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曜「善子ちゃんをくすぐり続けたら失禁した」その4
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0001名無しで叶える物語(もんじゃ)
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2018/03/10(土) 15:17:10.48ID:mc7jjdA4
おしっこ大好き曜ちゃんと、曜ちゃん大好き善子ちゃんのお話です。

今回はおしっこ要素はそこまでないので苦手な人もぜひ。


*過去スレ

曜「善子ちゃんをくすぐり続けたら失禁した」
http://fate.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1513854343/
(堕天)

曜「善子ちゃんをくすぐり続けたら失禁した」その2
http://fate.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1517118470/
(堕天)

曜「善子ちゃんをくすぐり続けたら失禁した」その3
http://fate.5ch.net/test/read.cgi/lovelive/1518316226/
(堕天)

↑の続きですが読んでなくても大丈夫です。

(付き合いたてのようよしがイチャイチャしたりケンカしたりたまにおしっこするだけなので)



【前回のラブライブ!】


*不治の病編

ケンカした翌日、何とか仲直りした二人でしたが善子ちゃんが倒れてしまいます。

風邪っぽい症状で熱もあったためインフルエンザかも? と病院へ連れて行く曜ちゃんでしたが……。

やっぱりどうやらただの風邪ではないようでした。


*料理教室編

善子ちゃんが倒れたと聞いた曜ママは、善子ちゃんにいっぱい食べて元気になってもらおうと張り切って料理を振る舞うことに。

予想通り酷い出来でも気を遣う善子ちゃん。はっきりマズいと言う曜ちゃん。

大人版曜ちゃん(曜ママ)にドキドキする乙女善子ちゃん可愛い。


*お泊まり会編

曜ママと善子ちゃんがお風呂で思い出話をしている間、曜ちゃんは善子ママと……。

あろうことか現場を目撃されてしまい、善子ちゃんのビンタが炸裂。

曜ママと善子ちゃん、善子ママと曜ちゃんの親子じゃないのに親子っぽい関係が好き。




以下本編
0394名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/03/25(日) 19:46:20.70ID:Cn1blU3f
「……」

善子「ねぇ、一体何があったのよ? 曜さんが水泳やめたことと何か関係があるんでしょう?」

「ヨハネちゃん、ごめん。もう行かなきゃ」タッ

善子「あっ、ちょっと! 待ってってば!」

タッタッ

善子「とにかく本気でやってよね! じゃないと言うことなんて聞かないから!」

善子「……」

善子「何なのよもう」

……

 プールサイド

曜「お待たせ! 寝坊しちゃったよ」タッタッ

善子「あ、やっと来たわ。ビビって逃げたのかと思った」

曜「まさかぁ」アハハ

「準備体操とウォーミングアップが終わったら声かけて。それまで練習してるから」

曜「う、うん……」

善子「忙しいのに無理言ってごめんなさい。助かるわ」

「えへへ」

曜「……」

善子「何ぼーっとしてるのよ。準備体操して始めるわよ」

曜「そ、そうだよね。ストレッチ手伝ってくれる?」
0395名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/03/25(日) 19:46:48.00ID:Cn1blU3f
善子「もちろん」

曜「……」

善子「ほら、シャキッとしなさい!」

曜「負けても嫌いにならないって約束だよね」

善子「ならないわよ。本気でやって負けたならね」

曜「うん……」

善子「言っとくけど、私にバレないように程よく手を抜こうなんてやめてよ。曜さんの嘘なんてお見通しなんだから」

曜「分かってるよ」

善子「大丈夫、私が見てる限りかなりいい感じに仕上がってるわ。自信を持って」ポンポン

曜「……」

善子「……」

……

……

「準備はいい?」

曜「い、いつでも」

善子「頑張って。応援してるわ」

「確認しておくね。勝負は五十メートルプールを折り返しで百メートル。約束どおりハンデはなし」

曜「うん」

善子「二人とも、本気でやってよね。手を抜いたら本当に怒るから」

「こわ……」
0396名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/03/25(日) 19:47:15.47ID:Cn1blU3f
曜「スタートの合図は……善子ちゃん、お願いしてもいい?」

善子「え? でも何も持ってないわよ」

「号砲の代わりに手を叩いてくれればいいよ」

善子「それならいいわ」

曜「すぅ……はぁ……」

善子「曜さん、緊張してるの? さっきから深呼吸ばっかりしてるわね」

曜「別に」

「頑張りなよ、恋人の前なんだから」

善子「そ、そうよ。負けたらタダじゃおかないわよ」

曜「すぅ……」

善子「じゃあいくわよ……」スッ

善子「位置について、用意……」

善子「……」パンッ

曜「……」

「……」

善子「聞こえなかった? もう一度やらせて」

善子「用意……」スッ

パンッ!

曜「っ!」ピョンッ

「……」ピョンッ
0397名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/03/25(日) 19:47:47.56ID:Cn1blU3f
ザバッ

曜「はぁっ……」バシャ バシャ

「ふっ……」バシャ バシャ

善子(ふぅ……これでようやく)

曜「……」バシャ バシャ

「はっ……」バシャ バシャ

善子(中々いいペースね。ちょっと遅れてるけど、曜さんもついていけてるわ)

曜(速い……っ)バシャ バシャ

(嘘……ここまでついてくるなんて)バシャ バシャ

曜(負けられないよ……絶対に)バシャ バシャ

(本気出さないとヤバいかも……)バシャ バシャ

善子(もうすぐ折り返しね。ちゃんと二人とも真面目に勝負してくれてるみたい)

(ここまでは私の勝ち……このままいけば)クルッ

曜(まだ勝てる……!)クルッ

善子(残り半分ね。曜さんはここから追い上げられるかしら)

(悪いね、本気出さないとヨハネちゃんに怒られちゃう)バシャ バシャ

曜(……)バシャ バシャ

善子「ん? 曜さん……」

「くっ……」バシャ バシャ

曜「……」バシャ バシャ
0398名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/03/25(日) 19:48:14.56ID:Cn1blU3f
善子「これなら勝てるかも……?」

「はぁっ……」バシャ バシャ

曜「……」バシャ バシャ

善子「頑張って! 曜さんなら勝てるわ!!」

(負けてっ……たまるか……!)バシャ バシャ

曜「……」バシャ バシャ

善子「もう少し! もう少しよ!!」

(こんなやつに! 私が!!)バシャ バシャ

曜「……」バシャ バシャ

善子「抜いた! やったわ曜さん!!」

曜「……っ!」ピトッ

「くそっ……!」ピトッ

善子「やったじゃない! 曜さん! まさか勝つなんて思わなかったわ!」ピョンピョンッ

曜「……」

「折り返してからは私も本気だったんだけど……まさか本当に負けるなんて」ハァ

善子「でも驚いたわ。折り返しから一度も息をしないなんて! すごい肺活量ね」

「えっ? まさか本当に……」

曜「勝ったよ……。善子ちゃん、約束通り……」フラッ

善子「ええ! 何でも言うこと聞いてあげるわ!」

「ヨハネちゃん、曜の様子が変だ」
0399名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/03/25(日) 19:48:41.56ID:Cn1blU3f
曜「真っ暗で……何も」

善子「え……?」

曜「……」ザブッ

「曜! どうしたの!? ヨハネちゃん、手伝って!」グイ

善子「曜さん? どうしたのよ、そんなに嬉しいの……?」

曜「」

「これは……マズいかも」ザバッ

善子「しっかりしなさいよ。いくら嬉しいからって気絶しなくても」グイ

「医務室へ運ぼう。手伝ってくれるよね?」

善子「え? ええ……」

……

 医務室

曜「」グッタリ

先生「どうしたの? 顔色が悪いわよ……」

善子「ちょっと気絶してるだけよ。すぐ目覚めるわ」

「先生、過換気は放っておけば治るよね?」

先生「過換気? ええ、大丈夫よ」

善子「かかんき? 何よそれ」

「曜、泳ぐ前に深呼吸してた……」

善子「してたわね。緊張してたんでしょう」
0400名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/03/25(日) 19:49:19.20ID:Cn1blU3f
先生「一応、状況を聞かせてくれる?」

「……」

善子「曜さんはこの人と百メートルの勝負をしたのよ。勝った方は負けた方に何でもお願いできるの」

先生「そう」

善子「最初は体半分くらい遅れてて負けそうだったんだけど……後半からどんどん追い上げて行って」

善子「ゴール前で抜いたの! カッコよかったわ……」ウットリ

先生「……」

「私も本気で泳いでたからずっと見てたわけじゃないんだけど……折り返した後の曜、たぶん一度も息してなかったと思う」

先生「五十メートルを息継ぎなしで? 本当なの?」

善子「本当よ! 普通ならあり得ないでしょうね。でも曜さんはできたの!」

先生「まさかその途中で溺れて……」

善子「いいえ! 曜さんは泳ぎきったわ。その後も私と話したし……」

「……」

善子「その後急にフラフラし始めて気を失っちゃったみたいなの。でも曜さんが気を失うなんてよくあることだから」

「よくあるんだ……」

善子「嬉しすぎるとね、つい」フフッ

先生「じゃあ……溺れたわけではないのね?」

善子「ええ。一瞬水に沈んだけどすぐ助けてもらったから」

「はい。すぐ引き上げたので溺れてはいない……はずです」
0401名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/03/25(日) 19:49:52.06ID:Cn1blU3f
善子「それはそうと、あなた敬語も話せるのね。ぶっきらぼうな喋り方しかできないのかと思ったわ」

「先生にはいつもお世話になってるから……」

先生「……」

善子「ねぇ、曜さんもいい加減に起きなさいよ」ユサユサ

曜「」ユサユサ

先生「ちょっといい?」スッ

善子「ええ。でもたぶんすぐ起きると思うわよ」

先生「……」スッ

曜「」

先生「瞳孔が開いてる……」スッ

「せ、先生……やっぱり救急車呼びますか?」

善子「いいってば! あなたすぐ救急車呼びたがるのね」

先生「そうね……一応呼びましょうか。ただの過換気だといいんだけど」

ガチャッ

善子ママ「はぁっ……」ゼェゼェ

善子「あ、ママ。心配して来てくれたの?」

「せ、先生!?」ガタッ

先生「何?」

「あ、いえ……こっちの先生です」

善子ママ「私が車で連れて行くわ。救急車呼ぶより早いでしょ」ハァハァ
0402名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/03/25(日) 19:50:20.68ID:Cn1blU3f
「私が運びます!」グイ

先生「大丈夫? 私も手伝うわね……」グイ

善子「ちょ、ちょっと! どうしたのよ? 曜さんは溺れてないし窒息もしてないわよ」

善子ママ「善子! 曜ちゃんはね……!」

「先生、急いで!」

先生「ええ」

善子ママ「車! こっちよ!」

善子「……」

ガチャッ バタンッ!

善子「……」

善子「いや、大げさだってば」

善子「息もしてたし心臓も動いてたし、溺れてすらいないのよ?」

善子「……」

タッ

……

……

 沼津総合病院

ピッ ピッ……

曜「……」

「……」
0403名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/03/25(日) 19:50:49.14ID:Cn1blU3f
善子ママ「本当によかったわ……命に別状がなくて」ホッ

「ごめんなさい、先生」

善子ママ「あなたは悪くないわ。曜ちゃんと勝負しただけだもの」

「やっぱり私……手加減してあげた方がよかったんでしょうか」

善子ママ「それじゃ曜ちゃん怒るんじゃないかしら」

「ヨハネちゃんに殺されちゃうかな」

善子ママ「ヨハネ?」

「あぁ、先生の娘……」

善子ママ「善子と知り合いなの?」

「よしこ? そういえば曜もヨハネちゃんのことよしこって呼んでたような」

善子ママ「まあ、あの子がそう言ったならそれでいいわよ」

「……」

善子ママ「どういう経緯だったのか聞いても?」

「経緯も何も、私は曜と勝負しただけだよ」

善子ママ「でしょうね。でも善子が絡んでるのは知ってるのよ。その辺り、何か聞いてない?」

「私が勝ったら、曜が何でも言うことを聞いてくれるって言った」

善子ママ「曜ちゃんが?」

「うん。すごい自信があるみたいな口ぶりだった……」

善子ママ「そう……。あなたは現役の選手で、曜ちゃんは一年もプールを離れていたのに」

「でも曜の手、震えてたよ」
0404名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/03/25(日) 19:51:56.21ID:Cn1blU3f
善子ママ「そうなの?」

「きっとヨハネちゃんの前でカッコつけたかったんだと思う。それかヨハネちゃんに言わされたか」

善子ママ「……」

「でも、私だって今更曜にお願いしたいことなんてないよ。そうだね……ジュース一本おごらせるくらいかな」アハハ

善子ママ「曜ちゃん、どうしてもあなたに勝ちたかったのね」

「私も驚いたよ。たったの一週間であそこまでタイムを縮めてくるなんて」

善子ママ「昨日は学校を休んでまで練習してたって聞いたわ」

「えっ……」

善子ママ「……」

「これだけ泳げるならもう一度やればいいのに」ボソッ

善子ママ「……あなたも知っているでしょう?」

「あ……当たり前だよ」

善子ママ「曜ちゃんはまた同じことをしたのよ」

「……」

善子ママ「過換気の怖さはあなたも知っての通り。過度な深呼吸で血中酸素濃度を高めて」

善子ママ「呼吸の回数を減らせるから……その分タイムを縮められるわ」

「まさか一度もしないなんて思わなかったよ。あのときだって何回かはしてたはず」
0405名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/03/25(日) 19:53:35.58ID:Cn1blU3f
善子ママ「血液がアルカリ性になって、呼吸中枢は呼吸を止める。呼吸が止まればすぐに大脳皮質は酸欠になるわね」

善子ママ「普通はそこで酸素を欲しくなって、呼吸中枢とのせめぎ合いで過呼吸になるんだけど」

善子ママ「曜ちゃんはどういうわけか最後まで呼吸を止め続けた。その上全力で泳ぎ続けるなんて」

「そんなことできるわけない。呼吸なんて止めたくても止め続けられないし……無理に止めれば手足が痺れて動かなくなるよ」

善子ママ「でも曜ちゃんはやったのよ」

「私だって見てないから分かんないよ。私やヨハネちゃんが気づかなかっただけで一度や二度はしたんじゃないの」

善子ママ「私は上の観客席から見ていたわ。半分を過ぎてからは曜ちゃん、本当にただの一度も息継ぎをしなかった」

「……マジ?」

善子ママ「マジよ。大マジ。だから慌てて医務室まで走っていったの」

「……」

善子ママ「過換気で死ぬ人はいないわ。溺れない限りはね」

「溺れてない」

善子ママ「ええ。だから大事には至らないとは分かっていたつもりよ」

「曜はよく気を失うってヨハネちゃんが言ってたけど、本当?」

善子ママ「そんなわけないでしょう。善子がそんなこと言ったの?」
0406名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/03/25(日) 19:54:52.84ID:Cn1blU3f
「うん。だから心配しなくていいって」

善子ママ「それはたぶん……善子が曜ちゃんを気絶させているのね」

「気絶させるってまさか……」

善子ママ「無理をさせすぎたときよ」

「あぁ、そういうこと。ヨハネちゃんが日常的に気絶させてるのかと思った」

善子ママ「え?」

「何でもない」

善子ママ「そう……」

(首を締めてたなんて言えないよなぁ……)ハァ

善子ママ「あの時は自己ベストを更新するため。今回は……あなたに勝つためよ」

「……」

善子ママ「過換気は普通はしばらく休めば回復するけれど、曜ちゃんはちょっとやり過ぎたわね」

「あの時……曜がゴール目前で溺れかけたとき、私も見てたんだ」

善子ママ「その時もあなたが助けてくれたって聞いたわ」

「まあね。それで曜は、もう水泳をやめるって言った」
0407名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/03/25(日) 19:55:27.86ID:Cn1blU3f
善子ママ「私も……後から聞いたのだけれど、自分の限界を感じたって言っていたらしいわね」

「ここまでやっても世界記録に届かないならやめるって」

「バカだよ曜は。そのときのまだ子どもの体でどうやって大人の出したタイムに勝てると思ったんだか」

善子ママ「自分の中身の成長に体がついていかなかった……いえ、曜ちゃんが背伸びをしすぎたのかしら」

「それだけ曜は期待されてた。最年少でオリンピックに出られるって言われてたくらいだし」

善子ママ「ええ」

「私は曜を止めなきゃいけなかったのに」

善子ママ「……」

「ヨハネちゃんを見てて思ったの。昔の私みたいだなって」

「曜の泳いでる姿が好きで、頑張ってる姿が好きで」

「それを応援してあげたくて……」

「曜のことが大好きだった」

善子ママ「そうよね……。私も気づいていたわ。あなたは曜ちゃんのことが好きだった」

「あの時の曜は……本当はあんたのために頑張ってたんだよね」

善子ママ「そんなことないわよ。私も期待はしていたけれど……」
0408名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/03/25(日) 19:55:54.89ID:Cn1blU3f
「あんたに認めてほしくて曜は……」

善子ママ「世界記録を目指してるって聞いたとき、私は『曜ちゃんならきっとできるわ』って言ったわ。でもそれは今すぐにって意味じゃなくて」

「曜は今すぐにだと思ったみたいだよ」

善子ママ「そんな無茶なこと言うわけないじゃない」

「そうすれば大人として見てくれると思った」

善子ママ「……嘘よね?」

「本当だよ」

善子ママ「そ、そんなの……私は聞いてない」

「気づいてたんだよね?」

善子ママ「本当に知らないわよ!」

「何で気づいてやらなかったんだよ!! あんたは曜と付き合ってただろ!!?」バンッ

善子ママ「っ……」ビクッ

「あんたのせいだからな!! あんたさえいなけりゃ曜は……今ごろ私と一緒に強化選手に選ばれてた!」

善子ママ「……」

「まだ知らないふりすんのかよ」

善子ママ「本当に……知らなかったのよ」

「いいよもう。あんたはやっぱりクソババアだ」
0409名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/03/25(日) 19:56:26.11ID:Cn1blU3f
ガラッ

善子ママ「……」

善子「クソババアですって?」

「よ、ヨハネちゃん……」

善子「またママのことババアって言ったわね?」ガシッ

「あぐっ……」

善子ママ「善子、やめなさい」

善子「今すぐ土下座して謝りなさい。じゃないと殺すわよ」グイッ

「ぐぁ……」

善子ママ「善子!」ガシッ

善子「放して! こいつはママのこと二度もババアって言った!」ググッ

善子ママ「やめなさい! 本当に死んじゃうわよ!!」グイッ

「く、苦し……」

善子「曜さんはもっと苦かったのよ!! あんたのせいで!!!」

善子ママ「いい加減にしなさい!!」ブンッ

パーン!

善子「ひっ……」ドサッ

「げっほ! おえっ……」ゼェゼェ

善子ママ「曜ちゃんが私に好意を持っていたのは気づいていたわ。先生としてじゃなく……一人の女性として」

善子ママ「あのとき私がきちんと返事してあげれば……」

善子「仕方ないじゃない。ママは先生、曜さんは生徒。付き合うなんて絶対に許されないわ」
0410名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/03/25(日) 19:56:55.70ID:Cn1blU3f
「……」

善子ママ「私がはっきり断れてさえいれば……こんなことにはならなかったのよね?」

善子「えっ……? 曜さんはママに断られたって」

「こいつは断ってなんかない。曜の気持ちを知ってて……あえて返事をしなかったんだ」

善子ママ「……」

「私は見てたんだからな。あんたが曜にキスされて嬉しそうにしてるのを」

善子「っ……」

「曜に耳元で『好きです』って言われて『私も』って言うのを!!」

善子ママ「それは変な意味なんかじゃなくて……っ! 曜ちゃんが誤解しただけよ!」

「誤解するって分かってたくせに! 曜はそういうやつだろ!?」

善子「……」

善子ママ「……」

「あんたも曜のこと好きだったんだよな? それとも……曜に好かれる自分が好きだっただけか」

「どっちにしろ最低の教師だよ」

善子「あんたねぇ……! それ以上ママの悪口言うと本当に」ガシッ

善子ママ「善子、やめて」

善子「でも!」

善子ママ「全部本当のことだから……」

善子「……」パッ

「げほっ……。ヨハネちゃんもだよ」
0411名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/03/25(日) 19:57:21.61ID:Cn1blU3f
善子「私が何をしたって言うのよ」

「曜はヨハネちゃんのことが大好きなんだよ。そんなの見てれば誰だって分かる」

善子「ええ、そうよ。ママの代わりみたいで腹立たしいけれど」

善子ママ「そんなことないわよ。善子のことは本当の本当に好きなんだわ」

善子「それ、ママが言う?」ジロッ

善子ママ「あ……いえ」

「ヨハネちゃん、自分のためなら曜は何でもしてくれるって知ってたんだよね?」

善子「そ、それは……」

「だから私と勝負しろなんて言ったんだよね。曜にもう一度水泳をやらせたくて」

善子「どうしてそのことを……。曜さんが言ったの?」

「……やっぱりね。そんなことだろうと思った」

善子「くっ……言わされたのね私」

「これでも私、現役の全日本強化選手だよ? 一年もブランクがある曜になんて勝ち目がないじゃん」

善子「でも曜さんは勝ったわ」

「そうだけど! 勝ち目がないって思わなかったの? ヨハネちゃんって本当にバカ??」

善子「うるさいわね! 勝てたんだからいいじゃない」
0412名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/03/25(日) 19:57:48.80ID:Cn1blU3f
「私だって最初から本気を出していれば……」

「ううん、負けたのは認めるよ。後半は私も本気だったし」

善子「そうよ。あなたは本気で曜さんに負けたの」

「曜ならどんな勝ち方でもするって……ヨハネちゃんなら分かったんじゃないの」

善子「……」

「曜は好きな人のためなら何でもするよ。自分が死んだって構わないって……本気で思ってる」

「それはあのときも同じ」

善子ママ「……」

「だから私は止めなきゃいけなかった」

善子「手加減ってそういうことだったのね」

「え?」

善子「トイレでの独り言。全部聞いてたわ」

「あ、あぁ……ヨハネちゃん隣にいたんだっけ」

善子「ええ。恋人の前で負けるなんて可哀想だから手加減してあげようって……」

「そっか……聞かれてたか」アハハ

善子「そんなの私が喜ぶと思う?」

「ヨハネちゃんのためじゃないよ」

善子「し、知ってるわよ。あなたは曜さんが無茶をするって分かってたからわざと負けようとした」

「……まあね」

善子「だったら何で負けなかったの」
0413名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/03/25(日) 19:58:50.50ID:Cn1blU3f
「ヨハネちゃんがそれ言うの? 本気でやらなかったら怒るって今朝も言ってきたよね」

善子「……」

「いや、それでも私は負けなきゃいけなかった。或いはこんな勝負自体するべきじゃなかったよね」

善子「そうよ。私が本気で勝負するようにお願いした。曜さんにもあなたにも」

善子ママ「善子は知らなかったのよね。あの時のことなんて何も」

善子「……」

「ヨハネちゃんが知らないってこと、私は分かってた。教えてあげればよかったかな」

「いや、私が言うことじゃないか……」

善子「聞いていたとしても、たぶんやらせたわね」

善子ママ「……」

善子「この勝負は曜さんにとって必要なことだったの。今でも私はそう思ってるわ」

「後悔してないの?」

善子「曜さんに苦しい思いさせたのは本当に悪かったと思ってる……。それでも、これ以上逃げ続ける曜さんを見たくなかった」

善子ママ「そう……。曜ちゃんはあれからずっと逃げていたのね」

善子「ママだって気づいていたでしょう? 本当は心のどこかで水泳を諦めきれずにいた」

善子「だから進路だって未だに決められないでいたのよ」
0414名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/03/25(日) 19:59:17.92ID:Cn1blU3f
善子ママ「曜ちゃんなら、それでも推薦を受けると思っていたわ」

「推薦? 何のこと?」

善子「曜さんにもスポーツ推薦の話が来ていたのよ。あなたと同じ大学からね」

「う、嘘だろ? 曜はとっくに水泳なんてやめてる……大学だって知らないわけがない」

善子ママ「大学へ進んで、そこでまた水泳をやるのもいいと思ったわ。もうあの時みたいに子どもじゃないもの、曜ちゃんだって同じことは繰り返さないと……思ってた」

善子「……」

善子ママ「もちろん、私が勝手に思ってたわけじゃないわ。曜ちゃんのお母さんがそう言ってきたのよ」

善子「曜さんのママが?」

善子ママ「進路の相談、何度も受けてたから」

「……」

善子ママ「今回、曜ちゃんが善子に水泳を教えてくれるって聞いたとき……私もいいきっかけだと思った。口では言わなかったけれど、きっと水泳をまたやってくれるって期待していたのよ」

善子「ママ……」

善子ママ「善子があなたと勝負させようとしていたのも……理由が分かっていたから止めなかった」

善子ママ「今の曜ちゃんなら、無理をしたりしないだろうって……」
0415名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/03/25(日) 19:59:45.32ID:Cn1blU3f
「あの時みたいに?」

善子ママ「ええ」

善子「でも私がまたやらせたのね」

善子ママ「善子はあの時のこと知らないって、私だってそんなこと分かっていたわ! 曜ちゃんが自分から話すわけないし……」

「私だって分かってたよ。でも止めなかった」

善子「……」

善子ママ「善子に全部丸投げしていたのよ」

善子「それはママたちのせいじゃないわ。曜さんが自分で考えることよ」

善子「それに……やめようって言う曜さんを焚き付けたのは私」

「曜がやめようって?」

善子「ダジャレじゃないわよ」

「そんなの分かってるから……」ハァ

善子「ごめんなさい」

「いいよ、続けて」

善子「一昨日、曜さんがいつになく弱気だった……。勝てるわけないって泣いていたわ」

「泣いてた?」
0416名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/03/25(日) 20:00:12.60ID:Cn1blU3f
善子「ええ。あのとき、私は曜さんがただ甘えているだけだと思って、嫌がる曜さんを無理やり焚き付けたの」

善子ママ「……」

善子「そうよ……。あのとき、曜さんは本当に嫌だったんだわ。だから私をトイレに閉じ込めたりもして」

善子「なのに私、全然分かってあげられなくて……」グスッ

「ヨハネちゃん」ギュ

善子「全部私のせいじゃない!! 私が曜さんをこんな目に合わせたんだわ!」

「それは違うよ。ヨハネちゃんは昔のことなんて知らなかったんだから」

善子「違わないわよ! 昔のことは知らなかった? 関係ないわ!」

善子「曜さんの気持ちを無視して、無理やり勝負させて……」

善子「ママにも言われてたのに、それでも聞かなくて」

善子ママ「……」

善子「曜さんは水泳をやりたいはずだって勝手に思い込んで」

善子「こんな辛い目に遭わせて……」スッ

曜「……」

善子「ごめんなさい……。私が悪かったわ」
0417名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/03/25(日) 20:00:40.03ID:Cn1blU3f
善子ママ「……」

「……」

善子「私って最低よね……」グスッ

「そんなことないよ。ヨハネちゃんなりに曜のことを考えてしたんだから」

善子「そうじゃないわ……。こんなときでも私は自分のことしか考えてないの」

善子ママ「……」

善子「曜さんに嫌われたくないって……。目が覚めて私のこと嫌いになってたらどうしようって」

善子「そうなったら私、本当にどうしたら……」ポロポロ

「ならないよ」

善子「そんなの分からないじゃない!」

善子ママ「ならないわね」

善子「どうして!? どうしてそう言い切れるのよ!」

善子ママ「私のこと、まだ嫌いになっていないでしょう?」

善子「っ……」

「二股かよ。最低だね」
0418名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2018/03/25(日) 20:01:11.25ID:Cn1blU3f
善子ママ「今でも曜ちゃんは私のことも好きでいてくれてるわ。もちろん、いちばんは善子だけどね?」

善子「そ、それはそうかも知れないけど……」

「曜もバカだよね。こんなことしてまで勝って、ヨハネちゃんが喜ぶとでも思ったの?」

善子「私……たぶんここ数年でいちばん喜んだわ。何も知らずにバカみたいに」

善子ママ「プールサイドで飛び跳ねてたものね」

善子「そうよ。そのくらい嬉しかったもの」

「そっか……」

善子「でも曜さんは私以上にバカね」

「間違いないね」

善子「私なんかを好きになるから悪いのよ」

善子ママ「もう嫌いになったかも?」

善子「うっ……」グスッ

善子ママ「冗談よ」フフッ

「いや、ここでその冗談はキツくない……?」

善子ママ「とりあえず、曜ちゃんはこのまま安静にしておくしかないわ。お医者様も特段何ともないって仰ってたから……」

善子「私、今日はここにいる」

「まさか目が覚めるまでずっといるつもり?」
0419名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/03/25(日) 20:01:38.29ID:Cn1blU3f
善子「ええ。もちろんよ」

善子ママ「……こう言い出したら善子は聞かないから」ハァ

「……じゃあ、曜のことお願い。何かあったら私にも連絡くれると嬉しいな」

善子「ええ」

善子ママ「曜ちゃんのお母さんには私から連絡しておくわ。遅いって怒られるかもしれないけれど……」

「はい」つ

善子「え?」

「連絡先。ヨハネちゃんのも教えてくれる?」

善子「お、教えるわけないでしょう!?」

「えー」

善子「曜さんの連絡先は知ってるわよね? 起きたら連絡させるから」

「そっか。じゃあそれで」

善子「あなたが助けてくれたって、ちゃんと伝えておくわ」

「いいよ、ヨハネちゃんが助けたことにしても」

善子「それは私が納得行かない」
0420名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/03/25(日) 20:02:05.80ID:Cn1blU3f
「私が命の恩人って知ったら今度こそ私のこと好きになるかもよ?」

善子「ないわよ」

「絶対に?」

善子「ない……と思うわ。私のことを嫌いになっていなければね」

「あはは。じゃあ私は行くけど……」

善子「ええ。気をつけてね」ノシ

「……」

善子ママ「どうしたの? 帰りも私が送ってあげるわよ」

「ヨハネちゃんから私に手を振ってくれるなんて……夢かな」

善子「あっ……これは別にそういう意味じゃないわ! 普通に友だちとして振っただけよ!」

「友だち? 友だちって言った!?」

善子「言ってない!」

「これは曜が聞いてたらヤキモチ妬いたかもなぁ」

善子「曜さんは妬かないわよ。たぶんニヤニヤしながら見てるわ」

善子ママ「あぁ……きっとそうでしょうね」
0421名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/03/25(日) 20:02:32.47ID:Cn1blU3f
善子「とにかく、今日はありがと。ママもね」

善子ママ「ううん。私はタクシーをしただけよ」

「げっ。運賃はツケといてくれる?」

善子ママ「じゃあね。この子送ったら着替えを持ってくるから……それまでは上着を羽織って待ってて」

善子「あ、うん……。そういえば水着のままだったわ」

善子ママ「それじゃ、曜ちゃんのこと頼むわよ」

善子「ええ」

ガラッ

ストッ

善子「……」

曜「……」

善子「曜さん」ユサユサ

曜「……」ユサユサ

善子「本当に寝てるの? 寝たふりしてない?」ペチペチ

曜「……」
0422名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/03/25(日) 20:02:59.38ID:Cn1blU3f
善子「よく眠っているわね。まるで赤ちゃんみたいに……」

曜「……」

善子「おやすみなさい。着替えは起きてからでいいわよね?」

曜「……」

善子「それと……」スッ

チュッ

曜「……」

善子「私のこと、好きでいてよね……」

……

……


水泳教室編 終わり
0423名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/03/25(日) 20:43:42.97ID:Cn1blU3f
今回もおしっこ要素は少なめでした
次回はシリアスなしでもう少し入れていきます

あと曜ちゃんは無事です
ご心配なく
0425名無しで叶える物語(庭)
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2018/03/26(月) 01:39:45.48ID:ckD6ucOS
おつ
不穏な感じでハラハラしたわ
日曜だとルビまるとのダブルブッキングの可能性があるのも気になる…
0438名無しで叶える物語(やわらか銀行)
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2018/03/28(水) 00:38:58.32ID:WUrWhvq4
!!!!!!
0445名無しで叶える物語(やわらか銀行)
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2018/03/28(水) 13:07:33.05ID:gz8WlxQ8
0449名無しで叶える物語(やわらか銀行)
垢版 |
2018/03/28(水) 20:33:49.62ID:gz8WlxQ8
0454名無しで叶える物語(やわらか銀行)
垢版 |
2018/03/29(木) 09:56:21.35ID:/YWGQeNM
きついwww
0464名無しで叶える物語(やわらか銀行)
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2018/03/30(金) 08:11:51.48ID:Eab8Myxb
は?w
0466名無しで叶える物語(やわらか銀行)
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2018/03/30(金) 09:08:08.27ID:Eab8Myxb
0470名無しで叶える物語(やわらか銀行)
垢版 |
2018/03/30(金) 20:44:35.88ID:EYdFcISQ
0473名無しで叶える物語(やわらか銀行)
垢版 |
2018/03/30(金) 22:52:02.78ID:EYdFcISQ
0480名無しで叶える物語(やわらか銀行)
垢版 |
2018/03/31(土) 15:36:08.85ID:W/YYkmNB
めちゃくちゃすぎて竹から笹生える
0482名無しで叶える物語(やわらか銀行)
垢版 |
2018/03/31(土) 16:22:28.62ID:W/YYkmNB
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