Z32は、初代Zから続くモデルの中でも異端児。
Z自体元々値段の割に性能、デザイン性で評価されて
北米で伝説になる程ヒットした。そのマーケティングを
踏襲したZ33も当時としては売れた。
Z34もその路線+性能と内装アップで勝負したが、Z33程
売れなかった。デザインの問題?そんなことはない。
社会経済環境もあろうが、クルマの考え方が変わった。
クルマそのものを楽しむのじゃなくて、クルマは日常生活を
楽しむ道具としてSUVに変化した。
Zの価値世界をそのまま突き進むの有りだが、それはやがて
衰退する市場。クルマの加速感は一時的な面白さだ。
法律や環境、社会性を考えると過激な性能アップは自ずと限界が
あるし、大半のユーザーは尖ったモデルを希望していない。
程々の性能、価格、デザイン性と日常的なユーティリティ、更に
昨今の環境や安全機能を配慮した新世紀のスポーツカーになれば、
Zはまた違ったユーザーを獲得するかもしれない。