みゃぁ、みゃぁとうみねこが鳴いている。
 夏の空はどこまでも高く澄み渡り、目の前に広がる海との境界線を曖昧にしていた。
 僕とそらは防波堤に座り、二人並んでそんな空を見上げている。
「終わったね、戦争」
 僕は背伸びをしながら、隣に座るそらに言った。