穂乃果「伝説のパン」
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穂乃果「5…4…3…2…1…」
キーンコーンカーンコーン
穂乃果「よしっ!いくよことりちゃん!」
ことり「ま、まって穂乃果ちゃん」 海未「と言う経緯が…」
にこ「なるほど…なかなかいじらしいじゃない」
花陽「そうだね…」
真姫「べ、別に…そんなんじゃ…」
海未「と言う事なので。って…あれ?穂乃果は?」
花陽「行っちゃったよ…話してる間に…」
海未「なっ…」
ことり「ほ、穂乃果ちゃん…話は最後まで聞こうよぉ」
穂乃果「まじめに聞いてたら昼休み終わっちゃうって」
海未「待ちなさい、穂乃果〜」
穂乃果「ほら!来た〜。凛ちゃんと言い…待てと言われて待つ訳ないでしょ。この先に伝説のパンがあるんだからさ」 スッ
絵里「止まりなさい、穂乃果」
穂乃果「げっ…絵里ちゃん」
海未「絵里まで来ましたか」
穂乃果「よく分かったね。この場所が…」
絵里「ことり…ポケットの中確認してみなさい」
ことり「え?あっ!?スマホ?私のじゃない…」
絵里「私の携帯よ。さっき忍ばせといたのよ」
穂乃果「いつの間に…」
ことり「まさか…この携帯で?」
ことり「気がつかなかった。全然接触してないのに…」
絵里「そっ。使うつもりはなかったけど一応準備しておいたのよ。追跡出来る様にね。これ、凛のスマホね!お陰で自分で探す手間が省けたわ。この先にいるんでしょ?」
穂乃果「それは…」 絵里「別に隠さなくたって良いわよ。表情見れば分かるんだから。さてと…それじゃあ…」
海未「絵里、私達もいるのですよ?そう簡単に行くと思いますか?」
真姫「そうよ。いくら絵里でも一人で勝てると思ってるの?」
穂乃果「そうだ!そうだーーー!」
絵里「まあ…簡単には行かないのは分かってるわよ」
希「えりちーーーー」
絵里「希!無事だったのね」
希「当たり前やん」
絵里「ふふっ、これで私も一人じゃなくなったわ」
真姫「それはどうかしら?」
絵里「え?」 希「ワシワシMAXや〜」
穂乃果「うわっ…出た…」
絵里「え?ちょ…希?」
希「ワシワシ〜ワシワシ〜」
絵里「ちょ…ちょっとぉぉぉ。いやぁぁぁぁぁ」
希「ごめんな、えりち。ごめんなぁ」
絵里「はあ…はあ…はあ…希…どうして…」
希「全部海未ちゃんと真姫ちゃんがいけないんよ。ワシワシ〜」
ヒラ〜
ことり「あれ?希ちゃんのポケットから何か落ちたよ?」 穂乃果「何?紙きれ?」
希「あら?」
絵里「はあ…はあ…何?焼肉…半額券?まさか…これで買収されたの?」
希「ごめんな、えりち。真姫ちゃんの力の前には流石のウチも逆らえなかったんよ」
絵里「そんな…私って半額券以下なの?…せめて無料券に負けたかった…半額券って…」ガクッ
希「ごめんなぁ、えりち。一緒に食べに行こうなぁ」
穂乃果「絵里ちゃんが脱落した…と言うことは…」
海未「残るはあなた達だけですよ。穂乃果!!!」
穂乃果「くっ、台詞を取られた……さらば」
真姫「行かせる訳ないでしょう。希!」
希「ガッテン」
ガシッ
希「なっ、なんや!?」
絵里「い、行かせる訳…ないでしょう。よくも…」
海未「絵里…まだ動きますか…」
真姫「しぶといわね」 絵里「こうなったら…こうなったらぁぁぁ」
真姫「こうなったらなんなのよ?」
絵里「根性で手に入れる!!!もうくだらない策なんかに頼らない!!!私一人でも手に入れてみせる!!!!どんは困難も…超えてみせるぅ」
真姫「こ、根性論って訳?そんなものが通用する訳…」
海未「そうです。ここは通しません」ガシッ
絵里「うぉぉぉぉぉ」
海未「なっ、何ですって…」
真姫「海未が押し負けるなんて…」
穂乃果「あのクールな絵里ちゃんが…火事場の馬鹿力を発揮してる…。全てをかなぐり捨てて…」
ことり「カッコいい…」
絵里「なりふり構ってられないのよ。私は…私はぁぁぁぁ」
海未「そ、そんな…絵里にこんな力が残っているなんて…」 真姫「負けないで、海未!」
海未「はあ…はあ…無駄ですよ。もうボロボロじゃないですか」
絵里「無駄じゃない。無理じゃない。私は…私は負けない」
海未「私だって。真姫の為にも負ける訳には…」
穂乃果「力が拮抗してる。あの海未ちゃんに絵里ちゃんが力で拮抗してるよ。信念の為にもどちらも負ける訳には行かないんだね」
ことり「これ…パンを買いに行くって話だよね?」
穂乃果「うん。二人の戦いから目を離せないけど…今がチャンスだね!」
ことり「え?行くの?いいの?こんなに熱い展開なのに卑怯じゃないかな?」
穂乃果「時には汚い事もしなきゃいけないんだよ。悲しいけど…。さあ、行くよ」
ことり「そう言うものかな?」 海未「だから…はあ…はあ…行かせる訳ないと…何度も…何度も言ってるでしょ」
穂乃果「げっ、絵里ちゃんを倒したの?」
絵里「まだ…まだ…負けて…ない」
海未「くっ、しぶとい…」
絵里「穂乃果…海未…悪いけど…パンを手に入れるのは…この私よ」
海未「絵里…既に満身創痍のはず。どこからそんな力が…」
ことり「みんな…」
穂乃果「くっ、離してよ。離せぇぇぇ」
絵里「絶対に…離さない。あなたも海未も真姫も行かせない」
ことり「みんな…」
にこ「はあ…はあ…追いついたわよ。私は脱落なんかしてないから」
凛「穂乃果ちゃん!絵里ちゃん!よくもぉ。凛のケータイ返すにゃ〜」
花陽「うぅ…お腹空いたよぉ〜」
海未「くっ、にこ達まで…」
にこ「パンを手に入れるのは私よ」
凛「達にゃ…」 ことり「みんな、もうやめよう!」
絵里「ことり…」
穂乃果「ことりちゃん?」
海未「ことりが…大声を…」
真姫「初めて見たかも…」
ことり「たったパン一つでどうして争わなきゃいけないの!!!」
穂乃果「いや…それは…何て言うか…」
ことり「言い訳なんていいよ。こんなの間違ってるよ」
にこ「いや…大袈裟じゃない?別に険悪になってるって訳でも」
希「そ、そうやん?こんなの半分遊びで…青春の思い出的な?」
にこ「そうよ。ねえ?」
ことり「それでも…それでもぉ」
購買部のおばさん(以下おばさん)「お嬢ちゃん」
ことり「え?」
穂乃果「購買のおばちゃん…」
にこ「どうしてことりに…」
絵里「そんな…まさか…」
おばさん「今日のパン。残り一つだけど…買うかい?」
ことり「あの…」
穂乃果「ことりちゃん!」
ことり「あの…下さい。いくらですか?」
おばさん「350円になります」
ことり「はい。これで…」
おばさん「いつもありがとうね」 穂乃果「あの…ことりちゃん…そのパン…」
ことり「このパンは…私は食べない…」
穂乃果「え?どうして?」
ことり「穂乃果ちゃんが食べれないのに私が食べる訳にはいかないし」
穂乃果「あっ、私が食べれない事は決定なんだ…」
にこ「そりゃあそうでしょ」
真姫「でも…それじゃあ…そのパンはどうするの?」
ことり「このパンは今一番必要としてる人の手に渡るのが一番いいよ」
穂乃果「穂乃果結構必要だよ!」
にこ「私も!」
凛「凛も!」
ことり「はい、花陽ちゃん」
花陽「え?私?」
ことり「これだけじゃ足りないかもしれないけど。さっきからお腹空いてそうだったもんね」
花陽「で、でも…みんなだってお昼ご飯を食べてないし…。私だけ貰う訳には…」
絵里「あ〜あ〜残念ね。でも、確かにことりの言う通りかも。花陽が食べるのが一番かもね。実はダイエット中だし」
希「ふふっ、どこをダイエットするん?」
海未「そうですね。それに楽しかったです。こうして皆んなと騒げて」
真姫「そうね。私、こんなの初めて経験したわ。楽しかった」
海未「そうですね。たまにはこう言うのもアリですね」
穂乃果「うん。私も楽しかったよ。さて、じゃあふつうのパンを買いに行こうかな。お腹空いたもんね〜」
凛「凛も〜今日はお弁当持ってきてないにゃ〜」
にこ「あんた達…食べれない可能性を考えてなかったの?」 μ's「あはははは」
おばさん「おや?もう一個余ってたみたいだね」
穂乃果「え?」
絵里「え?」
凛「にゃ!」
海未「なっ!?」
希「ふふっ」
にこ「ちょ」
真姫「え…」
ことり「あははは…」
花陽「幸せです〜」モグモグ というかこれ今回だけじゃなくてこの板で何回か見た気がする ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています