マルチナの事態報告を受けて、
通常なら憲兵隊内部でのスィナンに関する詮議が始まりそうなところだが、
スィナンのことだ、革命の情勢が決したら、保身のために火花党に寝返って
邪魔な人間をつぶしにかかるぐらいの行動は、平気で取りそうに思える。

この男は、本質的に帰属すべき肉親やコミュニティ、国や組織といったものをいっさい持たず、
自分のエゴを最優先に行動できるからな。