絵里「かいとうだんはじめました」
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「今日は?」
「今日はここのお宝をいただこうかと思ってるわ」
「下調べはちゃんとしてあるの?」
「もちろん万全よ」
「成程、たしかにこいつは悪徳なやつみたいね」
「まぁ、私達もいい人じゃないけどね」
「お留守番よろしくね」
「ヴェ!?また私!?」 理事長「今日は皆に話があって来たのよ」
絵里「話ですか?」
理事長「えぇ、ちょっと面倒な話を小耳に挟んでね」
にこ「面倒な話....」
理事長「今まで貴方達にはこの街の秩序を保つために裏の組織に流れて資金源になりそうねタカラモノ達を回収してもらっていた訳だけど」
真姫「.......」
理事長「それをよく思わないグループが面倒な人達を雇ったって話を聞いてね」
絵里「グループ....」
理事長「まぁ、本当かどうかわからないけどね」 絵里「正体とかはわからないんですか?メンバーの構成とか?」
理事長「噂によるとグループは3人組、貴方達と同じよ」
真姫「lily whiteとはまた別ですよね?」
理事長「えぇ、あれとはまた別のものよ」
にこ「それ以外の情報は?」
理事長「それ以外は全く、でも腕は相当なものらしいわよ」
絵里「........」
理事長「気を付けてね」
絵里「わかりました」 真姫「新しいグループね...」
にこ「次から次へと...面倒ね」
絵里「でも、わざわざ理事長が警告をしに来るなんて...警戒はしておいた方がよさそうね」
にこ「今日の件もひっかかるしね」
真姫「lily whiteにも伝えておく?一応」
にこ「あら、真姫ちゃんがそんなことを言うなんて」
真姫「あっちの不手際でこっちの方まで面倒なことに巻き込まれたくないだけよ」
絵里「リスクを考えたら伝えるのはありかもね」
にこ「あいつら面倒なのよね....」 絵里「面倒って...」
真姫「まぁ、たしかに面倒ね、海未だっけ?会うたびにエリーに挑んでくるじゃない」
にこ「そうそう」
絵里「あー...でも、悪い子ではないわよ、あの子」
真姫「エリーはあの子のなんなのよ」
絵里「....師匠?」
にこ「他人を鍛える前に自分を鍛えなさいよ」
真姫「もしかして、少年漫画みたいに敵もしくはライバルから友情が芽生えちゃうとかっていうやつ?」
絵里「真姫って少年漫画を読むの?」
真姫「話の腰を折らないでよ」 絵里「あの子はいい刺激にもなってるのよ、私自身にね」
にこ「刺激?」
絵里「私程ではないけど、私とやり合える実力の持ち主が私を目指して努力をしている」
絵里「いつか私を倒すためにね....わくわくしない?」
にこ「にこには理解できない考えね」
絵里「残念ね、まぁ...私は負ける気はないけどね」
真姫「ふ〜ん....」
にこ「鍛えるのはいいけど、無茶なことは程々にしてよね...仕事に支障をきたしたら洒落にならないから」
絵里「わかってるわ」 海未「やぁ!!はぁ!!」ブン!!ブン!!
凛「........」
希「今日も海未ちゃん張り切ってるね」
凛「うん、絵里ちゃんに絶対勝つんだって」
希「ふ〜ん...って絵里ちゃんって随分仲良くなってるやん」
凛「凛が泣いてたらお菓子くれたにゃ」
希「へー...意外と優しい所があるんやね」
凛「でも凛は海未ちゃんを応援してるから」
希「そっか、うちも応援してるよ」 海未「二人共....」
凛「にゃ?」
希「なに?海未ちゃん?」
海未「私も人のことは強くは言えないですが、二人共、メニューはちゃんとやったんですか?」
希 凛「あ」
海未「打倒!BiBiなんですからlily whiteも一致団結しないと!」
凛 希「は、はい...」 海未「はぁ...全く、あの二人は...」
絵里『今日も私の勝ちね』
海未「次は...負けません!!」ブン!!
絵里『ふふふ...』
海未「次こそは勝ちます!!」ブン!
絵里『また?貴方もしつこいわね』
海未「私は諦めが悪いんですよ...そして...」
海未「負けず嫌いなんです!!」 穂乃果「んー!...今日もいい天気....」
穂乃果「珍しくお休みで早起きできたし、ちょっと散歩でもしようかな?」
穂乃果「そうだ!ことりちゃんとか花陽ちゃんも誘ってみよっと!」
穂乃果「まぁ、皆仕事だよね...残念」
穂乃果「あ、教会...こんなとこにあったんだ...」
花陽『絵里ちゃんはことりちゃんがよく行く教会のシスターさんだよ』
穂乃果「そうだ!噂の絵里ちゃんに会いにいってみようっと!」
花陽『とっても綺麗な人だよ、サラサラの金髪で青い目で、たしかクォーターだったと思うよ』
穂乃果「どんな人なんだろなー?」 穂乃果「おー!中、広ーい!ステンドグラス綺麗!」
穂乃果「穂乃果、あんまりこういうところ来ないから新鮮かも!」
にこ「なにか御用ですか?」
穂乃果「!あ、えっと....」
にこ「初めての方ですか?礼拝ですか?」
穂乃果「はい、初めてで...えっと!絵里さん?に会いに来たんです!」
にこ「絵里に...ですか?」
穂乃果「はい!!」
にこ「........」 にこ「絵里のお知り合いの方ですか?」
穂乃果「違います、友達がお知り合いみたいで」
にこ「友達...ですか?」
穂乃果「えっと...ことりちゃんっていうんですけど、もしかしたらシスターさんもお会いしたことがあるかもしれないですけど」
にこ「!...ことりさん...」
穂乃果「それで、その絵里さんがとっても綺麗なシスターさんってお聞きしたので」
にこ「...成程、たしかによく、うちの懺悔室に来てますね」
穂乃果「懺悔室?」
にこ「えぇ、この奥の部屋です、絵里はそこにいますよ」 穂乃果「えっと...行っても大丈夫ですか?その懺悔室にいきなり」
にこ「どうぞ」
穂乃果「お代は?」
にこ「いただいてませんよ、どうぞ、ご自由に」
穂乃果「え?いいんですか?」
にこ「えぇ....」
穂乃果「じゃあ、お言葉に甘えて」
にこ「はい」
穂乃果「あ!」
にこ「?」
穂乃果「シスターさんもすごく可愛いですよ、髪も綺麗だし!」
にこ「どうも、ありがとうございます」 ガチャ
穂乃果「失礼します」
絵里「どうぞ」
穂乃果「!!」
絵里「!」
穂乃果「.........」
絵里(この人はこの間の...追われてる時に会ったリポーター....)
穂乃果「え、えっと....」
絵里(まさかバレた?でも、あの時は変装をしてたから....)
絵里「なにを懺悔されますか?」
穂乃果「綺麗...」
絵里「え?」 穂乃果「すっごく綺麗ですね!!」
絵里「え...あ、はい...」
穂乃果「貴方が絵里さんですか?」
絵里「はい、そうですけど」
穂乃果「ことりちゃんが通うのもわかるよ」
絵里「!...ことり?」
穂乃果「あ、申し遅れました!私は高坂穂乃果って言います!」
絵里「高坂...穂乃果さん...」
穂乃果「はい!!」
絵里(随分と元気な人みたいね) 穂乃果「ことりちゃんとは昔から友達なんです」
絵里「そうなんですか、仲がいいんですね」
穂乃果「はい、それで絵里さんのことを聞いて」
絵里「成程」
穂乃果「綺麗で優しいシスターさんがいるって」
絵里「ありがとうございます、そう言っていただけて」
穂乃果「いや、本当に綺麗ですから!クォーターなんですよね」
絵里「よくご存じで」
穂乃果「ことりちゃんがよく絵里さんのことを話しているので」
絵里(ことり...人のことを他人にベラベラと) 穂乃果「いつも原稿を噛んじゃうんです!」
絵里「落ち着いて読めばいいと思いますよ」
穂乃果「成程!やってみます」
絵里「はい、頑張ってください」
穂乃果「はい!!」
絵里「ふぅ.....」
にこ「絵里」
絵里「にこ....」
にこ「さっきのやつどっかで見たことがあるような気がするんだけど、誰?」
絵里「リポーターよ、TVの」
にこ「あー...」 にこ「ことりって交流が広いのね、探偵にリポーターが友達って」
絵里「さすが理事長の娘ってかんじね」
にこ「あんな感じで色んなパイプを作っていくのかしらね?」
絵里「かもね...そういえば真姫は?」
にこ「新兵器を作るってラボにこもってるわ」
絵里「今度はどんな新作を作るのかしらね」
にこ「さぁね?」
真姫「ここをこうして....これをこう」カチャカチャ
真姫「ふふふ...私は天才ね、こんなものを作れるなんて!」 希「ねぇねぇ、凛ちゃん」
凛「なぁに?希ちゃん?」
希「トーレングを抜けてなにか食べに行かない?」
凛「いいの?」
希「たまには気分転換にね」
凛「じゃあ、凛ラーメン!」
希「いやいや、今日は焼肉や」
凛「えー!ラーメンがいい」
希「冷麺はあるから」
凛「あったかくないにゃ!」 希「焼肉!」
凛「ラーメン!」
海未「なら間を取って和食なんかどうですか?」
希「全然間じゃ!ない...やん...」
海未「........」
凛「えっと....その....」
海未「二人共....」
希 凛「!」
海未「なにをやろうとしているんですか!!」
希 凛「ひぃ!!」 lily whiteとBiBiそれぞれ絆が垣間見えて非常に良い 凛「辛いにゃ....」
希「今度はばれないようにしないとね」
凛「そうだね...」
希「さっさとお使いを済ませて帰ろう?」
凛「うん」
希「ん...あれ?」
凛「どうしたの?」
希「ごめん、お財布を忘れちゃった」
凛「え」
希「ちょっと取ってくるから待ってて!!」ダッ
凛「あ、うん!」 凛「全く、希ちゃんもそそっかしいにゃ」
凛「..........」
ジー....
凛「!!」ゾクッ
凛(なに、この寒気は....)キョロキョロ
「........」
凛「!」
凛(この寒気は...あの人の視線?な、何者?)
「.........」クイッ
凛「...こっちに来いってことかな?」 「.........」
凛(人通りの少ない場所に誘導されてる....ってことはあの人もこっちの世界の人間ってことかな?)
「ふむ、ここら辺りでいいか」
凛「........」
「さてと、君はどちらの所属だ?」
凛「所属?」
「とぼけなくてもいい、BiBiとlily white、二つの組織がこの街にはいると聞いている」
凛「成程、貴方もこちら側の人間なんだね」
「君達は正直...目障りなんだ」
凛「.......」 凛「いきなり現れて消えろなんて随分と勝手だね」
「勝手なのは君達だ、勝手に現れたのは君達の方だ」
凛「...どういう意味?」
「我々は君達がこの街に現れる前からこの街を拠点にしていた、BiBiやlily whiteが現れる前から」
凛「.......」
「lily whiteはそこまでではないがBiBiは我々の邪魔ばかりしてくれているからな」
凛「それでこっちに何の用?」
「我々の為に君達は消えてもらおうと思ってな」
凛「!」 「....いくぞ......」ダッ!
凛「!!」
「........」スッ
凛「!仕込みナイフ!?」
「.........」ブン!
凛「っ...」サッ
「いい反応だ....」
凛「は、早い....」
「..........」 凛(この人は強い、力を出し惜しみはしていられない....)
凛「はぁ!!」ポン!!
「!」
凛「こっちも」 凛「臨戦態勢でいくよ」
「分身...成程、君がlily whiteの星空凛だな」
凛「さぁね?」 凛「だったらなんなの?」
「第一目標は...BiBiなのだが...まぁ、いい...始末する」
凛「そう簡単に!」 凛「やられる凛じゃないよ!!」 凛「はぁ....はぁ...」 凛「っ.....」
「実体のある分身か...非常に興味深いな...」
凛(この人なんなの?凛が二人がかりで攻撃をしても息すら切れないって、しかも攻撃が当たらない...)
「是非ともその術の秘密を解いてみたいものだ」
凛「解けないよ!」 凛「そんな簡単にできる術じゃないよ」
「簡単さ」
凛「.........」
「君を捕らえてゆっくり聞き出せばいいだけなんだから」
凛「!」
「時間はいくらでもあるのだから」
凛「っく!!」 「そろそろ終わりにしようか」
凛「まだだよ!!」スッ
「!」
凛「新技!!」 凛「火炎の術!!」
ボワッ!!
凛「この距離なら決まったはず!...」
「残念だ、決まっていない」スッ
凛「!」
「隙が多い、後ろがガラ空きだ」ガシッ
凛「ぐっ!....あぁ!!....」
「...........」ミシミシ... 凛「っ....この!離すにゃ!!」ダッ
「.....邪魔だ....」ドン!!
凛「っ!!に”ゃあ!.....」ドサッ...ポン!!
「向こうが分身だったか...消えたか....」
凛「..ぁ...ぁ....」
「...........」ググッ
凛「っ...は....な....」
凛(息が....このままじゃ....力が強くて抜けれない...)
「このまま首をへし折ってもいいが...どうしたものか」 「成程、服に火種を隠し持って、そこから二人で上手く火を出していたのか」
凛「っ....ぁ....」
「面白い、君は貴重な資料として持ってかえろう」ザクッ!!
凛「ぁ!........」ガクッ
「気を失ったか...」
希「なにをしてるん?」
「!」
希「........」
「君は?」
希「なにをしてるん?」
「...........」 「何をしているか....この子と勝負をしただけだ」
希「勝負?」
「そして負けたこの子を連れて行くところだ」
希「どこに」
「どこでも構わないだろう?君には関係ない」
希「関係ある」
「なら、君はこの子の仲間かな?」
希「あんたを消す」
「自分の実力に伴わなっていない台詞を言うのは恥ずかしいだけだぞ」
希「黙れ!!」
「..........」
希「めちゃくちゃにしてやる!」
海未「待ちなさい」
希「!!」 海未「..........」
「次から次へと...キリがないな」
希「なんでここに...」
海未「嫌な予感がしたもので、来てよかったです」
「lily white全員集合といったところか」
海未「そうですね」
「...さすがに分が悪いな...ここは退散させてもらおうか」
希「逃がさないよ!」
「慌てなくてもすぐにまた会える、それまで大人しく待っているんだな」
希「待て!!」
「..........」ブン!!
希「凛ちゃん!!」
凛「」
希「!」ギュッ
「また会おう、lily whiteの諸君」
海未「.........」 希「凛ちゃん!!」
海未「!凛!!」
凛「....の...ぞみちゃん、うみちゃ....」
希「凛ちゃんしっかりして!!」
凛「ごめん...なさい、...まけちゃった....」
海未「今は喋らなくていいです!」
凛「.........」
希「血が...とにかくすぐに手当てをしないと!!」
海未「そうですね...できれば頼りたくはないですが...あの人のところに行きましょう!」 ドン!!ドン!!!!
にこ「ん?なによ...こんな遅くに」
ドン!!ドン!!!
にこ「もう...誰よ」
ガチャ
にこ「なんの御用ですか?」
海未「.........」
にこ「!あんたは....」
海未「お願いします!凛を!凛を!!!」
凛「」
にこ「!なによ、その血は....」
海未「凛を助けてください!」 絵里「どうしたの?」
真姫「騒がしいわね」
にこ「真姫ちゃん、出番かも」
真姫「え?」
海未「っ...........」
真姫「!!なによ、その怪我は....」
海未「話は後でします!お金もちゃんと払いますから!!凛を」
真姫「.......」
絵里「どういうこと?一体何が....」
海未「お願いします!!」 真姫「わかったわ、すぐに処置をするわ」
海未「ありがとうございます!!なんてお礼を言えばいいか!」
真姫「話は後!今はその子の治療が先よ!!」
海未「は、はい!!」
希「っ...........」
にこ「あんた達なにがあったの?」
希「うちが悪いんや」
にこ「え?」
希「うちがあの時、凛を一人にしたから....」
絵里「.........」 真姫「....ふぅ.....」
海未「凛は!」
真姫「大丈夫よ、しばらくすれば目が覚めるわ」
希「よかった....」
真姫「傷もそこまでは深くはなかったし」
海未「.........」
絵里「なにがあったの?」
希「変な奴が襲ってきたの....」
にこ「変なやつ?」
海未「見たことのない顔でした...しかし、かなりの手練れのようです」
絵里(...まさか.....) 希「..........」
海未「希、そんなに自分を責めないでください」
希「でも....」
海未「仇は必ず取ります!」
希「....うん....」
絵里「実はこんな情報があるんだけど」
にこ「!絵里!」
絵里「こうなってしまった以上、伝えておいた方が有益だと思うわ」
真姫「そうね、元々話す予定だったし」
海未「?なんの話ですか?」
絵里「簡単な話よ、私達や貴方達を狙ってるグループが街に入ったって噂話よ」
海未「!!」
絵里「そしてこう提案をするわ、BiBiとlily whiteで同盟を結びましょう」
海未 希 にこ「!!!!」
真姫「..........」 海未「同盟...」
にこ「ちょっと、あんた!勝手に何を!」
絵里「私は状況を冷静に判断して、最適な選択をしたつもりよ」
にこ「っ....でも!」
真姫「私もエリーの意見には概ね賛成だわ」
にこ「!真姫ちゃん」
真姫「私の身体能力が低いのを加味しても、私よりも身体能力が上の凛って子を倒したのよ、戦力は補強して損はないはずよ」
にこ「!それは....そうだけど」
絵里「お願い、にこ」
にこ「........」 海未「盛り上がってるところで悪いのですが...こちらに選ぶ権利は?」
絵里「ないわよ、ね?真姫?」
真姫「!あぁ...そういうことね」
絵里「真姫の治療代を同盟を組むことでチャラにしてあげる」
希「成程...そういうことか」
絵里「真姫は闇医者だから高いわよー?」
真姫「人をぼったくりみたいに言わないで、お互いに同意をした上でやってるんだから」
海未「どうやら...拒否権はないみたいですね」
絵里「なーに、別に悪いようにしないから」
海未「........」 絵里「まずはチームを編成をするわ」
海未「チームですか」
絵里「そうよ、私と貴方、にことたしか希だっけ?」
希「うん」
絵里「で、ここには真姫と凛って子ね」
海未「3チームですか」
絵里「そうよ」
にこ「ちょっと待って!!」
絵里「なに?」
にこ「私、よく知らないやつと組むの!?」
絵里「そうよ、仲良くね」
にこ「えー....」 絵里「それとも海未と組む?」
にこ「いや、それもそれで...ちょっと」
絵里「簡単に言うと私とこの子が攻撃隊、にこ達が情報収集班、真姫が拠点で支援役っていったところかしら」
にこ「...まぁ、攻撃力ならたしかにあんた達が一番高そうだけど」
絵里「そうでしょ?それにお互いに監視し合えるから抜け駆けはできない」
にこ「はぁ...わかったわよ」
希「........」
にこ「まぁ、その...よろしく」
希「うん....よろしく」
にこ「........」 絵里「でも、まさかこうやって手を組む時が来るなんてね」
海未「そうですね....組むのは構いません...借りもありますし」
絵里「うん」
海未「でも、一つだけお願いをしてもいいですか?」
絵里「なに?」
海未「仲間の安全だけは保証してください」
絵里「するわよ、保証しないなら同盟を組もうなんて面倒なことを言わないわよ」
海未「そうですか」
絵里「........」 真姫「信用されてないのね」
海未「それはお互い様だと思います」
真姫「...そうね...でも、どうにかするくらいなら始めから助けたりなんてしないわよ」
海未「それは....」
真姫「腐っても私は一応、医者よ、助けるって決めた患者は可能な限り、絶対に助けるわ」
海未「すいません....」
真姫「いいわ、気にはしてないから」
絵里「信用の証じゃないけど....これから私達のアジトに招待してあげるわ」
にこ「!...はぁ...もう好きにしなさい」
絵里「ありがとう、にこ」 絵里「ここの教会の地下は私達のアジトになってるのよ」
海未「教会の地下にこんな施設が...」
希「すごい....あれは!」
絵里「あー...ここはお宝の一時保管場所にもなってるのよ」
海未「ダイヤモンドプリンセスにラブノベルス....」
真姫「私は奥の救護室にこの子を運んでおくわね」
絵里「お願い、真姫」
海未「すいません....」
真姫「いいのよ、お代の分しっかりと働いてくれればね」
海未「........」 絵里「まぁ、適当にくつろいで頂戴」
海未「はぁ...」
絵里「TVでも見る?」ピッ
穂乃果『音ノ木坂警察署の警官が行方不明との速報が入りました....』
絵里「!」
にこ「警官が行方不明?」
穂乃果『行方不明となっているのは南ことり警部補....自宅を出てからの行方がわからなくなっているとのこと...』
絵里「ことり?」
海未「!この方は.....」
にこ「...........」 にこ「絵里」
絵里「まさか、このタイミングで....」
海未「もしかして...例の連中ですか!?」
にこ「可能性は高いわね...タイミングがよすぎるわ....」
絵里「っ....そこまで直接手をまわしてくるなんて」
穂乃果『新たな速報です!!今度は役所で爆破があったとのことです!!』
絵里「!!」
にこ「これは本格的に....やばいわね」
海未「ここまで派手にやってくるなんて」
希「相手は見境がないみたいやね....」
絵里「...........」 穂乃果『この爆破で怪我人はいませんでしたが、市長室で職務中だった南市長が行方不明とのこと!』
穂乃果『爆破は市長室辺りで起きたとのことです!詳しい情報が入り次第!すぐに速報をお伝えします!!』
穂乃果『以上、現場から高坂穂乃果がお伝えしました!!』
真姫「完全に私達を狙っている連中の仕業ね、これは」
絵里「そうね....理事長...」
にこ「これは本格的にやばくなってきたわね」
海未「...........」
絵里「...これは本気で挑まないとこっちがやられそうな相手みたいね」
真姫「上等よ、やってやろうじゃない」
にこ「そうね」
絵里「私達に喧嘩を売ったことを後悔させてあげるわ!」 ドーン!!!!!!!!!!!
「!!!!!!!!」
グラグラッ!!
希「な、なに!?」
絵里「っ...手が本当に早いわね」
にこ「私達の正体もわかったってことかしら?」
海未「まさか...」
絵里「教会まで攻撃してくるなんてね...」
にこ「バチが当たっても知らないわよ!」
絵里「私達もあんま言える立場でもないけどね」 真姫「全く、患者がいるってのに...こっちも大丈夫みたいね」
絵里「真姫、えぇ....今のところはね」
海未「あの....」
真姫「ん?なに?」
海未「上が攻撃されてもここは大丈夫なんですか?」
絵里「あー....まぁ、ここは相当地下だし」
真姫「今のところはね、今のところは」
海未「そうですか...」
にこ「でも...この調子じゃ、ここを嗅ぎつられるのも時間の問題かもね」 海未「ここで敵を迎え撃つってことですか?それとも」
絵里「それはナンセンスね、相手の出方もわからないし、情報が少なすぎるわ」
海未「では...どうするんですか?」
絵里「真姫」
真姫「あの子は移動させられるくらいには安定してるわ」
絵里「そう...」
希「ここから移動するん?」
にこ「まぁ、それが無難ね」
海未「でもどこへ?」
絵里「....真姫」
真姫「...もしかして、あそこ?」
絵里「えぇ、いいかしら?」
真姫「.......」 絵里「よし....」
にこ「設置完了っと」
真姫「こっちもデータは回収したわ」
凛「......」
希「凛ちゃん、ごめんね...」スッ
海未「大丈夫ですか?」
希「うん、凛ちゃんのことは死んでも守るから」
真姫「しばらくしたら普通の道になるからそれまではお願いね」
希「はい...凛ちゃん軽いなぁ....」
海未「.......」
絵里「よし、行くわよ」 にこ「全く、こんな下水道を移動することになるなんて」
絵里「そうね」
希「っ......」
海未「大丈夫ですか?希、少し変わりますよ」
希「大丈夫....」
海未「希....」
真姫「無理しなくていいわよ...ここまでくれば大丈夫ね」スッ
海未「?なんですか?」
カン!カン!!
真姫「折り畳み式の担架よ、しかもキャスター付き」
海未「すごい...まるで猫型ロボットみたいですね」
真姫「その言い方はやめて」 真姫「こんな見た目でも人を乗せて普通の運べるのよ、80キロくらいまではいけるわ」
にこ「相変わらず、すごいのを作るわね」
真姫「私、天才だから」
にこ「はいはい」
真姫「これでこの子を乗せて安全に運べるわ」
希「凛ちゃんはうちに運ばせてください、いいですか?」
真姫「どうぞ」
希「ありがとうございます」
海未「希....」
絵里(あの希って子、本当に凛って子から離れないわね...相当、責任を感じてるのかしら?)
希「........」 海未「一つ聞いてもいいですか?」
絵里「なに?」
海未「我々はどこに向かっているんですか?」
絵里「新たなアジトってところかしら?」
海未「アジトですか...しかし、そこも連中に割れているのでは」
絵里「それはないわ」
海未「随分と自信があるみたいですね」
絵里「えぇ、だって、私もちゃんと場所を知らないから」
海未「...え?」 絵里「真姫、そろそろお願いしていいかしら?」
真姫「はいはい」
絵里「そのアジトの場所は真姫しか知らないの」
海未「そうなんですか?」
絵里「えぇ、真姫のアジト...正確に言えば真姫のお母さんの」
真姫「エリー」
絵里「あ、ごめんなさい」
にこ「あんたはベラベラと喋りすぎ」
絵里「ごめんごめん」
真姫「はぁ...全く」 海未「すいません、私が余計なことを聞いたばっかりに」
真姫「いいわよ、エリーが悪いんだから」
絵里「真姫....」
真姫「まぁ、いいわ...どうせ、これから皆行くんだし」
にこ「.......」
真姫「ようは私のま...親が昔使っていたアジトよ」
海未「成程...」
絵里「だから真姫以外は知らないって訳」
海未「一旦、隠れるにはもってこいの場所ってことですね」
真姫「まぁ、そういうことね」 穂乃果「きょ、教会が!!」
穂乃果「一体なんなの?街で一体何が....」
花陽「穂乃果ちゃーん!!」
穂乃果「!花陽ちゃん!」
花陽「ここもすごいことになっているね....火は結構、消えてきたみたいだけど」
穂乃果「うん....」
花陽「絵里ちゃん...」
穂乃果「っ、救急隊の人達に聞いてみよう!!無事かもしれないし」
花陽「うん!!」 穂乃果「誰も見つかってない?」
花陽「そうですか....」
「〜〜〜〜〜!!!」
穂乃果「いや、取材じゃなくて!知り合いが!!」
花陽「穂乃果ちゃん」
穂乃果「視聴率?なんの話ですか?」
花陽「穂乃果ちゃん!!!」
穂乃果「は、花陽ちゃん?」
花陽「邪魔をしてすいませんでした、すぐに帰りますので」
穂乃果「え?」
花陽「行こう、穂乃果ちゃん」グッ
穂乃果「わっわっ!引っ張らないでよ!」
花陽「失礼しました」 穂乃果「花陽ちゃん?ど、どうしたの?なにかあったの?」
花陽「...無駄だから」
穂乃果「無駄?」
花陽「あの人達と喋っていても絵里ちゃん達の情報を得られそうになかったから」
穂乃果「あー...たしかにあの感じだと...そうかもね」
花陽「嫌な予感がするんです....」
穂乃果「...たしかに、ことりちゃんがいなくなって、ことりちゃんのお母さんも生死が不明の行方不明状態」
花陽「そして絵里ちゃん達も...これはなにか裏があるような気がします」
穂乃果「うん、あまりにもタイミングが重なりすぎだよね」
花陽「この街で何かが...見えない大きな何かが起こっている....」
穂乃果「...かもね」 花陽「状況を判断して、原因は市長かことりちゃん...特にことりちゃんにあるかなって思うの」
穂乃果「なんでそう思うの?」
花陽「ことりちゃんは警官、今まで色んな人達を捕まえてきてるだろうからね、恨まれないはずがないよ」
穂乃果「たしかに逆恨みって可能性はあるかもね」
花陽「だから周辺の人も復讐の対象にしているかもって話」
穂乃果「うーん...じゃあ、市長って可能性は?ことりちゃんは市長の娘だし」
花陽「でもそうだったらなんで絵里ちゃん達を襲うの?」
穂乃果「娘と...仲がいい知り合いだから」
花陽「ことりちゃんが狙いならまだしも、市長を狙って娘の知り合いの教会を爆破する?」
穂乃果「たしかにそれだと理由が薄いような気もするね」 花陽「あとは自分達の力を誇示したくて爆破した可能性もあるけどね」
穂乃果「とんだ宣戦布告だね」
花陽「まぁ、あくまで推測にすぎないけどね」
穂乃果「さすが!探偵だね、名推理!」
花陽「たいしたことじゃないよ、あくまで推測だし」
穂乃果「謙遜しなくていいよ」
花陽「あはは...」
穂乃果「探偵さん、次はどうする?ことりちゃんを探す」
花陽「探すって言っても手掛かりがないと」
穂乃果「そうだよね....」 花陽「........」
花陽(でも引っかかる点も何点かあるんだよね...)
花陽(ことりちゃんとよくペアを組んでいた私が現状、なにもされてないってことは...まさか狙いは別?)
花陽(それとも...これから?)
穂乃果「警察に行ってみよう!もしかしたらなんか情報が入ってるかもしれないし」
花陽「...そうだね」
真姫「着いたわ」
海未「え!ここですか?」
真姫「そうよ」
希「寂れた古そうな洋館....まるでお化け屋敷やん」
真姫「文句を言うなら入れないわよ」
絵里「さぁ!皆、行きましょう!」 真姫「アジトは地下にあるから....ここから降りて」
海未「はい、中は暗いですね...」
にこ「本当に雰囲気があるわね....」
真姫「しつこいと怒るわよ、にこちゃん」
にこ「真姫ちゃんは怖くないの?」
真姫「一人で何回も来てるし、余裕よ」
にこ「あ...そう」
絵里「.........」
にこ「ん?」
絵里「........」
にこ「絵里?」 にこ「絵里」
絵里「!な、なに?」
にこ「!いや、ぼーっとしてるみたいだったからどうしたのかなと思って」
絵里「あぁ...ちょっと、考え事をね」
にこ「考え事?」
絵里「大したことじゃないから」
にこ「ふ〜ん....」
真姫「エリー、にこちゃん早く」
にこ「!今、行くわ」
絵里「!えぇ、今、行くわ...っ....」
にこ「......?」 海未「教会の下のアジトもすごかったですが...ここもすごいですね」
真姫「まぁ、私のパパとママが作ったんだから当然よ」
希「パパ?ママ?」
真姫「!うちの親も昔は色々ってやっててね」
にこ(あ、話をそらした)
真姫「今は使ってないから、譲り受けたのよ」
海未「成程、ご両親もこっちの家業だったのですね」
真姫「まぁ、そうね...そんなところね」 にこ「で?これからどう動く?」
絵里「まずは敵の目的をちゃんと掴みたいわね」
真姫「そうね、私達を恨んで狙っているか...」
絵里「それともこれを狙っているか」
にこ「お宝の回収って訳ね」
絵里「可能性は一番高いわね、そして同時に私達の始末ってところかしらね」
にこ「敵は目的の為なら手段を選ばないやばい連中みたいだし」
絵里「やるしかないわよ、その為に手を組んだんだからわざわざ....ね?」
海未「そうですね」
絵里「....見てなさい、私達の本気を」 穂乃果「ま、待ってよ...花陽ちゃん、早いよ」
花陽「情報が少ないなら足で稼ぐ、時間もないから急がないと!」
穂乃果「探偵モードに入ってるよ、いつもより動きがよすぎ」
花陽「時間が惜しいんです、早く手がかりを!ことりちゃんを!」
穂乃果「!そうだね...頑張らないとね!!」
花陽「はい!!」
「..........」
花陽「!」
「..........」スタスタ
花陽「.........」
花陽(あの人、動きが普通の人と少し違う...怪しいです....) ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています