
希「本当にしつこいなぁ...メリー」
絵里「なに知り合いにみたいに呼んでるのよ」
凛「っ......あ!」
花陽「どうしたの凛ちゃん」
凛「多分これ...大丈夫だと思うにゃ」
花陽「え?」 凛「凛、この携帯留守電の設定をしてないにゃ」
海未「設定?」
凛「この機種に変えてから留守電の設定をしてないんで留守電は入らないようになってるにゃ」
希「あー...」
花陽「ってことは....」
凛「ずっと、コールのままにゃ」
絵里「ちゃんと設定くらいしておきなさいよ」
凛「幽霊も困らせることができる...そう、iPhoneならね」
にこ「...なんかイマイチ緊張感かけるのよね、オカルト部の部員達は」
凛「くぐってきた修羅場の数が違いますから」
にこ「...本心は?」
凛「怖いんで気を紛らわすためにやってます」 みんなのんきだなぁと思ってたけど怖さを紛らわすためだったのか 〜♪
凛「もう...しつこいなぁ...凛の携帯の電池がもったいないよ」
絵里「ゆ、幽霊も大変ね...」
希「.......」
ガシャン!
にこ「!また、新手!?...」
ガシャン!
ことり「なんか重そうな音が聞こえる?」
ガシャン!!
絵里「....嘘でしょ?時間軸が完全に狂っているっていうの?」
海未「........」 花陽「あれは鎧?武者?」
凛「先輩....」
海未「やはり考えてることは同じようですね」
にこ「鎧武者って!なんでそんなのが学校にいるのよ!」
希「実は....この学校が建ってる場所はその昔、合戦があった場所で」
にこ「そんなんで出てくるんならそこいら中で超常現象が起きてるっての!!」
『.........』スッ...チャキ
希「!」
穂乃果「あれってもしかして...本物の刀?」
絵里「あー!!もう頭が追い付かないわ!!!滅茶苦茶すぎて!」 にこ「とにかく一旦引き返しましょう!!あんなのを相手にしたら怪我とかじゃ済まないわよ!!」
希「そうやね!」
ガシャン!!
凛「.........」
花陽「凛ちゃん!!早く!」
凛「!う、うん!!」
ヒュン!!
海未「!」
ジャラン!
海未「ぐっ...これは....」
ことり「海未ちゃん!!!」 絵里「!園田さん!?あれは鎖!?」
海未「このっ....」グッ
「........」ググッ
海未「っ...成程、逃がさないという訳ですね」
ことり「海未ちゃん待っててね....うーん!!」グッ
「........」グッ
ことり「きゃあ!!」ドン!
海未「ことり!!!」
ことり「〜っ!!離してよ!!!海未ちゃんを!!」ググッ
穂乃果「ことりちゃん....」
海未「ことり.....」
ことり「離して!!!」 海未「...皆さん、私を置いて先に進んでください」
絵里「!何を言っているの!?貴方は!!」
海未「メリーさんにさっきの車椅子の霊...そしてこの鎧武者...今、同時に相手をする敵が多すぎます」
穂乃果「でも!海未ちゃん!!」
海未「これの相手は私がします、他の霊の処理をお願いします」
にこ「あんた....カッコつけてる場合とかじゃないのよ!!」
海未「ここで立ち止まってる場合じゃないんです!!今はこの世界から全員で脱出をする!!ここで全員が立ち止まっていたらさらに収集が効かなくなってしまいます」
ことり「でも!!」
海未「それに....私はこの手の霊を相手にしたことがあります」
凛「!」
海未「ここは任せてください」
穂乃果「........」 凛「凛も残ります....」
海未「!」
花陽「凛ちゃん!?」
凛「凛も残ります、先輩だけにカッコつけさせないですよ」
ことり「ことりも!!海未ちゃんを置いてなんていけない!」
海未「二人共....」
花陽「役には立てないかもしれないけど、私も残ります!」
絵里「貴方達....」
にこ「なら二手に分かれましょう」
絵里「にこ!でも!!」
にこ「後輩が頑張ってるのよ!!私達も速攻で片づけて戻ってくるわよ!!」 希「っ...すぐ戻ってくるから!!」
絵里「無理は絶対にしないのよ!!」
タッタッタッ
穂乃果「海未ちゃん、穂乃果も!」
海未「穂乃果は先輩達とその子をお願いします」
穂乃果「でも!!海未ちゃん!!」
海未「お願いします、穂乃果!」
穂乃果「いや、でも!!だめだよ!!」
海未「穂乃果!!お願いします!....貴方にしかお願いできないんです....」
穂乃果「海未ちゃん....」
海未「穂乃果....お願いです....」
穂乃果「〜〜っ!!!.....わかった!すぐに戻ってくるから!!」ダッ 海未「...さてとお相手しましょう」
「.........」
ブン! ドン!
海未「成程、文字通り真剣勝負ということですね」
ことり「海未ちゃん....」
海未「大丈夫です、私は負けるつもりは一切ありませんので」
「.......」スッ
チャラン!
海未「ふぅ、ようやく離してくれましたか...金属は肌に合わないのでよかったです」
「.......」チャキ
海未「いいでしょう....私達を襲ってくる理由はわかりませんが来るからには容赦はしません」
凛「先輩」
海未「手出しは無用です、刀も1本しかないですし」
「.........」
海未「いざ....参ります!!!」 ブン!!
海未「!早い!!」
ことり「海未ちゃん!!」
ガキン!
凛「腕で刀を防いだ!?」
花陽「先輩!!」
海未「ご心配なく、万が一に備えて防具を袖の中に仕込んでありますので、ちなみに他の防具も仕込んであります」 凛「ひやひやするから最初から言っておいてほしいにゃ」
ことり「海未ちゃん!!!」
海未「!」ビクッ
ことり「.........」
海未「す、すみません....ことり....」
花陽「!先輩!!」
海未「!!」
ガキン!!
「.........」ググッ
海未「これは中々手ごわそうですね....」 にこ「全く...どこにあるのよ!」
絵里「とにかく探すしかないわ!」
希「次はあの教室に入ってみよう!」
穂乃果「.........」ピタッ
絵里「!」
にこ「ん?どうしたのよ」
穂乃果「..........」
希「!なにか感じるの?」
穂乃果「...先輩、真姫ちゃんをお願いしていいですか?」
希「え?」
穂乃果「穂乃果、海未ちゃんやことりちゃんをやっぱり置いて行けないです」
絵里「高坂さん....」
穂乃果「先輩」スッ
希「え?....」
まき「zzzzzzzz」
穂乃果「先輩が大切な人がいるように穂乃果にも大切な人がいますので」
希「.......」
穂乃果「それじゃあ!!また後で!!」ダッ 絵里「あ!ちょっと!!!」
にこ「全く...どいつもこいつも勝手なんだから」
希「行こう...二人共」
絵里「希」
希「よいしょっと...うちらはうちらでやらないといけないことがあるから」
まき「zzzzzzzz」
にこ「はぁ....はいはい、じゃあ、行きましょうか」
絵里「希、疲れたら交代するからその時は言って頂戴ね」
希「...ありがとう、二人共、本当にありがとう...」
にこ「お礼は帰ってから、ここまで来たらとことん付き合うっての」
絵里「そうね」
にこ「その代わりに帰ったらなんか奢りなさいよ」
絵里「じゃあ、駅前のカフェのケーキなんてどうかしら?にこ」
にこ「それいいわね」
絵里「よし!決まりね!」 ガキン!!ガキン!!
海未「てぇやぁ!!!」ブン
「........」スッ
海未「っ.....」
「..........」ブン!
海未「!」
ガキン!!
凛「あいつ...強いにゃ...」
花陽「でも先輩も負けてないよ!!」
ことり「海未ちゃん....」
凛「かよちん、先輩...いつでも逃げられるようにしておいたほうがいいかもしれないにゃ」
花陽「え?」 凛「.........」
花陽「どうしたの?凛ちゃん」
凛「あいつ...先輩よりも強い...」
花陽「そ、そうなの?私から見た感じだと互角に見えるけど」
凛「先輩の攻撃を相手は躱してるけど...相手の攻撃は...」
ガキン!!
海未「ぐっ.....」
凛「なんとか...ガードをしてる感じ」
花陽「でも....」
ことり「海未ちゃんは負けないよ!!」
凛「....凛が入ったところで足手まといになるだけだし...」
花陽「凛ちゃん....」
凛「だからもしもの時は園田先輩を連れて逃げるよ、かよちんも南先輩も用意はしておいて」
ことり「海未ちゃん....」 海未「....この!!」ブン!!
チャッ...
海未「っ...掠った程度ですか....」
「........」ブン!
海未「!」
バキッ!!
海未「!床が!!しまった!」
凛「先輩!!!」
ことり「海未ちゃん!!!!!」
海未「!....ぐっあ!!」
ドン!! 花陽「先輩!!!」
凛「かよちん、先輩を!!」
海未「はぁ...はぁ...防いだつもりだったのですが吹っ飛ばされてしまいました....」
ことり「海未ちゃん!怪我は!?大丈夫!?」
海未「なんとか...まさか、床が崩れるとは....」
ことり「血とかは出てない!?ねぇ!!」
海未「切られてはいません...しかし、防具が...」スッ
ガララ....
花陽「防具が粉々に...」
海未「すいません、力が及ばず...」
ことり「!腕が真っ赤だよ...もう!無理しないでよ!!」 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています