絵里「何読んでるの?」海未「BLです」
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絵里「うわ」
海未「いいでしょう別に」
絵里「別に人の趣味にどうこう言うつもりないけどね」
海未「私も絵里の百合本について口を挟むつもりはありません」
絵里「……」 絵里「ちょっと見せて」
海未「何故です」
絵里「相互理解のため。私も見せたげる」
海未「無理に理解なさらなくて結構です」
絵里「そんなこと言わずに」
海未「どうぞ」
絵里「ダンケ」
海未「いつの間にドイツ人になったんですか」
絵里「私のもあげる」
海未「……」ペラッ 絵里「…………」
海未「苦痛じゃないのですか?」
絵里「なにが?」
海未「読むの。こんな女の子ばかり出てくる漫画を読んだ後に殿方しか出ない作品を読むなんて」
絵里「それほど抵抗はないわ」
海未「そうですか」 海未「あ」パタン
海未「BLと百合の違いを見つけたかもしれません」
絵里「教えて」 海未「百合はですね、少なくともこの本は、女の子しか相手にしていないんです」
海未「まるで世界に女の子しかいないかのように」
絵里「違うの?」
海未「えっ」
絵里「?🤔」 海未「……それを議論すると別の話になりそうなので続けますね」
海未「次に、私の読んでいたBL本。彼らは……結果的に友情以上の感情を育んでいくのですが、なんと関係が進展するまで女の子のことをしばしば喋るのです」
絵里「えーびっくり」 海未「彼女が欲しいとか、あの女の子かわいいとか、ど、ど、……///」
絵里「『あー俺も高校卒業するまでに童貞捨ててぇ!』」
海未「……とか」
海未「面白いですよね」
絵里「たしかに」 海未「現実にこんなことがあり得るのかわかりませんが、表現の仕方の違いとしてとても関心を持ちました」
絵里「海未が熱く話すのを見るのが最近の楽しみよ」
海未「話聞いてませんよね」 絵里「ところでそろそろ彼氏欲しくない?」
海未「話聞いていたのですね」
絵里「私たち女子高生よ?16歳と17歳、なのに彼氏どころか男に出会える機会すらない。不毛よね」
海未「女子高ですからね。絵里はなぜこの学校に……いえ、前に聞きました。お祖母様の母校だったからでしたね」
絵里「女の子のレベルが高いからよ」
海未「殿方と出会いたかったのでは」 絵里「女の子を恋愛対象としてみるのと眺めてるのは違うわ。女の子は眺めているだけで癒される、いわば学校は心のケアをする場所なの」
海未「へぇ」
絵里「海未も癒されるわね」
海未「口を開くと登山に連れていくような女子が癒される……?」
絵里「私に対してはそれほど喋らないでしょう」
海未「今は喋っていますけどね」 絵里「喋ってるのも楽しいわ。ていうか海未がいるだけで癒されるのよ、わかって?」
海未「気持ちは汲み取ります」
絵里「あと顔。やっぱり顔よ」
海未「最近はあまり怒った顔をしないようにしています」 絵里「海未の下まつげ癒されるわ〜」ジーッ
海未「……っ」サッ
海未「もういいでしょう」
絵里「今の照れた?」
海未「見つめられたら誰だって照れてしまいます」 絵里「海未は男の人と恋愛したいの?」
海未「そもそも、恋愛をしたいと思っていませんでした。少なくとも入学当初は」
絵里「ノリで入ってきたのね」
海未「主体性がないものですから」 海未「この学校に入ってみて気づいたのですが、意外と『そういう人』は多いということです」
海未「これなんて、今日下駄箱に入っていたものですが」
絵里「『ずっとみてます』……こわっ」
海未「これってただのファンメッセージではないですよね」 絵里「私も手紙をもらうことはたまにあるけれど」
絵里「そういう気がある人とそうでない人の違い教えてあげましょうか」
海未「おしえてください」
絵里「ハートのシールがついてる」
海未「ついてました」
絵里「やったわね、大当たりよ」 絵里「返事するの?」
海未「実は……以前、絵里に話して以降も一通一通返していたのです」
絵里「無視しちゃえばいいのに」
海未「だってこの人は3日くらい悩んで手紙を書いたのかもしれないではありませんか」
絵里「難儀な性格ね」 >>6 >>7
読み手書き手の性別とかも関係ある気がする
百合は男も読むしBLはほぼ女しか見ない的な
男は相手の初めてになりたがるし女は最後に隣にいればいいというラオウ気質 絵里「……で、どう返すの?『私は男の人の体にしか興味がないので気持ちには応えられません』とか」
海未「変な言い方しないでください」
海未「というか、ずっと見てます。とだけしか言われてないのですから『ありがとうございます』だけでいいのでは?」
絵里「頭いいわね」 絵里「あ、でも多分それだけだとまた送ってくるわよ」
海未「ではその都度お返事を書きましょう」
絵里「いざなぎか」 絵里「考えてもみなさい。『見てる』だけの手紙が何通も送られてきたらいつか心を病むわ」
海未「一理あります」
絵里「少なくともエリチカは怖いからブロックね」
海未「下駄箱にブロック機能はないですよ」
絵里「でも手紙にはあるのよ」
海未「科学の進歩はすごいですね」 絵里「文章にこう書くだけ。『次からは手紙でなく、面と向かって言ってくれるともっと励みになります』」
海未「オフ会ですか?」
絵里「こういう手合いはね、会いたがらないのよ。気持ちを文章で一方的にしか伝えようとしないわ」
海未「物知りですね」
絵里「経験則よ」 絵里「さ、一件落着したところで帰りましょうか」
海未「……なんの話ししてましたっけ」
絵里「ホモ?」
海未「BL!!」
絵里「やっぱりそういうところ突っ込むのね」
海未「……いえ、実はそれほどBLに思い入れはないのですが、様式美かな、と……」 海未「あの、絵里」
海未「もし、手紙を出して、本当にその人が会いにきたらどうなりますか」
絵里「危ない人ってことはないでしょう。たぶん。」
絵里「仮に、もし危ない人なら……こっそり私が見ててあげる」
海未「それは安心ですね」 絵里(あれから何日か経つけど、海未が変な人に話しかけられた。なんてことはなかった)
絵里(やはり私の提案はかしこかったらしい)ガチャ
絵里「あっ、手紙入ってる」
絵里(ハートマークはないから、そういう人じゃないわね)
『いつも気を遣ってくれてありがとうございます。そういうところを尊敬していますよ。』
絵里「…………ふふっ」
絵里「えっ、こわ。なにこれ?怖すぎて一瞬笑っちゃったわ」
おわり レズ絵里ちゃんとノンケ海未ちゃんか
会話がおもしろい乙 千歌「何読んでるの?」
梨子(創価学会)「人間革命よ」 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています