近年の急速なモバイル化やインターネットコミュニケーションの多様化によって
見知らぬ土地のまったく知らない人物とも誰もが気軽に知り合えるようになった。
その半面、ネット特有の関係の希薄さが社会問題としてクローズアップされてきてる。

本来人間関係ってのは面倒臭いものであり、しがらみや様々な責任が発生することが殆ど。
しかし2ちゃんオフなどは好きなときに適当な人とサラッと会ってはサラッと解散。
良く言えば旅先でのささやかな出会いでもあり、悪く言えば深入りのしにくいその場限りの希薄さがある。
ちょっと本気で取り組もうと思えば、その面倒がない筈のネット社会において
非常に暑苦しいものと認識されてしまい、否応なく肩の力を抜くことが要求される。

しかしこの関係の希薄さが非常に問題視されていて
旅先での出会いを求める前にまず帰宅した先に家族が居るのか。
そしてそれを話す腹を割った本当の友人や恋人は居るのか。
旅先での出会いを重視するあまり、本来の面倒なリアル関係を疎かにしていないか。

携帯やスマホが無いと起床から帰宅まで話す人が一人も居ないなんて時代に
人々は何をネットに求め、自己のアイデンティティを確立していくのか。

我々ネット世代である人種の大きなテーマではなかろうか。