穂乃果「百年経ったらまたおいでッッ」千歌「ライタイ祭?」 2回戦
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絵里「…………」ピタッ
亜里沙「なんでお姉ちゃん、こんなことしているの?」
絵里「…………」
亜里沙「これがお姉ちゃんのやりたいこと?」
絵里「…………………」
亜里沙「お姉ちゃんの…本当にやりたいことは…ッッ!?」
絵里「………………何よ…」
亜里沙「!」
絵里「敗北を知っちゃったんだからしょうがないじゃないッッ!!!!」 絵里「私だって、いつまでも幼児退行なんてしてないで、またスクールアイドルとしてお客さんの目の前で闘いたいわよッッ」
亜里沙「…………ッ」
亜里沙「!」
絵里「自分が不器用なのは分かってる………」ポロ…
絵里「でもッッ」
絵里「今さらスクールアイドルをやりたいなんて、私が言えると思う?」ポロポロ
絵里「『敗北を知りたい』って脱獄して、『全員食べちゃうのもいい』なんてイキがって、それなのにッッ」
環境利用闘法師範―――― |c||^.-^|| ダイヤ 見参!!
絵里『私の負けよ〜〜〜〜〜ッッ許してチカ〜〜〜〜〜〜〜〜ッッッ』 絵里「よりによってあのダイヤにボコボコに負けて………ッッ」ポロポロ
絵里「それで何もなかったかのようにまたスクールアイドルをしようなんて……………」
亜里沙「…………」
二人きりの部屋に、気まずい沈黙。絵里の視線は自分の現状から目を逸らすようにゆっくりと下がる。
絵里「………ごめんなさい……私なんてこと………」
ギュッ…
絵里「!」
亜里沙「………」ニコーッ
絵里「…………ッ!?」
亜里沙「お姉ちゃん」
亜里沙「倒されることなんて本当の敗北じゃないでしょ………………?」 絵里「え………」
亜里沙「本当の敗北っていうのはね、お姉ちゃん……………………」
―――
――
―
絵里(亜里沙のあの言葉で、私は“本当の敗北”を知り、ありふれた悲しみの果てから蘇った)
雪穂「ああ〜〜〜どうかお姉ちゃん、ハズカシイ負け方だけはしませんように…………」スリスリ
月「妹の君たちからすれば緊張するトコロだね………」
亜里沙「私は心配してませんよッ」
亜里沙「お姉ちゃんは、もう誰にも……………」ニッコリ…
絵里(亜里沙のためにも………私は二度と、誰にも…………)キッ
ぜったいに敗けない!!
審判「開始めいッッ」ゴワアアンンン 絵里「穂乃果ッッ」ダッッ
穂乃果「!」
絵里「あなたにもよッッ」ボッ
ドッ
『先制攻撃は絵里だッッ』
穂乃果「…………ッ」ブワ…
『穂乃果の身体が宙を舞う〜〜〜〜』
ダイヤ(ただの順突きでこの威力………!?) ゴロゴロゴロ
ザッ
穂乃果「痛〜〜〜い」スクッ
絵里「気と拳…」
絵里「この2つの融合が中国武術を特別なものにした」
せつ菜「…………」
絵里「しかし…それでは不十分」
絵里「気と拳…」
絵里「さらに加えることもう一つ」
絵里「地」
絵里「黒澤流風に言うなら、環境利用というとワカリやすいかしら」 亜里沙「『ピンチ力』を生かしているんですよね」
雪穂「『挟む力』ね」
雪穂「挟む、摘まむ、つねる…指の力だね」
亜里沙「お姉ちゃんの場合は足の指の力」
亜里沙「地面を―――床を掴むっていうのはバレエではとても大切な技術だけど」
亜里沙「お姉ちゃんのその力は特別中の特別です」
月「100メートルもの垂直な壁―――ミサイルの発射口をよじ登って脱獄したっていうあの化け物じみた逸話………」
月「まさか………本当なの?」
亜里沙「本当どころじゃないですよッ」
亜里沙「今のお姉ちゃんのピンチ力はあの時よりさらに進化していますから」
―
――
――― ・絢瀬家。絵里が亜里沙に叱咤激励され、幼児退行から復活して数日後。早朝。
亜里沙「あッ…」チャリン…
亜里沙(500円玉が……)
コロコロコロ…
亜里沙「待って待ってッ」
コロコロコロ…
亜里沙「あ〜〜〜」
亜里沙(お姉ちゃんの部屋に入っちゃったッッ)
亜里沙(お姉ちゃん、もう起きてるかな?)
亜里沙「もしもし……?」コンコン
亜里沙「亜里沙の500円が……」 スッ…
亜里沙「!」
亜里沙(ドアの下から何か出てきた…)
亜里沙(なんだろコレ…)ヒョイッ
亜里沙「!!」
亜里沙「〜〜〜〜〜〜〜ッッッ」サアアア…
亜里沙(500円玉が折り曲げられ……イヤッ)
亜里沙(それどころじゃないッッ紙クズみたいに丸まってるッッ)
亜里沙(一体どれだけのピンチ力があればこんな………)
亜里沙「って!」
亜里沙「お姉ちゃんッ酷いよッッ」
亜里沙「亜里沙の五百円返してッッ」ガチャッ !!!
絵里「………」グーグー
亜里沙(ね…………寝てる!!?)
絵里「お婆様………」ムニャムニャ
亜里沙(それはいいけど…………)
亜里沙(寝る場所………ッ)
絵里はヤモリのように壁に張り付いて寝息を立てていた。
亜里沙(壁………掴んで………ッッ)
亜里沙(まさか昨日の夜から………ずっとこうして………ッッ)
亜里沙「ハラショー………ッッッ」 ―――
――
―
穂乃果「なるほど」
穂乃果「スゴく強力なパンチだと思ったけど」
穂乃果「しっかり地面を掴んで踏み込んで―――地の利を加えたってワケだね」
絵里「ご名答よ」
絵里「穂乃果……あなたは頭は良くないけれど、流石にこういうことは………」
絵里「理解が早いッッ」ダッ
ゴッ
穂乃果「〜〜〜〜」ブワッ… 『追撃〜〜〜〜』
ゴロゴロゴロッ
ザッ
穂乃果「頭が悪いは余計だよッッ」スクッ
絵里「そこまでは言ってないわッ」ダッッ
穂乃果「!」
ガッ
『今度はタックルだッッ』
穂乃果「………ッ」ザザザザザッ 穂乃果の腰を掴んだまま、絵里は右ひざを何度も蹴り上げる。
絵里「――――」ガッガッガッガッ
『続いて膝地獄〜〜〜〜ッッ』
善子「強い……ッ」
穂乃果「……………」クラ…
絵里「フンッ」ダアンッ
曜「!!」
『跳んだァ―――ッ』
穂乃果「!」ハッ
穂乃果の顔面に絵里の靴底が迫って来る――――。 ゴシュッ
『ドロップキックだァ〜〜〜〜〜〜〜ッッ』
穂乃果「〜〜〜〜〜ッッ」ドッシャアアアッ
千歌「高さ、角度、タイミング」
千歌「全部完璧………ッ」
曜(スピードは私ほどじゃないけど、キックの重さは私以上だ…)
ダイヤ「元々の恵まれた体格と身体能力に加え」
ダイヤ「大地を捉える力―――踏み込みの力が更に強化されたことで、全ての技の威力が飛躍的に高まっていますわね」
『つッ強いッ……あまりに強いエリーチカッッ』
『高坂穂乃果を圧倒していますッッ早くも勝負あったか!?』 海未「フ……」
穂乃果「よっとッ」スクッ
『オオッ』
『立ちました穂乃果ッッこちらもまだまだ余裕がありそうですッッ』
亜里沙「穂乃果さんの耐久力(タフネス)もスゴい……」
月「受け身の取り方がとっても上手いね」
雪穂「お姉ちゃん、いつもそこらじゅうで転んでますから………」アハハ…
絵里「流石…そうでなくちゃ」フフ
絵里「ラウンド2ゥ〜〜」スッ…
穂乃果「!」
ポイッ 『裸足ですッッ絵里が靴を脱ぎ去ったッッ』
『これは何かあるぞッッ』
絵里「バレリーナが靴を脱ぐという行為」
絵里「ボクサーがグローブを外し、拳をムキ出しにする行為と似ているわ」
穂乃果「…………」
絵里「私が素足になるということはそれほど危険ということよ」
バッ
『!』
真姫(ハイキックッ) 穂乃果「――」ヒョイッ
カスッ
千歌「頭の上ッ躱した!」
梨子「よくあそこまで足が上がるわね……」
ダイヤ「バレエでもやっていなければ到底無理な芸当ですわ」
ガシッ
穂乃果「ワッ!?」
『なんだ――!!!』
グイイッ
穂乃果「痛〜〜ッッ」
『足で髪の毛を掴んでる〜〜〜〜』 ガコッ
『そのまま逆の足でヒザ〜〜〜〜ッッ』
穂乃果「〜〜〜〜〜〜」
絵里「―――」タンッ
『驚愕の足技だ――ッ』
絵里(フフ………日本人とは面白いものね)
絵里(取るに足らない技で大騒ぎをする)ダッ
観客「また行ったッ」
観客「終わらせる気だぞッッ」
絵里(驚愕の足技と言うものはね)ダンッッ
絵里(こういう技を言うのよ!!!)グッ…
ダイヤ「!!」 グポッ
『強〜〜〜〜〜〜〜〜烈ノド蹴りィィィッッ』
穂乃果「――――――」グラッ…
『ダ…ッ』
穂乃果「カハアッッ」ドシャアアアッ
『ダ〜〜〜〜〜〜〜ウンッッ』
ダイヤ「足で……拳を作った…」ダラダラ
ルビィ「人間じゃない………ッッ」
せつ菜「………」 『靴を脱ぎ捨てた絢瀬絵里、その蹴り技は多彩にして鋭利ッッッ』
『まるで手技のような多様性を秘めているゥッッ』
絵里「………」ザッ…
『怪物が動きだしたァ―――』
穂乃果「――」ガバッ
絵里「!」
ガシッ
雪穂「いよしッ組みついたッッ」
穂乃果「ラウンド3ィ」ニイッ 亜里沙「お姉ちゃんッなんとか引き離してッッ」
月「……?」
雪穂「世界中のスクールアイドルがお姉ちゃんに組み付かれるとギブアップを選択ぶ…………何故だと思います」
雪穂「お姉ちゃんの投げを喰らいたくないからですよ」
穂乃果「そぉれッッ」ゴォッ
『反り投げェ〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッ』
絵里「―――――ッ」
『飛んだ飛んだ―――――ッッ人間が飛ぶ〜〜〜〜ッッ』
ダァァァァンッ
『落下――――ッッ』
絵里「ッハアッッッ」 『これは危険だッ』
『きッ強烈すぎるゥ――』
『全世界が畏怖れる穂乃果スペシャルゥ―――――ッ』
千歌「知らなかった……ッ」
千歌「穂乃果さんにあんな技があったなんて…………」
ダイヤ「全く……勉強不足ですわよッ」
千歌「だってあんな技、どこでも………」
ダイヤ「良く思い返してみてごらんなさい」
ダイヤ「穂乃果さん………投げる………心当たりはあるでしょう」
千歌「……………………」
千歌「!」ハッ
『もぎゅっと“love”で接近中!』のマイク投げ!!! 鞠莉「地上から視認できなくなるほど天高くマイクを放り投げたあの名曲のPV…………」
善子「編集じゃなかったのッ!?」
絵里「容赦……ないわね…………ッッ」
絵里「私は上級生なのに……」ムクッ…
穂乃果「絵里ちゃんこそ………ッ」
穂乃果「アイドルにノド蹴りなんて、どうかしてるよ………」ケホ…
『たった一発でダメージは五分かッ振り出しだッッ』
『強烈すぎるぞ怪物対決ッッ』
『一体どうなってしまうんだァ〜〜〜〜ッッ』
果南「フンッ」
果南(私だけ仲間外れかあ………………) Dancing,dancing! Non-stop my dancing…………
・A—RISE。例の車でライタイ祭のTV中継を見ながらドライブ中。
ピピ…
マネージャー「アレ…」
マネージャー「おかしいわね……カーナビの調子が……………」
ツバサ「当然ね」クスリ
ツバサ「特定監視スクールアイドル3人のうち2人が、こんな闘いをしているんだもの…」
マネージャー「特定…監視……?」
あんじゅ「あらぁ、知らないの?」
英玲奈「スクールアイドル界では常識だぞ」 ツバサ「少し前、μ'sが彼の国で行ったライブは知ってる?」
マネージャー「あのAngelic Angelの………」
あんじゅ「鈍い自由の国もアレでやっと気づいた」
英玲奈「素手の専門家―――スクールアイドルの危険性に」
マネージャー「スクールアイドルの………危険性………」
ツバサ「素手の時代よ」
ツバサ「わかるでしょ?」
ツバサ「機関銃より強い女でも――――」
ツバサ「武器を持たぬ限りあらゆる機関への潜入が可能なのよッッ」
ツバサ「とことんまで強くした肉体に反応するセンサーはどこにもないのだから」 ツバサ「そして監視すべき3名のスクールアイドルが選出された………」
“内浦最強の生物―――鬼神(オーガ)”こと松浦果南
“繋ぎ止められぬ者(アンチェイン)”こと高坂穂乃果
“極北最強の 怪物 エリーチカ(KKE)”こと絢瀬絵里
ツバサ「あろうことかこの3名は衛星偵察の対象になっている」
ツバサ「本来は軍事用に使用されるはずの衛星が3名の動向を見張っているの」
英玲奈「この3名のうち1人でも」
英玲奈「乗り物による移動を除き―――時速4km以上で動いた時」
あんじゅ「半数以上の衛星が緊急作動を強いられるため――――」
あんじゅ「軍事衛星を使用する世界中のカーナビゲーションが70メートルずれる」 マネージャー「ッはァ〜〜〜〜〜………」
ツバサ「はた迷惑な話よね」フフ…
マネージャー「…………ソレ…」
ツバサ「?」
マネージャー「衛星監視の対象………」
マネージャー「なんでアナタはならなかったの………?」
ツバサ「……」クス
ツバサ「監視の条件…滅茶苦茶に強いってことは大前提だけど」
ツバサ「彼女たちは自由の国が“危険視”した三名よ」
ツバサ「私は優等生だもの」ニッコリ 『さあ空前の怪物対決ッッここまで両者一歩も譲らないッッ』
『次にしかけるのは………』
絵里「――――」ダッッッ
『絵里だァ―――ッ』
絵里「ハッッ」ガガガッ
『連蹴りッ』
ガガガガッ
『連蹴りッッッ』
穂乃果「〜〜〜〜〜〜」
『足技だけで仕留めにかかっている―――――ッ』 絵里(さあトドメッ)ビュオッ
『またノド〜〜〜ッ』
ガシイッ
絵里「!」
穂乃果「絵里ちゃんは悪い子だね…………」ニギッ…
『とッ止めたッッ絵里の足首を掴んで止めているッッ』
穂乃果「そんな子はこうだッッ」ブワンッ
絵里「――――ッ」
グルグルンッ
『かッ片手投げェ〜〜〜〜〜ッッ』 グルングルングルンッ
『絵里が車輪のように回りながら地面と平行に飛んでいく〜〜〜〜ッッ』
ダイヤ「………………ッッッッ」ニヤ…
ダアアンッ
絵里「〜〜〜〜〜〜〜ッッ」
『そのまま壁に激突だァ――――』
花丸「人間じゃないずら……」
絵里「……………ッッ」ザウ…
希「効いてる」
にこ「傾き始めたわね…」
穂乃果「そりゃッ」ダッ ガシッ
穂乃果「えいッッ」ゴワッ
『今度は上〜〜〜〜ッッ』
『高いぞ!高いぞ!強烈な投げだ〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッッ』
絵里「ッッ」ダアアンッッ
ダイヤ「……………!」
ダイヤ(ありえない………ッッ)
ガシイッ
『さらに組み付くッ』 ダイヤ(穂乃果さんの投げ…………)
穂乃果「そらッッ」
『ン投げェ――ッ』
絵里「―――――ッッ」
『飛んだ飛んだ〜〜ッゆうに10メートルは飛んでいるゥ―――』
ダイヤ(どんどん………強くなっている!!?)
ダアアアアンッッッ
絵里「……………………ッ………」ピクピク 『後頭部をしたたかに打ったァ』
『これは深刻なダメージだ〜〜〜〜ッッ』
ダイヤ(ありえないッッあれほどの大技ッッ)
ダイヤ(“変わらない”ならまだわかります……果南さんのような体力馬鹿ならッ)
ダイヤ(しかし、こう目に見えてどんどん強くなるというのは……ッ)
穂乃果「勝負あり、かな…」ザッ…
ダイヤ(手加減していた?なんのために!?)
ダイヤ(真姫さんのようなドーピングッ!?それとも果南さんのように…)
ダイヤ(否ッッどちらも違うッッ穂乃果さんの見た目には何の変化もないのですからッッ)
海未(……ダイヤが困惑していますね………)チラッ
海未(単純な話なんですが……頭の固さも硬度10なのでしょうか) 海未(Aqoursにも、梨子というワカりやすい例があるじゃないですか)
海未(壁が近くにあることで劇的に身体能力が向上するアレ)
海未(極度の興奮状態にあると、人間の身体能力は自己(おのれ)の限界を超える)
海未(脳内麻薬(エンドルフィン)………あるいはアドレナリンの放出によって…………)
穂乃果「〜♪」
海未(興奮の条件――梨子にとっての壁は、穂乃果の場合………)
海未(“観客の前で闘うこと”………その行為自体)
海未(毎日同じことで感動できて羨ましい………なんていつだか凛は言ってましたっけね)フフ
努力する者が、楽しむ者に勝てるワケがない
海未(………かどうかは、次の三回戦、私にかかっていますね…………)
絵里「…………………ッ」 審判「…………………」コクリ
審判「勝負あ………」
絵里「まだ………ッ」
審判「!」
ダイヤ(エリーチカ………)
絵里「まだよ…………」モゾ…
―
――
―――
亜里沙「お姉ちゃん」
亜里沙「倒されることなんて本当の敗北じゃないでしょ………………?」
絵里「え………」 亜里沙「本当の敗北っていうのはねお姉ちゃん」
亜里沙「心が折れることを言うんだよ」
絵里(折れるッッ)
亜里沙「ワカるよねお姉ちゃん」
亜里沙「心の折れる音さえ聞かないなら……………」
たとえチンギス・ハーンでもお姉ちゃんから勝利を奪うことはできない!
―――
――
―
絵里(心は…!!)
スクッ…
絵里(折れぬ!!!)カッ ことり「た……………立ち上がった………」
ことり「穂乃果ちゃんスペシャルを4回もまともに喰らって…」
海未「…………ッッ」
海未「しかしあのダメージでは………もはや逆転は…………」
絵里「……………」フウーッ
にこ(いや、絵里のあの目は…)
希(まだ何か持ってる)
絵里「我ながら…………」
絵里「学習能力がないわね………」フ…
絵里「切り札を温存しようとした海未がズタボロにされるのを目の前で見ながら」
絵里「同じ愚を犯してしまったわ………」
海未「…………」 絵里「闘いの歴史―――武術史は、人類史にそのままリンクする」
絵里「筋肉への信仰と否定を繰り返しつつ」
絵里「やがては脱力による速度の獲得に至る」
絵里「筋力・脱力・重心――――」
果南「………」
彼方「……」
聖良「…………」
絵里「速度・角度・急所――――」
曜「…」
千歌「…………ッ」
にこ「…………」 絵里「気や呼吸力、そしてレズにまで及ぶ様々な技術革新―――創意工夫」
梨子「…………………」
絵里「しかるに近代格闘技」
絵里「未だ棍棒・石斧の有史上以来―――たったの一歩も進んでいない決定的死角が存在する」
穂乃果「なんだろ?」
絵里「さっきも少し言ったのだけれど………まあ良いわ」
絵里「教えましょう」
支えよ! 千歌(ささ………え……?)
絵里「四千年の歴史を自負する中国拳法に於いてすらが―――」
絵里「支えとなる大地を―――“面”としてしかとらえていない」
絵里「大地を“斜め”の面でとらえることに何の疑問も持たないッッ」
せつ菜「………………ッ」
地球という―――――偉大な支えを認識していない!!
絵里「ただ突っ立っているだけ……」フフフ…
絵里「穂乃果……今からあなたは実感する」
地上から6378000メートル地下に存在する 核の硬さを!!!
絵里「―――」ダッ ガッ
穂乃果「!」ブワッ…
亜里沙「足をかけてハネ上げたッッ」
絵里は屈み、穂乃果の身体が絵里の”真上”に浮く――――
絵里(とらえてッッ)
絵里(私の脚――――――)ダアンッッ
絵里の”真下”から支えがかかる―――
絵里(地底の遥か底――――――この惑星(ほし)の真中心(まんなか)にある確かな物体)
絵里(核の硬さを!!!)
雪穂「お姉ちゃんッッ」ガタッ
カッ…
絵里の地球拳が穂乃果に炸裂する――――――……… ワッ
『決着ゥ〜〜〜〜』
オオオオオオオオオオ
『二回戦最終試合ッッベスト8最後の切符を掴んだのは絢瀬絵里だ―――――ッッ』
絵里「やった………」ハア…ハア…
絵里「やったわ………ッ」
希「おめでと、えりち」
ことり「まさか穂乃果ちゃんに勝っちゃうなんて……」
にこ「流石絵里ね」
真姫「敵わないわ…」
凛「絵里ちゃんは強すぎるにゃー」
花陽「改めて、尊敬しちゃいますッッ」
絵里「!」 絵里「花陽……もう目が覚めたの!?」
花陽「うんッ絵里ちゃんのすッッッごい闘いのおかげで、怪我も全快だよッッ」
花陽「スゴいね、人体♡」ニイッ
絵里「そう…それは良かったわ」
海未「絵里…」
絵里「!」
絵里「海未………」
海未「次の三回戦……私は棄権します」
絵里「えッ………」
海未「あなたにはかないませんッッ」
海未「許してくださいッッ」ドゲザッ 絵里「ちょ、ちょっと……」
海未「それと…この人がなんか…」
海未「アイサツしたいらしくて……」
果南「いや〜〜〜〜」
絵里(え〜〜〜〜〜〜ッ)
果南「私も内浦最強とかなんとか言われてるけど……………」
果南「それは私じゃない…」
果南「絵里さん、あなただよ」
海未「そんなんアタリまえじゃんッ」
果南「やっぱり?」ニタァ
絵里「………………………」 曜「私、渡辺曜はエリーチカちゃんのことが、全速前進、ヨーソローッッ」
月「僕たちなんかが絵里ちゃんと闘うなんて、そんなの、もったいないよッッ」
せつ菜「絵里さんの大好きには私達、だれも勝てませんッッ」
せつ菜「もう争いはやめましょうッッ絵里さんの優勝ですッッ」
『決まったァ〜〜〜ッッあまりの強さに全選手が棄権!!』
『絢瀬絵里の優勝だァ〜〜〜』
絵里(おかしい………………?)
聖良「ラブライブ!ですからね、こういうこともあります」
絵里「………………」
絵里「確かに」
雪穂「絵里さんの闘いぶり、面白かったですッ後半すごい引き込まれましたァッッ」
亜里沙「流石お姉ちゃあッ」 みんな「K・K・E!!K・K・E!!かしこい!かわいい!エリーチカ!!!」
絵里「ハラショー………ッッ」ウルウル…
『ライタイ祭、これにて終了!それではみなさんまた百年後ッッ』
『最強で最高なエリーチカ海皇にバンザ〜〜〜〜〜イッッ』
絵里「ハラショー〜〜〜〜〜ッッッッ」バンザーイ
―――
――
―
絵里「」
穂乃果「………――――――っていう夢を見てるんだよッ」
みんな「夢なんか―――――いッッ!!」
審判「勝負ありッッ」 『ついに決着〜〜〜二回戦最終試合ッッ』
『勝ったのは高坂穂乃果だァッッ』
穂乃果「ぃやったーッッ」
『絵里が放った最強の奥義・地球拳ッッしかし穂乃果を捉えること叶わずッッ』
『五度目の穂乃果スペシャルで怪物KKEもあえなく撃沈となったのですッッ』
亜里沙「お姉ちゃんッッ」ダッ
穂乃果「!」
海未「亜里沙……」
絵里「………」グー 亜里沙「お姉ちゃん……ッ」ヨシヨシ
亜里沙(最後まで勝負を諦めなかったお姉ちゃん、とってもカッコよかったよッ)
絵里「お婆様………」ムニャムニャ
亜里沙(それに、とってもカワイイ………ッ)
亜里沙(賢くはないケド……)
穂乃果「………」ニコッ
月「強いね…お姉さん」
月「どうやったらあんな風になれるのかな…?」
雪穂「愚問ですね…」ニヤリ
愛以外に人を強くするものなんてありますか
二回戦第八試合 穂乃果〇 絵里× 『ごらん下さい!!!』
『地上最強の二回戦を勝ち上がった地上最強の戦士達です!!!』
ワアアアアアアア
果南「…よろしく」
聖良「ええ、よろしくお願いしますね」ニヤリ
曜「曜ソロ………」ジトー
にこ「にっこにっこにーッッ」ニコッ
せつ菜「みんなありがとうッッ」フリフリ
海未「手加減はしませんよ、穂乃果」
穂乃果「海未ちゃんが相手かァ……」
『いずれも劣らぬ曲者揃いッ』
『誰が優勝しても納得の顔ぶれです』 『ここで皆様にお知らせがあります』
『二回戦第四試合を勝ち上がった小泉花陽選手』
『負傷に次ぐ負傷、これ以上は心身に重篤な不具合が残る恐れがあるということで……』
『残念ながらドクターストップ』
観客「エエ〜〜〜ッ」
『小泉選手に替わり“暫定で”入るのは…史上最強の助っ人ッッッ』
『渡辺月選手ですッ』
月「……」ザッ…
ざわ ざわ ざわ
観客「あの子、アマレスの大会で見たわッ優勝してた」
観客「私は空手で見たッッ強すぎて試合になってなかったよッッ」
観客「野球にもいたぞッエースで四番ッ」
観客「サッカーにもッッ」 観客「いやでもさ、強いのは間違いないとしても………」
観客「あの子スクールアイドルじゃないでしょ?アリなの?」
…………………………ッ
月「……」
にこ「あれれ〜〜〜何言ってるにこ〜〜〜〜?」スッ…
月「!」
にこが月の右手を掴んで高々と掲げる。
にこ「やりたいって思った瞬間から、みんなスクールアイドルにこ♡」
『グレートはグレートを知るッッ』
『宇宙No.1アイドル矢澤にこは月の途中参加を讃えていますッッ』 観客「確かに」
観客「違いないッッ」
月「……」フウ
にこ「にこッ♡」
絵里「あざといというか如才ないというか……」フッフッフ
絵里「やっぱりうまいわよねェにこは……」
絵里「ああいうことをやらせると」
せつ菜「本当にその通りですねッッッ」キラキラ
せつ菜「優勝が決まるまで残り七試合、この八人で最高の闘いをしましょうッッ」
穂乃果「オオ〜〜言われちゃった〜〜〜」パチパチパチパチ
海未「………」ジトー
希「せつ菜ちゃんの方は真性やね……」 『新たに加わった武士(もののふ)一名ッッ』
『地上最強の揃い踏みだァ――――ッッ』
ワアアアアアアアアア
にこ「ねェせつ菜ちゃん…」ボソ…
せつ菜「!」
せつ菜「ハイ………」
せつ菜(あれ……どこか様子が………)
にこ「勝ちを譲ってはもらえないかしら」ショボン…
せつ菜「え?」
にこ「アナタとの勝負、私に勝たせてはもらえないかと言っているのよ」 せつ菜「………………」
せつ菜「…………」
せつ菜「何を…」
『選手退場ォ』
ザッザッザッ…
せつ菜「…………」
せつ菜「何を言って……」
にこ「また後で話すわ……」クルッ
せつ菜「…………ッ」
にこ「…………」ショボン…
ザッザッ… 観客「お、にこにー、頑張れよッッ」
観客「応援してるぞッッ」
にこ「……」
にこ「にこッ♡」
せつ菜「!」
にこ「ありがとうにこ〜〜〜」ニコォッ
せつ菜「…………ッッ」
『さあ、いよいよ激闘のステージは三回戦へ……………』
『っとその前にッッ』
『ここで更に会場の皆様にお知らせがありますッ』
『三回戦に残った全選手が激戦を勝ち上がってきたにも関わらず』
『先程ご紹介した渡辺月選手はまだ無傷ッッ』
『そのハンデに対して本人よりクレームが入りましたッッ』 『そこで急遽三回戦進出を懸けたスペシャル・マッチを行います!!!』
オオオオオオッ
『白虎の方角、渡辺月』
月「…」
『vs(バーサス)!!!』
観客「誰とやるんだッ」
観客「うちっちーはもういねェぞ―――――ッッ」
『青竜の方角!!!』
ザッ ザッ ザッ 観客「三人!?」
観客「三人いるぞォッッ」
梨子「あれは………」
千歌「いいッ!?」
よしみ「いいのかな私たちで」
いつき「しかも3人揃っちゃって」
むつ「ワカっていて呼んだのなら―――――」
『3対1のスペシャルマッチだァ―――ッッ』
『どこまでやる気だライタイ祭トーナメント〜〜〜〜〜〜ッッ』
よいつむ「い・ず・れ・に・し・ろ・緊・急・事・態・だッッ」 観客「マジかよシャレになってねェ―よッ」
観客「3人って………」
月「………」ニコニコ
『渡辺月は微動だにしていないッッッ』
『やる気ですッ3人を相手に月はやる気ですッッ』
審判「両者前へッ」
ザッ…
よいつむ「あ・な・た・と・戦・い・た・かっ・た」
月「……ん…………?」ピクッ
千歌「………なんかむっちゃんたちの喋り方………」
審判「開始いッッ」ゴワアアアアアンンン よいつむ「よ・ろ・し・く・お・願・い・し・ま・す」
月「ちょッちょっとタンマッッ」
月「その喋り方はなにッッ!?」
よしみ「こ」
いつき「れ」
むつ「の」
よしみ「こ」
いつき「と」
むつ「?」
穂乃果「変なしゃべり方………聞いてるとなんか頭が混乱して………」
ヒデコ「一人一字ずつ喋って流暢な文になる」
フミコ「卓越したコンビネーション技術の証しだね」
ミカ「だけどまぁ……」
ヒフミ「やっ・て・や・れ・な・い・こ・と・じゃ・な・い」
穂乃果「張り合わなくっていいよ〜〜〜ッッ」ミミフサギッ よしみ「まあ喋り方(こんなの)はどうだっていいんだけど………」
ザザッ
『これはッッ』
『よいつむの織りなす正三角形ッッその中心に月!!』
月「!」ハッ
いつき「もう遅い」
むつ「私たちにこの陣形をとらせた以上………」
よいつむ「も・う・あ・な・た・に・チャ・ン・ス・は・な・い」
ヒフミ「こ・れ・は・決・まっ・ちゃっ・た・か・な?」
穂乃果「………………」プクーッ よいつむ「せーのッッ」ダッ
『三角形が小さくなる――――』
よしみ「そらッ」ブンッ
月「っと」ヒョイッ…
月「―――ッ!」
ボゴ… ガシュ…
月「………ッッ」ズサ…
いつき「フフン」
むつ「手応えありッ」
ヒデコ「どんなに素早く動いても1つの動作でかわせる攻撃はたった1つ」
フミコ「同時に3つの攻撃を繰り出せば2つは当たる」
ミカ「格闘技素人の攻撃でもクリーンヒットすればダメージは十分」 月「―――ッ」ブンッ…
むつ「来た〜〜〜」
ガッ ベキッ
月「うッ…」
いつき「ヘヘンッ」
よしみ「背中がガラ空きだよッッ」
月「…………ッ」ヨロ…
むつ「ホラ隙ありッ」ガコッ
月「〜〜〜ッッ」ドシャッ
ドドッ ガシュッ ゴッ
ルビィ「ひッひどい……」
千歌「ボッコボコだ………」 『これは試合と呼べるのかッッ!?』
『三人で徒党を組んで一人を袋叩きッッ』
『当たり前の光景が当たり前に展開されている―――ッッ』
ダイヤ「当たり前ではありませんわ」
ダイヤ「腕自慢が街でからまれて不良数人を返り討ち――――」
ダイヤ「そんな武勇伝は珍しくもありません」
ダイヤ「ヨハネさんなどは先程、7人を一分もかからずKOしましたね」
善子「その節はご迷惑を………」ペコリ
梨子「いいのよ」
ダイヤ「とはいえ、例えばヨハネさんの戦力を数値化した時、あの7人の合計値を圧倒的に上回っているかというと―――」
ダイヤ「恐らくはそうではない」
ダイヤ「私は、寧ろ下回っているとさえ思います」 鞠莉「ハア?」
千歌「ダイヤさん、頭どうかしちゃったんですか?」
ルビィ「ヨハネちゃんは核でも殺せないんだよッ」
花丸「ヨハネちゃんと殺り合ったなら果南ちゃんだって命の保証はないずら」
果南「…………」
ダイヤ「ヨハネさんの実力を過小評価しているわけではありません」
ダイヤ「貴方達が数の力を過小評価し過ぎているのですわ」
善子「でも、じゃあどうして………」
ダイヤ「何故7人はけちょんけちょんにされてしまったのか」
ダイヤ「一対多………数値の足し算では勝てるハズの戦力が何故勝てないのか」
ダイヤ「カンタンなことです」
ダイヤ「複数で闘うことに慣れていないからですわ」 ダイヤ「逆に言えば、ソレが克服されれば―――本当の意味で戦力を足し算にすることができるなら」
ダイヤ「個人は集団に決して敵わない」
よしみ「よくも私たちの仕事をとってくれたな〜〜〜」ベシッ
いつき「生徒会長の仕事はしないくせにッ」バキッ
むつ「あんなボロ校舎に隔離しようだなんてッッ」ゴッ
よいつむ「キ・サ・マ・は・浦・の・星・を・嘗・め・た・ッッッ」ゲシゲシゲシゲシッ
月「〜〜〜〜」
千歌「うわ〜〜〜」
梨子「攻撃に力が入ってるわね…」ジトー
ダイヤ「しかし連携は完璧です……流石ですわね」
ダイヤ「たった三人でも、ああされちゃあ人間のレベルではどうしようもありませんわ」
ダイヤ「月さんがあの状況を打破するには、ソレを超えていなければ……」 善子「人間のレベルを………?」
ダイヤ「具体的に言えば二つに一つ」
ダイヤ「不死身紛いの超タフネスで耐え続けて三人の体力が尽きるのを待つか…………
月「………………」
ベキッ ガキッ ガッ ゴッ
ダイヤ「あるいは一瞬の―――本当に文字通り一瞬のスキをつき」
ダイヤ「一人でも即KOできるような異次元のスピードの攻撃でもできれば………」
千歌「そんな技…」
パアンッ
海未「!!」
ドッシャアアアアアアッ いつき「」
よしみむつ「……………ッッ」ボーゼン
曜「………ッ」
曜「………………ッッッ」
善子「い……ッ今の破裂音は………ッッ」ガチガチガチガチ…
月「いい音でしょ?」
曜「それ………私のやつ……ッッ」
月「達人が鞭を振るときにする強烈な破裂音、あれは…」
月「物質が音速を超えたことを知らせる音……音の壁を破る音なんだって………」 月「足の親指から始まる関節の連動を足首へ」
月「足首から膝へ膝から股関節へ股関節から腰へ」
月「腰から肩へ、肩から肘へ、肘から手首へ」
月「同時8ヶ所の加速の成功がこの奇跡を生む」
月「曜ちゃんは知ってるよね」チラッ
曜「マッハ突き…………ッッ」
月「そう」ニッコリ
よしみ「くッ……」ブンッ
曜「前ッ前ッ」
よしみ(よし当たるッッ) ふわ…
せつ菜「!!」
彼方「あれェ〜〜〜………」
よしみ(えッ……)
よしみ(殴った感触が無……羽毛!?)
月「おお…コレは良いね〜〜………」
タンッ
月「人が喋ってる時に殴っちゃダメだよ」アハハ
月「一人欠けちゃったケド……まだやるんだね?」
むつ「も…もちろんッッ」
月「OK!」スポッ よしみむつ「ッ!!」
『渡辺月、勝ち誇ったかのように上着のポケットに手を突っ込んだァッッ』
『いくらなんでもソレはナメ過ぎではないのかァ〜〜〜?』
よしみむつ「このッッ」ブンッ
『殴り掛かった―――ッ』
月「―――」
パパァンッ
果南「!」
ドッシャアアアア
よしみむつ「」 審判「勝負ありッッ」
『強い…ッ三人がかりでも全く問題になりませんでしたッッ』
『渡辺月、文句なしの三回戦進出だァッッ』
花丸「ポケットに手を入れた状態から相手より早く正拳を当てるなんて……」
ルビィ「速すぎるよぉ……」
善子「当然でしょッマッハよマッハッッ」
ダイヤ(イヤ……恐らくそれだけでは………)
梨子「流石…」
千歌「曜ちゃんのいとこ……ッ」
曜「……………ッッ」
月「みんな、応援よーろしくーッッ」ニコッ
特別試合 月〇 よいつむトリオ× ・医務室
ガチャ…
真姫「!」
凛「にこちゃん!」
にこ「花陽の様子はどう?」
花陽「……………」スヤスヤ
真姫「そうね………意識不明の患者にこんなことを言うのも変だけど」
真姫「状態は悪くないわ………もしかしたらもっと早く目が覚めるかも」
凛「ホント!?」
真姫「もっとも、万が一曜の試合前に眼が覚めても、闘わせるなんてことは絶対に許さないけど…」ジロッ
にこ「…ワカってるわよ」チェッ にこ「……ところで、そろそろ例の準備をお願いして良い?」
凛「例の?」
真姫「………」
真姫「本気なのね……」
にこ「モチロン」
にこ「小原鞠莉、そして高海千歌にさえ何もさせず秒殺――――」
にこ「あの優木せつ菜の実力はアンタらも理解るでしょう?」
にこ「ハンパじゃないわあの超肉体カンフー」
凛「にこちゃんじゃ逆立ちしたって勝てないんじゃないかにゃ?」
にこ「フンッ」 にこ「逆立ちで勝てないなら、逆立ちして飛び跳ねるだけよ」
凛「オオ〜〜〜」
真姫(イミワカンナイ)
にこ「何でもやってやるわ」
にこ「勝つためなら」キッ
凛「にこちゃん……」
真姫「………」クルクル
にこ「…私の試合までには、起きなさいよね………」
花陽「……………」スヤスヤ
にこ「この大銀河宇宙宇宙No.1アイドルが必ず優勝するんだからッッッ」 烈vs猪狩だと思うとあまりにも絶望的だがどうなるかな ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています