●食べ放題の店でも 固定費は増えない

企業のコストは「固定費」と「変動費」に分けられる。
変動費とは、売り上げが増えるとコストも増える部分であり、
レストランでいえば材料費が代表的なものだろう。

一方の固定費は、売り上げに関係なくかかる費用であり、
レストランでいえば店を借りる費用、
つまり家賃や正社員の給料などである。
レストランの場合、材料費が売り上げに占める比率は高くないといわれているので、
ここでは3分の1としよう。

普通のレストランでは、1500円の料理を提供しているとすると、変動費は500円である。
客が1人も来ないと、レストランは固定費分だけ赤字になる。
客が1人来るたびに、1500円と500円の差額である1000円分ずつ赤字が減っていき、
いつかは黒字になる。

黒字になるために必要な売上高を「損益分岐点」と呼び、
それを超えれば客が1人増えるたびに利益が増えていくことになる。