いろいろ興味深い意見が出ているね。あまりまとまる気配はないけど、
こうのさん自身、作品の意味を決めるのは作者ではなく読者個人だと
よく言っているそうだし、それでいいんだと思う。

複数の「ヒロシマ」 記憶の戦後史とメディアの力学 - 福間良明, 山口誠, 吉村和真 - Google ブックス
https://books.google.co.jp/books?id=o5lwDgAAQBAJ&;printsec=frontcover#v=onepage&q&f=false

例えばこの本のインタビューで、『桜の国』に水の塔こと野方配水塔の出てくる
理由を聞かれて、こうのさんは
「これもあんまり考えてない。単にうちの近所でおもしろい景色だなあと」
とミもフタもないことを答えている。
でも多くの読者が原爆ドームを連想しているわけで。

話はそれるけど、この本のインタビューは面白かった。
口ベタなこうのさんが何十ページにも渡って楽しそうにいろんな話をしている。
インタビューというより打ち解けた座談会みたいな感じだったらしい。

それに聞き手が研究者で、事前にとてもよく調べてきている。
こうのさん自身が研究者的なので相性が良かったのかなとも思った。