「新世界より」↓で、マイナー太郎こと三代飛翔の劣等感が見られます
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 全てを革命出来るような力が欲しかった。

 平凡と呼ぶには余りに酷い家庭に育ってきたものだと自分でも思える。
だがしかし、生活それ自体は平凡としか言いえないものだ。
 僕は自分が嫌いだ。
 そして、自分の平凡な生活それも嫌いだった。
 世界を変えたかった。
 暴力的で短気な父と、ヒステリックで情動的な母。
 そんな二人を見て育った。父の機嫌が悪くなることを恐れて僕はいつも身を潜めていた。
 自分はいつか捨てられるのだろうかと怯えながら生きてきた。

 小学6年生では自分はお金持ちのお坊ちゃんで身を隠さねばならない存在だと嘘をついた。

 だけど僕は今日も元気に嘘をつく。

 親にバレないように。学校にバレないように。

 少しずつだけど、僕はここで僕がついた巧妙と思われる嘘と、失敗談と、いろんなものをブチ撒けようと思う。

 本当についた嘘なのかって?
 これは実話なのかって?


 そんなの聞くほうがナンセンスだ!


 だって僕はウソツキなんだ。


 嘘はバレなきゃ自分にしか分からないもんだよ!



 小説の最後をそう締めくくると、僕―――― 三代飛鳥みしろあすかは強がるように微笑んで、新規保存のボタンをクリックした。 👀
Rock54: Caution(BBR-MD5:0be20a4887bc3d3353f527d3636c44e3)