穂乃果「廃校は異能で阻止するんだよっ!」
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深夜の秋葉原,大通りから2,3本外れた裏路地。
───ザアァ
その上空では不自然に雨雲が集まり、
ビルの間では雨が音を立てて激しく降っていた。
「このっ…」キィンッ
単調に降り続ける雨の中で、暗闇に紛れ不規則に動く二つの人影。そこからは刃物がぶつかり合うような音が聞こえる。
「当たらないわぁ」ザッ
「はあぁっ!」
夜道のアスファルトは雨水に濡れ、
道端に出来た水溜まりの波紋は、微かな街頭の光によって広がっていく様を照らし出される。
「…その程度なの?」シュッ
「こいつっ…」バシャッ
暴力的な雨音に混じり、水場を踏む足音がかすかに聞こえる。
「…そろそろ良いかしら」
「は…何が?」
そう問う、雨水にぬれた猫耳を付けた女と対峙しているのは、水色の仮面をつけたブロンドの少女。
離れては近づき何度も切り合う。
一息もつけない攻防の中で、
「…終わらせてあげる」ピチャ…
仮面をつけた少女はしびれを切らしたのか、腰をかがめて水たまりへと手をついた。
コオォォ…──────
地面についた手を中心にし、一瞬にして地表が冷気で包まれていく。 第2話「能力者を見つけよう!」
穂乃果「海未ちゃん、ことりちゃんおはよう!」
海未「おはようございます」
ことり「おはよう、穂乃果ちゃん今日は早いね♪」
海未「てっきり今日も少し遅れてくるのかと思いましたが、どうかしたのですか?」
穂乃果「穂乃果そんなにおくれてた〜?」
海未「はい、ほぼ毎日」 穂乃果「…う〜ん、ってそれより廃校する理由がわかったんだよ!」
ことり「ことりでもわからなかったのに?」
穂乃果「うんっ」
海未「本当なら理由を早く聞かせてほしいです」
穂乃果「陰謀だよ!!」ドンッ 海未「…はい?」
ことり「それはちょっと…」
穂乃果「廃校の原因は絶対に、ちゃんとしたものじゃないよ!」
海未「真面目に聞いていたのですが、穂乃果に期待した私が愚かでした…」
海未「バカな話してないで行きますよ」スタスタ
穂乃果「ほんとうなんだってばー」ズリズリ
ことり「……そんな必死に…海未ちゃんちょっとだけきいてあげれば?」 海未「はぁ…一応聞いてあげますが、根拠は?」
穂乃果「話すね、ことりちゃんもわかると思うけど、お母さん落ち込んでたし理由も教えてくれなかったんでしょ?」
穂乃果「それに、知っちゃったんだ。UTXと音ノ木、生徒数が昔は音ノ木の方が少なかったけど段々増えてきてるんだって」
海未「?…それが陰謀に繋がるのですか?妄想甚だしいです。」
海未「生徒数がUTXを抜いたのは、今回たまたまですよ?相手はアイドルグループA-RISEも有るんですし、次は抜かれますよ。」
穂乃果「えー、でもぉ〜」
海未「生徒数ごときでUTXが陰謀を企てると?あり得ませんよ」 ことり「UTXは生徒少なくてもやっていけそうだしね…」
ことり「穂乃果ちゃんちょっと考えすぎかな〜?…」
穂乃果「ことりちゃんまで〜。」
穂乃果「じゃあ、今日ことりちゃんのお母さんに会わせてよ!
ことり「なんで?」
穂乃果「直接穂乃果が聞くから、それを二人とも見て決めて?廃校の理由が真っ当か…」 海未「フフっ…」
海未「…まぁそれで目を覚ましてくれるのなら良いでしょう」
ことり「うん、そうだねっ」
穂乃果「失礼します」ガチャ
親鳥「…どうぞ穂乃果さん、何かありましたか」
穂乃果「廃校になる理由は?」
海未(いきなり聞きましたね)
親鳥「廃校はまだ、仮の段階ですよ?それに今は諸々の理由で話せません」 ことり(まぁ予想はしてたけど)
穂乃果「なぜ今話せないんですか?」
親鳥「色々な事情があるんです」
穂乃果「いつ頃理由は教えてもらえるんでしょうか」
親鳥「いつになるとかは言えませんね」
穂乃果「いつかは教えてもらえますよね」ズイッ
親鳥「はい」 親鳥「それだけですか?出口はあちらですから」
穂乃果「何か言いづらい訳があるんですか?」
親鳥「しつこいですよ、私も忙しいので帰って頂けますか」
親鳥「…それではこれで」
穂乃果「はい、…ありがとうございました」ガチャ
穂乃果「ほらー海未ちゃん聞いた?理事長なんかピリピリしてて、ちゃんと答えてくれなかったもん」
ことり「…結局、教えてくれなかったね」
海未「うーん、、、穂乃果への受け答えは微妙でしたね…」 ことり「ピリピリしてるのは少しストレス溜まっちゃってるのかも」
ことり「最近夜遅くまで考え込んでる時とかあったし、」
海未「しかし…何かあるとしても、陰謀とまではいかないでしょう」
穂乃果「じゃあ、教えてくれないんだったら穂乃果たちで廃校を解決しちゃおうよっ」
ことり「え?いつかは教えてくれるとおもうよ?、それからでも良いんじゃないかな」 穂乃果「いつか教えてくれるって言ったって、その時には色々手遅れかもしれないじゃん」
海未「じゃあ、どうするのですか?」
穂乃果「……そうだね」
ことり「穂乃果ちゃん、どうするの?」
穂乃果「廃校は異能で阻止するんだよっ!」
海未「…はい?」
ことり「どういうことかな〜?」
穂乃果「そういう能力者を見つけて、廃校にならないように協力してもらえばいいんだっ」
海未「見つけて、協力してもらう??」
ことり「それはそれで時間がかかるようなー」 穂乃果「ことりちゃん忘れてるかも知れないけど、穂乃果はその人が能力者かどうか分かるんだ」
海未「…廃校に対して都合が良い能力者が見つかるなんてありえますかね?」
穂乃果「でね、一年生の入学式の時に、この中に絶対能力者がいるって感じたんだよっ!」
海未「聞いて下さいよ…」
海未「で、見つけて手伝ってもらうのですか?」
穂乃果「うん!」 海未「初対面の人に協力するとは思えませんが」
穂乃果「大丈夫だよ!」
ことり「穂乃果ちゃんが言ってると大丈夫な気がしてくるけど…」
海未「厳しいんじゃありませんか?」
穂乃果「…でも他にやれる事とか思い浮かばないし」
海未「…そうですか…」
海未「…じゃあ見つけたら言ってください、それまでは弓道部に出ています」
ことり「じゃあっ!ことりは家でお母さんのへや、少し調べて廃校について調べてみるね」 穂乃果(うーん、とりあえず校舎を歩き回ってみたけど)
穂乃果(何も感じないね)
穂乃果「…ピアノの音?」
穂乃果「ん、」ザワッ
穂乃果「…何かこっちにいる気がするっ!」ダッ
〜♪ 穂乃果「ピアノの綺麗な音〜」
穂乃果「あっここ、音楽室かな?…おーい!」フリフリ
穂乃果「入るよー」ガラッ
真姫「…誰よあんた、いきなり」
穂乃果「…ねぇ、君能力者でしょ」
真姫「ヴぇぇッ、なんで分かるの?」
穂乃果「なんとなくねー」フフン 真姫「で、なんの用?」
穂乃果「あなたの能力を教えてほしいんだけど…」
真姫「はぁ?何も知らない人に教えるわけないじゃない」
穂乃果「…うーん、じゃあ友達になろうよ」
真姫「と、友達?」
穂乃果「そう、友達になって私に協力してほしいの」
真姫「まぁ、友達になってあげてもいいけど//。それで何に協力するの?」 矢澤は毒電波から頭を守ってるの?
どちらかと言えばまき散らす方だろうに 穂乃果「廃校の阻止」
真姫「!?結構な目標ね 。」
穂乃果「教えてほしいな〜」スリスリ
真姫「…///、でも私の能力が役に立つかは分からないわよ?」
穂乃果「なんで?」
真姫「能力がそういうのじゃないのよ」
穂乃果「教えてよ〜、もう友達なんだからっ!」ギュッ 真姫「///う〜、…まぁ見せてあげるわよ」
───
そう言うと、真姫は近くにあったノートから切れ端をちぎって指で摘まみ、穂乃果に注視するよう促す。
真姫「…」
すると小さな紙の断片は、真姫の指先に発生したソフトボール大の炎に包まれ、一瞬で黒い塵と化して消え去った。
その燃えカスは、開けていた窓から吹いた風によって流されていく…
真姫「ん…見た?」パラパラ
穂乃果「えっ?すごいよっ!」 真姫「…そういうものなのかしら、ちなみにあなたは?」
穂乃果「あなたはって?」
真姫「能力よ、私が見せたんだから教えなさい」
穂乃果「そうだね、穂乃果は衝撃波が出せるんだ。…あと、さっき見せたみたいに誰が能力者かたまに分かる」
真姫「私はそれに引っ掛かっちゃったのね、ついてないわ」
真姫「あと、…衝撃波を出せるってどういう意味?」 穂乃果「うーん、見せた方が早いかな?」
穂乃果「…じゃあ、いくよ!」
───
そう言うと、穂乃果は片手を広げて窓の外に向けた。
そうすると掲げられた手の平の前方には、平たい円錐形の歪みが形成される。
フォォ───
その半透明の歪みは、円錐形の先端を外側に向けて現れていた。
穂乃果「はっ!」
そう声を出すと、衝撃波はそのままの形で回転するように、風を切って手のひらから飛んでいく。
轟音を立てて放出された先には、中庭の大木。衝撃波が当たって大きく揺れると、その幹は木片を散らして、大きなクレーターを作っていた。
真姫(…かなりの威力ね、) 穂乃果「どう?」
真姫「ふーん、こういう能力の種類もあるのね。面白い…」
穂乃果「えへへー」
穂乃果「じゃあ、廃校阻止に協力してくれる?」
真姫「?…まだ急だし決められないわ、それに色々と能力者ってめんどくさいのよ?」
穂乃果「そうなの?」
真姫「そうよ!」 穂乃果「そっかー、じゃあまた決まったら教えてくれる?」
真姫「…まぁ、あまり返事は期待しないでね」
穂乃果「いいよ、いいよ気にしなくて、もう友達なんだから」
真姫「…友達///」
穂乃果「うんっ!それで返事は待つとしてさ、真姫ちゃんの他に能力者っぽい子っていた?」
真姫「能力者っぽい子、ねぇ……あっ…確か体育で50メートル走のタイムが毎回違う子がいて怒られてたわ」
穂乃果「…他には無いかな?」 真姫「え…まぁそれぐらいね、他に思い当たる節が無いならあたってみるのもいいんじゃない?」
穂乃果「なるほどー、ちなみに特徴は?」
真姫「ボーイッシュな感じでショートカットよ」
穂乃果「なるほど、なるほど。じゃあ今度ちょっと会ってみるね」
真姫「あまりグイグイいきすぎないようにね」
穂乃果「っじゃまた今度!今日はありがとーっ!!」バイバイ
真姫「じゃあね」フリフリ ________________
真姫ママ「おかえりーっまきちゃん」
真姫「ただいまーっ」
真姫ママ「あれ?今日何か良いことあった?」
真姫「…普通よ、普通」
真姫ママ「なんか嬉しそうだったから」ウフフ
真姫「別に何もないわよ…」
真姫ママ「友達でもできたの?」 真姫「うっ、友達くらいいるわよ…今日は先輩の友達が増えたの」
真姫ママ「あらーっ、そうだったの良かったわね、まきちゃん」
真姫「まぁ…ね」クルクル
真姫ママ「それでどういう子だったの?」
真姫「うーん…元気そうな感じの、衝撃波射出?って言う能力を持った子だったわ」
真姫ママ「!能力者の子と友達になったの?何か危なかったりしない?気を付けるのよ?」
真姫「もう、大丈夫よ」 真姫パパ「おお、真姫おかえり」
真姫「あれ?パパもう帰ってたの?ただいま」
真姫パパ「はは、最近イレギュラーな仕事が多くてね。真姫、学校は楽しいか?」
真姫「…まぁね」
真姫パパ「そうか、それはよかった。それでさっき能力者の子がいたって言ってたが本当か」
真姫「あれっ聞いてたの?…それで友達になったの」 真姫パパ「少し聞こえちゃってな」
真姫「別にいいわよ」
真姫パパ「なるほど…能力者の友達か、大事にするんだぞ」
真姫「もちろんじゃない」 ____________________________
親鳥の部屋
ことり「お母さんが帰ってくる前に、廃校とか調べとかないと」イソイソ
ことり(最後は机かな)
ことり(ここに何か資料がなかったら、もうしょうがないねっ)チラッ
ことり(うーん、見たところ特に変わったものは置いてないね)
ことり「」ゴソゴソ 戦闘シーン、地の文は悪くないが
半角擬音がしつこくて勢いが死んでるぞ ことり(なにもないなぁ)
ことり(ゴミ箱?)
ことり(なんか入ってるけど…UTXって書いてある!)
親鳥「ただいま〜、ことり」ガチャ
ことり「あっ、おかえり〜」(いい所だったのになぁ)
親鳥「…あれっ」
親鳥「…ことり、私の部屋にいるの?」 ことり「ちょっとハサミ借りようと思って」ハハ
親鳥「……ハサミならここじゃなくてもあると思うけど?」
ことり「…そうだったっけ?ことり、忘れちゃった〜♪」
親鳥「なにそれ」フフ
親鳥「…まぁいいわほかの所には触れてないわよね?」
ことり「うんっ」
親鳥「じゃあいいわよ、ハサミ後で返しといてね、夕飯すぐできるから待ってて」 ことり「わかった待ってるねっ」バタン
ことり(あぶなかった〜)
…
親鳥(他の所には触ってないって言ってたし、多分大丈夫よね。)
親鳥(もっとも、そんな見られて困るようなものはここに置いてないけど…)
親鳥(…)ハァ ──────プルルルルル
親指(…固定電話?)
親鳥「はい、南です。」ガチャッ
『…。おい、例の件だが…どちらにするのか決めたのか?』
親鳥(今度は家の電話からなのね)
親鳥「…ええ、大体は…」
『確定したら早く知らせろ』 親鳥「でも、私にそんな事を決める権限は…しかも急すぎます。理由もなんて言えば……」
『…出来なければもう一方をやってもらうだけだが、』
親鳥「そんな…」
『我々も悪魔か何かじゃない、両方でなく、どちらかで良いと言っているんだ。決めろ』
親鳥(脅してる時点で関係ないわよ)
親鳥「そうですか…」
『再度言わせてもらうが、』
親鳥「…知ってるわよ」
『条件に対して抵抗をしたり、警察や自治組織に連絡したのを我々が感知した時点で………… >>60
そういうのは終わってからにしろって約束しただろ 第3話「ファーストコンタクト」
穂乃果「昨日、能力者の子。見つけたんだよっ」
海未「…穂乃果とはいえ早いですね」
ことり「能力とかについても教えてもらえたの?」
穂乃果「もちろん!紙を燃やしてたから炎とかの能力だと思うんだよね」
海未「で、それは廃校阻止に役立つのですかね?」
穂乃果「えっ?…でも、何か助けになるかもしれないよっ」 ことり「まぁ見つかったんだし良いんじゃないかなぁ?」
海未「そうですか?」
ことり「それでね、ことりはお母さんの部屋を調べてみたんだ」
穂乃果「どうだったの?」
ことり「ゴミ箱にUTXって書いてある紙が捨ててあって、それを調べようとしたらお母さんが帰ってきちゃったの」
穂乃果「じゃあUTXが関係してるってことだよねっ」 海未「それは少し早計ではありませんか?たまたまその紙を捨てたと言うことも」
ことり「でもね、お母さんが来たあともう一回調べようと思ったら、なくなってたの。それにお母さん、部屋に入って欲しくなさそうだったし」
海未「そうですか。そうなると少し怪しいかもしれませんね」
穂乃果「そうだよ、絶対UTX関係してるよっ!」
海未「しかしそう疑うのも…」
ことり「あっもう少しで授業始まっちゃうよ」
海未「この話は一旦ここで終わりです、また話す機会はあるでしょう」
穂乃果「はーい」 穂乃果「今日は昨日真姫ちゃんに聞いた子を探しに行こうかなー」
穂乃果「ふふーん」プラプラ
穂乃果「!」
穂乃果(何か感じる…)ザワ
穂乃果「こっちだっ」ダッ
穂乃果「ねぇっそこの君」(昨日真姫のちゃんに聞いてた特徴と違うかも?) ?「はっはい、なんですか」
穂乃果「君能力とか持ってたりする?」
?「持ってないですっ」
穂乃果「本当に?持ってると思ったんだけどなー」
?「ほ、本当です」
穂乃果「嘘いっちゃダメだよ〜?」
?「え…」 ??「かよちんに話しかけないで頂けますか?」
穂乃果「えっひどいなー、ただ能力者?って聞いてるだけだって」
?「能力者なわけないじゃん、ね?かよちん」
?「え?うっうん」
穂乃果「あれ、って言うか昨日真姫ちゃんが言ってた人じゃない?」
??「凛のこと?…なんて言ってたの?」 穂乃果「能力者かもしれないって」
凛「えっ、ほんと?ばれちゃったの?」
穂乃果「能力者なの?」
凛「あっ」
穂乃果「じゃあさ、もしかしてそっちの子もやっぱり能力者だったりするんだよね?」
凛「って言うかなんでそういうこと聞くの?」
穂乃果「じゃあそうなんだ〜」 凛「うー、…じゃああなたの方から言ってくれたら教えてあげる」
花陽「いいの?凛ちゃん、そんなこと言って」
凛「普通は教えないから大丈夫にゃ」
穂乃果「衝撃波が出せるんだ!」
凛「…えーっほんと?」
花陽「って言うか言っちゃったね…」 凛「うーん、じゃあ言うしかないね、凛は高速で移動できるんだ」
穂乃果「おおっそれはすごいね、じゃあそっちのかよちん?さんは?」
花陽「花陽です。私は能力に耐性があるというか…」
穂乃果「なるほどっ、だったらさ君たち放課後とか何してるの?」
花陽「…部活とか探してます」
凛「凛もかよちんと同じー」 穂乃果「じゃあ、この学校が廃校になるのは知ってるよね?」
凛「まぁ、それは知ってますけど?」
穂乃果「みんなでさ、廃校を阻止しようよっ!」
花陽(いきなり話がぶっとんじゃいました)
凛「さすがに能力者といっても出来ないにゃー」
花陽「少し難しいかも…」 凛「っていうか、なんで凛たちが協力しなくちゃいけないの?」
穂乃果「だってそれは、……新入生が入ってこないから後輩ができなくなっちゃうよ?」
凛「…それで?」フーン
穂乃果「それに君たちが三年生になったとき生徒は君たちの代しかいないかも…」チラッ (いけたかな?)
凛「…あーっ、確かにそれはいやにゃ、」ズーン
花陽「確かにそうかもしれないですっ」 穂乃果「おおーっ、じゃあ協力してくれるかな?」
凛「…でも、そういうの危険なんじゃないかにゃ??」
穂乃果「えっ?」
花陽「このまえいきなり、能力者じゃないかって襲われたんです」
穂乃果「?…そんなことあったの?」
凛「だから凛はかよちんをそういうのに巻き込みたくないって思うの」
花陽「凛ちゃん…」 穂乃果「……よしっ!じゃあ、穂乃果が二人を守る!だからきょうりょくして!!」
凛「本当に守ってくれるの?」
穂乃果「もちろんっ」
凛「うーん、じゃあ凛に勝てる人がいるなら手伝ってあげる」
穂乃果「勝負って?」
花陽「殺し合いはダメだよぉ」 穂乃果「内容は?」
凛「…とりあえず言っただけにゃ」
穂乃果「えーっ、考えてなかったの?」
凛「うんっ」
花陽「あはは…じゃあ能力を使えるもので勝負がいいと思います」
穂乃果「そうだよね〜」 ________________
海未は昨日と同じく、弓道場に訪れていた。
静かな道場の中で、敷かれたフローリングの上に海未は袴を着て体を横向きにして立つ。
弓を持って据えられた海未のその視線は、土を背景とした的に向かっており、
海未(…今日も穂乃果は能力者を探しているらしいですね。そう見つかるものではないとは思いますけど)
そんな事を思いながら、左手で弓を、右手で弦を持って引き分けていく
キリキリキリ───────
海未(能力者……ですか。)
─────ピタ
そこで、弓が適当な圧力をかけられた状態で動きを止める。 海未(4年ほど前でしたね、 )
海未(その存在が生まれるきっかけと考えられている現象が起きたのは… )
そんな事を思いながら、海未は弓と弦を持つ微小な体の震えを止めた所で…
海未「…」フワッ
ふっと右手の力を緩める。 そう…海未が弦を放すと、今まで張り詰めていた弓と弦がもとの長さに戻ろうとし、矢に力がかかる。
海未(あの時に飛行機で旅行中だった知人が言うには虹色の透明な巨大な膜か何かが、)
─────ヒュッ…
すると矢は威力が落ちることもなく、ただ真っ直ぐに進み、的に吸い寄せられるかのようだった。
海未(東京中心部から半球状に周りの地域へと広がって行くように見えたそうです。)
パンッ
矢は的中し、破裂音のようなものを道場に響かせる。
海未(……雑念が入ってしまいましたが馴れてきましたね、能力を使って射るのも…)フゥ… 海未(穂乃果やことりには能力を武道などには使っていない、と言いましたがそれは公の場での話です)
海未(こういう道場に私しかいない時、興味程度に能力を使って射ることはあります。)
海未(…が、能力を使って射るとかなり疲れるんですよね。……そろそろ矢を取りに行きましょうか)テクテク
海未「(しかも能力を使う時は矢の威力減衰がほぼ無い、ので射形は普段射る時ともちろん違ってきます。…変な癖がつかないと良いのですけれど。)」テクテク 海未「……あれ」ググッ
海未が取りに行ったその矢は、安土(的を支える土の土台)にも大きく突き刺さっている状態。
そのため、抜くのに海未はいつもより力を要した。
海未「思ったより刺さってましたね…」スポ
___
海未(…この前射った時はもう少し的の真ん中だったような、…まぁ良いでしょう。) 海未(次はいつも通り普通に射ましょうか)
海未(……色々と能力を使ってみたらどうなるか、少し気になりますがね)キリキリ
『じゃあこの方法はどうかにゃ?』
『えーだめだよー、それじゃあ凛ちゃんに有利じゃん』
『えー』
『パン早食いは?』
『じゃあラーメン早食いっ』 『能力関係ないんじゃないかな〜』
『たしかにそうかも』
『そうだったーw』
キャッキャッ
海未(外が少し騒がしいですね…穂乃果と誰でしょうか……二人いるようです) 海未(全く…注意しましょう)カタン
海未(…何をしているのでしょうかね)
海未「うるさいですよ。穂乃果」ガラッ
穂乃果「…あっ海未ちゃんまた能力者の子見つけたんだ!」
海未「はやいですね!?」
花陽「こんにちは」
凛「…誰ですか?」 海未「園田海未です。こんにちはって言うか、もう少し声量落としてください。うるさいですよ」
穂乃果「はーい!」
花陽「ごめんなさい」
凛「わかったにゃ」
穂乃果「今からこの子と勝負するんだけど海未ちゃんやる?」
海未「…なんで勝負することになったんですか?」
穂乃果「勝ったら協力してくれるんだって」 海未「…いいじゃないですか、内容は?」
花陽「今決めていて能力を使えるものがいいかなーって言ってました」
海未「なるほど、だからうるさかったんですね……じゃあ相撲というのはどうですか?」
穂乃果「…なんかテレビでみてそうだよね」
凛「相撲?」
海未「はい、ある一定の範囲から出たら負けというルールで」 花陽「なるほど、それならいいかもしれませんね」
凛「かよちんが良いなら凛それでやるよ」
穂乃果「じゃあそれでいいの?」
凛「賛成にゃ!」
海未「それではやりましょうか」
穂乃果(海未ちゃんが意外とノリノリな件について) 海未「もう少し人目がなくなってからやりましょうか」
花陽「そうですね」
海未「そういえばことりはどこにいるのでしょう?」
穂乃果「ああっ用事思い出したみたいで、でもことりちゃん穂乃果のこと手伝ってくれるって言ってたから来ると思うよ」
海未「…それでは少しベンチにでも座って待ちましょうか」
凛「じゃあ凛は土俵?書いてくるね。広めでいいですか?」
海未「それでいいですよ。お願いします」 海未「ことりは来てませんが…私で良ければそろそろ始めませんか?」(これ以上暗くなっては)
穂乃果(ZZZ…)
凛「うん良いよ。これで凛たちが負けたら協力してあげる」
海未「…しかしそれでは申し訳ない気がします。そちらが勝ったときの報酬を決めてもらってもいいですよ?」 凛「かよちんどうする?」
穂乃果(ZZZ…)
花陽「うーん…」
凛「じゃあラーメンとおにぎり奢ってほしいにゃ」
海未「フフッそんなものでいいのですか?」
凛「ラーメン好きなので」
海未「なるほど…」 穂乃果(ZZZ…)
花陽「じゃあ最終確認をするけど、ある一定の範囲から外に出たら負けで、円の中で倒れるのはオッケーだったよね?」
凛「そうだよっ」
海未「それではいきましょうか」 _________
放課後のやや紫がかった空の下。
音ノ木坂学院グラウンド上の土を凛が足で削って書いた半径約7メートルほどの円。
その内側に二本の線を挟んで、二人はにらみ合う。
花陽「用意は…?」
凛「」ぱっぱっ
相撲の塩のかわりに砂を撒いているつもりでしょうか。ふふ、面白いですね
凛「ほらっ」
海未「…私もですか?」ぱっぱっ 花陽「…」
花陽「はっきょーおぉいいっ」
花陽「……のこったっ!」
凛「じゃあ…いくよっ」
────シュンッ────
開幕、走ってくる?私に迫ってきましたか…
ぶれてほとんど見えません。あ…そういえば能力を聞いてませんでした。
凛「はっ!」
恐らくこのスピードを見るに高速移動とかでしょうか。 海未「ぐっ」ドスっ
───ズザザザザ
…油断していましたね。
海未「…」チラ
3メートルほど後ろに飛ばされましたか。この能力がなければ完全に外に出てましたね。
凛「まだまだいくよっ」
海未「くッ」
凛は、すぐ後ろに戻ったと思ったら間髪いれずにまたタックル。
海未「」ドスン
今度はきちんと受けれはしましたが、まぁ2メートルぐらい下がってしまいました。これを連続でやるつもりでしょうか? 海未「」グッ
しかし、様子見はここまでです。
同じ手は食らいませんよ。
海未「…」タッタッ
土の円の中を外縁沿いに、回りながら移動します。
また後ろへと下がり、海未へタックル。
凛「」シュンッ
海未「…」ヒラ
次の凛のタックルを…体を右にそらして避けます。
凛「…」ビュッ そのまま、スピードを落とさずに…外へ……
凛「…」タタタッ
凛「もしかしてそのまま勢いで出ていっちゃうと思った?さすがにそれはないにゃー」ピタッ
…そこまでバカではないですか。
海未「」ブンッ
凛が止まったところに、海未は振りかぶって左フックをお見舞い。
凛「当たらないにゃ」ヒョイッ
海未「このパンチに当たって、外へ出ていってほしかったのですがね。」 凛「じゃあもう一回行くよっ!」
また戻って同じようにタックルをして来ます。
凛は恐らく近接攻撃は何らかの理由で、タックルしか使えないようですね。
どうしましょうか、拳を当てようと思っても早すぎてタイミングがつかめません。
海未「…むむ」
凛「」シュンッ
これは左に避けます、ものは試しです。つかんでみましょうか。
海未「…」パシッ
凛「…」ヒョイッ
凛「つかまんないよっ」グン …このまま攻撃出来ないままでは……円の外沿いを回りながら進んで回避しても、いつかは当たって負けてしまいます。
海未「」チラ
ここで終わるわけには行きませんが…何かスピードが落ちる方法は…
凛「」ダッ
…思ったよりも体力は消耗してなさそうですね。 凛「」シュンッ
海未「…」ヒラリ
これも避けます。
なるほど…高速移動ということは相対的に周りの物体も早くなります。
凛が進むであろう場所に拳を置いておくというのはどうでしょうか………、
少し危険ですね。止めましょう。……となると 凛「」シュンッ
海未(ここでっ!)
海未「すみません、凛」サッ
凛「痛いっっ…砂っ!?」
昔、雨の日に生身でバイクに乗っていたら体に滴が当たって痛いと、いうことを聞いたことがあります。
今回はそれを砂に置き換えました。
海未「これであまりスピードは出せませんね」ニヤッ
凛「少し卑怯なんじゃないかにゃ〜?」 凛「」シュンッ
凛はまたタックルをしてきましたが、やはり先程と比べてスピードを抑えています。これでタイミングを見極められるはずです。
海未「…」…
凛「」シュ
海未「……」ジリ…
海未「…ここですっ!」
凛が私と適切な距離になったところでそのまま凛の腕を横から掴み、
合気道の要領で凛のスピードを外に受け流します。
海未「はぁっ」
凛「!あっ」ドンッズザザザザ
海未「…すみません、少しやり過ぎましたかね」 _____________
凛「あー凛負けちゃったにゃ、約束だしね。協力してあげるよ」
海未「すみませんね、ありがとうございます」
花陽「擦り傷結構出来ちゃったけど、凛ちゃん大丈夫?」
凛「たぶん大丈夫にゃー」
真姫「大丈夫じゃないわよ、早く見せなさい」
凛「誰?」 花陽「多分、同じクラスの西木野さんじゃないかな?」
海未「どうしたのですか?」
真姫「穂乃果先輩に用事があったんだけど…あなた何か怪我してたし」
凛「ありがとにゃー」
真姫「あと来る途中にあなたたちを見てる人が何人かいたんだけど…」
花陽「本当?」
海未「誰かわかりますか?」 真姫「良くわからなかったけど、まぁすぐいなくなったから大丈夫なんじゃない?」
海未「だといいのですが、」
海未「…そういえば穂乃果に用ですね?……穂乃果起きてください」トントン
穂乃果「んんー?、あれっ寝てた?」
海未「寝てましたよ」
穂乃果「真姫ちゃん?どうしたの?」
真姫「昨日の返事よ、忘れたの?」 穂乃果「あっそうだった」ハハ
真姫「はぁ、それで考えたんだけど協力してあげてもいいかなって、友達だし///」
穂乃果「ほんと?ありがとー」ギュッ
真姫「…まぁね//」
海未「それと凛と花陽も協力してくれるって言ってますよ」
穂乃果「すごいじゃんっ!二人共もありがとねー」
凛「よろしくにゃっ」
花陽「よろしくお願いしますっ」 ことり「おくれてごめーんっ」ヤンヤン
海未「どうしたのですか?」
ことり「ちょっと用事があって」
穂乃果「おおー!、今みんな揃ったんだ!」
花陽「どういうことですか?」
穂乃果「廃校阻止協力してくれる人っ」
凛「…他に人いたんですね」
穂乃果「いるよっ?!」 _________
ことり「ほのかちゃん、今日の放課後は何するの?」
穂乃果「人集めたけど、何したらいいかわかんなくなっちゃった」ナハハ
海未「考えていなかったのですか?」
ことり「ははは…」
穂乃果「う〜んどうしたら良いかな?」
ことり「…なにか思い付いた?」 穂乃果「…そうだっ、とりあえず部活申請!」
海未「なぜですか?」
穂乃果「ほら、人も集まったしさ!部費とかもらえるかもしれないじゃん?!」
ことり「そうかなぁ?」
海未「何部って報告するんですか?」
穂乃果「あんまり考えてないけどとりあえず申請しに行こう!」 穂乃果「あっ…でもあの生徒会長かぁ」
絵里「私がどうかしたかしら?」
穂乃果「えっ」
海未「噂をすれば…ですね」
ことり「こんにちは〜」
絵里「はい、こんにちは」 海未「何か用事ですか?」
絵里「いや、たまたまここを通りかかっただけよ」
絵里「それで、私がどうかしたの?」
穂乃果「えぇっと、学校を復興させるために部活申請しようと思いまして…」
絵里「…ごめんなさい、今はどんな部活も新設は断っているの」
穂乃果「そうなんですか…」 ことり「あの…生徒会長さんは廃校の理由とかわかったりするんですか?」
絵里「私もまだ良くは分かってないの、できたら私も教えてほしいわ」
海未「どうしましょうか…」
絵里「でもこの学校のことを思ってくれる人がいるのは嬉しいわね」
穂乃果「何か役に立てることないですか?」
絵里「…そうね、もしよかったらUTXの学校説明会に行ってくれないかしら?」
穂乃果「UTXのですか?」 絵里「そうよ、私も行こうと思ったんだけど…その日に生徒会の会議が入っちゃって行けないの、だから代わりに行ってみないかって」
穂乃果「なるほどー」
ことり「それはいつなんですか?」
絵里「今週の日曜日ね、行くなら、だけれど」
海未「…学校説明会、我が高校との違いを知るためにも行ってみてもいいかもしれませんね」
ことり「その日は空いてるよ♪」 穂乃果「よしっじゃあ一年生も誘って皆で行こう!!」
海未「じゃあ今すぐ聞きに行きますか?」
絵里「あと、会場はUTXの別館だから気を付けてね?それじゃあよろしく。」
穂乃果「それではっ、さよならー」
ことり「さようなら♪」
海未「ではお先に失礼します」 絵里「…ふぅ」
希「ねぇえりち、かわいい後輩を巻き込んじゃってええの?」ヌッ
絵里「きゃっ…ちょっと希、どこにいたのよ。」
希「さっきから近くにいたよ?」
絵里「…そうかしら?」
希「それで、さっきのはどういうことだったの?」 絵里「ああ、今話してたこと?」
希「そうやん?」
絵里「…あれは、ただ純粋にあの子達のためになると思って勧めたただけよ。」
希「行けないって言ってたけど、今週生徒会の集まりなんてあったん?」
絵里「なかったかしら?」
希「とぼけるのもいい加減にし、」 絵里「どういう意味?」
希「…本気で言ってるん?」
絵里「ほんとよ。ほらくだらない事言ってないで、早く戻って仕事終わらせちゃいましょ?」
希「強情やな…」
絵里「…何か言ったかしら?」
希「…いや、なんも言っとらんよ」
絵里「そう?…なら良いのだけれど」 ここまで読んでくれたの 乙
夏の暇なときに妄想に任せて、書いて、書きためになったのは貼り終わりました。これからも更新していきたいです。 単発茸は相手にせん方がいいぞss作者のやる気削ぎに来てるだけっぽい 1レス読んだだけでコイツ文章力ないなと分かる
2レス目の2行目まではガマンしたけど読み続けるのは無理だった ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています