>>605
> 反面、司馬の乃木評は濡れ衣レベル。
> 200年も昔の、火砲も銃器も未発達な時代の城郭を攻める方法で
> 近代要塞の旅順を攻めるべきだったと主張してるくらいだからな。
>【略】
> 近代要塞・塹壕線を攻略するにはそれしか方法がない。

司馬遼そんなこと言ってないぞ? 寧ろ、
旅順要塞を落とす必要がないって言ってる。
旅順要塞は援軍が出せないように遠巻きに囲んで放置でOKって。

破壊すべきは、要塞そのものじゃなくって、要塞が囲ってる湾内のロシア軍艦。
必要なのはロシア軍艦(要塞そのものに比べれば遥かに脆弱)を山なりの弾道で
破壊する曲射砲と、その砲でロシア軍艦を狙うための観測点(=203高地)の2つ。

乃木の助けに入った児玉は、曲射砲は軍艦から外して力技で運び、
要塞に向けてた兵力を203高地に集中して観測点を確保し、軍艦破壊という目的を果した。
軍艦を守るという目的を喪失したため旅順要塞は降伏した。当り前である。

乃木軍の誤りは戦術ではなく、目的の選択誤り。前線の移動により、
要塞そのものを無理やり落とす必要は無くなり、問題の焦点が湾内の軍艦に
変化していたことを理解できていなかった。

ちなみに乃木軍は初期に203高地を奪ったのに重要性に気付かず、
その後、防御施設の手当てをしなかったから奪い返されてる。