あと、「面白いのに売れない」ってのは普通にあり得ることだよ。
わかりやすい極端な例で言えば楽屋オチとか政治風刺ね。
これ、どんなにツボをついた最高傑作レベルのものでも
その芸能人や政治家のエピソードを知らなければ
何が面白いのかわかんないでしょ。
もっと言えば言葉を理解しない人間に本は売れない。

面白さってのは程度の差はあるけど知的な遊びなの。
ダジャレだって韻を踏むという初歩的な知的遊び。
要は購買層の知性が低ければ「面白いのに売れない」
という状況は普通に発生し得る。文壇の人たちは
ずいぶん前からそれを実感してるでしょ。

文学書が売れない。面白い漫画が売れない。
質の良い商品が売れず安い粗悪品がバカ売れする。
全てがそう単純な仕組みではないけど、
今の社会というか消費者層全体の明確な傾向だよ。
一億総白痴化ってのは今の時代のことだと思う。

そんな時代に安い粗悪品やバカにもわかるヒキだけの
中身の無いエンターテイメントを作るか
高品質な商品を細々と作ったり自分が納得できる
「作品」と呼んで胸を張れるマンガを描くかは
会社や作者次第。そういう話だと思うけど。