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『I AM THAT 私は在る』
【29 生きることが生命の唯一の目的だ】(つづき)

 質問者 私たちは偉大なアヴァターラ、世界の救済者たちについて聞きまし
 た。
 マハラジ
 彼らは救っただろうか?
 彼らは来ては去っていった。
 そして世界はまだとぼとぼ歩きを続けている。
 もちろん、彼らには大きな達成もあり、人類の精神に新たな次元を切り開い
 た。
 だが、世界の救済を語ることは誇張だ。
 質問者 世界の救済はないのでしょうか?
 マハラジ
 どの世界をあなたは救いたいのだね?
 あなた自身が投影した世界だろうか?
 それは自分で救うがいい。
 私の世界?
 私の世界を見せてくれるというならば、私がなんとかしよう。
 救おうと、救うまいと、私は私から分離した世界になど気づいてはいない。
 世界を救うなど、大きなお世話ではないか。
 世界が必要としていることは、あなたからの救済なのかね?
 一度頭を冷やして、そこに救うべき何かがあるのかどうかよく見てみるとい
 い。
 質問者 どうやら、あなたがいなければ世界は存在せず、それゆえあなたに
 できることはただショーの舞台を引きあげることだけだ、というの
 があなたの強調する点のようです。しかし、これでは解決法になっ
 ていません。たとえ世界が私自身の創造だとしても、この知識では
 救うことはできません。ただ説明しているだけです。なぜ私はこの
 ような惨(みじ)めな世界をつくり出してしまったのか、どうすれ
 ば変えられるのかという質問は残ります。あなたは、忘れてしまい
 なさい、そして自分の栄光を讃えるがいい、と言っているかのよう
 です。もちろん、あなたはそういうつもりで言っているのではあり
 ません。しかし、病気とその原因の記述がそれを治癒することはな
 いのです。私たちが必要なのは、適切な薬です。
 マハラジ
 原因とその記述は、愚鈍さによる病気のための治療法なのだ。
 欠乏症が欠如している栄養素を補うことによって癒されるように、人生の病
 も知的な識別(ヴィヴェーカ)と無執着(ヴァイラーギャ)という薬によっ
 て治療できるのだ。
(´・(ェ)・`)
(つづく)