ブッダのことば(スッタニパータ)
第3 大いなる章、6、サビヤ

525 天の蔵・人の蔵・梵天の蔵なる一切の蔵を弁別して、一切の蔵の根本の束縛から離脱した人、──このような人がまさにその故に(巧みな人)とよばれるのである。

526 内面的にも外面的にも二つながらの白く浄らかなものを弁別して、清らかな知慧あり、黒と白(善悪業)を超越した人はまさにその故に(賢者)と呼ばれる。

527 全世界のうちで内面的にも外面的にも生邪の道理を知っていて、人間と神々の崇敬を受け、執著の網を超えた人、──かれは<聖者>である。」
 そこで、遍歴の行者サビヤは師の諸説をよろこび随喜し、こころ喜び、楽しく、嬉しく、欣快の心を生じて、さらに師に質問を発した。

528 サビヤがいった、「何を得た人を<ヴェーダの達人>とよぶのですか? 何によって<知りつくした人>となるのですか? いかにして<勤め励む者>となるのですか? <育ちの良い人>とはそもそも何ですか?
 先生! おたずねしますが、どうかわたくしに説明してください。」

529 師が答えた、「サビヤよ、道の人ならびにバラモンどもの有するすべてのヴェーダを弁別して、一切の感受したものに対する貪りを離れ、一切の感受を超えている人、←かれは<ヴェーダの達人>である。

530 内的には差別的<妄想とそれにもとづく名称と形態>とを究め知って、また外的には病いの根源を究め知って、一切の病いの根源である束縛から脱れている人、──そのような人が、まさにその故に<知りつくした人>と呼ばれるのである。

531 この世で一切の罪悪を離れ、地獄の責苦を超えて努め励む者、精励する賢者、──そのような人が<勤め励む者>と呼ばれるのである。

532 内面的にも外面的にも執著の根源である諸々の束縛を断ち切り、一切の執著の根源である束縛から脱れている人、──そのような人が、まさにその故に<育ちの良い人>と呼ばれるのである。」
 そこで、遍歴の行者サビヤは師の諸説をよろこび随喜し、こころ喜び、楽しく、嬉しく、欣快の心を生じて、さらに師に質問を発した。

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