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桜坂しずくの作品解説コーナー♡(やらしい声)

侑「ねえ、しずくちゃん。その『山門』って、一体どんなお話なの?」

しずく「はい♡ お話しましょう♡」

しずく「まず、『楼門五三桐』は歌舞伎の演目でして、伝説の大泥棒・石川五右衛門と、当時の権力者にして五右衛門の仇敵・真柴久吉、この二人の対立を全五幕を通して描かれている、長編の時代物となります」

しずく「ただ、その全五幕が通しで上演されるようになったのはつい最近の話で、それまでは全五幕の中でも特に人気の高かった場面が繰り返し演じられるのがほとんどでした」

しずく「それが先ほどお話した、二段目の返し「南禅寺山門の場」という場面になります。名前が長いので、通称『山門』と呼ばれるようになりました」

侑「ふーん。どういう場面なの?」

しずく「ここの場面は15分という短い上演時間でして、端的に言えば、石川五右衛門が自分の仇敵が真柴久吉であることを知り、その久吉と初めて相対する場面となります」

しずく「上から五右衛門が、下から久吉がお互いを睨み合う時間は『天地の見得』と呼ばれる名場面なんですよ?」