ダメなのは新宿での戦いがラストであり、犬屋敷が娘のために獅子神に勝って終わるという映画オリジナルの展開になっていること。
つまり、最後に地球に衝突する隕石から地球を救うために犬屋敷と獅子神が犠牲になるラストがない。
このエピソードはもともと病気で余命のなかった犬屋敷もそうだが、数多くの人々を無差別に殺し続けた獅子神のラストとしてはすごく良く考えられていた。
映画ではそれに合わせて獅子神が二階堂ふみと人を救ってまわるエピソードも省略されていてこれでは完全に獅子神が理解不能の殺人鬼で終わってしまっている。
この変更によって原作のよさが台無しになってしまった。
どんな形でもいいけど原作通りなら良い作品になっていたんじゃないかと思うと残念でしかたない。
驚いたのは原作者がインタビューで「結末を原作と違うものにしてほしい」という要望を出していたそうでなんだかなあという感じだ。