海未「病ん病んことり」
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◇◇◇
チュンチュン
海未「ふぁ……」
海未「もう朝ですか」
海未「早く起きて稽古に行かないといけませんね」
トトトトト
海未「……?足音?」
ガラッ
ことり「おはよう、海未ちゃん♡」
海未「ことり?」 海未「おはようございます」
海未「えーと、どうしてここに?」
ことり「海未ちゃんを起こしに来たんだよ」
ことり「ダメだった?」
海未「いえ、別に駄目ではありませんが……」
海未「やはり寝起きを見られるのは、その、恥ずかしいですし……」
海未「来る前には一声掛けて頂けたほうが──」
グサッ
海未「え……?」
ことり「…………」 海未「な、なん……」
海未(お腹が熱い……刺され……!?)
ことり「ことりがせっかく起こしにきてるのに……海未ちゃんはなんでごちゃごちゃ言ってるの?」
ことり「嫌なら嫌ってはっきり言えばいいじゃんか」
海未「ち……が……」
ことり「そうやってことりの気持ちを弄んで楽しんで……そんなの認められないよ」
ことり「そう、悪いのは全部海未ちゃんなんだよ」
ことり「そんな悪い海未ちゃんは、こうなっても仕方ないよね?」
ヒュッ ◇◇◇
海未「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」ガバッ
海未「はぁ……はぁ……」
海未「ゆ、夢……ですか?」タラタラ
海未「凄まじい夢でしたね……まさかことりに刺される夢とは……」
海未「ことりは優しい性格の子ですし……一体どうしてあんな夢を……」
海未「考えても仕方ありません。とりあえず起きるとしましょうか」
トトトトト
海未「足音?」
ガラッ
ことり「おはよう、海未ちゃん♡」
海未「ことり……?」 海未「えっと、おはようございます、ことり」
海未(ことりが起こしに来るなんて、夢の中と同じですね)
海未「えーと、どうしてここに?」
ことり「海未ちゃんを起こしに来たんだよ」
ことり「ダメだった?」
海未「っ!?」
海未(夢と……同じ質問!?) 海未「えっと……」
ことり「…………」
海未「とても、嬉しいです」
ことり「えへへへ、そう言ってもらえると嬉しいなぁ」パァァ
ことり「あ、朝ご飯もうすぐできるよ」
海未「ありがとうございます、ことり」
ーーー
ーー
ー ことり「ふんふふーん♪」コトンコトン
海未(なんだか機嫌が良さそうですね)
海未(全く……夢の影響でことりを疑ってしまうなんてどうかしています)
ことり「ご飯できたよー♪」
海未「ありがとうございます、ことり」
海未(こうやって私のためにご飯を作ってくれる優しい子なんですから)
海未「それでは……頂きます」 ことり「待って!」
海未「?どうしました?」
ことり「はい、あーん!」スッ
海未「え?」
ことり「あーん!」
海未「いや、えっと……」
ことり「海未ちゃーん?」グッ
海未「っ、む、無理です!」 海未「あーんなんて恥ずかしすぎます……!」
海未「いえ、別にことりのあーんが嫌というわけではないですしむしろ嬉しいのではありますけど……」
海未「ただその……やはりこういうことはもう少しーー」
グサッ
海未「っ……ぇ……?」
ことり「……はっきり言えばいいじゃん」
ことり「あーんなんてしたくないって」
海未「ち、ちがっ……ぁ……」
ことり「……さよなら、海未ちゃん」
ヒュッ ◇◇◇
海未「あぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」ガバッ
海未「はぁ……はぁ……ゆ、夢……ですか?」
海未「い、いえ……夢で済ませてしまっていいはずがありません!」
海未「一度目ならまだしも二度目までもとなると……!」
海未「……確か、起きてすぐにことりが来るはず」
海未「ことりに会わなければひとまず殺されることはないですよね」
海未「それならば……っと」ガラッ
海未「一度脱出して、今後の対策を考えましょう」
ーーー
ーー
ー ◇◇◇
海未「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」ガバッ
海未「ぁぁぁやめてくでさいことり許してくださいもう刺さないでくださぃぃぃぃぃぃ!!!」
海未「ひっ……ひぃっ……」ガタガタガタ
海未「ぁ……ぅ……」ガタガタガタ
海未「……あ、あります……ゆびが……ぁぁ……」ガタガタガタ
海未「ぅ……ぅぅぅ……」ポロポロ
ガラッ
ことり「おはよう、海未ちゃん♡」
海未「ことりぃ……」ギュッ
ことり「ひゃっ!?///」 海未「ぅぅ……ことりぃ……」ギュゥゥゥ
ことり「う、うううううう海未ちゃん!?///」
ことり「ど、どうしたの、突然///」ドキドキ
海未「ことりぃ……痛いのは嫌ですぅ……」
海未「関節に釘を刺さないでくださいぃ……」ギュゥゥゥ
ことり「ぁ、ぁぅ///う、海未ちゃん///」
海未「甘々が好きなんですぅ……優しくしてくださいぃ……」
ことり「きゅぅぅ///」 海未(ぁぁ……ことりは暖かいです)
海未(そして柔らかい……)
海未(抱きついていたら眠くなってきました……)ウトウト
ことり「ぁぅぁぅ///」
海未(いけません……学校があるのに……)
海未(ああでも……このまま寝てしまうのも……なんだか……)
海未(…………)zzz
ことり「///」 ことり「う、海未ちゃん///」
ことり「だ、だめだよ///学校があるのに///」
ことり「そ、それにまだお付き合いもしてないし///」ドキドキ
ことり「で、でも……ね///」
ことり「その……う、海未ちゃんがしたいなら……///」
ことり「……しても……いい……よ?///」カァァァァァ
ことり「///」
ことり「…………?」
ことり「海未ちゃん?」
海未「くぅ……」zzz
ことり「…………」
ことり「…………」スッ
ヒュッ ◇◇◇
海未「……ん?」
海未「あれ、ことり?」
海未「時間は……巻き戻ってる……?」
海未「ことりに抱き着いたまま寝てしまったと思ったのですが……その先が思い出せません」
トトトトト
ガラッ
ことり「おはよう、海未ちゃん♡」
海未「……おはようございます、ことり」
海未(この後朝ごはんを一緒に食べるのですよね)
海未(なるべくことりに逆らわないようにして……殺されないようにしましょう)
ーーー
ーー
ー ことり「ふんふふんふふーん♪」
海未「ご機嫌ですね」
ことり「うん!だって海未ちゃんとこうやって登校できるんだもん♡」
ことり「幸せだなぁ♡」
海未「大袈裟ですよ」
海未(機嫌が良いのはありがたいことです)
海未(ことりが私を殺そうとする理由をなんとしてでも暴かないと)
海未「あの、ことり」
ことり「ん?どうしたの?」
海未「最近悩みとか……そういったことはありませんか?」 ことり「悩み?急にどうしたの?」
海未「いえ……少し気になりまして」
海未「もしかして、何か抱え込んでいるのではないかと」
ことり「うーん……悩みかぁ……」
ことり「……海未ちゃんは今のことりを見て何か気付かない?」
海未「今のことりを……ですか?」
海未「ふむ……」
ことり「…………」
海未「おや?」 海未「手袋を片手にしか付けていない……?」
ことり「!」
海未「何故片手だけなのです?」
ことり「なんでだと思う?」
海未「分からないから聞いているのですが」
ことり「ちゃんと考えて」
海未「ふむ……」
海未「……ああ、そういうことですか」
ことり「!」
海未「ふふ、片方忘れてしまうなんてことりはおっちょこちょいですね」
ことり「…………」スッ
ヒュッ ◇◇◇
海未「ひぃぃぃぃっ!?」
海未「な、何故ですか……何故なのですか……」
海未「今の解答は何が間違っていたというんですか」ガタガタ
海未「一体ことりはどうしてあんなことを……」
海未「答えが分からないとまた刺されてしまいます……!」
海未「何か対策を考えなくては」ウムム
海未「ああ、そういえばあれがありましたね」
ーーー
ーー
ー ことり「ふんふふんふふーん♪」
海未「ことり」
ことり「どうしたの、海未ちゃん?」
海未「片方手袋をはめていませんよね」
ことり「……うん。それで?」
海未「ことりにプレゼントを持ってきたので丁度良いかと思いまして」スッ
ことり「え?手袋……?」
海未「はい。私の手編みなのでことりに喜んで頂けるかは分からないのですが」
ことり「……凄く嬉しい」
ことり「大切にするね///」
海未「そう言ってもらえると私も嬉しいです」 海未(ふぅ、正解のようですね)
海未(どうやらことりは新しい手袋が欲しかったようです)
海未(私の自作なので満足して頂けるかどうかは怪しいところでしたが、上手くいきました)
海未(ことりのために編んでおいて助かりましたね)
ことり「……海未ちゃん」
海未「はい、どうしました?」
ことり「手、繋ご?」
海未「そ、それははず……っ!」 海未(落ち着きなさい園田海未!)
海未(最初の二回はことりの言うことに反論して殺されてしまいました!)
海未(ここはことりに従っておいたほうが得策です!)
海未「はい、いいですよ」ギュッ
ことり「っ///」
海未「?どうしました?」
ことり「な、なんでもないもん///」
ことり「……えへへ///」ギュゥ
ーーー
ーー
ー ーーーー下駄箱
ことり「学校着いちゃったね」
ことり「ずーっとこうして手を繋いでられたらいいのに」
海未「それならずっと一緒にいればいいだけじゃないですか」
ことり「っ///う、うん///」
海未「……ん?」
海未「これは……手紙?」
海未「ああ、またでっ!?」グサリ
海未「っ……こ、とり……?」
ことり「……浮気者」
ことり「ことりをからかって遊ぶなんて……許せない!」
ヒュッ ◇◇◇
海未「ひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ!?」
海未「はぁ……はぁ……ラブレターを貰っただけではないですか……」ガタガタ
海未「それで怒る理由は……まさか……」
海未「スクールアイドルをしている以上、恋愛は禁止と言うことなのでしょうか……?」
海未「元より断るつもりではあるのですが……困りましたね」
海未「あの手紙をことりに見せないように立ち回らないと……」
ーーー
ーー
ー ことり「学校着いちゃったね」
ことり「ずーっとこうして手を繋いでられたらいいのに」
海未「それならずっと一緒にいればいいだけじゃないですか」
ことり「っ///う、うん///」
海未(ことりが靴を変えるのと同時に変えれば……!)スッ
ことり「?海未ちゃん、下駄箱にーー」
海未「っ!」スッ
ギュッ
ことり「ふぇっ!?///」 ことり「う、ううう海未ちゃん!?」
ことり「な、なんでいきなり抱きついて///」ァゥァゥ
海未「すいません……いきなりことりのことを抱きしめたくなりまして」
ことり「っ///」
海未「行きましょう、ことり」
ことり「うん///」
海未(なんとか誤魔化せましたね)
海未(後はこの調子で進んでくれれば……)
ーーー
ーー
ー ガラッ
「あ、園田さんおはよう」
海未「おはようございます」
「南さんも……ひっ!?」
海未「え?」
グサッ
海未「っ!?」
海未「な、なんで……」
ことり「なんで、はこっちのセリフ」
ことり「なんで海未ちゃんはことり以外の子とお話ししてるの?」
海未「そのくらい……いいのでは……」
ことり「ダメに決まってるでしょ」
ヒュッ ◇◇◇
海未「…………」
海未「これは……もしかして詰んだのでは?」
海未「他の人と話さずに暮らすなんて不可能でしょう……」
海未「一体どうすればいいのですか……」
海未「……やはりことりがああなってしまった原因を探さないといけませんね」
トトトトト
ガラッ
ことり「おはよう、海未ちゃん♡」 海未「おはようございます、ことり」
海未「すいません、突然ですが聞きたいことがあります」
ことり「ん?なーに?」
海未「まず……ことりは私が他の人と話すのが嫌なのですか?」
ことり「……なんでそんなこと聞くの?」
海未「聞きたくなったからですよ」
ことり「…………」
ことり「……嫌だよ」
海未「それは例えμ'sのみんなとでもですか?」
ことり「それは…………」
ことり「…………いいよ」
ことり「ことりの知ってる人なら、いいよ。少しだけならね」 海未「どうして他の人と話していけないのですか?」
ことり「……分からない?」
海未「分かりません。だから教えてください」
ことり「そっか。じゃあ教えてあげないとね」
海未「教えていただけるのですか?」
ことり「うん」
ことり「その体に、たっくさん教えてあげる」
海未「え?」
ことり「二度と反抗できなくなるくらいにね」 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています