『それから、わたしが困っているようすなので、
「…ああ、すまない、」
と言い、あわててちょっとうしろへ下がった。
それから床に日本式に正座風に座ると、土下座してあやまった。(ひざは八の字に開いている。)
「…悪かった。…」
さっき激情的になって、[無理やりプロポーズしたことを、]謝っているようだった。
「もう、いいですよ。…気にしないで下さい。…わたしはただ、あなたを助けたかっただけですから。…神とも相談の上で、やったことです。」
とわたしは言った。
ボスは、それでもあと2度程、頭を下げた。それからようやく立ち上がり、
[神さまの勧めで右端の壁際に並んだ2脚の椅子に、私たちは座った]
こうすると、話しにくい話題も、互いの顔を見ずに、隣同士でしゃべれる利点があるらしかった。