仮想通貨取引所「Coincheck」から流出した仮想通貨「NEM」が、日本の別の仮想通貨取引所「Zaif」に大量に流入していることが分かった。3月4日までにZaifに流入した総額は、約2260万XEM(
4日夜のレートで約8億円分)以上。盗難NEMの資金洗浄に
Zaifが利用されている可能性がある。
ITmedia NEWSは、Zaifを運営するテックビューロに対して対応を問い合わせているが、5日午前9時までに回答はない。
 NEMのブロックチェーンを分析して流出NEMをトラッキングしている匿名のエンジニアによると、
ダークウェブの販売サイトでNEMを購入した複数の人(犯人、または犯人からNEMを購入した第三者)が、
仮想通貨の決済プラットフォーム「CoinPayments」を経由し、Zaifなど複数の仮想通貨取引所に、NEMを入金しているという。

コインチェックから流出したNEMを扱ったアドレスには、NEM財団が付けた「モザイク」と
呼ばれるマークが付与される。大手仮想通貨取引所の多くは、NEM財団からの要請を受け、
コインチェックからの流出NEMを示すモザイク付きアドレスからのNEMの入金を拒否している。Zaifもこの対応を行っているとみられるが、
なぜ、入金が続いているのか。

 このエンジニアによると、ダークウェブ上で犯人から購入した流出NEMを、
いったんCoinPaymentsに送金し、CoinPaymentsから取引所に入金させることで、モザイクがないアドレスからの送金に見せかけているという。
 ダークウェブ上で犯人から購入されたNEMを受け入れていた海外取引所のうちいくつかは、
NEMの入金を停止したという。「Zaifも、モザイク付きアドレスからの入金と同様に、
CoinPaymentsから現在流入している入金を拒否し、他通貨への交換などの取引ができないようにするべきだ」と、このエンジニアは指摘している。





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