かのんさんは留学した大学で、いつの間にか偉い教授たちによる権力闘争のコマにされていたらしい。

その才能と、同学のマルガレーテ姉妹より扱いやすい性格に目を付けられたようだった。

彼女を利用して出世を企む教授たちから立場と書類で縛られ、歌を披露するステージも全て決められた。

どの教授にも良かれと思いイエスと答え続け、さらに悪気無く敵対陣営の情報を漏らしまくった結果、各派閥からコウモリ呼ばわりされるようになって大学を飛び出し、現在に至る…。


本人ですら把握できていない事が多くちょっと難儀したが、彼女の話を整理するとこういう事情らしかった。