鉄器の話題が出ているが、実は鉄は銅器や青銅器より早く出現しても矛盾しないのだ
というのは、銅器及び青銅器は1000℃近くまで温度を上げる必要があるのに比べて
鉄の精錬には700℃前後でも可能だからだ、無論溶けた鉄を作るには1500℃までの
高温が必要だけど、それが実現するのは19世紀に入ってから、それまでの人類は
700〜800℃で鉄器を作ってきた、日本刀は炭と砂鉄で作るが、原料は溶けた鉄ではなく
熱い鉄(半固体)を打つことによって不純物を取り除き、鋼鉄に仕上げているが、欧米も
溶鉱炉が出来るまでは同じ手法で鉄器を作っていた、この時に必要な温度はいずれも
700〜800℃であり、銅器や青銅器を作るよりむしろ低温なのだ、加えて鉄鉱石の量は
銅やスズに比べて量が多く、人類の技術史として見れば、鉄が先に出ても矛盾しない