>>446
『I AM THAT 私は在る』
【26 人格、ひとつの障害】(つづき)

 質問者 もしただ自分の人生を生きることで解放されるならば、
 なぜ皆解放されないのでしょうか?
 マハラジ
 すべての生きるものたちは解放されている。
 あなたが何を生きるかではなく、どう生きるか、それが問題なの
 だ。
 真我の実現の概念がもっとも重要だ。
 そのような可能性があるということを知るだけで、その人の全視
 野が変化する。
 それはおがくずの山に火をつけるようなものだ。
 すべての偉大な師たちは皆そうしたのだ。
 真実の火花が偽りの山を焼き尽くす。
 その逆もまた真実だ。
 真実の太陽は、身体との自己同一化という雲の背後に隠されてし
 まうのだ。
 質問者 この悟りの良き知らせを広めることは、とても重要なこ
 とのようです。
 マハラジ
 そのことを聞くということ自体が、悟りを約束している。
 グルに出会うこと自体が解放の保証なのだ。
 完全なるものは生命を与え、創造的だ。
 質問者 賢者は「私は実現した」と考えることがあるのでしょう
 か? 人びとが彼を祭りあげることに彼は驚かされるの
 でしょうか? 彼は自分自身を普通の人間と見なしてい
 るのではないでしょうか?
 マハラジ
 普通でも特別でもない。
 ただ気づいていて、愛情深いのだ――強烈に。
 彼は自己定義にも、自己同一化にもふけることなく彼自身を見る。
 彼は世界から離れた彼自身を知らない。
 彼が世界なのだ。
 彼は絶え間なく自分の富を分け与えるとても裕福な人のように、
 完全に彼自身を除き去る。
 彼は裕福ではない、なぜなら彼は何ももっていないからだ。
 彼は貧困ではない、なぜなら彼は豊富に与えるからだ。
 彼はただ無所有なのだ。
 同様に、賢者は無我だ。
 彼は何とであれ自己同一化する能力を失ったのだ。
 彼は場所をもたず、時間と空間を超え、世界を超えている。
 言葉と思考を超えた者、それが彼なのだ。
(´・(ェ)・`)
(つづく)