「早くいらつしやい。もあちやんがもうナフキンをかけて、ナイフをもつて、舌なめずりして、お客さま方を待つてゐられます。」
二人は泣いて泣いて泣いて泣いて泣きました。
そのときうしろからいきなり、「くわあ、ごろごろ。」といふ声がして、あの鞘師さんが二人をぺろりと食べてしまひました。
その様子を見ていたすうさんは笑つて笑つて笑つて笑つて笑ひました。