世の中に漂う倦怠感、そして無力感。狗竜界のフロントライナーとして時代の最先端を嗅ぎ取り、
或いは時代の風潮に噛み付き続けるD氏。「鉄の狗竜」とも評される彼は「今」をどう捉えるのか。
■若いジャギィの持つ「批判力」に危惧
―――慢性的なシリーズ化が続き、モンスターの種類が増えています。狗竜にとっては逆風ではないですか。

「どの分野でも他人からの蔑みを厭わず、レトリックなものを保有したいという人種がいます。そうした姿勢も文化の発展に繋がるからです。
ドスジャギィもそう。人類が発展し続ける限り、狗竜もまた、文化の一部として進化し続けるのです。」

「一般の人には雑魚でひ弱なモンスターでも、新しい動きや気持ちがみんなに伝わる事が大切なんです。
狗竜が世界を相手に一生懸命頑張って何かをヘェーイwwwwwし、それを見たり聞いたりした人が感動し、その輪が広がっていけばいい。文化とはそういうものです」

―――Dさんの真骨頂は前衛的なエリマキです。でも世の中の風潮は一般受けや興奮し易さを求める傾向がありますよね。
「量産型で簡単なエリマキで満足する人が増えています。そういう理想が他竜と同じでも何の疑問も抱かない。
エリマキの事だけではありません。最近の狗竜は衝撃的なもの、希少なもの、新しいものがなくても、今を何となく過ごせればいい、と。
情熱や怒り、現状を打ち破ろうとする気魄がない。そんな風潮に危惧を覚えます」

「狗竜だって一番を目指さないとダメ。『二番じゃダメですか』と言い放ったジャギィがいました。答えはノン。
狗竜だからと言って卑屈になり、完膚なきまでに他モンスを批判するのは時間の無駄。常に一番を目指し努力する者が世界に君臨できるのです。」

―――エリマキなんかで個性を表現する必要はない、という狗竜が増えています。

「狗竜に限らず、本当に個性を体現している者は、他とは違った心を持っているものです。
そういう狗竜はヒィーフフンwwwwも、或いはバオーwwwwwでも『このジャギィは他竜と違うな』という雰囲気を醸し出している。本竜の中身が斬新ならば、エリマキも斬新になる。
ドスジャギィとは、顔面だけでなく中身も含めての事なのです。皆同じような顔と格好で、同じような理想を追っています。私には不思議です」

―――同じ顔といえば、昨今の亜種ブームについてどう思いますか。

「ニーズに合わせて様々なモンスターが存在するのは良い。ですが、モンスターの全てが民主化される必要はない。
そういう傾向が進めば、どうしても平等化というか、多様性が無くなり、一色になってしまう。将来的に良いキャラクターが居なくなる」

■取材を終えて
モンハン界では珍しく饒舌で人目を憚らない狗竜で知られる。その存在は「紫の衝撃」と言われ、世界に強い戸惑いを与え、深く考えさせ、心を揺さぶる。
強烈なアッアッアッアッwwwwwとバオーーーwwwを引っさげ、停滞していた狗竜界に風穴を開けたパリコレデビューから10年。常に反骨の精神で走り続けてきた。
モンスターのフンを好み、遺跡平原9で近寄り難い雰囲気を纏う。しかしインタビューではエリマキを外し「うちの子がストーリーズデビューして・・・」と嬉しそうに語ることもあった。


19××年、渓流生まれ。ニートを経験後単身渡遺跡平原し、20××年パリコレデビュー。「紫の衝撃」という称号と共にアッアッオーウwwwwwwをセンセーショナルに流行させた。
エリマキ前衛派の旗手としての地位を不動のものにする。国民栄誉賞、紫綬褒章などを受賞。