自分がコミュ障ぼっちなのを忘れて男にモテモテの妄想から始まった黒木智子の高校生ライフだが、
途中で自分で気付いたように、本当は人との繋がりが欲しかったわけだ
それを埋めたのが修学旅行組で、ありのままのもこっちを受け入れてくれる友人となってくれた
2年の終わりには今まで見守ってくれていた今江先輩に面と向かって感謝の言葉を述べることができ、
ウザがられながらも心配されてた智貴をひそかに安心させた

黒木智子はこの時点で完全に充足してしまい、物語を引っ張る役目ではなくなってしまった
言い換えるならば、物語を引っ張るキャラとして使えなくなってしまった
友達がもっと欲しいわけでもないし、特定の男が好きなわけでもないし、今の自分を変えたいというわけでもない

その代わりとなるのが過剰にキャラ付けしたサブキャラ達である
彼女達が黒木智子の周りで騒ぐことによってわたモテの話は進むようになった
3年生になった黒木智子は謎の求心力を発揮してサブキャラ達が常に群がっている状態だが、
これは彼女の魅力がアップしたとか、何かの思いが実ったとかそういうことではなく、
漫画の主役だから一応中心に置いておかねばならないという漫画作成上の都合にすぎない

この転換は根本的なものであり、わたモテが変わってしまったと思う層が多いのは当然である
転換後のわたモテを受け入れられないのなら、その人にとってわたモテという漫画は既に終わっているのだ