果林「いいかしら、璃奈ちゃん。本当に大人というものは何事にも本気なの」

果林「建前をぶら下げて真剣勝負から逃げるなんて、大人のフリをした子供のすることよ?」

璃奈「さすが果林さん。いいこと言う」

果林「でしょう?」

璃奈「じゃあもう1回、本気でやろう。ジャンケン」

果林「えっ」

璃奈「だってこれで1対1。もう1回やらないと勝敗がつかないから」

果林「……あぁ」

果林「いえ、1回目はあれよね。違うわよね」

果林「本気じゃなかったもの。最初はグーの取り決めもなかったし」

果林「これはもう、1回目はノーカンでしょ。ノーカン」