ミッキー「アクア! 君のキーブレードを僕のお尻へ! はやく!」
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アクア「えっ? な、何を突然」
ミッキー「急いでくれるかい? さあ! 元気よく挿そう!」
アクア「そんな、いったいどうして」
ミッキー「残念だけど、今は説明している余裕が無いんだ」
アクア「け、けど……」
ソラ「ああー、もう! じれったい! 王様! 俺が挿すよ!」
ミッキー「駄目だ! 失せろ!」
ソラ「えっ!」
ミッキー「ごめんねソラ。思わず乱暴に言ってしまったけど、これはアクアじゃないと駄目なんだ」
ソラ「で、でもさ、よく分かんないけど、王様のお尻にキーブレードを挿さないとまずいんだろ? だったら急がないと」
ミッキー「そうだね。でも、僕のお尻はアクアのキーブレード以外受け入れないんだ」 リク「どうしたんだ。何かあったのか?」
ソラ「王様がアクアのキーブレードをお尻に挿せって言うんだ」
リク「キーブレードを? ……俺ので問題なければ、すぐにでも挿すが」
ミッキー「寄るな! 僕に触れないで! ダメなんだよ! リク! アクアのでないと困るんだ!」
ソラ「なあ王様。どうして、アクアじゃないと駄目なんだよ」
ミッキー「…………」
ソラ「…………」
リク「…………」
ミッキー「……じゃあ…………じゃあ、カイリでも可とする」
カイリ「……えっ」
ミッキー「カイリ、お願いできるかい?」
カイリ「えぇー、うーん、それはちょっと」
リク「待ってくれミッキー。そもそも、どうしてお尻にキーブレードを挿す必要があるんだ?」
ミッキー「説明している暇は無いんだ! 急がないと、大変なことになってしまう……!」
ミッキー「さあ! アクアとカイリのキーブレードを、2本まとめて僕のお尻に挿して! そして元気一杯掻き回そう!」 リク「ミッキー。いくらなんでも、そんな要求じゃみんなが納得できない」
アクア「キーブレードは私たちキーブレードマスターにとって強い心の有り様を示す大切なもの……」
アクア「理由も無く、ただ闇雲に振るうことは絶対にできません。それは同じマスターであるミッキーにも分かるはず」
ミッキー「…………」
リク「…………」
アクア「…………」
ミッキー「じゃあ指でいい」
ソラ「えーっ!?」
リク「ゆ、指?」
ミッキー「さあアクア! 君の指を僕のお尻へ!」
アクア「ゆ、指でいいんですか?」
ミッキー「むしろ指がいい! さあ! 元気に掻き回そう!」
ソラ「なーんだ、指でいいんだ。じゃあ俺の指を――」
ミッキー「やめろ! 触れるな失せろ!!!」
ソラ「うわっ」
ミッキー「ごめんねソラ。大きな声を出してしまって。けど、アクアの指でないと駄目なんだ」
ソラ「どうしてだよ。わけわかんないぞ」 リク「ミッキー、頼むから解るように説明してくれないか」
ミッキー「で、でも……」
ソラ「時間が無いのは分かるけどさ。このままじゃ、アクアもカイリも、お尻に指を挿してくれないって」
ミッキー「うーん……説明すれば、挿してくれるんだね?」
カイリ「えぇ〜、どうだろう」
アクア「たぶん……納得さえできれば」
ミッキー「わかった……。これにはとても深い理由があるんだけど……ジミニーに説明してもらう」
ジミニー「…………」
ジミニー「えっ」
ミッキー「ジミニーなら分かりやすく説明してくれるはずだよ。なにせ、彼は……そう、メモをとるのが上手いから」
ジミニー「ちょ、ちょっと王様。こちらへ」 ジミニー「いったい何のことですか。急に説明と言われましても、私にはさっぱり」
ミッキー「頼むよ、ジミニー。うまいこと僕のお尻に指を入れる理由をでっちあげてくれ」
ジミニー「でっちあげる!? あなたが事実を説明すればいいだけなのでは?」
ミッキー「説明? 僕が? ハハッ、白状するけど、無いんだよ」
ジミニー「無いって何が」
ミッキー「理由さ。お尻に挿してもらいたい理由」
ジミニー「ええ? 理由も無しに、あのようなことを?」
ミッキー「強いて言えば、『性欲』だ。その2文字以外、無いんだよ。アクアたちに挿れてもらって、欲求を満たしたいだけなんだ」
ジミニー「……ならば、そう説明する他ないと思いますよ」
ミッキー「まさか! 考えてもみて? 正直に打ち明けたとして、アクアやカイリが僕のお尻に挿してくれると思う?」
ジミニー「それは……難しいでしょうが」
ミッキー「なら、頼めるかい?」
ジミニー「ですが……私はピノキオの良心としての誇りがあります。嘘をつくだなんて、とんでもない」
ミッキー「今ここで、僕に潰されたとしても?」
ジミニー「分かりました。やってみましょう」 ジミニー「でも、でっちあげるとして、いったいどのようにしたらいいか」
ミッキー「僕のお尻にアクアとカイリの指を挿して、中を掻き回さないと世界が終わる――みたいな感じが良いんじゃないかな」
ジミニー「世界が終わる!? それはあまりに大げさだ!」
ミッキー「うん、それがいい! 着地点はそこにしよう。世界が終わるとなれば、きっと挿れてくれるはずだ」
ジミニー「いやあ、それはあまりにも無茶だ」
ミッキー「大丈夫。ソラたちはフワッとした説明で納得する。今までだってそうだった」
ミッキー「心の光とか闇とか、夢に閉ざされた世界とか、意味不明な話にのっかってきてる感じだったじゃない」
ジミニー「それは、たしかに……恥ずかしながら打ち明けますと……」
ジミニー「ジミニーメモをデータ化して云々のくだりは、私自身がよくわかってませんでした」
ジミニー「ですがソラたちは、なんだか状況を理解しているような風に見えましたね」
ミッキー「ああ、アレ。ハハッ! 実のところ、僕もよく解ってないよ。言い出しっぺなんだけど、ノリだったから」
ジミニー「そうでしたか」
ミッキー「これは内緒だけど、イェンシッド様もよく解ってないんだ。きっとね。この複雑になりすぎた世界はややこしすぎる」
ジミニー「なるほど……であれば確かに、フワッとした説明で押しきれるかもしれませんな」
ミッキー「そうとも! それっぽい用語を多用すればいけるよ! よーし! やってみよう!」 ジミニー「アクアを助けるために闇の世界で多くのエネルギーをその身に浴びた王は、ええと……」
ジミニー「そ、その闇をキーブレードの力で凝縮させ、自らの臀部へ封印したのです」
アクア「闇の力を……?」
リク「そうだったのか……一緒にいたはずなのに、気づくことができなかった……」
リク「すまないミッキー、負担を背負わせてしまって」
ミッキー「え? あっ、うん。気にしないで」
ジミニー「そして……まあ、なんといいますか。その凝固した闇を王の体内でほぐす必要があるわけです」
ソラ「それって、ほぐさないとどうなっちゃうんだ?」
ジミニー「きっと世界が滅びます」
ソラ「えーっ!?」
カイリ「世界が!?」
ミッキー「実はそうなんだ……なんというか……世界の無が光を闇に染めて僕のお尻に扉の儀式を施す過程で――」
ミッキー「χブレードがキーブレードに成り、そしてパルスのファルシのルシがパージでコクーンしてしまう……」
アクア「そんな……!」
ミッキー「これで分かってくれたね! 僕のお尻の中の闇をほぐして世界を救おう! さあ!」
アクア「わ、わかりました」
カイリ「世界が無くなっちゃうのは困るもんね。ホントは嫌だけど、頑張るよ」
ミッキー「ふたりとも! ありがとう!」
ソラ「ん? でも、それってアクアたちがやらなきゃならない理由にはならないよな?」
ミッキー「えっ」 リク「確かに……他のキーブレード使いでも構わないはずだ」
ミッキー「い、いやそれは違うんだ!」
ソラ「なんでさ。結局、俺でもいいんじゃないの?」
ミッキー「そ、それは……」
ジミニー「いやいや、闇の力に対抗するには、闇の世界への理解が必要になってくる」
ジミニー「その点で、アクアは長い時を闇の世界で過ごしましたから。ねえ、王様」
ミッキー「え? そうなの? いや、そう! そうなんだ! アクアが適任なんだよ!」
リク「その理屈で言えば、俺でも良い気がするが」
ミッキー「っ!」
ジミニー「そ、それはー、えぇー、と」
ミッキー「こ、これには敵の思惑も絡んでいてね! 実は、僕は敵に魔法をかけられていて……」
ソラ「敵って?」
ミッキー「ほら、あのXIII機関? の、あの、なんか派手な髪の人だった気がする」
リク「派手な髪の人?」
ソラ「って……たくさんいるよな」
ミッキー「ええと……ちょっとタイム!」 ミッキー「なんて名前だったか覚えてる!? あの派手な髪の人! だめだ思い出せない! ジミニー、覚えてないかい?」
ジミニー「生憎ですが、XIII機関のメンバーはひとりも覚えていません。名前と容姿がなかなか一致しなくて……諦めました」
ミッキー「困ったな……僕も全然覚えて無いんだ。なんであんなに覚えにくい名前なんだろう」
ジミニー「ヴ、みたいな名前のメンバーがいた気がします」
ミッキー「ヴ? ヴ……ヴ…………あっ、そうだ! ヴェントゥスって名前に覚えがある! 誰のことだか分からないけど!」
ジミニー「ではその名前を言ってみたらどうでしょう。私もそんな感じの名前が敵側にいたような気がします」
ミッキー「うん! そうしてみよう!」
ミッキー「あの……ヴェントゥスって人にやられた――」
アクア「ヴェンが!? ヴェンがそんなことするはずない!」
ミッキー「そう! そうだとも! ハハッ! 今のは冗談だよ! もう一度タイム!」 ミッキー「ダメだよジミニー! 違った! どうもヴェントゥスって人はこっち側の人間らしい」
ジミニー「ああ、私としたことが、思い出しました。茶髪でツンツンした髪型の少年ですよ!」
ミッキー「ソラのこと?」
ジミニー「いやあ違います。ソラの中にいた少年です」
ミッキー「待ってよ、それってロクサスとかいう名前じゃなかった?」
ジミニー「そうでしたっけ? ええと、私の記憶違いかなぁ」
ミッキー「ごめん、正直自信が無いんだ。敵も味方も似たような容姿が多すぎる。声も似たり寄ったりで――」
ミッキー「光だ闇だ人間だハートレスだノーバディだとか、ややこしいんだ。ソラのパチもんも、5人くらいいるじゃない」
ジミニー「そんなにはいないと思いますが……」
ミッキー「ジミニーメモには、何か書いてないのかい?」
ジミニー「ああ! そうでした、覚書があるはずです」
ジミニー「…………ええと、『ヴァニタスはヴェントゥス』というメモ書きがありますね」
ミッキー「へぇ……」
ジミニー「……」
ミッキー「……」
ジミニー「……」
ミッキー「よし! 分かった! じゃあ、いったん、そこらへんは忘れよう!」 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています