これを貼れと言われた気がしたので

-SUサラシ伝説-

ステージを終えた彼女はまだ興奮を抑えきれずにいた。
上気したその顔は桜色に染め上げられ、陶器を思わせる艶やかな肌には朝露のような汗がうかんでいた。
今の彼女の望みはただひとつ、肉体の一部を締め上げる憎き白布から解き放たれる事だけだった。
さらしと呼ばれるその布は本来、和装を纏う女性が胸部に巻きつける下着である。
中学を卒業した頃から意に反して成長し続けるその柔らかい丸みを、彼女は疎ましくさえ感じていた。
早く解きたい…楽になりたい…

彼女は脇腹の固い結び目を解き、ゆっくりと自身をさらしから解放していく。
幾重にも巻かれたそれが身体を中心として取り払われていく度、弾力を伴った乳房が隆起してくる。
そしてついに秘められた豊かな果実が露わになると、その場に居合わせた女性達ですらゴクリと生唾を飲み込んだ。
これだけの質量が一枚の布で封じられていた事に誰しもが驚きを禁じえなかった。
さらしが解かれた事で、ほんの僅かに下がった彼女の乳房。
しかしその美しい突先は禍々しい程に上を向いていた。
突き出された先端とその周りは淡い桜色に彩られ、汗でうっすらと光っていた。