実話系(と称する)怪談と違い、あくまでも創作だからねえ。
難しいのかも。

例えば、だ。

今は亡きウチのオフクロの話だが。
まだ幼い頃のある夜のこと。
夜中にトイレに起きたのだそうな。

何せ昔の田舎のこと、トイレは屋外にある。
家族についてきてほしいが、そのために起こすのも申し訳ない。
仕方がないので、隣で寝ている母を起こさずに一人でこっそり行くことにした。

寝ていた部屋を静かに出て、屋外への扉に通じる廊下を歩いていると、途中にある部屋の襖が空いている。
人がいないはずの部屋だった。

なんだろう?

不思議に思っていると何やら物音らしきものまで聞こえてくる。

どうせその部屋の前を通らなければならないし、こっそりと覗いてみることにした。

そこで彼女が見たものは