0005名無しで叶える物語(しうまい)
2021/09/14(火) 20:36:28.17ID:XvFm4rFA「きっと貴方が忘れていないか気になって仕方が無かったのよ?」
「恋の、ピアノコンクール入賞のお祝いだろう? 覚えているよ、夕食に店も予約しているし今日は仕事も早く上がるさ」
「ワンッ! ワンワンッ!」
「チビは残念だけどお留守番ね」
「キューン……」
恋(おかあさまが、おとうさまが……家にいる……チビも、サヤさんも……)
サヤ「お嬢様、お飲み物は紅茶か牛乳か……お嬢様?」
恋(もう、わたくしとチビだけになるはずだったのに……でも、でも……)
サヤ「お嬢様、お嬢様!」
恋「うっ、ううっ……うっ……」
「どうした、恋?」
「どうして泣いているの? 怖い夢で見たのかしら?」
「キュゥン……」
恋(もういちど、もどりたかった……みんながいる、この家に……)
恋(ほんとうに、もどってきた……)
……
…………