>>894
購入した

藍さまの女子力の高さと、しっぽのもふっぷりに魅了されたオッキーナが
猛烈に藍さまをスカウトしようとする話

ただし、オッキーナは藍さまが紫の式神だということを知らずに勧誘しており、
後にそれが藍さま当人の口から語られて判明すると、わりと潔く引きだがる
紫とは友好関係にあり、その性格・能力を熟知しているオッキーナにとって
紫の「面倒くささ」が藍様のもふもふの素敵さを上回った結果である

以上のように
藍さま拉致られる→隠岐奈に迫られる→藍さまが自分は紫のものだと告げる→諦める
という、とてもサバサバとした淡白な展開であり、起承転結がハッキリしているわりには、
その実ヤマもタニも深くなく、驚くような衝撃展開もない。それがむしろ持ち味に感じる
これまでも、さんざ確かめ合われている藍さまと紫の絆を再確認してほっこりする作品、
ゆからん派の情緒に改めて優しい作品だと感じた

強いて言うならば、一連の引き抜き問答の結果、隠岐奈は藍さまのことを一層気に入り、
かたや藍さまも「隠岐奈は主人の重要な友人である」と認識したことによって奇妙な
交遊関係が生まれる点は珍しいと思う。純狐がウンピをかわいがるような構図である

藍さまも隠岐奈も、威厳の中にあどけなさと純朴さの残る穏やかな顔つきをしている点が
特徴的で、魅力的だとも思った