夫の携帯に妻「熱い、熱い」…7人死亡火災

11/23(金) 9:01配信 読売新聞

福島県小野町の無職塩田恒美(つねよし)さん(61)方で幼い子供4人を含む7人の遺体が見つかった火災で、塩
田さんの寝室などがある1階東側の和室付近が特に激しく焼けていたことが22日、県警幹部への取材で分かった。
県警は火元の可能性が高いとみて調べている。

県警田村署の発表では、火災は21日午後11時5分頃に発生。
塩田さん方は4世代9人の家族で、このうち、
塩田さん、
母のサクノさん(81)、
長女の美紀さん(30)、
美紀さんの長男で小学3年の大輝(だいき)君(8)、
保育園に通う次男の大翔(ひろと)ちゃん(6)、
長女の李帆(りほ)ちゃん(4)、
三男の皐大(こうた)ちゃん(3)
の計7人と連絡が取れておらず、遺体はこの7人とみられる。
塩田さんの妻(57)は避難の際に両手に軽傷を負い、美紀さんの夫(33)は仕事で外出中だった。

県警幹部によると、実況見分の結果、1階の東側に塩田さんやサクノさんが寝室にしていた和室があり、この付近の焼け方が激しかった。
出火当時、足の不自由な塩田さんは、妻の介助を受けながら1階西側の風呂場におり、サクノさんは自室で、美紀さんと子供たちは2階で、それぞれ寝ていたとみられる。

塩田さんと入浴中に火災に遭い、外に飛び出して隣家に助けを求めたという妻は取材に対し、「風呂場に煙が入ってきて火事に気づいた。火はあっという間に広がった」と話した。
美紀さんの夫によると、美紀さんは火に包まれた住宅内から夫の携帯に電話をかけてきたといい、「熱い、熱い」と言って助けを求めた後、通話が切れたという。