>>83
愛洲移香斎について作者が「猿神(かみ)」と書いているが
ひょっとしてこの猿を動物のモンキーの事だと思ってるんじゃあるまいな

移香斎が籠っていた鵜戸の洞窟とは
高千穂峰の東の海岸の洞窟にある、ニニギノミコトやホホデミノミコトを祭神とする
宮崎県日南市の鵜戸神宮だろう。
あるいはもっと西、高千穂峰に近い山中のどこかだ。

高千穂峰はニニギが天孫降臨した地であり
地元にいた猿田彦という国津神がニニギを案内して九州に王国を築かせた。
その孫のホホデミは東征して畿内に王朝を開き、初代天皇となった。

この猿田彦は鼻の長さが七咫(1.2m)あり、
両目がホオズキのように輝いているという異形の神であり
奥豊後や福岡など九州各地で祀られている。

衛府の愛洲移香斎の外見やキャラづけは現実の兵法家の愛洲久忠ではなく、
久忠が36歳の時に日南市にある鵜戸の岩屋で陰流に開眼したというエピソードをもとに
この地と関わりの深い猿田彦をモデルにして作ったんだろう。
「猿神」とはモンキーの神ではなく、猿田彦神の略称と思われる