穂乃果「百年経ったらまたおいでッッ」千歌「ライタイ祭?」 2回戦
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せつ菜「フウ………」ズチャ…
『復活したせつ菜が前に出る』
にこ「――」ビュンッッ
『遅れてにこもッ』
『しかし速いッッッ』
絵里「おっぱいターボ……」
希「いきなり使いこなしとるやん」
にこ「おぎゃッッ」バオッ
『勢いそのまま前蹴りイイィッッ』
愛「また股狙いだッッ」マタダケニッ パンッ
にこ「!」
『な』
せつ菜「――」シュウウ…
『なんと蹴りを掌で止め………』
せつ菜「ハイッ」パシッ
『さらに足首を掴んだ!!』
グリッ にこ「ッッ!」ズキン
ダイヤ「三陰光圧痛」※すねの内側、足首から約10cmにあるとされる急所。
にこ「………ッ」
にこ「この…」ブンッ…
せつ菜「――」グルンッ
千歌(回転!)
ピシャンッ
にこ「ッッ」
梨子「後ろ髪を目に叩きつけたッッ」 せつ菜「……」ピタッ
にこ「!」
せつ菜の拳がにこの腹にピッタリとくっつけられる。
ダイヤ「寸勁……ッッッ」
せつ菜「フンッ」ドウンッ
にこ「―――」ブワッ…
『吹っ飛んだ〜〜〜〜ッッ』
『ゆうに6mッイヤ7mッッ』
善子「スンケイって…」
ダイヤ「別名1インチパンチとも呼ばれる――相手に触れた状態での直突き」
ダイヤ「古代中国が生み出した超ベリーショートパンチですわァッ」 にこ「―――ッッ」ダアアンッッ
『壁に激と〜〜〜〜〜〜〜つッ』
かすみ「ぃヨッシャア」
かすみ「しょせんニセパイです」
かすみ「まっとうな戦力となりゃせつ菜先輩が圧倒的ですよ」
せつ菜「………」ズチャ…
絵里「まっとうにやれれば…ね」ニィ…
スッ…
せつ菜「……?」 観客「なんだァ?」
観客「にこが手を挙げて……」
にこ(今よ!!!)ビッ
???(さ…合図ですね)スッ…
向かいの客席、一人の客がおもむろに立ち上がってマスクを外す。
せつ菜「え???」
せつ菜の視界に入って来たその顔は―――――
???「…………」ニコッ
せつ菜(にこ………さん!!?) せつ菜「…………………………ッッッッ」
せつ菜(胸が無い)
せつ菜(本物ッッ)
せつ菜(今私が闘っているのは!?)
せつ菜(替え玉)
せつ菜(手術したのは顏の方!!?)
せつ菜「!」ハッ
こころ「にっこにっこにー♡」
せつ菜(小さ……ッッッ)
にこ「ダッシャアッ」ドキャッ せつ菜「――――――ッッ」ドシャアアッ
『逆転のドロップキックがせつ菜の後頭部にヒットオオオォッッ』
にこ「気付いたようね」
にこ「モチロンあの子は矢澤にこじゃない」
にこ「私の妹よ」
せつ菜「〜〜〜〜〜ッ」ムズ…
にこ「アンタは数瞬で見破ったワケだけど……」ガッ
せつ菜「!」
にこの左足がせつ菜の首の後ろにかかり、両腕も身体に巻き付く。
にこ「それで十分よ」ガチイッ 『卍ィ〜ッ!!』
ギチイッ…
愛「タコみたいだッッ」
しずく「手足を絡めて……完全にキマってますッッ」
希「あれやね」
希「あれが大人の実力(ちから)ってものやん」ニシシ
かすみ「目的のためにゃ手段は選ばないッて人ァずいぶん見てきましたけどォ」
かすみ「これほどエゲツない方は初めてですよッッ」
せつ菜「…………」
海未(あの卍は脱出不可能ですね)
海未「!」
海未(卍………………?) 『イッイヤッッ』
『これは卍固めではありませんッ』
海未(極め方が微妙に違う……)
『初めて見るシロモノですッ』
にこ「にこにー特製の〜新卍にこ♡」
オオオオオオオオオオオオオ
千歌「すごい盛り上がってる…」
ダイヤ「お客さんの欲しているものを理解っている、理解りすぎていますわ」
聖良「フィニッシュホールドに自分だけのオリジナルを持ってくる」
聖良「ニクいですね……」 ニーコッ ニーコッ ニーコッ ニーコッ
にこ「フフフ…」
せつ菜「………あ………」
にこ「!」
せつ菜「ア……リ…ガ…………ト…」
にこ「アァ?」
せつ菜「にこさん……………」
せつ菜「ありがとうございますッッ」
にこ「ア……アンタこの期に及んで……ッッ」 せつ菜「――」スルスルッ…
!
にこ「なッ……」
海未「馬鹿な……ッッ」
観客「卍が外れたッ」
観客「イヤッ…外したんだ……………簡単にッッ」
にこ「…………ッッ」
穂乃果「なんで……」
ことり「貧乳さんってけっこう硬いんだよね体が………」
ことり「おっぱいがある子と無い子では日頃肩や背中にかかる負担」
ことり「そしてその軽減のための柔軟運動に費やされる時間に雲泥の差がある」 ことり「バストサイズ80cmを超えると稽古以外でも一日30分以上もストレッチに時間を割くこともあるぐらいなんだよ」
穂乃果「………へー…」ジトー
ことり「ましてやせつ菜ちゃんレベルの低身長巨乳となるとその柔軟性たるや――――」
ことり「体操選手やヨガ選手が裸足で逃げ出そうってものだよ」
ことり「あの新卍にしてもにこちゃん自身の―――貧乳さんの関節を前提にして考案されたシロモノだよね」
ことり「通じるワケがないのですッ」
果林「持つ者(私達)の日常の苦悩までは想像できなかったようね」
果林「百聞は一見に如かず―――百見は一触に如かず」
果林「持たざる者の限界よッッ」 せつ菜「にこさん」
せつ菜「あなたに心から感謝したいです」
にこ「…………ッッ」
せつ菜「あなたからは本当に多くのことを学ばせてもらいました」
せつ菜「勝ちたいのなら何をすべきなのか」
せつ菜「どれほどのことをしなければならないのか」
せつ菜「だからこそ…」ザッ…
全力で…………
ドドドドドッ
『せつ菜の一転攻勢〜〜〜〜〜〜ッッ』
オオオオオオオ 観客「せつ菜もすげえぞッッ」
観客「負けるなにこにーッッ」
ニーコッ セ・ツ・ナッ ニーコッ セ・ツ・ナッ
『観客が総立ちだ〜〜〜〜〜〜〜』
千歌「スゴイ……ッ」ゴクリ
ダイヤ「…ですが……もう…………」
ドドッ ベキッ ガッ ガキィッ
にこ「〜〜〜〜〜〜」
聖良「万策尽きましたかにこさん……」
凛「もうダメだにゃーッッ」ワーン 真姫「…………」クルクル
シュウウ…
せつ菜「!」ピタッ
希絵里「あッ!!!」
にこ「…………」シュウウ…
観客「あああ………」
観客「にこの胸が……」
花丸「痩せて………小さくなって……………」
ダイヤ「というよりこれは……」
ルビィ「元に戻っちゃってるッッ!?」 希(やっぱり……)
絵里(やっぱりこうなってしまうのね………ッッ)
豊胸手術…………
絵里(近代美容整形における恐らくは最高にして最凶の悪魔――――――)
絵里(一体何人の悩める貧乳がこの高級コールガールの毒牙にかかったことか)
希(人口おっぱいは砂上の楼閣――――突然すべてが崩壊するリスクはごく平和な日常生活を送るのにさえつきまとうもの)
希(それは何十年後かも――何日後かも――何時間後かもしれない)
海未(やはり無謀だったのですッッこの激闘の合間に手術(オペ)執行なんて………)
海未(手術してすぐ闘おうなんて………)
希(神の配慮に背くッッ)
絵里(行きつく果ては!!!)
にこ「……………」ペッターン……
避けられぬ破滅 希(これ以上は―――)ダッッッ
絵里(認められないわッッッ)
絵里「理事長ッこれ以上は無理ですッ」
絵里「友人の立場からはもうこの試合は看過できませんッッ」
理事長「………………」
絵里「理事長ォッッッ」
理事長「決着をつけられるのは闘っている二人だけよ」
理事長「観客(私達)に決められるのは、それを見るのか見ないのか……」
絵里「そんな……」
理事長「一歩でも闘技場に入って見なさい」
理事長「音ノ木坂学院は、廃校にします」 希「にこっちッッッ」タタタッ
絵里理事長「!」
希「試合は終わり」
希「カードの指示に従うんやッッ」
にこ「邪魔すんじゃないわよ……」
希「にこっちッッ」
希「ウチは力ずくでも…」わしっ
希「!」
希(え…)
にこ「…………」ピシイ…
希(この弾力……!?) にこ「希」
希「!」
にこ「カードはなんて」
希「………!」
シャッシャッ
ピッ
希「!!」
希(『世界』……………ッッ)
希(意味するのは…………)
“完成”………………!! 希「にこっち…………」
にこ「悪い目じゃなさそうね」
にこ「続行けるわよ」ズチャ…
希「……………ッッ」
希(まさか………)
絵里(まさかッッ)
海未(まさかアレは…)
花陽「真姫ちゃん…………にこちゃんの胸……」
真姫「…そうね」ハア
マッキシング!!!! ―
――
―――
・試合前。一室。真姫とにこ。
真姫「用意はできてるわよ」
真姫「この通り……」
ズラァァ………
テーブルの上にはありったけの薬品、薬物。
真姫「私の自作(オリジナル)もあるわ」ス…
真姫「ただし猛毒かもしれない」ニヤリ
にこ「……………」 真姫「本当に飲め……」
バッ
真姫「!」
ゴクゴクゴクゴク
真姫「…………ッッ」
にこ「次」
真姫(胸部のみに特化した筋肉増強薬―――都合25種類)
真姫(狙いは巨乳化のその後―――おっぱいのマッキシング)
真姫(ケド………) 真姫「薬物を克服なんて………そう易々とできるもんじゃないわよ」
にこ「ワカってるわよ」
にこ「でもこれしかない」
真姫「………………」
にこ「全てをおっぱいに委ねる」
にこ「生まれ落ちてから今日この瞬間(とき)まで音をあげずに私についてきた」
貧乳(あなた)を信じる
ゴクゴクゴクゴクゴク…
ズブッ… グ……
ガリッ ガリッ ガリッ…
―――
――
― にこ「無知な巨乳どもにはたどりつけぬ境地がある……………」
にこ「薬物と滅びゆく乳とのせめぎ合いの果てッ」
にこ「薬物を凌駕する例外の存在!!!」
にこ「日に30時間の鍛錬という矛盾のみを条件に存在する肉体」
にこ「10数年その拷問に耐え、私は貧乳を超えた!!!」ピシィッ
真姫「丹念に造り上げられた巨大なおっぱいは、贅肉と断ぜられ淘汰され―――切り捨てられ―――」
真姫「筋と見紛うほどに細く引き絞られた高密度な胸はまさに――――」
Diamond princess style!!!
絵里「フンッ」
絵里「私だけ仲間はずれってわけね……」
ルビィ「にこさん、嘘ついてなかったぁッッ」パアッ
ルビィ「やっぱりおっぱいなんていらないんだよッッッッ」 千歌「で、でも………」
千歌「真姫さんみたいに全身ならワカるけど、おっぱいだけがダイヤモンドみたいになったところで………」
にこ「―――」ダシュッッッ
せつ菜「!!」
曜「速いッッ」
善子「おっぱいターボ以上だわッッ」
ダイヤ「文字通り身体が軽くなったのです」
ダイヤ「巨乳を経験してからの無乳化―――それが生むスピードの強化というメリットは、体重(ウェイト)の減少のデメリットを考えてもなお余りあるものですわ」
にこ「――ッッ」ブンッ せつ菜「――」カッ
パンッ パシッ パッ パンッ
『な…なんという攻防だッッ』
『迅いッ』
善子「このヨハネアイを持ってすれば……」グヌヌ
『みッ見えませんッッ』
『我々の目からは何も見えませんッッ』
千歌「曜ちゃんッッ」
梨子「何が起こってるの?」
曜「にこさんの猛ラッシュをせつ菜ちゃんが全部捌いてる……」 パシッ パシッ パッ パパパンッツ
『さらに加速ゥ――――!?』
にこ「―――」バババッ
せつ菜「―――」パンパンパンッ
『譲らないッッ両者一歩も譲らないッッ』
ダイヤ「二人とも人間じゃありませんわ………」
『全くの互角だァ――――ッッッ』
海未「…………いや…」
パパパンッ パシッ パシパシッ パパパパパッ にこ「――――ッ」
せつ菜「…………」
海未(互角とは言えません……あくまでにこの攻撃をせつ菜が捌いているだけ……)
海未(せつ菜を防御に専念させるほどにこが攻め込んでいるとも言えますが――――)
せつ菜「――」ボッ
にこ「!」
海未(左の崩拳ッッ)※中段突き
海未(命中(あた)りますッッ)
ポキッ
せつ菜「ッッ!?」ズキン
にこ「フンッッッ」ブッ… せつ菜「ッッ」ピョンッ
ガッ
にこ「チッ」
ブワッ…
穂乃果「おぉ〜…」
曜「足で受けた……」
タンッ
せつ菜「…………ッ」ポキッ…
愛「せっつーの左拳がッ」
エマ「中指がイッてるね……」 ダイヤ「ダイヤモンドを殴ったのです」
ダイヤ「当然の結果ですわ」
ルビィ「おっぱいの鎧よりすごい、絶壁の鎧だッッ」
にこ「あえて胸にスキを作ったのよ」
にこ「アンタが確実に“当ててくれる”ようにね」
せつ菜「………ッ」
『さあ再び間合いが開いたッッ』
『仕切り直しだッッ』
ダイヤ「せつ菜さんはキビしいですわね………」
ダイヤ「果たして中国拳法に片拳であの鎧を破れる引き出しが残っているか…」 せつ菜「……………………」スゥ~…
『せつ菜が動いたッッ』
せつ菜(あるもの………)
『こッこれはいったい……!?』
プクウ…
『優木せつ菜の上半身がッッ』
『まるで風船のような…………ッッッ』
せつ菜(全てを!!)プッ
『!!!』 ピシッ
にこ「ッッ!」ギュッ
『なッなにが起こったァ―――ッッ』
ダイヤ(空気を飛ばしたッッ)
ダイヤ(見えない目潰しッッ!?)
海未(似ている――――)
海未(あんじゅの毛飛ばしに―――あるいは私の破廉恥キッスにも―――――)
せつ菜「……」ずいっ
にこ「――ッ」
『せッせつ菜の間合いだァ―――』 せつ菜(あるもの全てを使用える――――)パッ
ダイヤ(掌……)
せつ菜(謝謝(アリガトウ)ッッ)ス…
ドワンッ
真姫「ッ!!!」
月「………!」
『これはッッ』
にこ「――――ッ」プシャアアアア
ドシャアッ 『打震ですッッなんと先程の渡辺月に続いて、せつ菜までも打震!!!』
『こうも続けざまにパクられては真姫の立つ瀬がな〜〜〜〜〜いッッ』
ダイヤ「いやッッ」
せつ菜「パクりとは心外ですね」ムッ
ダイヤ「掌の打ちつけ方が微妙に違いますッ」
ダイヤ「恐らくは打震の“源流”――――」
ダイヤ「中国拳法、北派の技法ですわッッ」
せつ菜「この際ですからハッキリ言っておきましょうか」
せつ菜「二回戦で宣言した『アナタ達のいる場所は2000日以内に通過する』の真意」
にこ「………………ッッ」ムズ…
せつ菜「あの言葉は千歌さん一人に対してのものでも、Aqoursの皆さんに対してのものでもありませんッッ」
せつ菜「本日この大会の参加者ッッ否ッ我々虹ヶ咲以外の全スクールアイドルに対してのものです!!」 曜「なッ…」
穂乃果「ひえ〜〜〜」
千歌「―――ッ」
せつ菜「そして、それはあくまで皆さんの“実績”についての話です」
せつ菜「こと実力―――格闘技術の話でいえば」
せつ菜「皆さんのいる場所は我々中国拳法家が三千年前に通過しています!!!」
鞠莉「〜〜〜〜〜〜〜ッッ」
海未「………ッ」
果南「……………………」
にこ「……………………ッッ」
せつ菜「格闘技者の――スクールアイドルの――皆さんの持つ技術」
せつ菜「空手も、医術も、プロレスも、あれも、これも、どれも全てッッッ」
せつ菜「全ての源流は我が中国拳法にあるということですッッッッ」ポイッ 『!!!』
絵里「靴を……」
亜里沙「まさかッッ」
せつ菜「ハイィッッ」ダシュッ
『これは絵里の―――』
せつ菜「“絵里さんの”ではなく、私の―――― “中国拳法の”領域ですッッ」
ガシイッ
『足でにこの髪を掴んで引き起こす〜〜〜〜〜』
せつ菜「フンッッ」バッ
曜(逆足の膝を――――)ゾクッ…
曜(顔面に……ッッ)
ゴシャアアアッッ にこ「〜〜〜〜〜〜〜ッッ」ブシャアッ
ズチャッ…
『に…』
にこ「……………」ウツブセー
『にこ撃沈〜〜〜〜〜〜ッッ』
せつ菜「やりましたッッ」ピョンッ
ダイヤ「中国四千年――――四千年という時間(とき)――――その重み」
ダイヤ「もう一度考え直さなければいけないようですわね」アセタラ… せつ菜「皆さんの声援のおかげですッッ」
ワアアアアアアアアアアアア
にこ「ちょ…」
せつ菜「!」
にこ「ちょうしこいてんじゃねェ小娘ェッ!!」スクッ
ダイヤ「あ…」
曜「あれで終了らないの……ッッ」
せつ菜「にこさん…」ニヤリ
ザッザッ…
にこ「おおお…ッッ」
せつ菜「ちょうしこかせてもらいます!!!」ザッザッザッザッサ ダイヤ「あ、あ、あれは………ッッ」ガタガタ
穂乃果「ツバサさんの…………ッ」
海未「マホメド・A-RISE流ステップ…………ッッ」
せつ菜「“舞”についても―――我が中国が最も永く、濃い時を刻んでいますッッ」
ダイヤ「歴史が………」
ダイヤ「違いすぎますわ……」
にこ「……………………ッッッ」
そういうことなのだ………
にこ「ッッ」キッ にこ「――ッ」ビュンッ…
優木せつ菜に勝つということは―――――先人達に全勝するということなのだ………ッ
にこ(神さま………………………………初めて貴方にお懇願いいたします)
にこ(どうか…………………………)
せつ菜「―――」シュララッ…
にこ(どうか私に勝―――――)
ピタッ
ダイヤ(顎に…) ゴッッッ
ダイヤ(寸勁………)
にこ「―――――――」ブワッ…
希(にこっち……)
絵里「……」グ…
ダアアァァンッッッ
にこ「……………………」
にこ「」ガクンッ
審判「勝負ありッッ」
せつ菜「ありがとうございましたッッ」パン 『決着……………!!』
『Cブロックからの勝ち上がりは優木せつ菜だッッ』
ざわ ざわ ざわ
観客「せつ菜強ェ〜〜〜」
観客「誰も勝てねェッ」
せつ菜「……」ニコッ
クルッ…
チチチチチチチ………
せつ菜「ッッ!?」バッ
にこ「………………………」グッタリ
チチチチチチチチチチチチチチチチチチチチチチチ せつ菜(これは…………ッッ)
せつ菜「まだ終わっていませんッッ」ダンッ
ミカ「優木選手?」
フミコ「勝負ありですよッ」
せつ菜「いえッッ」
せつ菜「まだ……」
果林「何?」
かすみ「せつ菜先輩が決着を……」
ヒデコ「にこ先輩……」ス…
せつ菜「アッダメですッッ」
ダラリと壁にもたれ座るにこに、ヒデコが近づくと―――― ガキイッッッ
ヒデコ「ッッ!!?」
にこの両腕がネズミ捕りのように―――ハグでもするように超高速で閉じた。
両手は三本指が立てられている。
ヒデコ「……………ッッ」ヒヤ…
ダイヤ「まさか、擬態!!?」
にこ「」
果南「イヤ…」
果南「本当に失神してるよ」
し………ッッ失神したまま………!!? 海未「なんという執念………」
穂乃果「…ヒデコだから良かったケド……」
ことり「もし……超肉体のせつ菜ちゃんがにこちゃんに近づいていたら」
真姫「にこちゃんの指はせつ菜の横乳を突いて――――」
心肺を強烈に圧迫していた可能性 大
花陽「そうなったら………結果は逆だったッッ」
自身に刻み込まれた細胞の記憶
意識失えど尚にこ… 地上最強のにっこにっこにー
三回戦第三試合 せつ菜〇 にこ× 穂乃果と果南って
技らしい技を使わずに勝ってるよな... 遅くなっててすまぬッッッ
今日中にほのうみ戦上げます 朝になったら書かれ終わってると思って寝たら
今日中ってそういう意味かい! ・白虎側入り口前。
凛「1ッ2ッ3ッ4ッ」パァンッ パンッ
穂乃果「凛ちゃん、ちょっとずれてるよ〜」タンタンタタタンッ
凛「やっぱりコレ難しいよ〜」パンッ パァンッ
穂乃果「ほら1ッ2ッ……」タンッタンッ
にこ「………」ザッ…
凛「あッ!」
穂乃果「にこちゃん!」 凛「にこちゃん、惜しかったねー…………」
穂乃果「ズルするからだよ…」
タンッタンッ
にこ「うるさいわね…ズルでもなんでもよかったのよ………海皇になれれば…………」フンッ
にこ「………………」
タタンッタンッタンッ
にこ「………アンタそれ何やってんの?」
穂乃果「何って…」
凛「見れば分かるにゃー」
タンタタタンッ
穂乃果「ウォーム・アップだよッ!!」ババンッ ・青竜側入り口前。
海未「ウォーム・アップですか………………」
花陽「うん、いつもやってるダンスのステップを…」
海未「ぶっ」
海未「武というよりは舞、舞踊ですね」
しょせんはスポーツ・マンですねえ!
花陽「…ぶ………?」パクパク
海未「しかし何故おにぎりを………?」
花陽「なんだァ?てめェ…」 『三回戦第四試合!!』
『ロマンをかきたてずにはおかない一戦がここに実現しましたッ』
『園田海未vs高坂穂乃果!!一回戦の海未vsことりに続く、μ'sの二年生対決ですッッ』
ワアアアアアアアアア
穂乃果「負けないよ、海未ちゃん!」
海未「こちらこそ」
『静かに笑みをたたえた両者の表情からは血生臭さは読み取れませんッ』
『しかし今からこの両雄が真剣勝負で立ち合うことはまぎれもない事実ですッ』
絵里「にこが負けてしまったから、この試合の勝者がμ's(私達)の最後の砦になるのね」
にこ「…………ま、どっちが勝っても」
希「不足はないやろうね」
審判「両者下がってッッ」
ザッザッ…
審判「開始めいッッ」ゴワアアアンンン 海未「………」スタスタ
穂乃果「………」テクテク
『間合を詰めます両雄ッ』
『しかしその歩みはまるで散歩に出掛けるかのようにさりげなく……』
穂乃果海未「――」バッ
『拳と開手ッ』
『剛と柔ッ』
海未「………」グー
穂乃果「………」パー
『奇しくも両者の取った構えは同じ構えだァッ』 ダイヤ「穂乃果さんは当然穂乃果スペシャル狙い」
ダイヤ「海未さんとしては打撃戦を展開したいといったところでしょうか」
穂乃果海未「…………」ジーッ
『仕掛けないッッッ』
『両者あと半歩の間合いで動きを止めたままです』
海未「……では」ス…
穂乃果「――」ダシュッ
海未「!」 ダイヤ(海未さんの出足をッッ)
海未(こ…このッッ)
ガシッ
穂乃果「そぉらッッ」ゴオッ
『いきなり炸裂穂乃果スペシャルゥ―――』
海未「―――――ッ」
『武神が地面と平行に飛んでいく〜〜〜〜ッッ』
にこ「ハア?」 ダアアンッ
海未「〜〜〜〜」
絵里「フフ、受け身とったわね」
にこ「イヤ、それは良いけど………」
海未「……………ッ」
海未「ナルホド」スクッ
穂乃果「………」ニィ
海未「追いつきましたよ」ニコッ
にこ「海未の奴、何フツーに投げられてんのよ」
にこ「合気はどうしたのよ合気は」 希「海未ちゃんの合気――――」
希「敵意殺意を持つ技ならどんなに速くてもものの数ではないやろうけど」
希「あ〜〜まで見事に意を消されるとなァ」
絵里「護身術の最高峰と言える合気も、あの穂乃果の前では形無しだわ」
にこ「どういうこと?」
絵里「相手の敵意を利用して力を返すのが合気――――」
絵里「けれど穂乃果の攻撃には敵意がない」
絵里「穂乃果の頭の中には、海未をブッ倒そうなんて気持ちはないのよ」
海未「これは…………………決闘じゃない……」
海未「私達二人が向き合う以上………どこまで行っても…」
親友喧嘩! 穂乃果「だから…………急所は狙わない…………!」
海未「親友喧嘩とは……ダメージを狙わない」
穂乃果海未「フフフフフフ」ニッコリ
ことり「…………………」ムス…
にこ「………ケッ、って感じだけど」
にこ「とにかく自慢の合気が使用えないとなると、海未は苦しいわね」
希「いや〜〜〜〜」
絵里「どうかしら」フフフ
海未「だったら……………これが良いですかね」ユラ…
穂乃果「!」
合気のない園田海未は強くない
そんな奇跡は期待しない方が良い…… ダイヤ「おッ」
ダイヤ「海未さん、あれをやる気ですかッッ」
海未「私の修めた技術(わざ)の中ではそう優れたものとは言えませんが………」
海未「こういう時には都合がいい」だら…
彼方「脱力〜〜……」
海未「殺傷力が低く……苦痛は絶大…」だら…
穂乃果「へ…………………やったらいいじゃん……………」
穂乃果「前みたいにさ………」ニヤ…
海未「………………」ジトッッッ
海未「……貴方は…………」ゆら…
貴方は最低ですッッッ
ベチイイイッッッ 穂乃果「…………………」
しん…
果南「コレは…」
鞠莉「ビンタ!?」
ダイヤ「鞭打(べんだ)ですわ」
善子「鞭打…」
ダイヤ「液体…」
ダイヤ「腕全体が水…重い液体と信じ」
ダイヤ「振るッ」
穂乃果「………………」ジーッ…
ダイヤ「この攻撃(わざ)は……………痛いですわよ」 神が与え給うた確かな猶予。
穂乃果「………………」ピタ…
ルビィ(善子ちゃんの堕天使の泪を食べた時もそうだった…………)
ルビィ(大きすぎる“痛み”はスグにはやってこない)
ルビィ(まず痛みっていうより“衝撃”みたいなものがやって来て……………)
穂乃果「………!」ビクッ
“衝撃”が教える、後に襲いくる痛度…………
海未「………」ニヤリ
数瞬…………そして約束通り訪れる
穂乃果「…………………――――――」
予測を下回ることのない本痛!!!
穂乃果「!!!!」 バオッ
観客「何だ!?」
観客「穂乃果が飛び跳ね…」
穂乃果「いだあぃ〜〜〜〜〜〜〜〜ッッ」ズダンッッッ
穂乃果「痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い」ゴロゴロゴロゴロ
穂乃果「いたいよぉ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッッ」ジタバタジタバタ
本痛の高は………予測を遥か裏切り…もはや闘うどころではなく…
海未「フフフ…」ニッコリ
どころではなく…
穂乃果「〜〜〜〜〜〜〜」ジタバタバタバタバタ
どころではなく… 穂乃果(痛い!!)
穂乃果(激痛い!!)
穂乃果(苦痛い!!)
穂乃果(辛苦い!!)
穂乃果(イタい!!)
穂乃果「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッ」ジタバタバタバタ
善子「…………………」ポカーン
ダイヤ「鞭なんてものは皆さんせいぜい馬のお尻を叩くものくらいにしか思っていないかもしれませんが」
ダイヤ「あれは大変な武器ですわよ」
ダイヤ「中東あたりではまだ鞭打ちの刑が残っているのですが」
ダイヤ「決められた回数に達する前―――せいぜい十数回……悪くすれば数回で―――」
ダイヤ「ショック死に至ります」 ダイヤ「それほど激痛(いたい)のです」
ダイヤ「肉体が死を選択んでしまうほど」
今後の永い人生どれほどの幸福があろうとわずか数回で帳消しにしてしまう程の激痛(いたみ)!
穂乃果「〜〜〜〜〜〜〜〜〜」ジタバタバタ
海未「見ちゃいられませんね…」フフフ
ダイヤ「それを顔に受けたとなれば―――」
ダイヤ「穂乃果さんのあの反応も無理からぬことですわ」
穂乃果「〜〜〜〜〜………」ヘタ…
海未「ようやく止まりましたか………」ヤレヤレ
ポタ…
海未「!」 穂乃果「う……うう………」ポロポロ
鞠鞠「あ〜…」
花丸「泣−かしたー泣−かしたー」
穂乃果「いた……いだいよ……………」ポロポロ
『こッこれは前代未聞!!!』
『高坂穂乃果、試合中に寝転がったまま泣き出してしまったァ――――ッッ』
雪穂「ちょっと、お姉ちゃん………」カアア…
月「自由だね〜〜〜」アハハ…
穂乃果「うう……ううう………」エグヒグ
海未「全く……」ハア
海未「早く起きなさいッ恥ずかしいですよッッ」 海未「このままでは決着になってしまいますよ!!」
海未「私との試合ですよッもう終了りでいいのですかッッ!?」
穂乃果「海未ちゃんの悪代官………」エグヒグ
凛「穂乃果ちゃんかわいそう…」
真姫「相変わらず、海未は穂乃果に特別厳しいわね……」
ことり「…そんなことないよ…………」トオイメ
花陽「……?」
穂乃果「…………」ムクッ…
海未「そうです、やればできるではありませんか」
海未「しかし鞭打一発でこの騒ぎようでは、先が思いやられ………」
穂乃果「海未ちゃん…」ゆら…
海未「!」
ビタッッッッ 海未「……………………」ピタッ…
ダイヤ「穂乃果さんも鞭打をッッ!?」
穂乃果「“脱力”だったら、海未ちゃんより私の方が上手いッッ」フフンッ
雪穂「だらけるのが得意だからね……」
穂乃果「さあ海未ちゃん…………」ニヤリ
海未「………………………………」
海未「!」ピクッ
穂乃果(痛がっちゃえ!!!)
穂乃果(激痛がっちゃえ!!!)
穂乃果(苦痛がっちゃえ!!!)
穂乃果(辛苦がっちゃえ!!!)
穂乃果(イタがっちゃえ!!!) 海未「………――――――――――」
穂乃果(叫んで………………転がりまわって――――オイオイ泣いちゃえ……ッッ)ニヤ…
穂乃果「!」
海未「――――――………」
穂乃果「え……………」
穂乃果が驚愕くのも無理もなかった。
海未「……………………………」ミキ…
普段の様子からは想像もできないような――――突如の海未の豹変―――― : :: : :: : :: : :: / : :/ |: :: : :: : :: : :| \: ヽ: : :: : :: : :: ::,
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i: ::i:: : :: : /∧ ≧=-  ̄_,.. < :: :i: : | ことり「………………」
海未「……………………………」ピタアアアァァッ…
事態(こと)は――単純明確。
右手を叩いた痛みが左手を叩くことで軽減するように、鞭打による激痛みを分散!!
目力もいっぱいに――――
拳…………全力で握り、同等じ力で開き………
腕…………全力で伸ばし、同等じ力で縮め、脚…………全力で踏みしめ、全力で引き上げ
胸………絞り………、腰………反り………、尻………突き………
海未「………………」ミキ…
要するに、動かぬまま五体すべての筋繊維を一気に駆動!
全身運動の苦痛により、皮膚の痛みを分散………
海未「……………………」ピタアアアアア…
かろうじて無表情を保持(キープ)していた。 : :: : :: : :: : :: / : :/ |: :: : :: : :: : :| \: ヽ: : :: : :: : :: ::,
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i: ::i:: : :: : /∧ ≧=-  ̄_,.. < :: :i: : | 穂乃果(痛くないの…!!?)
穂乃果(あの痛みが………!!!)
海未「………………………」
海未「…………………」
海未「……………」スウ…
穂乃果「!」
海未「…フウ……」
穂乃果「戻った…」ポカーン
海未「どうです………」ドヤ
海未「スクールアイドルたるもの、鞭打程度で大騒ぎしてはいけません」フフン ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています