「果南さん」

……梨子?

「果南さん、本当に海が似合いますね。海に還るもの、ってこのことでしょうか?」

そうかな。……そうかも。うん、そうだ。

「ふふ……とっても、似合ってます。海も星も、何もかも」

梨子にも似合うよ。私よりも似合う。

「……あ、ありがとうございます……あはは、なんだか照れますね」

ああ、誰にも触れられない、君と私の、二人だけの場所へ行きたい。

その満月よりも明るくて、星々よりも煌めていて、海よりも穏やかな、微笑みを。

生まれ変わったら、君に似合う、星になりたい。

誰にも触れられない、私と君の、夜と海と星の国で。

君と私の、二人きりの星で。