【スポ根SS】侑「公式ドッジボール?F」〜開幕! 都大会(春)〜
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注意
・虹メンバーだけアニメ時空
・μ'sやAqours、その他グループも登場
・中学生時代などのオリジナル設定あり ※※※
ポジション(簡易版。詳細は第1話を参照)
内野アタッカー
内野からアタックを撃つ。基本は右・左・センターの3人。
元外野
試合開始時の外野。最もボールに触れる機会が多いため、チームの司令塔的存在。
カット
公式ドッジボールでは守備時、基本的に一列に並び、常にボールと一定の距離を保つ。カットはこの時、ラインから離れて自由に動き回り、相手のパス回しを妨害する。
必然的に狙われる確率も上がるため、最も運動神経と動体視力が求められる。 ジャンパー
試合開始時のボールの支配権は、ジャンプボールによって決定される。ジャンパーはその名の通り、ジャンプボールを行うポジション。
レシーバー
守備時、外野とカット以外は全員がレシーバーとなる。パスカウントをコールしてアタッカーに伝えたり、パスの取りこぼしを防ぐなど、攻撃にも参加する。
大砲
ボール支配権移行後の一発アタック専門のポジション。球は速いが、コントロールに難がある選手が起用される。 ※※※
ルール(簡易版)
オーバーライン
線踏んじゃだめよ。
ホールディング
相手コートに転がってるボール取っちゃだめよ。(空中はセーフ)
アウトプレー
内外野の移動はコートの外を通ろうね。移動中はボールに触っちゃだめよ。
ダブルタッチ
当たった後、外野に出るまでボールに触っちゃだめよ。 ダブルパス
内野同士、外野同士でパスしちゃだめよ。
フライングスロー
試合が一回止まった後はボールを頭の上に上げて、審判が笛吹くの待とうね。
ファイブパス
パスは4回までね。
キープフォーファイブ
5秒以上ボール持っちゃだめよ。 ヘッドアタック
頭部はセーフ。当てられた方のボールになるよ。
イリーガルスロー
バレーみたいに弾いたり、サッカーみたいに蹴ってパスやアタックしちゃだめよ。
イリーガルキャッチ
アタックを意図的に一度弾いて捕っちゃだめよ。
ワンタッチ・ノータッチ
外野はパスを逸した時、手の平で触れようね。触れられなかった時や手の平以外に当たって出たら相手ボールよ。 ジャンパーアタック・ジャンパーキャッチ
ジャンパーは1球目プレーに参加できないよ。
ボールデッド
コート外にボールが出たら、最後に触れたチームじゃないほうに支配権が移るよ。
タッチザボディ
相手選手に触っちゃだめよ。 〜開幕! 都大会(春)編〜
『
虹ヶ咲学園避球同好会
1 優木せつ菜 中@ 78` Jアタック84`
2 上原歩夢 外 72`
3 朝香果林 右 78`
4 エマ・ヴェルデ 砲 86`
5 中須かすみ 左 75`
6 近江彼方 受 76`
7 桜坂しずく 受 80`
8 宮下愛 中A・跳・切 82`
9 天王寺璃奈 受 64`
』 果林「結局ほとんど変わってないわね」
侑「まあね。でも、都大会と全国大会はどっちも連戦続き。疲労防止のために、試合ごとにオーダーは変えていくよ」
侑「例えばかすみちゃんを元外野にするとか、しずくちゃんをアタッカーにするとかね」
せつ菜「それにしても、皆さんかなり球速が上がりましたよね!」 侑「そうだね。これなら全国のチームにも引けを取らないと思う!」
かすみ「全国の前に、まずは都大会ですよぉ」
しずく「そうですよ。なんたって今年の東京には、夏の王者があるんですから」
エマ「A-RISERSも復活したしね〜」 彼方「それに……」
歩夢「どうしたんですか? 彼方さん」
彼方「……ああいや、これは確かな情報じゃないから〜」アセアセ
歩夢「?」
彼方「彼方ちゃんたちなら大丈夫だよ〜! 絶対優勝しようね」
「「「おー!!!」」」 ※※※
都大会当日
侑「予選リーグは3戦全勝で1位通過。良いスタートだねっ!」
果林「優勝を目指しているんだもの、当たり前よ」フッ
璃奈「予選は当たりが良かった。他のリーグは……」サッ
愛「どれどれー?」
Cリーグ
千歳橋ウェイターズ ×△×
A-RISERS ○○△
Y.Gタイタンズ △××
アメジスト ○△○ しずく「強豪校が3つも! でも……」
歩夢「アメジストだけ聞いたことないよね?」
かすみ「あのA-RISERSと引き分けだなんて、どんなチームなんですかぁ!?」プルプル
彼方「……やっぱり」
せつ菜「彼方さん、何か知っているんですね?」 彼方「結構前の話なんだけどね。私たち、最近音ノ木坂や東雲、藤黄みたいな強豪と試合してないって話してたじゃない?」
せつ菜「はい……」
彼方「彼方ちゃんもね、侑ちゃんたちが言うとおり、どこのチームも思惑があって敢えて戦わないんだと思ってたんだ。でも」
侑「……?」
彼方「遥ちゃんたちは……東雲は、違った」
果林「どういうことよ?」 彼方「東雲って8人丁度だったよね。公式戦に出場できるギリギリの人数」
彼方「……怪我人が出たんだ。全治するのに3ヶ月はかかるような大怪我した子が」
せつ菜「そんな!」
侑「東雲は、人数が足りなくて大会に出てこなかったってこと……?」
しずく「大江戸杯と違って、普通は人数が揃わなくてはエントリーできない大会がほとんどですからね……」 彼方「それで遥ちゃん落ち込んじゃってて……そんな時ね、あの子……藤黄の、ええっと〜……綾小路姫乃ちゃん? がね」
しずく「ま、まさか……!」
璃奈「……アメジスト」
愛「漢字で書いたら、たしか……」
愛「――藤雲石、だっけ?」
「「「!!!」」」
彼方「A-RISERSと引き分けたのも頷けるよ〜、だってアメジストは……」
エマ「藤黄ヴィクトリーと東雲フェニックスの」
果林「合同チーム……!?」 アメジストって漢字でそう書くのか。おしゃれなネーミング ※※※
遥「予選リーグ1位通過、おめでとうございます」
姫乃「……そんな他人事のように言わなくても良いじゃないですか」
遥「A-RISERSと勝ち点が並んで、内野人数差で1位通過……藤黄の守備力のお陰です」
姫乃「遥さんたちがアタックを決めないと、そもそも勝ち点すら得られなかったんです。チームってそういうものでしょう?」
遥「はい……」
姫乃「……」 姫乃「……やはり、本当は東雲単独で出たかったんですよね?」
遥「!」
遥「……それはそうですけど……」
遥「も、もちろん、大会に参加できるようになったのは藤黄の皆さんのおかげです! とっても感謝してるんですよ?」
姫乃「こちらもカラーコート以外の結果は許されませんから、合同チームの案に乗っていただいて感謝しております」 姫乃「何しろ前回優勝チームなんです。なにがなんでもあそこに戻る義務が、私たちにはあります」
遥「……」
姫乃「あ、もうすぐ決勝トーナメントが始まりますね。抽選結果を見に行きましょうか?」
遥「……はい」 ※※※
『
決勝トーナメント抽選結果
アメジスト
青藍闘球物語
レッドスワローズ葛西
略
紫苑DBC
神楽坂パピヨンズ
虹ヶ咲Passions
略
音ノ木坂ミューズ
MOMIJI-CLUB
東池袋ソルジャーズ
略
ちょろんG
ワンチーム御徒
A-RISERS
』 穂乃果「A-RISERS……!」キラキラ
海未「たしか、穂乃果がドッジボールを始めるきっかけになったチームでしたよね」
ことり「準決勝までいけば戦えるんだね!」
穂乃果「うん! ワクワクしちゃう!」 〜
遥「勝ち上がれば、また準決勝でお姉ちゃんたちと……」
――――
――
彼方「次は、決勝戦で戦いたいね」
遥「うんっ……うん!」メソメソ
彼方「……帰ろっか」
遥「……うん」
――
―――― 遥「……」
遥(次は決勝でって、約束したのに)
遥(今年の東京は2位までが全国大会にいける。準決勝で当たるということは、私かお姉ちゃん、どちらかは全国大会にいけないってこと……)
姫乃(私か果林さん、どちらかは全国大会にいけないわけですね……) おつです。組み合わせだから仕方ないけど、運がないね ※※※
決勝トーナメント2回戦
【アメジスト 7:1 青藍闘球物語】
【虹ヶ咲Passions 6:2 紫苑DBC】
【音ノ木坂ミューズ 7:3 東池袋ソルジャーズ】
【A-RISERS 8:0 ちょろんG】
エマ「やった〜!」
せつ菜「快勝でしたね!」
かすみ「ひとまずベスト8進出ですぅ!」
侑「次の試合すぐ始まるから、メイン会場に移動しよう!」 仁美「ひぐ……っ、うっうぅ……」ポロポロ
さゆり「仁美、泣くのは止めるであります。後輩たちの前で……」
仁美「だって……急に3年間のことを思い出してしまって……!」ゴシゴシ
仁美「ずっと嫌がってるフリをしてたけど……。この可愛らしいユニフォーム、大好きだった……!」
咲良「仁美先輩……」
侑「……」 歩夢「あの人たち、さっき対戦した紫苑DBCの選手だよね……?」
かすみ「そっか……」
しずく「かすみさん?」
かすみ「ここからは、全部の試合が3年生にとって引退試合になるかもしれないんだよね……」
「「「……」」」
彼方「……そうだね」 果林「敢えて言わないようにしてたんだけど」
エマ「負けたらおしまいか〜」
愛「ねね、円陣組もうよ!」
璃奈「良いと思う」
せつ菜「こんなところでは、絶対に引退させませんからね!」
歩夢「うんっ! 果林さん、掛け声お願いします!」
果林「え、ええ……」 果林「……他のチームには他のチームの物語があって、この会場にいる全選手が主人公だったわけね」
果林「きっとさっきみたいな涙が、ここで何百何千と流れてきたんでしょう?」
果林「……でも、それよりも圧倒的に少ないだろうけれど、いくつもの喜びが、感動が、コートには満ちていると思うの」
果林「私は、最後に笑っていたい」
果林「――絶対に勝つわよ!」
「「「おー!!!」」」 ※※※
決勝トーナメント準々決勝
【アメジスト 7:4 ヒューチャーガジェットラボ】
【虹ヶ咲Passions 5:3 友枝キャプチャーズ】
【音ノ木坂ミューズ 6:4 豊ヶ崎ヒロインズ】
【A-RISERS 6:2 さよなら小石川】
準決勝
【アメジスト VS 虹ヶ咲Passions】
【音ノ木坂ミューズ VS A-RISERS】 遥「全国大会、どっちかしかいけなくなっちゃったね……」
彼方「うん」
遥「私ね、最初はお姉ちゃんに譲ろうかななんて考えちゃったの。お姉ちゃんは3年生で、今回が最後なんだし」
彼方「遥ちゃん……?」 遥「大丈夫、もうそんなこと考えてないから。だって、うちにだって3年生の先輩たちはいるんだもん」
遥「私たちが勝つよ……お姉ちゃんっ」ニコッ
彼方「……!」
彼方「んふふ、彼方ちゃんたちだって負けないよ〜」
彼方(……良かった)ホッ ドッジボールはプレーできる環境が多くなさそうだから、卒業がそのまま競技引退になる子も多そう 〜
果林「また会えたわね? 姫乃」
姫乃「ひゃっ?!/// ひゃい!」
果林「大丈夫? 顔赤いわよ? 熱でもあるんじゃ……」
オデコピトッ
姫乃「!」
姫乃「……きゅう」
果林「あら大変、どんどん熱くなっていくわ」アセアセ 姫乃「だだだ大丈夫ですぅ! これは勝負の前で気持ちが昂ぶっているというか、燃え上がってるー! って感じなだけでして!」
果林「そうなの? ならいいんだけど……」
果林「前に姫乃も同じことを言っていたけど、私たちも全力のあなたたちにリベンジしたいの。頼むわね?」
姫乃「……はい!」 おつでした。アメジストはチームがかなり変わってそうだから戦い方がどうなるのか楽しみ ※※※
準決勝
【オーダー】
虹ヶ咲Passions
1 優木せつ菜 カット
2 上原歩夢 レシーバー
3 朝香果林 左アタッカー
4 エマ・ヴェルデ 大砲
5 中須かすみ 元外野
6 近江彼方 右アタッカー
8 宮下愛 センターアタッカー・カット・ジャンパー
9 天王寺璃奈 レシーバー
ベンチ 桜坂しずく 侑「ここからは最大6セットの連戦! まずはこれでいくよ!」
果林「エース温存なんてしてる余裕あるのかしら?」
エマ「全国大会出場がかかった準決勝なんだし、ここで全力を出した方が良いんじゃ……」
侑「私たちが目指してるのは、ただ全国大会に出場することじゃないからね」
かすみ「?」 侑「優勝して、『東京都代表』としてカラーコートに行くんでしょ?」
彼方「そうだね〜」
璃奈「燃えてきた」
愛「もちろん優勝するよ! 侑勝ってね!」
侑「ぷふっ」
歩夢「もうっ」
侑「もちろんしずくちゃんの出番もあるから、しっかり準備しててね!」
しずく「はい!」グッ
せつ菜「さあ、行きましょう!」 ※※※
試合開始
アメジスト
1 クリスティーナ センターアタッカー
2 支倉かさね 右アタッカー・カット@
3 吉川瑞希 左アタッカー・ジャンパー
4 門田剣 カットA
5 桐原優香 レシーバー
6 綾小路姫乃 レシーバー
7 白瀬小雪 カットB
8 近江遥 元外野 侑「アメジストのポジションは……」
しずく「遥さんが元外野、クリスティーナさん、かさねさん、瑞希さんが内野アタッカー。これは夏と同じですね」
侑「うん。ただ……」
姫乃「ジャンプボールは恐らく取られます! 皆さんあらかじめ守備位置についておいてください!」 侑「残り4人は綾小路さんたち藤黄のレシーバー陣。都内最速の攻撃と最硬の守備が一つになってる。こんなの反則だよ……!」
しずく「もう一つ違うのは、姫乃さんの守備位置が端から真ん中に変わったこと。より効率良く指示を出すためですかね?」
侑「しずくちゃんの声真似対策も兼ねてるだろうね」
愛「ほいっ」ピョンッ
エマ「やった〜!」パシッ しずく「先攻、取りましたね!」
侑「うん。流石愛ちゃん、ジャンプボールの通算勝率9割超えてるよ……」
侑「ちょっともったいない気がするけど、ここは先手必勝!」スッ
エマ「よ〜し」ブォンッ
ギュルルルルッ 姫乃「はいっ」サッ
ダンッ!!
剣「よっと」パチッ
剣「……あ!」ダッ
主審「ボールデッド! 虹ヶ咲内野ボール!」 しずく「弾きました!」
侑「ワンバウンドしてもあの威力……! エマさんまた一段とパワーが増したね!」
侑「……でも、藤黄のわざと間を空けて、確実に捕れるボール以外は後ろのカットに処理させるフォーメーションは健在。となると次は……」
果林「それっ」ブンッ
かすみ「」パシッ
かすみ(……愛先輩、早速アレいきましょう)スッ
愛「……」コクッ 遥(愛さんの武器は高い身体能力とリズム感から繰り出すランニングアタック……でもどうして……?)
かすみ「愛先輩!」ブンッ
遥(どうしてジャンプボールを飛んだまま、センターライン際から動かないの?)
愛「私だって……」
ピョンッ
愛「――飛べる!」パシッ
ギュンッ
バチッ
主審「3番アウト!」ピッ 外野
○虹ヶ咲
かすみ
○アメジスト
遥・瑞希
エマ「決まったよ〜!」
せつ菜「ナイスアタックですっ!」
愛「さいっこー!!!」
遥(その場でジャンピングアタック!? 敢えて自分の強みを消した技……!)
侑「……いいね!」
かすみ「やりました!」グッ ――――
――
バタッ
愛「あいてっ!」
かすみ「何やってんですかぁ」タッタッタッ
かすみ「ほら、大丈夫ですか?」オテテサシノベ
愛「サンキューかすみんっ」ニギッ
かすみ「だからかすかすじゃなくて……はぁ?」 愛「あはは、今のはちゃんとかすみんって呼んだよ!」
かすみ「かすみんをハメましたね?」
愛「自分で勝手に勘違いしたんでしょー」アハハー
かすみ「ぐぬぬぬぬ……」
愛「一旦休憩する? 何回もパス出して疲れたでしょ?」
かすみ「私は大丈夫ですけどぉ……」 かすみ「愛先輩こそ、何十回も走って跳んで平気なんですか?」
愛「へーきへーき! それに、せっつーは何百回、いや、何千回も跳んできたはずだから!」
かすみ「そんなにジャンピングアタックを覚えたいんですね」
愛「うん! だってジャンピングアタックを決めた時のせっつーの顔、とってもキラキラしてるんだもん!」
かすみ「ジャンピングぺかぺかせつ菜ちゃんってやつですね」 愛「それそれ! この間ゆうゆが呟いたんだよね、とっても語感が良くってさー!」
かすみ「そうですよねぇ」イヒヒ
かすみ「ああそれより、ジャンピングアタックですよっ」
愛「そうだった」
かすみ「まずは、その場で跳んで捕って投げるところからやってみるのはどうでしょう?」
愛「わかった!」
――
―――― かすみ(まさかあれがそのまま必殺技になるとは思わなかったですけど)エヘヘ
しずく「ジャンピングアタックの身体を大きく見せられるというメリットを残したまま、難易度を下げたわけですね」
侑「体重の乗り方が軽いから球威も落ちるけど、捕球から投球に移るのが格段に速い! かすみちゃんに任せて良かった!」
しずく「かすみさんはホントによくみんなの魅力を引き出してくれますよね」
侑「うんうんっ!」 相手が反応する前に狙える感じか。ジャンプのアイシールド21のキッドみたいな 遥(前の虹ヶ咲とは違うってことか……。でも、それなら私たちだって!)
遥「瑞希さん!」
瑞希「うん!」ダッ
パシッ ブンッ
パシッ ブンッ
しずく「速い!」
侑「当てれば当てるほど攻撃力が上がる……。東雲の武器もちゃんと残ってるね」
しずく「そうですね……」
しずく(……でも) バンッ
主審「1番アウト!」ピッ
せつ菜「くっ……!」
外野
○虹ヶ咲
かすみ・せつ菜
○アメジスト
遥・瑞希
【残り時間:2分10秒】 侑「あちゃー……」
しずく「そういえば、せつ菜さんがカットだなんて珍しいですよね?」
侑「うん。もし歩夢が当たった時のために、生存率を上げようと思ってついてもらってたんだけど……」
しずく「生き残ることに専念すれば、カットは中々当たりませんからね」
侑「うん。残念ながら当たっちゃったけどね」 遥(カットつぶしはうちの十八番ですからね。けど……)
瑞希「ふんっ!」ブンッ
愛「よっ」ヒョイッ
クリスティーナ「ちょこまかと!」ブンッ
愛「それっ」ピョンッ
遥(なんて動体視力! 同点のこの場面でわざわざ挟まれに来て、全てのアタックを避けきってる……!) 剣「……!」ブンッ
剣「あっ」
瑞希「うわ!?」ウシロソラシー
主審「ボールデッド! 虹ヶ咲内野ボール!」
愛「ラッキー!」
侑「よしっ!」
侑「避け続けて相手のミスを誘発! すごいよ愛ちゃん!」 しずく(たしかに愛さんのファインプレー。だけど、きちんと連携がとれていれば起こらないミス……)チラッ
剣「はぁ……はぁ……」
しずく(アタッカーがアウトになった時、ほとんどの場合はレシーバーから代わりのアタッカーが前に出てくる)
しずく(瑞希さんの代わりに出てきた藤黄の剣さん、東雲の高速パス回しに追いつけてない……?) かすみ(パスカウント3……。ここは落ち着いてゼロコース※を……)ブンッ
※相手内野ラインの両端。アタックの定義上、間だけでなくここを抜いてもパスカウントをリセット出来る。パスカウントは主審が数えるので、副審側のゼロコースを抜くとリセットしやすい。
ダンッ
彼方「よーし、パスカウント0だね〜」パシッ
エマ「彼方ちゃん! 4だよ!」
彼方「へ?」チラッ
主審「……」
彼方「な!?」 しずく「厳しいですね、あの主審」
侑「パスカウントは完全に主審のさじ加減だから。展開が停滞するのを嫌う主審は、結構ああいうことするね」
しずく「この試合はそれも考慮して攻撃をしなくちゃいけないですね……」
侑「もちろんそれはお互い様。審判の正確・動きも戦術の一要素だって気付けたのは、この間のかすみちゃんたちの作戦のおかげだね」
彼方「お、おりゃー!」ブンッ
姫乃「」パシッ
侑「カウント4、ラインギリギリまで下がられてるから流石に決まらないよね……」 レフェリーの匙加減が大きくなる競技はそれを考えてプレーしないとな。未来はAIになってそんなこともなくなるかもだけど 数日空けてしまってすみません。最近現役復帰してモチベは上がっているので、明日こそ更新します。 コーチに復帰じゃなくて選手として復帰ということかな。怪我に気を付けてがんばってください >>84
選手の方です。
固定回線の調子が悪いので、今日はやわ銀で更新します。 〜
外野
○虹ヶ咲
かすみ・せつ菜・果林・エマ
○アメジスト
遥・瑞希・小雪
【残り時間:0分40秒】 侑「あの後お互い1人ずつ当てて4:5の劣勢……。中々攻撃が通らないね」
しずく「はい。守備はかなり頑張ってると思うんですが……」
しずく「最速の攻撃と最硬の守備……」
しずく「……もしかして、それが弱点なのかも」ボソッ
侑「え?」 彼方「アタックを撃てる子が、愛ちゃん以外全部外野に出ちゃったね〜」
璃奈「相手のラインもかなり前に出てきてる。内野からプレッシャーをかけないと、外野からアタックを決めるのは難しい」
歩夢「愛ちゃん!」
愛「任せて!」 かすみ「愛せんぱーい!」ブンッ
ピョンッ
愛「――よしっ!」パシッ
ギュンッ
優香「」サッ
姫乃(不意をつかれると確かに驚異的なアタックですが、来るとわかっていれば何ということはありません。レシーバーが避けてカットが捕る。いつものうちのパターンで容易に攻略でき)
かさね「あっ!」バチッ
姫乃「!?」 主審「2番アウト! ボールデッド、虹ヶ咲内野ボール!」ピッ
外野
○虹ヶ咲
かすみ・せつ菜・果林・エマ
○アメジスト
遥・瑞希・小雪・かさね
【残り時間:0分15秒】 侑「同点!」
しずく(……やっぱり)
歩夢「愛ちゃん、私から始めさせてくれないかな?」
愛「え? う、うん……?」スッ
歩夢「へへっ。ありがと」ニコッ
璃奈「歩夢さん?」 歩夢「失敗しても愛ちゃんがいる。私たちならVポイント取れるよっ」
彼方「何か秘策があるようですな?」
歩夢「秘策ってほどじゃないけど……」アハハ
歩夢(……せつ菜ちゃん)チラッ
せつ菜「……」コクッ しずく「歩夢さんがボールスタートなんて珍しいですね?」
侑「そうだね。残り時間的にこれがラストアタック。カウンターも怖いから、本当にギリギリで撃たなきゃ」
侑(それよりも……せつ菜ちゃん、どうしてあんなに外野の隅っこの方にいるんだろ? ほとんどラインギリギリの角なんて……)
侑(……! まさか!)
ピッ ラストアタックを志願していくとはこのコンビも成長してるな 歩夢(愛ちゃん、飛べるようになったんだね)ギュッ
歩夢(でもね。私のエースは――)
歩夢「それっ!」ブンッ
ギュルンッ
歩夢(――せつ菜ちゃんだけだよっ!)
せつ菜「うおおおぉぉぉおおお!!!」ダッ
ピョンッ パシッ 侑「外野コートの端から真横に走って……」
しずく「パスを垂直に捕球!? でたらめすぎます!」
ブゥンッ
遥「……うそ」
姫乃(外野がジャンピングアタック!?)バッ
ギュルルルルッ
――ドガッ 主審「……」
主審「1番アウト! ゲームセット! セットカウント1-0!」
ザワザワ……
……ワアァァァアアア!!!
1セット目
【虹ヶ咲Passions 5:3 アメジスト】 ※※※
ベンチバック(ハーフタイムのようなもの)中
せつ菜「やりました!!!!!!」
歩夢「おかえりっ」
せつ菜「まさか一発で成功するとは!!!」
愛「な、なんなのあれ……」 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています