目覚ましを持って帰ってきたオッサン「ああ‥‥旅人の服は洗っといた‥‥ずいぶん汚れとったから」服を手渡すオッサン
チャン「あ‥‥ありがとうございます!」服を着替えるチャン「さぁ行きましょう!」
背広を二着手に持ってオッサン「どっちがいいかな?コンパニオン受けするのは‥」
ジタジタしてチャン「あああっ!右!」
オッサン「そう?」背広に着替えるオッサン「エヘヘ、似合う?」
ジタジタしてチャン「似合う!似合う!似合う!」「さぁ!行くよ!行きましょう!」走り出すチャン。車に乗り込み、キーを受け取るチャン。カローラを発車させるチャン
車内でオッサン「フフ、誤解しないでね」「わし‥‥旅人にいつもこんな風にたかってるわけじゃないのよ」
チャン(‥‥‥‥)「分かってます!」
オッサン「貧乏な若者にたかるなんて最低だぁ〜〜〜」「わしはせんよ、そんなこと!」「でも、今回はまあいいかな‥‥と思って」
チャン「え?」
オッサン「だってあんた思ってたよりズッーーと金持ちだから」
チャン「え?」
オッサン「ウフフ」
驚いてチャン(ええ〜〜っ!?金持ちってどうして?)(あ!今回の旅費はカバンの封筒の中。多目にざっと24〜25万持ってきたのを見られた?つまりカバンを開けられた!)
焦ってチャン(う!ヤバイ!中にはナンバープレート、車検証、コインロッカーのカギが3つ。どう見ても、おかしなブツが満載、怪し過ぎる!)
オッサン「皆‥‥捨てにくるんだ。あの巨大迷路にクルマ‥‥」「その中にはあて逃げひき逃げ、あと犯罪に使われた盗難車結構あるんだ」「そういうクルマ‥‥ついでに捨てた奴を警察に通報して」
チャン「う‥!」
オッサン「もう何枚も感謝状もらってんだ。ま、それはあんたが家にあがる前に押し入れに隠したけどね」「兄さん、今日の昼見に行ったら、軽トラが1台増えてた。あれ‥‥だな?」
動揺するチャン(‥‥‥‥)「さあ‥?何を言ってるのかまったく‥‥」
オッサン「見逃す!」「クルマを見たら、ぶつけた痕ねぇんだ。つまりあて逃げひき逃げじゃねぇ‥‥」「車内も見たけど、血痕や争った痕跡もなし。これってすなわち、事件性なし‥だ」
オッサン「あとついでに言うと、反社会的組織、暴力団もこの破棄に絡んでない」「個人的事情だな、この破棄。まあ多分盗難車だろうけど、たちの悪い犯罪性はねぇんだ‥」