サヤ「恋さんは先程ご自身を気持ち悪いとおっしゃいましたが」

サヤ「本当に気持ち悪いのは私の方――」

サヤ「幼い頃から見てきた、歳も離れたあなたに恋慕の情を抱いていた私の方なんです」

サヤ「こんな私でも受け入れていただけるのなら、私はあなたの伴侶として、この家を、恋さんを支えたいです」

恋「サヤ、さん……」

気付くと私の瞳から涙の雫が零れていた。

ずっと想っていた彼女と同じ想いだったこと、彼女が契約がなくても私の傍にいたいといってくれることが嬉しくて。

悲しいだけでなく、嬉しい時も涙が零れることを、初めて知った。