穂乃果「廃校は異能で阻止するんだよっ!」
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深夜の秋葉原,大通りから2,3本外れた裏路地。 ───ザアァ その上空では不自然に雨雲が集まり、 ビルの間では雨が音を立てて激しく降っていた。 「このっ…」キィンッ 単調に降り続ける雨の中で、暗闇に紛れ不規則に動く二つの人影。そこからは刃物がぶつかり合うような音が聞こえる。 「当たらないわぁ」ザッ 「はあぁっ!」 夜道のアスファルトは雨水に濡れ、 道端に出来た水溜まりの波紋は、微かな街頭の光によって広がっていく様を照らし出される。 「…その程度なの?」シュッ 「こいつっ…」バシャッ 暴力的な雨音に混じり、水場を踏む足音がかすかに聞こえる。 「…そろそろ良いかしら」 「は…何が?」 そう問う、雨水にぬれた猫耳を付けた女と対峙しているのは、水色の仮面をつけたブロンドの少女。 離れては近づき何度も切り合う。 一息もつけない攻防の中で、 「…終わらせてあげる」ピチャ… 仮面をつけた少女はしびれを切らしたのか、腰をかがめて水たまりへと手をついた。 コオォォ…────── 地面についた手を中心にし、一瞬にして地表が冷気で包まれていく。 もう片方の衝撃波は穂乃果の目標とは全く別の方向へと向かい、壁に当たって亀裂を作る。 穂乃果「当たんなかったか〜」 打ち損じた人影は両手をクロスさせて別々の袖口へといれ、裁縫で使うような細い針に釣糸をつけたものを取り出す。 片手で4本、合計両手で8本の針。 「眠れ…」 それは大仰に手を振るうと、意識を持ったように一斉に穂乃果へと向かう。 穂乃果「針?」 穂乃果は並んで襲いかかってくる針を斜めに進んで避け、接近した相手へと攻撃を目論むが、いきなり針は軌道を変え穂乃果をホーミング。 穂乃果「なにこれっ?!」 思わぬ起動を描いた事に驚く、この針のスピードは早く避けきれそうにもない。 穂乃果(どうしよう) 穂乃果(うーん…) 思考を巡らす、迫り来る針、だが所詮針である。 穂乃果は針を十分に引き付ける。その後に足を背後へあげ靴の裏へと5本ばかり刺させるのに成功。 残りの迫る三本の針は太ももへと二本、あと一本は右手で受け止める。 穂乃果「…っ」 穂乃果(…けっこう痛いなぁ、でも)チラッ 穂乃果「…今だっ」 穂乃果は空いている左腕を、針の操作に苦戦していた相手に、衝撃波を至近距離で打つ。 それを外す道理はなく、クリーンヒットし吹っ飛んだ後に動かなくなる。 穂乃果「おおっ倒せたよっ!……いつつ、?…針になんか塗ってある?」 穂乃果「あっ」クラッ 海未は未だ透明人間との駆け引きを行っていた。 目を瞑り聴覚、触覚を集中させ攻撃を避けて相手の攻撃からのカウンターを狙うが、 なかなか厳しい。 海未(一体、どこでしょうね…) To Be Continued 第5話「まきりんぱな」 真姫「やっと出れたわ、」フゥ ことり「海未ちゃん大丈夫?」 海未「はい、ですが。透明人間がいます」 真姫「…はぁ?!頭おかしくなったんですか?海未先輩」 海未「能力者ですよ、ことりは下がっててください」 ことり「うん、わかった」 真姫「…なるほど、最近物騒ね。ちょっと私の後ろに来て」 海未はすぐに真姫の背後へと移動する。 真姫(見えないなら、一帯を焼いてやるわ) 真姫はさっと両手を正面へ掲げると腕が強張り、両手の平から炎が噴出される。 一般的なキャンプファイヤーの二倍は有ろうかという炎量。 薄暗い会場が一気に明るくなる。 ことり(すごいっ) 真姫「…なるほど、最近物騒ね。ちょっと私の後ろに来て」 海未はすぐに真姫の背後へと移動する。 真姫(見えないなら、一帯を焼いてやるわ) 真姫はさっと両手を正面へ掲げると腕が強張り、両手の平から炎が噴出される。 一般的なキャンプファイヤーの二倍は有ろうかという炎量。 薄暗い会場が一気に明るくなる。 ことり(すごいっ) 海未(火事になりませんかね…) そこは考えているのか、火をすこしだけ地面から浮かせている。 凛「すこし暑いんじゃないかにゃ〜?」 花陽「すごい燃えてるっ」 ことり「良かった!二人とも出れたんだね」 海未「気をつけて下さい、能力者がいますよ」 花陽「えっ?いるんですか?」 凛「かよちんは凛が守るよっ!」 真姫「ちょっとうるさいわね!」ゼエハァ 真姫は炎を右から左へと放ち続けているが、短時間でもなかなか体力を使うよう。 能力を使いながら肩で息をしている。 海未「すみません、そろそろ私たちが相手をします」 真姫「もう無理…」シュボォ その場でペタりと座り込む。 凛「凛の出番にゃ!」 海未「花陽はことりと真姫と一緒にいてください」 能力者であるならば能力が解けている。すなわち、焼けていれば体が見えるはずだが肉体は見つからない。 海未「まだ辺りにいるはずです、気を付けてください」 凛「わかったよ」ギロッ 花陽「そこですっ」 能力耐性を持つ花陽は透明人間がどこにいるのか、今までは真姫の炎で見えなかったが見えるようになっていた。 その指先は、凛の3メートルほど左を指す。 場所を確認した凛は地面を踏みしめて急加速し、その位置へと相手が逃げない間に短距離高速移動。そして突き飛ばす。 凛「はっ」ドンッ 凛の早さに反応できなかった相手は気を失い能力が切れたのか、倒れた体勢のままじんわりと姿を現した。 その服装は胸元にEHと書いてあるライダースーツのようなもの、顔から推測するに性別は女。 年頃は女子高生ぐらいだろうか、手にはナイフが握られており、服も着ていたことから触れているものも透明化させるようだった。 ─── {UTX本校舎} 英玲奈「…別館で?……了解だ」 自らに降りてきた指令を確認した英玲奈はいつものように待機場にあるロッカーを開く。 三つ並んだ長方形のロッカー、一番右にあるのが彼女に割り当てられているもの。 中にはあまり物は入っていない、目につくのは立て掛けられている日本刀。 その刀はテレビで見るような和テイストの中に少しだけ機械的な雰囲気をまとう。 英玲奈は刀を手に取り、駆け足でUTX別館へと向かった。 英玲奈「…」タッタ 今日は学校説明会等、他にも案件があったらしく学院にいる英玲奈の他にメンバーはおらず、廊下は彼女自身の足音のみが聞こえる。 「…」サ しかし背後に一人の仮面を着けた女があらわれ、英玲奈の首を後ろから拘束し手首をつかんだ。 「動かないで」ガシッ 英玲奈「…こんな時に」 「五月蝿いわね」 英玲奈「もしかしてこのタイミングを狙ったのか?」 「さあね、それ…地面に置いて」 英玲奈「…」 英玲奈「ああ…わかった」カラ 英玲奈は右手で持っていた刀を地面に落とさせられ、女は足でそれを壁際へと蹴った。 「あのウェーブがかった女はどこ?」 英玲奈「なぜそんなことを聞く?」 「質問に質問で返すのはNGよ」 英玲奈「はぁ…答えるわけないだろう」 「そうかしら?」 そして女に掴まれている英玲奈の左手首の周りに、絶対零度の氷を当てられたような感覚。 「…助けて欲しかったら早く話すことね」 英玲奈「ふむ……だが、お前に助けを懇願するほどではない」 「は?」 英玲奈「…どうしたんだ?今日はお仲間が見あたらないぞ?」 「…」 英玲奈は一瞬の動揺を見抜き、肘で脇腹をつく 英玲奈「」ゴンッ 「…っく」 英玲奈「」パシッ 拘束が緩くなったところで手を振り払い、拘束から抜け出す。 英玲奈は身を低くして、回転するように壁際の刀を取り、 英玲奈「足…」ブン その体勢のまま横へと切る。 それに対して仮面女は軽やかに飛び退き、斬撃の範囲内から脱し距離をとった。 英玲奈「行くぞ…」フッ 真正面から斬りかかった英玲奈を、女は持っていたナイフを取り出して迎え撃つ。 「…」チャキ 降り下ろされた刀を、女はナイフで体の外側へと受け流し軌道をそらす 英玲奈「」フラッ そして、仮面女は英玲奈が体勢を崩したところへナイフを突き立てようとするが、 英玲奈「…」サッ こちらも見ずに横に避けられる。 英玲奈「フ…」 英玲奈は先ほどの、刀を降り下ろしたままの状態から──── ズンッ 柄で女の手首を打った。 すると女の手からナイフが滑り落ち、床でカランと音を立てる。 「…ウッ」(ナイフを……完全に見切られた?) 英玲奈「…これ以上お前に構ってる暇はない、……それに、あいつはここにはいないぞ?」 …にゃ… おー…、の… …のか、穂乃果大丈夫ですか? 穂乃果「あ、海未ちゃん」ガバッ ことり「よかったよっ!」ダキッ 穂乃果「穂乃果寝てた?」 花陽「ステージの前で寝てましたよ」 凛「良かったにゃー」 真姫「針刺さってたわよ?、なんか塗ってあったみたいだけど…」 穂乃果「たぶんそれで寝ちゃったんだと思う」ハハ 海未「気を付けてくださいよ?もう…」 英玲奈「…申し訳ないが、穂乃果?君からも話を聞かせてくれないか?」 海未「その人が助けてくれたんですよ」 穂乃果「ARISEの英玲奈さん!?ありがとうございますっ!それで穂乃果に話を?」 英玲奈「ああ」 英玲奈「もう他の皆には話を聞いたんだ。」 穂乃果「そういう事なら…」 ___ ____ ___ 英玲奈「EHか…」 穂乃果「知ってるんですか?」 英玲奈「たぶんな…」 穂乃果「おしえてくれたりします?」 英玲奈「ああ…さっき彼女らにも説明したがおそらくEast Heart 、アイドルグループの名前だ」 穂乃果「…?いやアイドルグループがなんで?」 英玲奈「……こちらもわからないんだ。…一応聞くが君はアイドル活動をしていたりするのか?」 穂乃果「んーしてませんけど」 穂乃果「何か関係があるんですか?] 英玲奈「ふむ…まぁあまり関係ないから安心してくれ。君たちも色々疲れただろう」 花陽「けっこうお騒がせしちゃいましたか?」 英玲奈「きちんとこちらで騒動にならないよう処理しておくから大丈夫だ。」 絵里「それで学校説明会はどうだった?」 穂乃果「はい、UTXの事が良くわかりました。」 絵里「…なにか変わった事とかはなかった?」 ことり「はいっ♪」 絵里「行ってくれて助かったわ、ありがとう」 海未(あの後で改めて英玲奈さんにこの事は口外はしないようにと、釘を刺されました。) 海未(騒ぎをあまり公表したくないのは分かります。しかし、目撃者はかなりいたように思うのですが…処理しきれるのでしょうか) 穂乃果「じゃあっ!部活申請しても良いですか?」 絵里「なんでそうなるのよ」 穂乃果「えー、行ってあげたのに〜」 絵里「あなたたちもUTX行けて良かったじゃない、予定が合わなかっただけで私も行きたかったんだから」 名前だけ出てきたesat heartがピックアップされてる そういうの好きだぞ 海未「穂乃果、そういってるんですから」 穂乃果「お願いしますよ〜。…うーん……よっ!会長!!」 絵里「おだてても何も出ないわよ?」(この子結構しつこいわね) 希「そうやね…えりちがお世話になったのも確かやしな……」 絵里「って希?」 穂乃果「副会長さん?」 希「今部員が一人の部活動があるんやけど、そこに入れて貰ったらどう?」 書くからにはある程度のバトル書いてたいんだけど、どう?自分だと分かんない。良かったら教えて 1、まぁ別にこのままで良いよ 2、このままでいいけどショボい 3、もうちょっと力入れて 他に何かアドバイスあったら書いて バトル以外でも良いよ 今日は学校説明会等、他にも案件があったらしく学院にいる英玲奈の他にメンバーはおらず、廊下には彼女自身の足音のみが響いていた。 (…ん?) その筈だが英玲奈は一瞬だけ背後に人の気配を感じ、刀にさっと手を添え後ろを振り替える。 しかし振り返った先には誰もおらず、何もない空虚な廊下が広がっているのみ。 英玲奈は気のせいだったか…と警戒を解き前に向き直った後、歩を進める。 瞬間。 背後に仮面をつけた女が即座に現れ、油断していた英玲奈の体を後ろから拘束する。 仮面女は英玲奈の首に後ろから手を回し、もう一方の余った手は脇にさした刀に触れようとしていた英玲奈の手首を掴む。 こいつめ…と続いて英玲奈が次の手に動こうとした時───── 「動かないで」グッ 首に回る仮面女の腕に力が込められる。 英玲奈「…私に何の用だ」 「聞きたいことがあるの…」 英玲奈「もしかしてこのタイミングを狙ったのか?」 なぜ自分が拘束されているのか分からない英玲奈は、相手から情報を得て推測できないかとそう、言葉を発した。 「さあね…それ、地面に置いて」 しかしそれにはまともに答えず。 英玲奈「…」(まぁそうだろうな) 英玲奈「ああ…わかった」カラ 変に刺激しては不味いと、取り合えず指示された通りに装備してあった刀を外し地面に落とす。 地面と接触した時にカチャと音を立てたそれは、仮面の女の足によって蹴られ床の上を滑っていく。そして滑り行く刀は壁に当たって動きを止めた。 仮面の女はそれを目で確認した後、 「あの髪にウェーブがかかった女はどこ?」 英玲奈「なぜそんなことを聞くんだ?」 「質問に質問で返すのはNGよ」 英玲奈「はぁ…答えるわけないだろう」 「そうかしら?」 英玲奈は首の拘束を強められるのかと身構えたが、女に掴まれている手首の周りに絶対零度の氷を当てられたような感覚。 手首周囲の感覚が鈍り、肘の辺りまで寒気が伝わってくるような気がした。 お前の腕を懐死させると暗に示しているのだろう 「…助けて欲しかったら早く話すことね」 不味いな… 英玲奈「ふむ……だが、お前に助けを懇願するほどではない」 この状態から抜け出す為の突破口を探すため、の時間稼ぎではあるが反応しそうな言葉を選択する。 「は?」 英玲奈「この程度、私には何の効力も持たない」 もちろん、ハッタリではあるが…この線で行けるか? 「そんな能力、あなたにあったかしら」 英玲奈「…どうしたんだ?今日は仲間が見あたらないようだが?」 「…っ」 !、ここだ… 今回の不安要素を突かれたのか、英玲奈の拘束された首にかかる力が、少しだけ弱まるのを感じた。 その些細な変化を英玲奈は見抜き、一瞬の動揺をいかして仮面女の胴を肘で付く。 「…っく」 英玲奈「」パシッ 拘束が緩くなったところで女の手を振り払い、屈むようにして拘束から抜け出す。 英玲奈は身を低くしたまま、滑るように壁際の刀へ移動、回転するように壁際の刀を取る。 英玲奈「足…」ブン 真上から見て、英玲奈の体を支点とするように円運動してとられた刀は下段を行き、その軌道のまま仮面女の足元へ迫る。 それを見た仮面女は軽やかに飛び退き、斬撃の範囲内から脱し距離をとった。 英玲奈「行くぞ…」 距離を取った仮面女に対して、英玲奈は即座に距離を詰めて真正面から斬りかかり、女は持っていたナイフを懐から取り出して迎え撃つ。 「…」チャキ その上段から振り落とされた刀を、仮面の女はナイフをもって正面で受け止める。 ギリギリという音を立て一瞬間だけ両者の動きが止まった後に、すぐさま力の均衡は崩れる。 そして刀は地面へ、ナイフは空へと切っ先を向けたのを利用して、 仮面女は英玲奈へナイフを振り落とす。 英玲奈の刀は降りおろしたままの状態であり、ナイフが迫っているのにその本人は気付ききれていない。その為、ナイフが突き刺さるのは明白。 「…もらったわ」 ザク…と刺さるかと思いきや、ナイフは空を切る。 「…は!?」 なぜか、驚くことに英玲奈はそちらも見ずに彼女自身の身を後ろへ引いて、迫りくるナイフの軌道から外れたのだ。 そして英玲奈は相手が空ぶったのを確認した後、振り落とされた状態のままの刀の柄を縦に引き上げ、ナイフを持った手首を打つ。 痛みに女は顔をしかめ、 すると手からナイフが滑り落ち、床でカランと音を立てる。 英玲奈「…これ以上お前に構ってる暇はない、」 「…っく」 英玲奈「……それに、あいつはここにはいないぞ?」 なんか時間あったから書き直してみた、こっちのが良いかな 穂乃果たちのストーリー、会話が読みたいから戦闘シーン力入れたかったら入れてほしい 書きたいように書いてくれた方が読む方も楽しい気がする >>207 ‐212 コメないと色々心配になるから助かる >>211 なるほど、バトル以外も意外と需要あるのね。両方とも書くの好きだよ。 第5話「にこ糖質」 希「今部員が一人の部活動があるんやけど、そこに入れて貰ったらどう?」 ことり「良いんですか?」 希「大丈夫や。一人で寂しくやっとるから入ってあげたらきっと喜ぶんやない?」 穂乃果「なるほどっ、ありがとうございます」 海未「そんな部活動があるんですか」 希「あるんよ、ちょっと見てきたら?」 絵里「…今はなにやってるか正直わからないけれどね」 ことり「とりあえず目星がついてよかったね♪ほのかちゃんっ」 穂乃果「早速行こー」 希「ほな、」 ことり「おー」 海未「他の三人も呼びに行きしょうか」 穂乃果「もちろんっ」 … 真姫「…昨日パパに事件の事話しちゃったの」 穂乃果「ええっ!?」 真姫「でも、秘密にしてくれるって。昨日結構しつこく問い詰められちゃって言っちゃった…ごめんなさい」 海未「まぁ言った事は仕方ないですからね」 ことり「秘密にしてくれるなら大丈夫だよっ」 真姫「ありがとう、でもパパが護身用にってこれをくれたの」ミテ 凛「これってムチ?」 真姫「そう鉄で出来たムチ」 花陽「ちょっぴり重そうだね」 真姫「これでも軽量化したんだって」 穂乃果「どうやって使うの?」 真姫「鉄で出来てるからこの鞭の温度を上げると熱くなって物を分断出来るようになるの」ブゥン 穂乃果「!?こわっ、ちょっとこっち向けるの止めてよ」 真姫「あと何かグローブ?軍手もくれたんだけど、良くわからなくて…」 海未「手の甲の部分にスイッチがついてますね、押すんでしょうか」 ことり「このグローブに使ってる生地、すごい頑丈そうだね」 真姫「パパにまた聞いてみるわね」 穂乃果「よろしく…って…?…ちがうよっ他の用事があってさ… _____________ 花陽「ここがその副会長が言ってた部活の、部室ですか?…」 真姫「窓ガラスに内側からアルミホインル?がはられてるわね」 凛「じゃねんがするにゃー」 ことり「なんかちょっぴり怖いかも」 海未「何かあったらすぐ逃げますよ」 凛「早く部室に入ろうよ」 穂乃果「よし!たのもうっ!!」バンッ! 真姫「ヴエェェッ!?なにこの部屋…」 ??「!?!あんたたちっ、もう私を嗅ぎ付けたのっ?対策は万全だったはずなのに」 穂乃果が勢い良く扉を開ける!すると部室の天井と壁一面にアルミホイルが貼り付けられており、光が反射してギラギラと光っていた。 銀色のそれは隙間なく敷き詰められて部屋は異様な雰囲気をまとっている。 そして、この部屋の主はというと、このような内装に相応しく?頭全体を覆うようにアルミホイルを被っており、ご丁寧に後頭部には二つ穴が開いてそこから黒い髪が二房垂れ下がっていた。ツインテールである。 穂乃果「あれ、どこかで会いましたか?」 ??「いくら世界を支配しているからって、いきなり部屋を開けるのはどうなのかしら?」 穂乃果「え?」 海未「すみません、なんのことですか?」 真姫「イミワカンナイ」 ??「とぼけてんじゃないわよ!あんたたちのやり口はわかってるんだからねっ!?」バンッ ことり「えーっと、やり口?」 花陽「」ビクッ 凛「かよちんがびっくりしちゃったじゃん!」 穂乃果「あの、ぶし_____ ??「ああ、そう。でもね…私はまだやるべきことがあるのっ」ダッ そう言った後に座っていた椅子の後ろの窓を手慣れた様子で開け、窓の外へ出、走って逃走! 『にこっ』 花陽「行っちゃいました…」 ことり「とりあえず話した方がいいとは思うけど」 穂乃果「おいかけようっ!」 凛「凛に任せるにゃー」 凛は女が走り去った方向へと駆け出し、 校舎の中庭へと出て左右を見たあとに加速。 『まてー』タッタッ 『待たないわよ』 『……はいっ、つーかまーえたっ』 『はなしなさいよっ』 『離すわけないにゃー』 『くっ、…あんたやっぱり組織のヤツね!』 『何のこと?』 『知ったかぶりしても無駄なんだから!』 凛「つかまえたよっ」 逃走女子を羽交い締めにして穂乃果たちの前へと持ってくる凛。 穂乃果「さすが凛ちゃんっ」ナデナデ 凛「えへへ」 ??「でもね、あんたたち甘いわよ」 その瞬間。 拘束していた身体は外側からドロッと形が崩れていき、白い煙のようなものを放出しながら蒸発?した。 凛「うえぇっ?」 穂乃果「能力者!?」 しかし、その問いに答えるべき存在はいない。 海未「…そうとしか判断するしかありませんね」 ことり「能力者さんだったのかな〜」 真姫「ここら辺は能力者多いわね」 花陽「すこし怖いです」 穂乃果「!…能力者だったんだね、もっと入部したくなっちゃったよ!」メラメラ 海未「まぁほどほどにアプローチしましょう」 ことり「そうだね」 花陽「あの〜」 一同の比較的後ろにいた花陽がなにかに気付いたのか、部屋にある棚の上に位置する壁についたアルミホイルを見つめている。 その先には僅かにアルミホイルの膨らみができていた。 花陽「周りも見てください」 良く見ると所々にアルミホイル壁の凹凸が他とは違うところがある。 穂乃果「これ、なんだろうね」 穂乃果が該当箇所のアルミホイルをペリリとめくると。 ことり「ポスター?」 真姫「もうすこし剥がしてみて」 穂乃果「うん」ペラッ 海未「これは?」 花陽「!…とあるアイドルグループのポスターです!」 穂乃果「アイドルグループ?」 花陽「そうですっ、ここら辺では割りと知られていると思います」 真姫「アイドル好きなの?」 花陽「うんっアイドルグッズとかは持ってたりするよ」 凛「凛は知ってたにゃー」 海未「しかし、なぜアイドル?」 ことり「うーん…」 穂乃果「他も調べてみない?机の中とか…」ニヒヒ 海未「それはダメですよ、穂乃果」 穂乃果「固いよ〜海未ちゃん」 穂乃果「まずはー、…おおっ日誌?これはいいかも?」 海未「固いとか言う事じゃありません、ダメなものはダメです」 ことり「おねんがぁいっ♪」 海未「…しょうがないですね。今回だけですよ、全く」 穂乃果、ことり「はぁーい」 穂乃果「見るよっ」 ____ ____ 真姫「それで…何か分かった?」 穂乃果「これ、途中で途切れてる」 ことり「そこで終わっちゃったのかな?」 穂乃果「あっまた再開してる」 凛「その時なにかあったのかな?」 穂乃果「読んで見たけど、途切れた前日はアイドルのライブ行ってたっぽいね」 凛「見せて見せてっ」 ×月5日 今日は某アイドルのフリーライブに行ってきたわ。 思っていたより出来が良かったにこ。 諸々____ _______ ______ 明日はA-RISEの出待ちをしようかな。♥ _______________________ 花陽「なるほど、アライズですか分かります!」 真姫「良くこんなに書けるわね」 穂乃果「で、これがまた再開した一年前のやつだよっ」 海未「少し背徳的ですね」ワクワク ことり(うみちゃん…) ×月13日 やはりUTXには何かがあると思う世間には公表できない何かが。 きっとフリーメイソンという組織の傘下にあるのは間違いない。 AーRISEのAはまさしく、あのマークだ。この世界を牛耳らせる訳にはいかない。 諸々____ _______ ______ 結果、電磁攻撃あるいは思考を読み取られないようにアルミホイルを頭に被ることにした。 _______________________ 真姫「ぶっ…」プルプル 花陽「ひっ!怖いです…」 凛「大丈夫だよ。かよちん」サスリサスリ ことり「妄想?」 海未「なんですかこれは」キラキラ 希「今どんな感じ〜?」ガラッ 穂乃果「あ、希先輩っ見に来てくれたんですか?」 希「まぁな、ちょっと心配やったし」 ことり(大丈夫って言ってたけど心配だったんだね…) 海未「あの、恐れながら日誌を拝見させて頂いていたのですが、にこ先輩に何が?」 希「…ちょっと見せてな」 ことり「どうぞ」 希「ふむふむ…」 希「まぁやっぱりこの時期になんかあったんやろな」ペラ 真姫「アイドル関係で何か?」 希「せやな、…昔にこっちは、ここにも書いてあるようにアイドルを目指したり、追っかけをしてたんや」 凛「へーっ」 希「でもある時にパタンと学校に来なくなって、どんくらいかな。一週間くらいでまた学校に来たんやけど、様子が変でな…」 ことり「それでどうしたんですか?」 希「今までと違って、それからはアイドルの話なんて一切しなくなったんよ。まるでアイドルに不信感を抱いてるような感じで…と言ったらいいんやろか」 花陽「そんな事が…」 真姫「その時期になにかがあったのは間違いないわね」 海未「アイドル関係でしょうね…」 希「あ、あとそれから段々と違う方向にも、おかしくなってきたんや」 希「…組織とか、アルミホイルとか…」 真姫「……うーん、それ軽度の統合失調症になっちゃってるのかも…」 穂乃果「なにそれ?」 真姫「精神病の一つよ」 真姫「この記録のない期間によほどショックな事があったのかもしれないわね」 穂乃果「そうかもしれないけど、戻すにはどうしたら良いの?」 真姫「うーん……統合失調症確定ではないけど、違うとしてもその不安材料?を取り除けばなんとかなるかも…」 花陽「アイドルが好きそうでしたし、それ関係かも…」 希「その線はあるやろな」 ことり「たしかに色々アイドルの追っかけとか、出待ちもしてたみたいだし」 凛「それで決まりにゃ!」 穂乃果「それだね!理由はほぼ確定っ!…でもさ。どうやる?」 花陽「アイドル関係かぁ…」 海未「おそらくそうでしょう」 希「色々、不安とかも取っちゃえばいいんやない?」 穂乃果「おおっ、良いね!」 真姫「うーん…まぁ、とりあえずやってみれば?」 穂乃果「じゃあ明日、{にこ先輩}奪還計画開始っ!!」 希「よろしく頼んだで、」 ───── 穂乃果「にこせんぱーいっ!」 にこ「げっ昨日のヤツら、三年生のクラスまで来て何のつもりよ!」ダッ 穂乃果「私はあなたの仲間です」スッ にこ「え?…」 にこ「いきなり仲間って言われ─── 海未「見てください、皆のこの頭を!」 にこ「アルミホイル…」ハッ にこ「ふーん、…わかってるわね。あんたたち」 凛「電磁攻撃から身を守るためにゃ」ビシッ ことり「少し部活動について聞かせて貰えませんか〜?」 にこ「ふふ、いいわ少しだけ私の部室を案内してあげる。ついてきなさい」 穂乃果「気になったんですけど、UTXのアライズについて何かあったんですか?」 にこ「アライズ?!」 花陽「何か知ってるんですね?」 にこ「もちろんよっ悪の組織だったの、おそらく影でフリーメイソンと繋がっているわ」 真姫(アホね) にこ「色々にこが調べて見たんだけど、とてつもなく強大な計画が動いているわ。ヤツラは陰謀を企てているの」 穂乃果「私もUTXの陰謀はあると思います、音ノ木坂学院と生徒数もほぼ似てましたし」 にこ「そうよね、他にも沢山あるの。知ってる?ARISEのAはあのピラミッドの形とも酷似しているのよ、」 穂乃果「おおっなるほどぉ!」 にこ「…でしょ?」ニヤ にこ「っとついたわね、あれ。あの扉に張ってたアルミホイルは?」 海未「剥がれちゃったんじゃないですかね」ハテ? にこ「なら、また張らないとね」ガチャ 扉を開けると天井と壁一面に張ってあったアルミホイルはすべて剥がされており、元々張ってあったアイドルのポスターのみが壁に張り付いていた。 部室内は昨日のようなまがまがしさはなく、華やかな雰囲気を醸し出す。 今までアルミでおおわれていた棚の中のアイドル関連グッズも露になり、元々のアイドル研究部を取り戻したように見えたが。 にこ「うっ…これは………ねぇ、あんたたち何したのか分かってんの?」ギロッ にこ「私の仲間なんじゃないの?…勝手に人の部室に入って勝手に防御壁剥がして!!、何のつもりよ!!出ていきなさい!!!」 穂乃果「…アイドル、好きなんですよね?」 にこ「っ…なんでそうなるのかしら」 花陽「こんなにグッズを並べるなんて嫌いじゃできませんっ」タナ ユビサシ にこ「それは敵の情報を集めるためよ」 海未「ならグッズは必要ですか?」 にこ「証拠品よ…」 ことり「こんなにアイドルのポスターが張ってあって…」 にこ「…」 凛「アイドルかわいいにゃー」 にこ「…」 真姫「強情ね」 花陽「伝伝伝こんなに集めている人がアイドル嫌いなわけがありませんっ!」 にこ「…でもっ」 穂乃果「良いんだよっ!!」ダキッ 穂乃果「もし、何かあっても。私たちがいるんだ!私たちが守るっ!!アイドルを好きで良いんだよっ!!!アイドルが酷いことするわけないじゃないですかっ!なんでそんな事をしたのか、理由があるはずですっ!!信じて!もう一人じゃない、私たちは仲間なんだよっ!!!」 海未「私も能力持ちですから、」フッ 穂乃果「だから、私たちをアイドル研究部に入部させてくださいっ!!!!」 ことうみまきりんぱな「「「「「お願いしますっ!!!!!」」」」」 にこ「…」 にこ「……」ウル にこ「…」ゲシゲシ にこ「…ほんっと、しょーがないわねー。」 にこ「……私、…なんで頭にアルミホイルなんかつけてるのかしら」 穂乃果「なおった!?」 真姫「成功ね」 にこ「でも、本当にいいの?」 にこ「私の部活に入ったら、アイドルについて調べていく事になるわよ、あんたらの目的は廃校阻止らしいじゃない」 穂乃果「…それって、A-RISEの事ですよね。私達もA-RISE、UTXについて調べているんです」 にこ「UTX、A-RISEが廃校に関わってるって?」 穂乃果「そうですっ!」 にこ「………フッ…まぁ悪くないわね」 にこ「良いわ、あんたらの入部を認めてあげる。最後に言うけど、危険よ?」 穂乃果「はいっ!分かってます」 にこ「私はなんでアイドルの頂点に立つA-RISEがあんな事をしてたのか、分からない。でも…そんな事をしてたのには理由があるはず。」 にこ「にこはそう信じてる。……だから…その理由を知るためにはどんなことだってやるわ。…」 穂乃果「…なるほどっ」 にこ「あんた達に、その覚悟は…ある?」 【生徒会室】 絵里「えーっとここは…」カキカキ 希「…」 絵里「…ふむ」 希「えりち、見て…」 絵里「…何?」 希は生徒会室の窓から、立ったまま外へ視線を向ける。 絵里「希?」 希「雨、止んでる」 そしてその先では今までの天候をかき消すかのように、雨雲の割れ目から差し込まれた幾つかの陽光が煌めいていた。 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
read.cgi ver 07.5.5 2024/06/08 Walang Kapalit ★ | Donguri System Team 5ちゃんねる