そしてエジプトの猫はやがて貿易を行っていたフェニキア人によりアラビア、ヨーロッパ、インドへ広まり、中国や日本へ、また南アメリカ大陸まで広がりました。

もちろんその前に各地方に野生の猫がいましたが、人に飼われる猫として広まったのはやはりエジプトが発祥のようです。

古代エジプトでは神聖な生き物として崇められていた猫も一挙に立場逆転で中世ヨーロッパにおいては、極端に迫害される動物となってしまいました。
12世紀のヨーロッパでは、キリスト教が大きな力を持ち始めて、他の宗教を排除する動きが活発化します。
ローマの教皇庁から異端として弾圧された宗教や
キリスト教の新派のなかに不幸にも猫を崇拝する一派があったために、「魔女の使い」「悪魔の手先」として猫の歴史に不幸をもたらしました。
キリスト教以外の宗教は、すべて悪魔の教えと中世の人は考え、16世紀になると、「魔女狩り」「魔女裁判」が開始され、飼っていた猫も一緒に処刑されたことから、
以後1世紀に渡って、イギリスでは猫と一緒に暮らしている独身女性が魔女として殺される不幸が続きました