●「細胞内共生説」というものがある。
別の細胞を取り込むという形で、ある機能をごっそり別の生き物に移動する事が出来るという大進化だ。
2つの全く別の生き物から、新しい1つの別の生き物が出来るのである。
「光合成」をする「葉緑体」、「呼吸」をする「ミトコンドリア」。
これらは元々は独立して生きていたバクテリアだ。
前者は「シアノバクテリア」、後者は「プロテオバクテリア」だったものである。
そして、
ミトコンドリアだけを持ったものが「動物」に、
ミトコンドリアと葉緑体を両方兼ね備えたものが「植物」になった。
宿主と細胞内小器官の「細胞内共生」。
実に興味深いテーマだ。
「光合成」の様に単純な物質を合成して複雑な物質にする事を「同化」といい、
「呼吸」の様に複雑な物質を分解して単純な物質にする事を「異化」という。
光合成では光エネルギーを利用して有機物が合成され、
細胞の呼吸では有機物が分解されてエネルギーが抽出される。
「呼吸」により有機物から抽出されたエネルギーは一度ATPに蓄えられ、
そのエネルギーが生命活動に使用される。
「ADP→ATP」が「エネルギーの蓄積」であり、
「ATP→ADP」が「エネルギーの放出」である。