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『I AM THAT 私は在る』
【23 識別は無執着をもたらす】(つづき)

 質問者 あなたが自分の世界を体験しているという事実そのものが、すべて
 の体験に固有の二元性を暗示しています。
 マハラジ
 言葉の上ではそうだ。
 しかし、あなたの言葉は私には届かない。
 あなたの世界では語られないものは存在をもたない。
 私の世界では言葉とその内容が存在をもたないのだ。
 あなたの世界では何もとどまらない。
 私の世界では何も変わらない。
 私の世界は真実だ。
 あなたの世界は夢でできているのだ。
 質問者 それでも私たちは話しています。
 マハラジ
 会話はあなたの世界のなかにある。
 私の世界には永遠の沈黙がある。
 私の沈黙は歌い、私の虚空は満たされ、何ひとつ欠けていない。
 そこにあなたがいないかぎり、あなたに私の世界を知ることはできない。
 質問者 どうやら、あなたはあなたの世界に独りきりのようですね。
 マハラジ
 どんな言葉も適さないとき、ひとり、あるいはひとりではないなどと、どう
 して言えるだろう?
 もちろん私はひとりだ。
 なぜなら私はすべてだからだ。
 質問者 あなたは私たちの世界に入ってきたことがありますか?
 マハラジ
 来ることや去ることは、私にとっては何の意味もない。
 それらもまた、ただの言葉だ。
 私は在る。
 私がどこから来て、どこへ行こうというのだろうか?
 質問者 あなたの世界が私にとってどんな意味があるというのでしょう?
 マハラジ
 自分の世界をより詳細に考え、批判的に調べて見るべきだ。
 そうすればある日突然、私の世界の中にあなた自身を見いだすだろう。
 質問者 それによって、私たちは何を得るというのでしょうか?
 マハラジ
 何も得るものはない。
 あなたはあなたのものではないものを後にし、あなたがけっして失わなかっ
 たもの、自分の存在を見いだすのだ。
(´・(ェ)・`)
(つづく)