統合失調症のよく知られている症状は、幻覚※1と妄想※2です。 妄想や幻覚は一見してわかりやすく、また症状として関心を引きやすいものです。 しかし、統合失調症という病気を理解する上で必要なのは、幻覚や妄想だけではありません。

思考、感情、記憶などの精神バランスがうまく働かなくなった状態が、統合失調症という病の根底に存在しています。 統合失調症とは、さまざまな心の働きをまとめ上げることができなくなった(情報を統合する機能が失調している)状態です。

注1)
そこにいない人の声が聞こえたり、聞こえるはずのないもの音が聞こえたりする幻聴、 目の前に存在しない物や人が見える幻視など、現実にないものをあるように感じること。

注2)
周囲が自分の悪口を言っている、誰かに監視されているなど、事実でないことを事実だと信じ、 周囲の人がそれを指摘しても容易に変えることができない考えのこと。



あっ(察し)