海未「う」
花陽「!」バクッガチャチャグォーン
(スバルインプレッサのクラッチを踏みギアを瞬時に5速から1速に入れ替え、アクセルフロスロット)
(なお、その直前に安全確認と共に客が出てくる瞬間のコンビニを視認、ハンドルをそちらに切っている)
凛「にゃ!」
(右手親指で自分のシートベルト、僅かに遅れて左手親指で助手席の海未のシートベルトを解除)
(次の瞬間にはすでに右手を海未の襟元へと伸ばし始めている)
海未「ん」
花陽「凛ちゃん!」キキーッ、ドン、グッ!
(急ブレーキをかけながら運転席側のドアをロック外すと同時に殴って全開にし、すぐに体を伏せる。
シートベルトは伏せる直前に外している)
凛「…にゃ!」
(コンビニの自動ドアが一定量開くまで0.2秒ほど一瞬待ってから、全力で海未を放り投げる)
(伏せた花陽の上を飛び過ぎて行く海未。コンビニのドアに到達した時、
凛の計算通り、出てくる客と開き続けるドアとの間にぎりぎりの隙間ができている)
海未「こ」
(コンビニのトイレに到達。左の手刀でノブを回転させ右手をドアに叩きつけて反動で開ける)
(くるりと身をひるがえして中に入ると同時に一瞬だけ全開になったドアが反動でバタンと閉まる)
(次の瞬間、コンビニの外で回転していたインプレッサがびたりと停車枠に合わせて停止する。
なお、むろん車椅子マークのない区画を選んで止まっている)

花陽「あっ、すみませーん、このおにぎりお願いします」
凛 「こっちのアクエリもよろしくにゃ!」
(二人が海未の代わりに会計を済ませた頃に海未がハンカチで手を拭きながらトイレから出てくる)
海未「ふー…花陽がハンドルを握ると性格が変わるたちで助かりました。凛も流石です」
花陽「どういたしまして!」
凛 「間に合ってよかったにゃ!」
(茫然としている店員に一礼して出て行く三人。
コンビニから道路に出るときのインプレッサは打って変わって模範的な安全運転だったと言う…)