侑「見た相手の考えている事が分かるメガネ?」璃奈「うん」
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璃奈「遂に完成したの」
璃奈「私が裏でひっそりと作っていた」
璃奈「ツナガルメガネversion1が」スチャ キラーン
侑「へ、へぇ……」 侑に話しかけられた僕『なんやこの子髪先にカビ生えてるし乳でっか』 なお並行してエッチなしずくも何か考えていたけど未開示の模様 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
スタスタ
侑「なんだか走って逃げなかったパターン初めてな気がする」
侑「いやぁ、それにしても皆色々と考えてるんだなぁ」
侑「まぁ当然っちゃ当然か……」
侑「人間は考える葦であるって言うもんね。使い方あってるか分かんないけど」
侑「よーし! 引き続き璃奈ちゃんの為にレポート頑張ろっ!」
侑「誰かいないかなぁ」キョロキョロ
侑「──あっ!」
彼方「……すー……すー……」zzz
侑「あれは……彼方さん」
侑(ま、またあんな所で寝てる……いくら校内だからってベンチで寝るのは危ないよ?)
侑「枕とタオルケットまで用意してあるし……少し可哀想だけど起こさないと」 スタスタ
侑「おーい。彼方さーん。起きて〜」ユサユサ
彼方「……すー……すー……」zzz
侑「じゅ、熟睡だ……」
侑「それにしても……」
侑(はぁぁぁぁ〜……!! 彼方さんの寝顔、可愛いなぁ〜……!!)
侑(本当に美人さんだ。エマさんとは違う包容力がある! 甘え上手なのに、偶に甘やかしてくれるから、好きなんだよなぁ彼方さん!)ニコニコ
彼方「……すや……すー……」zzz
侑「ダメだ……全然起きない」
侑「……ん? 待てよ?」
侑「寝てる人が考えている事も分かるのかな? これ……」スチャ
侑「人は寝ている間も脳は働いてるって言うもんね。……よーし」
侑「……」ジー
彼方「…………」zzz
侑「……」ジー
彼方『』モヤモヤ
侑(──おぉ! なんか見えそう! もう少し凝視するんだ!)ジィィィ 彼方「……すぅ……すぅ……」zzz
彼方『微分計算は、積・商・合成関数の微分法をマスターするだけでほとんどの関数を微分することができる。でも、積分計算は積・商の一般的な方法が存在しないため、それぞれの積分計算ごとに適切な変形や解法が必要となり──』
侑「」 侑「………………」
侑「……」スッ
侑「ふぅー」
彼方「……」zzz
侑「……うん、寝てるよね……」
侑「…………」スゥゥゥ
侑「うん、落ち着こう。高咲侑。落ち着け〜」
侑「彼方さんは寝てる」
侑「きっと今のは見間違いだよ。うん」
侑「……よしっ」
侑「もう一回」スチャ
彼方『受験に向けて対策するべき英語。現在進行形だけでなく過去進行形の対策も重要。過去進行形は英文法の基礎的な領域であるが、受験英語でも英文法問題のダミー選択肢として活躍する傾向にある。過去進行形を完璧に理解しておくと、英文法問題の正答率が自ずと上がるから要復習。また、多くの人が混乱しやすい英文法問題として、過去形と過去進行形の使い分けがある。その為──』
侑「」
侑「彼方さん、寝てるよね!?」 彼方「……ん〜?」
侑「あっ」
侑(大きな声出しちゃって、彼方さん起きちゃった……)
侑(いや、でも寝ながらあんな風に考えてるなんて思わないじゃん? 普通驚いちゃうよね?)
侑「あ、あはは……おはようございます。彼方さん」
彼方「……おやぁ〜? 侑ちゃんだぁ〜」ニヘラァ
侑(それにしても、寝てる時に勉強の事考えてるんだから、起きてる時なんてどんな事を──)
彼方「おはよ〜」ニッコリ
彼方『おはよ〜』
侑「へ?」
彼方「いやぁ、こんなとこで寝てるの見られちゃって、彼方ちゃんちょっと恥ずかしいですなぁ〜」
彼方『いやぁ、こんなとこで寝てるの見られちゃって、彼方ちゃんちょっと恥ずかしいですなぁ〜』
侑「」
彼方「せつ菜ちゃんには内緒にしといてね〜。ゆーうちゃんっ」ニコッ
彼方『せつ菜ちゃんには内緒にしといてね〜。ゆーうちゃんっ』
侑「は、はい」コクリ
侑(あっ、彼方さんはこれあれだ。一切裏表ないやつだ。思った事そのまま言っちゃうタイプの自由人だ) 侑「彼方さん。せつ菜ちゃんには内緒にするけど、こんな所で寝てちゃ風邪引いちゃうよ?」
彼方「あはは〜。ごめんごめん〜」
彼方『あはは〜。ごめんごめん〜』
侑(これはこれで頭の中ごちゃごちゃになる……)
彼方「あれ? 侑ちゃん今日メガネなの〜?」
彼方『あれ? 侑ちゃん今日メガネなの〜?』
侑「うん。イメチェンっ」
彼方「可愛いね〜」ニコッ
彼方『可愛いね〜』
侑「あ、ありがとうございます///」
侑(心からの言葉って思うとちょっと恥ずかしくなる)
彼方「おぉ〜、照れてる侑ちゃん、新鮮だぁ〜。かわいいぞ〜」
彼方『おぉ〜、照れてる侑ちゃん、新鮮だぁ〜。かわいいぞ〜』
侑「……」 侑「彼方さん」
彼方「ん〜?」
彼方『ん〜?』
侑「彼方さんって、思った事を言っちゃうタイプの方なの?」
彼方「え? うん。そうだよ〜」
彼方『え? うん。そうだよ〜』
侑「嘘偽り無しだ……」
彼方「?」キョトン
彼方『?』
侑「──彼方さん! 今、何かしたいことってありますか?」
彼方「え? 急だなぁ……」
彼方「うーん」
彼方「特には……ないかなぁ」
彼方『遥ちゃんと一緒にお買い物に行きたいなぁ』
侑「……っ……っ……!!(妹の遥ちゃんの事になると意地張っちゃうのかぁ)」プルプル
彼方「ゆ、侑ちゃん? 急に震えちゃってどうしたの?」キョトン
侑「彼方さんがあまりにも愛おしくて……」
彼方「きゅ、急に何言ってるの!?」
彼方『急に何言ってるの!?』
侑「ちょっと焦ってて可愛いなぁ……もう!!」
彼方「ゆ、侑ちゃんどうしたの!?」
彼方『ゆ、侑ちゃんどうしたの!?』
彼方『きょ、今日の侑ちゃん! 何か変だよぉ〜!!』 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
侑「……いやぁ、ピュアピュア彼方さん……可愛かったなぁ……」
侑「余韻に浸れる……」
侑「寝てる時は正直怖かったけど……あれが睡眠学習って言うのかな」
侑「あっ、そうだ。遥ちゃんに連絡しよ」スッ
侑「遥ちゃんへ……彼方さんが遥ちゃんとお買い物に行きたがってたよ。学校終わりに誘ってみれば……っと」
侑「これでよしっ」
侑(彼方さん、遥ちゃんと楽しい時を過ごしてね)
侑「さぁ! 癒されたし、引き続き頑張るぞー! 次なる癒しを求めて!」
侑「さて、誰かいないかなぁ」キョロキョロ
侑「……あれ?」
スタスタ
姫乃「……」
侑「え? 姫乃ちゃん?」
侑「なんでニジガクにいるんだろ……」
侑(何か困ってるのかな? それとも用事? まぁ、とにかく話しかけてみよっと!) (スイススイススイススイススイススイススイススイススイススイススイススイススイススイススイススイススイススイススイススイススイススイススイススイススイススイススイススイススイススイススイススイス) スタスタ
侑「姫乃ちゃん!」
姫乃「!!」ビクッ!!
姫乃「だ、誰ですの!?」
侑「そ、そんなにビックリする!?」
姫乃「あ、あぁ……侑さん。こんにちは」ニコッ
侑「こんにちは、姫乃ちゃん!」
侑「ニジガクに何か用があったの?」ジー
姫乃「えぇ、そうなんですの」ニッコリ
侑「そうなんだ! どんな用事が──」ジー
姫乃『はぁ、はぁ……果林さん……果林さん……!! 早くお顔が見たいですぅ……!!』
侑「」 姫乃「用事ですか? はい。虹ヶ咲学園のお花が綺麗だと美咲さんからお聞きして──」
侑「果林さん?」
姫乃「!?」ビクッ!!
侑「果林さんを見に来たの?」
姫乃「え? えぇ?」
姫乃「果林さんが……どうかしたんですか?」ニコッ
姫乃『な、なんで私が果林さんを見に来た事がバレてるんですの!?』
侑「ひ、姫乃ちゃん……」
姫乃「は、はい」
侑「まさか……ストーカーはしてないよね?」 姫乃「ス、ストーカー……? 誰のです?」
侑「果林さんの」
姫乃「し、してるわけないじゃないですか!」
侑「……」ジー
姫乃『そんな低俗な者達と一緒にされては困ります! 私は果林さんのファン! ストーカーではなく純粋にお顔が見たいから来ているだけです! それに! 果林さんはよく迷子になるので、私が後ろからついて行ってあげないと迷っちゃう可能性がありますの!! それをさりげなくフォローするのがファンである私の役目なのです!! そう! だから私は決してストーカーなどではなく──』
prrrrr!! ピッ
侑「あっ、もしもし? 美咲さん。私です。虹ヶ咲学園の高咲侑です。……はい。その説はお世話になりましたっ。──うん。今、姫乃ちゃんがニジガクに来てて──」
姫乃「あー!! 手が滑りましたわぁ!!」パシッ! ピッ!!
姫乃『させませんわッ!!!!』
侑「わ、私のスマホー!!」
侑「結構攻撃的だぞこの子!?」 ひめのんの長文を自動的にリズム刻んで読むようになってしまった… 姫乃「侑さん! 美咲さん呼び出しはダメです! やりすぎですよ!」
侑「いや、だって……」
侑「ウチの大事な部員の危険が迫ってる気がして……」
姫乃「侑さんは私をなんだと思ってますの……?」
侑「ちょっと前まではキラキラ輝いてるすっごいスクールアイドル」
侑「今はちょっと怖い人かな」
姫乃「え、えぇ……」
姫乃『なんでこんなに急に好感度下がってるんです!?』 姫乃「……侑さん」
侑「なに?」ジー
姫乃「……本当の事をお話します」
侑「どうぞ……」ジトー
姫乃『うぅ……そんな目で見ないで……うぅ……!! 全て見透かされてる見たいで怖いです……』
侑「!!」
侑「…………」スッ
姫乃「へ? メガネ……外すんですの?」
侑「う、うん」
侑「なんか……ごめんね」シュン
姫乃「え? え?」キョトン
侑「あー、うん。気にしないで」
姫乃「は、はぁ」 発明系の侑は頭のネジ吹っ飛んでるのが多いが
この侑はかなり常識人よりだな 姫乃「実は、今日学園の美術の授業で課題が出たのです」
侑「うん」
姫乃「自分が世界で一番美しいと思うモノを描いて来るようにと」
侑「うんうん」
姫乃「結論から申し上げます」
姫乃「果林さんを描く為に観察しに来ましたっ」ニッコリ
侑「せ、世界で一番美しいと思うモノの課題の為に……?」
姫乃「はい」
姫乃「世界で一番美しいと言ったら果林さんですもの」
侑「…………」
姫乃「そ、そんな引かないで下さいよぉ……!!」プルプル
侑「い、いや! 引いてないよ!? 本当に引いてないから! そんなに涙目にならないで!」
姫乃「はい……」 姫乃「……私、果林さんの事が本当に大好きなんです」
姫乃「私のお家はそこそこ裕福なので、不自由無く過ごしてきました。ですが、少し世間知らずで育ってしまいました」
姫乃「お洋服もお母様が用意した物を着る毎日でした」
姫乃「ですが、お友達が読んでいた雑誌を見て、そこに写っていた美しい方に……私は心が打たれたんです」
姫乃「そのお方が果林さんでしたの。そこからは私は彼女の大ファンになってしまいました。……自分でもお洋服を買うようになって、毎日が楽しくなりましたっ」ニッコリ
侑「……ふふっ、そうなんだ」
侑(姫乃ちゃん……行動はやりすぎかもだけど、本当に果林さんの事好きなんだなぁ)
姫乃「……本当は話すつもりありませんでしたのに。何故か今日の侑さん、鋭いんですもの」ジトー
侑「あ、あはは……なんかごめん」 寝てる彼方ちゃんを見てるときのバスケ部とかやばそう 侑「姫乃ちゃん」
姫乃「?」
侑「さっきは怖い人って言ってごめんね」ペコリ
姫乃「え?」キョトン
侑「ねぇねぇ、姫乃ちゃん」
姫乃「は、はい?」
侑「一緒に、果林さん探しに行かない?」
姫乃「へ……?」 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
スタスタ
侑「あ! 果林さん見つけた。やっぱりカフェにいたんだ」
果林「……」
侑(端っこの席でコーヒー飲んでる……かっこいいなぁ……絵になるよ)
侑「さっ、姫乃ちゃん。私の目の届く範囲で果林さんを観察し──」
姫乃「……」カメラ スッ
侑「こら」
姫乃「!!」ビクッ
侑「盗撮はダメだよ?」ジー
姫乃「……ダメ?」
侑「当たり前でしょ」
姫乃「はーい……」
侑「全くもう」
侑「私も果林さんを観察したい用事があったし、色々と話してくれたから誘ったけれど」
侑「やりすぎはダメだからね? ファンのいきすぎな行動は厄介に繋がっちゃうからね?」
姫乃「うっ……わ、分かりました。申し訳ございません」ペコリ
侑「分かってくれたならいいよ」 侑(よし、私も璃奈ちゃんのレポートの続きを進めなきゃ)
侑(姫乃ちゃんの事も見ないとだし、今回は遠くから凝視しよう)スチャ
姫乃「はぁ……果林さん……お美しいです……」
果林「……」ズズッ
侑(優雅にコーヒー飲んでるなぁ)
侑(果林さん。きっと、色々考えながらリラックスしてるんだろうなぁ)ジー
侑(モデルの事を考えてるのかな? それともスクールアイドルの事かな?)ジー
侑(さぁ、どんな事を考──)
果林『ん〜』
果林『コーヒー……うんまきゃ〜』
侑「」 果林(ブラックは流石に苦いわね…)
とかじゃなくてよかった
しえん 覗かれたらアカンものを除いてコレってことはフィルターさんの仕事量もの凄いんやろな 侑「……姫乃ちゃん」
姫乃「なんでしょう? 侑さん」
侑「うんまきゃ〜ってどこの方言か分かったりする?」
姫乃「突然なんですの……?」
侑「いや、その……気になっちゃって」
姫乃「は、はぁ」
姫乃「確か八丈方言ですね。八丈島や青ヶ島で使用される方言です」
侑「そうなんだ。ありがとう」
姫乃「はい」
侑「……っ……っ……」プルプル
姫乃「!?」
侑(果林さん)
侑(ギャップがあり過ぎて、かわいい……!! ときめいちゃう……!!)
姫乃「侑さん、本当に今日どうしたんです……!?」 侑「私は気にしないで、姫乃ちゃん。今は果林さんを観察しよう」
侑(あれ? なんかこの発言やばい気がしてきたけど大丈夫かな?)
姫乃「わかりました」ニッコリ
侑(あ、全然平気だったみたい。良かった良かった)
果林「……」ズズッ
果林『平和け〜』
果林『め、こんな日も大事大事ー』
果林『天気も良い。はぁ、エマと彼方とひなたぼっこしたか〜』
侑「……!! ……っ、っ……!!」プルプル
侑(果林さん可愛い……!!)
姫乃「果林さん……コーヒー飲んでるだけで優雅です……。きっと色々とお考えなのでしょう。スクールアイドルの事を考えてるのでしょうか……」ウットリ
侑(ひなたぼっこのこと考えてるよ……!!) 侑「!!」
侑(そうだ)
侑「ねぇねぇ姫乃ちゃん」
侑「せっかくだし、果林さんとお話したくない?」
姫乃「え!?」 姫乃「と、当然お話したいですが……よろしいのでしょうか?」
姫乃「本日は観察しに来ただけですのに」
侑「ここまで来たんだし、いい機会じゃん?」
姫乃「……な、ならお言葉に甘えてお話しにいこうかな……」ボソッ
侑(まぁ本来私が止める権限はないしなぁ)
侑「あっ! でも変な行動起こしたりしたらすぐに止めに入るからね!」
姫乃「私は淑女なのでそんなこといたしません! もうっ!」
姫乃「って、侑さんは来ないんですか?」
侑「私はここから2人を見てるよ。あと、私がここにいるのは内緒にしてね?」
侑(集中して見てたいし)
姫乃「わ、分かりました……では、行ってまいります」
侑「はーい。行ってらっしゃい。楽しんできてね〜」フリフリ
スタスタ 侑「……」ジー
姫乃「果林さん、ごきげんよう」ニッコリ
果林「あら、綾小路さんじゃない! どうしたのかしら? 遊びに来たの?」ニコッ
姫乃「はいっ。果林さんにお会いしたくて」
果林「ふふっ、お上手ね?」クスクス
侑「……」ジー
果林『綾小路さん、今日もかえーしきゃの〜』
果林『あ、いけないいけない。方言出さないように気を付けないと……。集中よ、朝香果林』
侑(ごめんなさい。果林さんの秘密を知ってしまいました。私の中だけの秘密にするからね)
侑「……」ジー
姫乃『はぁぁぁぁああああっ!! 果林さん! 果林さんはぁっ!! 可愛い、お美しいです! 果林さぁんッ!!!!』
侑(やっぱり止めに入った方がいい気がしてきたんだけど) 果林「そう言えば綾小路さん。この前のスクールアイドルの特集雑誌で表紙になってたわよね?」
姫乃「え!? な、なんでそれを……」
果林『表紙の綾小路さん、可愛かったのよね』
姫乃『果林さぁぁぁぁぁぁぁん!!!!』
果林「ふふっ、読モの仕事仲間であなたのファンの子がいてね。見せてもらったのよ」ニコッ
姫乃「か、果林さんに知ってもらえているだなんて……恐縮です」
果林『まぁ実はわたしも綾小路さんのこと、結構気に入ってるのよね』
姫乃『う、嬉しい……嬉しいよぉ! お母様、お父様! 綾小路姫乃は幸せです!! はぁ〜!! 果林さぁぁぁぁん!! 生まれてきてくれてありがとう……ありがとう、ありがとう』
果林「あら? わたしもあなたの事、結構買ってるのよ? もっと自信持っていいのに」
果林「ッッ〜〜〜〜〜!!////」カァァァァァ
果林「ふふっ、照れちゃって可愛いわね?」アゴクイ
姫乃「──っ!!/////」
姫乃「〜……恥ずかしいです……/////」
果林『綾小路さん、真っ赤になっちゃった。かえーしきゃ〜』
姫乃『はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……!! 果林さん、果林さん果林さん……!! 閉じ込めていた感情が溢れ出しちゃいそう……!!』
姫乃『果林さん果林さん果林さん果林さん果林さん果林さん果林さん果林さん果林さん果林さん果林さん果林さん果林さん果林さん果林さん果林さん果林さん!!!! ──ずっとファンでいさせてくださぁぁあああああい!!!!』
侑『光と闇かな?』
侑「……ふふっ」
侑(──でも、姫乃ちゃん幸せそう! それもそうだよね。果林さんの大ファンだし!)
侑「良かったね、姫乃ちゃん」ニコッ
侑(この距離感の近さが、スクールアイドルの良い所だよね) ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
スタスタ
侑「さぁて、誰かいないかなぁ」キョロキョロ
侑(お二人の邪魔しちゃ悪いかなって思って、移動しちゃった。果林さんとは今度ゆっくりお話しよ〜っと)
侑(それにしても、やっぱりファンの子達は熱狂的な子が多いよね)
侑(私も相当熱狂だと思うけど、上には上がいるんだなぁ)
侑「……あっ!」
浅希「……」シャカシャカ
侑「浅希ちゃんだ! 1人でいるなんて珍しいなぁ」
侑(音楽聞いてるみたいだけど……なに聞いてるんだろ? あの子璃奈ちゃんのファンだから、璃奈ちゃんの歌聞いてるのかな?)
侑「……」スチャ
侑(浅希ちゃんも熱狂的なのかなぁ? ごめん、これも璃奈ちゃんのレポートの為だから……見せてもらうね!)
侑「……」ジー 浅希『R-I-N-A-C-H-A-N-B-O-A-R-D! 璃奈ちゃんボード!』
侑「!?」
浅希『R-I-N-A-C-H-A-N-B-O-A-R-D! 璃奈ちゃんボード!』
浅希『よし、もっかいここリピートしよ』スッ、スッ
浅希『うーん、やっぱりARDの所が少し早いから、ちゃんと声に出せるか心配だなぁ。しっかりと本番で言えるようにリズム覚えて、アルファベットを間違えないよう完璧にしなきゃ』
浅希『R-I-N-A-C-H-A-N-B-O-ARD! 璃奈ちゃんボード!』
浅希『R-I-N-A-C-H-A-N-B-O-ARD! 璃奈ちゃんボード!』
浅希『今度の璃奈のライブのために! 全力で応援できるように練習しなきゃ!』
浅希『璃奈……楽しみにしてるし、楽しみにしててね……!!』
侑「……」ジー
侑(コールの練習してる……) 侑(すっごい)
侑(私の中で今、浅希ちゃんの評価が急上昇してる)
侑(ファンの鏡だよ。ときめいちゃうよ)
侑「今度、璃奈ちゃんのライブで最前線の席のチケット用意して浅希ちゃん達にプレゼントしてあげよ……」
侑(楽しみにしててね……!!)ジーン
スタ、スタ バッ
「……だーれだ!」
ギュッ!!
侑「!?」 ビクッ!! 侑「え? え!?」
侑(び、びっくりしたぁ! 後ろから抱きつかれちゃった……えと、声からして)
侑「あ、愛ちゃん?」
愛「せーかい!」バッ
愛「驚いた?」
侑「う、うん。ちょっとだけ」
愛「えへへ、ごめんごめん」
侑「全然大丈夫だよ。こんにちは、愛ちゃん」ニコッ
愛「うん! ゆうゆ、ちーっす!」ニコッ 愛「ゆうゆ、今日はメガネなんだ! オシャレじゃん!」
侑「あはは、ありがとう。璃奈ちゃんから借りたんだ〜」
愛「そーなんだ! ゆうゆは良い顔してるからメガネも似合うんだね〜」
侑「て、照れるなぁ。でも、私より愛ちゃんの方がずっと可愛いよ」
愛「お上手だなぁ! ゆうゆは〜!」
侑(はぁぁぁぁ……愛ちゃん今日も可愛い! いつも元気で楽しそうだし、話してて私まで楽しくなってくるんだよなぁ〜!)
侑(皆を楽しくできる愛ちゃん! まさに楽しいの天才だよ!!)
愛「そーいえばゆうゆ、1人でいるなんて珍しいね? 何してたの?」
侑「私? うーん、学校内のおさんぽ?」
愛「あはは! なんで疑問形なのさ〜」
侑「たしかに!」
愛「ゆうゆは天然だなぁ。なにしてんねんってね! 天然なだけに!」
侑「ッッッッッ!!」
侑「──ぷっはははははは!!」
侑「や、やめてよー!」
愛「ゆうゆのダジャレへの反応、本当にいいねぇ! 愛さん嬉しくなっちゃうよ!」
侑「も、もー!」ニコニコ
侑「急にダジャレ言われると笑っちゃうよ、愛ちゃ──」ジー
愛『ゆうゆ、今日も可愛いなぁ』
侑「!?」 愛『背小さいのにスタイルいいし、身体もやわらかい。なんか温かいし抱きつきたくなっちゃうんだよね。本当に可愛い。好きだぞゆうゆ〜』
侑「……っ……!!///」
愛「え? ゆうゆ、どしたん?」
侑「な、なんでもないよ!?////」
愛「ん〜?」キョトン
愛『顔赤くしてるゆうゆ、新鮮だ! ……でも、急にどうしたんだろ?』
愛『──はっ!! まさか熱!?』
愛「ゆうゆ! 体調悪かったりしない!?」
侑「う、うん……平気だよ?」
愛「ほんと!?」
愛『大事なゆうゆに何かあったら大変だもん!』
侑「……え、えへへ……」ニヘラァ
侑(や、やばい……かすみちゃんの時の再来だ。めっちゃ照れちゃう。褒められるの、慣れてないんだってば!!)
愛「ゆ、ゆうゆ!?」
愛『急に笑ってどうしたんだろ!?』
愛『可愛いけど!』
侑「……!!」フイッ
侑(目が合わせらんないよ!!)
愛「ゆ、ゆうゆ?」 愛『な、何かあったのかな……? ゆうゆに目、逸らされちゃった……』
侑(違う、違うんだよ愛ちゃん!)
愛『そ、そうだ! ダジャレで気を引いて、何かあったのか聞いてみよう!』
侑「!?」
愛「…………」ジー
侑(めっちゃ真剣な顔しとる!)
愛『きれいなゆうゆに激励』
侑「!!」
愛『元気出さないのは厳禁』
侑「っ、ッッッ……!!」プルプル
侑(い、今すぐ笑いたい……!! 笑いたいけど!! 今笑っちゃうと確実にヤバい子になる!!)
愛『滲む虹。りなりーは無理難題がすき。歩夢と歩む』
侑「……はっ、ッッッ、ふっ……〜……!!」プルプルプルプル
侑(死ぬ!! ここにいたら私は死ぬ!! 笑いたいッ!!)
愛「ゆ、ゆうゆ!? どうし──」
侑「あ、愛ちゃん──ご、ごめん!!」 バッ
タッタッタッタ!!
愛「ゆ、ゆうゆー!?」 こういう話だと歩夢の心覗いて最終的に刺されるor監禁ENDしか見えないけど最後に璃奈ちゃんだしそこまで酷いことにはならないだろう ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
タッタッタッタ!!
侑「はぁ、はぁ、はぁ」
侑「ふー……」
侑「…………」キョロキョロ
侑(誰もいない。よし!)
侑「──!!」
侑「ぷっははははははッ!!」
侑「あっはっはっはっはっは!!」バン、バン!!
侑「ひー……!! ひっ……!!」
侑「あ、歩夢と歩むて……!!」
侑「そ、そんままじゃん! ぷは、──あっはっはっはっはっは!!」バンバンバンバン!!
侑「ふー、ふー……」プルプル
侑「はぁ、はぁ……はぁ〜……!!」
侑「……はぁ……ふぅ……」
侑「………………」
侑(し、死ぬかと思った)
侑「このメガネ、結構危険かもしれない。命の危険を感じたよ」
侑「さて、スッキリしたし、誰にも見られてなかっただろうし引き続──」
エマ「」
侑「」 エマ「侑ちゃん?」キョトン
侑「え、エマさん!?」
侑「い……いつからここに?」
エマ「えっとぉ〜」
エマ「侑ちゃんがすっごい大きな声で笑ってる時くらいに……」
侑「」
侑(ぜ、全部見られてるー!!)
侑(や、やばい……絶対に変な子って思われた……)
侑「え、エマさん! その──」
エマ『たっくさん笑ってる侑ちゃんかわいい〜』
侑(聖母か?) エマ「すっごく楽しそうに笑ってたね〜」ニコニコ
エマ「侑ちゃん、何かあったの?」
侑「そ、その……愛ちゃんのダジャレ連発が面白くて」
侑(嘘は言ってない!)
エマ「そーだったんだ! 愛ちゃんのダジャレ面白いよね〜」
侑「私からしたら反則ですよ……あれは」
エマ「わかるわかる〜」ニコッ
侑(聖母だ。エマさんは聖母だよ)
侑(はぁぁぁぁ……!! エマさん、優しすぎるよ……!! 普通、あんなに笑ってる人見たらドン引きするのに)
侑(何かあったのか聞いてくれて、同調してくれて……優しい! 癒し! 声も可愛いし、つい甘えたくなっちゃうんだよね……!!) エマ「あれ? でも愛ちゃんはどこ〜?」キョロキョロ
侑「あっ、愛ちゃんは別の所にいるよ。私がダジャレに耐え切れずに逃げてきちゃったの」
エマ「そーだったんだ」ニッコリ
侑「うん!」
エマ『あんなに侑ちゃんを笑わせる事ができるなんて、愛ちゃんはすごいなぁ』
エマ『私もダジャレ、練習した方がいいかな?』
侑「!?」
エマ「ねぇねぇ! 侑ちゃん! 私もダジャレの練習した方が──」
侑「え、エマさんはダジャレ言うようなキャラじゃないじゃん!? 別に練習しなくていいと思う!」
侑(これ以上ダジャレ連発されたら呼吸困難になっちゃうよ!)
エマ「え?」
侑「だ、だから──」
エマ『拒否されちゃった』
侑「!?」
エマ「そうだよね、確かにダジャレは愛ちゃんの専門分野だもんね〜」ニコニコ
エマ『そっか、そうだよね』
エマ『私のキャラじゃないもんね』
侑「え、エマさん?」 エマ『少しでも笑わせようと思って、変な事言っちゃった。反省反省』
エマ『同好会の皆は、留学生である私を受け入れてくれて、優しくしてくれる』
エマ『大好き。この子達には少しでも笑顔でいてもらいたい』
エマ『嫌われたくない』
侑「……」ポカーン
エマ『同好会は、侑ちゃんがいたからまた皆で集まれたんだもん』
エマ『私は何も出来なかった。3年生なのに。皆よりもお姉さんなのに……』
エマ『そんな私なんかを、侑ちゃんは慕ってくれる』
エマ『侑ちゃんには、本当に感謝してる。だからこそ、嫌われたくない』
エマ『もっと上手くやらないと。ちゃんと、しっかりと……やらないと』
エマ「あっ! そう言えば侑ちゃん今日はメガ──」
侑「……」 スッ
エマ「──へ? メガネもう外しちゃうの?」
侑「エマさん」
エマ「?」 侑「……──」スゥゥゥゥ
侑「私は!!」
侑「エマさんの事!!」
侑「──大好きだよぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおおおおおッ!!!!」
エマ「!?」ビクッ!!
エマ「ゆ、侑ちゃん!?////」 侑「はぁ、はぁ、はぁ……!!」
エマ「侑ちゃん、急にど──」
侑「エマさん!」
エマ「は、はい!」ビクッ!!
侑「私はエマさんのこと、絶対に嫌いになったりしない!!」
エマ「!?」
侑「エマさんは、本当優しくて、みんなの事……すごくよく考えてくれてる」
侑「自分の事よりも! 周りの子達の事ばっかり考えてるのも知ってる!」
侑「優しすぎるくらいだよ」
エマ「……」
侑「エマさんを……嫌うわけないじゃん! エマさんを嫌う子なんていないよ! そんな子いたら、私が怒ってあげるから……! 安心してよ。私も、皆も! エマさんの事大好きだよ!」
エマ「ゆ、侑ちゃん……」
侑「だから……だから……」
侑「そんな……」
侑「“私なんて”……だなんて……」
侑「思わないでよ……っ……!!」
エマ「…………」 >>149 誤字修正
侑「はぁ、はぁ、はぁ……!!」
エマ「侑ちゃん、急にど──」
侑「エマさん!」
エマ「は、はい!」ビクッ!!
侑「私はエマさんのこと、絶対に嫌いになったりしない!!」
エマ「!?」
侑「エマさんは、本当優しくて、みんなの事……すごくよく考えてくれてる」
侑「自分の事よりも! 周りの子達の事ばっかり考えてるのも知ってる!」
侑「優しすぎるくらいだよ」
エマ「……」
侑「エマさんを……嫌うわけないじゃん! エマさんを嫌う子なんていないよ! そんな子いたら、私が怒ってあげるから……! 安心してよ。私も、皆も! エマさんの事大好きだよ!」
エマ「ゆ、侑ちゃん……」
侑「だから……だから……」
侑「そんな……」
侑「“私なんか”……だなんて……」
侑「思わないでよ……っ……!!」
エマ「…………」 侑「だから……だから!」
エマ「侑ちゃん」
侑「!!」
エマ「ありがとうね」
侑「……っ」
エマ「……ふふっ、いつもすごい周りを見てる子だけど──今日の侑ちゃんは、私の心の中まで見えてるみたいだね〜」ニコニコ
侑「え!? ち、違──あぁ、その……違くはないんだけど……そ、その!!」
エマ「冗談だよ〜」
侑「え……えと……」
エマ「侑ちゃん」
侑「……」
エマ「ありがとう」ニッコリ
侑「……うん」コクリ 侑「あっ! でもその……実はこのメガネ!!」
エマ「侑ちゃん、大丈夫だよ」
侑「え?」
エマ「言わなくても、大丈夫。なんとなく分かってるから」
侑「……」
エマ「私、実はちょっぴり怖がりだったりするんだ〜」
エマ「それで心の中では、ネガティブに考えちゃう事もあるの。──あっ! 皆には内緒にしてね?」
侑「エマさん……」
エマ「でも! 今日侑ちゃんが言ってくれた言葉、本当に嬉しかった」
エマ「……そうだよね」
エマ「私、スクールアイドルだもん。ネガティブに考えるんじゃなくて、ポジティブに考えないと……もっと輝けないよね!」
エマ「私なんかだなんて、もう思わないようにする」
エマ「私は、癒し系スクールアイドルだもん。ポジティブに考えないとだよねぇ!」
侑「!! ──エマさん!!」パァァァァ
エマ「えへへ」
エマ「侑ちゃん、ありがとうね」
エマ「これからも私の事、大好きでいてね。応援してねっ!」ニコッ
侑「うん!!」 ギュッ!! エマ「ふふっ。ぎゅ〜」
侑「あはは、癒される〜」ニコニコ
エマ「良かった♪」
エマ「──あっ! 侑ちゃん」
侑「ん?」
エマ「璃奈ちゃんに開発はほどほどにねって言っておいてね?」
侑「あ、あはは……はい」
侑(さすがエマさん。鋭い……) つづく
この前は寝落ちしました
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